第二王子の初恋

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狂信者たち

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婚約者候補の三人が、お茶会を通じて仲良くなったと言うのは、サシャからの手紙で知った。

サシャは、煮え切らない僕に対して婚約者候補を降りようと思う、と書いてきた。
タイミングが合うかはわからないが、エミリーもそう思っている、と。
最後の一人になった時、ソフィアに「では、私も」と言われないように頑張れ!との激励の意味なんだろうなぁ。

最後にはだれもいなくなったりして。
冗談ですまないかもしれない。

次に会えるのは、婚約式のお祝いの日かな?
この日が無事にくるよう祈ろう。

とか思ってたら、ようやくトビアスが帰ってきた。

遅いよー

「すみません。デヴィン伯爵令息を調べようとしたら、捕まってしまいました。」

「え?大丈夫なの?」

とっさに体に傷がついてるか確認するも、新しい傷は見えない。

「はい、肉体的にはなにもされておりません。」

ん?じゃあ、精神的に…?

「あの人はいったいなんなのですか?
もう私はノア様の子どもの頃からの歴史を暗記するぐらい、覚えさせられましたよ。あと、裸をスケッチさせろ、と言われて…」

逃げてきたのね。
あの人は何かって、
いや、それを調べるのが、お前の仕事だろーよ。


デヴィン伯爵令息って、狂信者って聞いたよね。どういうこと?

「あの人は、狂信者という名の、ただのノア様の熱烈ファンです。」

「驚くべきことに、ノア様の情報を自力で集めていらっしゃいます。さきほどはフェーン侯爵家へ出向いていらっしゃいました。何かお聞きでは?」

それは知らないけど、サシャと知り合いなのかな。

あと、僕のファンってなんだろう?
何かした?

叔父さんとアルノルトには止められたものの、好奇心に勝てず、会ってみたくなった。

この前、僕を睨んでいた理由も聴けるだろうか?


意外にもチャンスはすぐに訪れた。
サシャに尋ねると共通の趣味があるから友達だと言われ、集まる時に紹介してくれる、という。
何か準備するものはある?と聞いたら、
心を強く持って!と言われた。

嫌な予感しかしない!











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