コロシアムでチャンピオンになった勇者は、気ままに魔王討伐にむかいます

ヒムネ

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トレチ先生

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 ――カンカンカンッ、魔王の部下のヴォレムとの戦いで破壊された壁を直す人たちの姿があった。幸い勇者達の活躍で被害は最小限に済んだという。戦いから三日目、シャルル達は二ビーチの宿屋の一階で今後のことを話し合っていた。
「くぅ~っ、やっぱ肉だぜ―っ!」
「シャルル、あんたの怪我が一番酷いんだからほどほどにしなよ」
「アムアムッ、肉食えばだいじょうぶ、いてっ」
「ホントッ、『オレごと氷魔法を放てっ』なんて……めちゃくちゃな作戦だし、パクッ、ハワワ~プリンさいっこう~♡」
「トレチってそんなにプリン好きなのね」
「そういうエリイさんも、それは何かな~?」
「これは~……ケッ、ケーキよ」
「あれ~苺を乗せたショートケーキですか~、カワイイところがありますね~エリイちゃんは~」
「なによっ、ケッ、ケーキくらいあたしだって食べるわよっ」
「でもショートケーキよ~、カワイイわよ~格闘家のエリイちや~ん♡」
「トッ、トレチィッ!」
 あの戦いで三人がちょっとは勇者の仲間っぽくなった、そんな気がしたシャルル。
「もう……それよりも、今後どうするの? 図書館にこれと言った情報なかったし」
「う~ん、ここなら情報あると思ったのにな~……どうしよう」
 肉を食らいながら天上を見つめるシャルルにも、ここ二ビーチに少しの情報があると思っていたためお手上げ状態。するとプリンを食べて椅子から立ち上がったトレチ。
「ねえ、あたしの話しちょっとしていいかな」
 頷くエリイ。シャルルの目もトレチを見て聞く体勢になる。
「この世界にはね、五大精霊がいるの」
「炎と風と土と……水だっけか」
「あとは雷よね」
「そっ、それじゃ~……どこにいるでしょうか?」
「え、場所……オレ知らないな~、どこだろ?」
「私も、わからないわ、見当もつかない」
 勝ち誇ったようにニヤけるトレチ、ちょっと鼻に付くが知らないものは仕方ないとそのまま語ってもらうことにした。
「あたしも会ったことあるわけじゃないし本で読んだ情報なんだけど……なんと、この星の先端って話しなの!」
「先端って?」
「先端っていうのはね」
「ちょっと待ってあたしが説明しまーす。この星ね……はいっ、この様に三角形になってるのっ!」
「ええっ、そうだったんだ、初めて知った!」
「んで底面は四角になってて、この先っちょ先っちょに五大精霊がいるってお話しなのよ」
 トレチの話を聞いて驚いたのはこの星が三角形だということだったが、五大精霊という話しも初めてで内からワクワクしてきた。
「でもそれは本の話でしょう」
「そう、本の話だから確証はないわシャルル」
「う~ん」
 ここはトレチの話しに乗るべきか、はたまた別の情報を探してみるべきか……。

 そんな話しをしていたシャルル勇者一行。だが一足先にその五大精霊に近づく者がいた。
「ここにいるのか」
「……だれ?」
「ほう、五大精霊の一人がこんなお子様とは」
「驚きですね魔王様」
「魔王……人をみた目で判断しないで、なんのよう」
「力だ」
「……」
「力を、さしだせっ!」
「あなたのお力を是非我が魔王様に、精霊様」

「――このまま情報を探しても宛はないし五大精霊の方が面白そうだから、そっちを探そう!」
「そうと決まれば行こう!」
「とすると船が必要そうね」
 正直、真意は定かではないがそっちの方が楽しそうに感じた。そうと決まればと宿屋の扉を開いたそこにあのフードの男が立っていて、咄嗟にトレチとエリイも警戒し構える。
「お前が炎の勇者だな」
「そうだ、あなたは?」
「オレはレイジ、あんたの仲間してもらいたいセオリー・ツ・シャルル」
「そいつだよ、この前シャルルを見てた奴は」
「どうしてオレの名前を」
「コロシアムのチャンピオンには誰もが注目する。知るのは簡単な話だろ」
「……」
「それにあんたの強さも見せてもらった」
「……オレの目的は魔王を倒すことだ」
「勇者なんだ、そう考えるのが当然だろう」
「この先つらい事もあるかも知れない」
「ああ、勇者の仲間なるって決めた時から覚悟はしている」
「え、シャルル」
「あんたまさかこいつを」
「わかった、いいぜっ!」
「こんなにもあっさりといくとは思わなかったが、そうかい、ありがとよ」
「シャルルどうして」
「エリイやトレチたちとも出会ってまだ日が浅いし、まだこの人を完全に信用したわけじゃないけど魔王倒すためだ」
「ありがとう、これからはシャルルと呼ばせてもらう」
「わかったよレイジさん」
「レイジでいい」
 トレチやエリイが怪しむも自分たちも日が浅いのは確かで、シャルルがそう思うのも仕方のない事だとしぶしぶ納得をさせていた。
「それで、これからどこに?」
「五大精霊って話しをしてさ、そこの場所に行って確かめることにした」
「五大精霊……」
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