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気づけば
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学校の帰りに外で話す秋、パール、高弘。
「やっぱ先生、頭いいね」
「力強ええしな」
「何か他にゲームなかったのかな~」
「はぁ、もういいだろ終わったんだし」
「楽シクナカッタノ?」
お別れ会の愚痴を三人は話していると後ろから、
「先輩達~、どうだった~?」
九美が三人と分かると急いで走ってきた。
「おう、秋は微妙だとよ」
「え、そうなの?」
「だって腕相撲と知恵比べよ~」
「うわ、ダサ~」
「でしょ~」
「アッキー、先生ノ良イトコロモ忘レテル」
「ロボット先生の良いところ言うやつね、それは良かったけどさ、あ~あたしが決めたかったな~」
文句を言ってはいるけれど日が沈む空を見上げた秋の顔は笑顔でふと九美は、
「秋先輩、何か楽しそう」
「え、そお?」
「ウン、アッキー可愛イイ」
「そっ、そうかしら~」
本人は照れながらも満更でもないようだ。それを横目で見る高弘が、
「最近メソメソしてたしなぁ」
「あ、あれはっ」
いま冷静に思うと恥ずかしい姿を皆に見せてしまい顔を赤くする。
「九美さ~ん」「九美っち~」
丁度そこに、
「唯安、千里」
「やっぱり秋先輩達のところだったのね」
唯安のニッコリとしているのを見て秋は、
「九美と一緒に帰りたいのね」
「はい、ですが······」
「ほら、帰ってあげなさいよ九美」
「え~、先輩」
「そんな、いいんですよ!」
「遠慮しないで、ほら、友達は大切よ九美。あたし達が卒業したら一緒に帰ってあげられないんだからね」
「う、うん」渋々納得して九美は、唯安、千里と一緒に帰って行く――。
「良カッタノ?」
「うん!」
自分達は卒業してしまう、だから九美には同級生の友達を大切にしてほしかった。
また三人になり夕日が照らしだすとパールが、
「モウスグ、卒業ダネ」
「うん、そうね」「うん」
「私、アッキート高弘二会エテ、良カッタヨ!」
「何よ急に、私もよ、パール」
黙っている高弘、
「高弘は?」
「オ、オレもだよ!」
頬を赤くし照れていたのだ。
「な~に顔赤くしちゃって~」
「う、うるせぇよっ」
さっきのお返しをする秋、仲の良い二人を見てパールは、
「私イジメラレテタ時、アッキート高弘ガ助ケテクレタ······。日本嫌イッテ思ッタケド、二人ノオカゲデ日本好キ二ナッタ、アリガトウ」
ここ一番の笑顔で秋と高弘に感謝した。
それは二人も同じ気持ち。
「フフッ、でも高弘はビビッてたけどね~」
「うっ······、それは何も言えね~」
「でっ、その中に九美がいて」
「パールさんと九美が友達――かよ」
「何かすごいね、奇跡みたい!」
「キセキ、Miracle!」
「うん、そう――そこにいつも」
「ロボット先生が、か?」
「うん」
三人はこのロボット先生が来た約一年間をそれぞれ振り返る。
それは、気持ちを未来へ歩むための準備だったのかもしれない。
「長話しになっちゃったね、帰ろう」
「そうだな、日も沈んでるしな」
「ウン」
出会えたことに至福を感じながら自宅えと帰っていく······。
そして、卒業式の日がおとずれる······。
「やっぱ先生、頭いいね」
「力強ええしな」
「何か他にゲームなかったのかな~」
「はぁ、もういいだろ終わったんだし」
「楽シクナカッタノ?」
お別れ会の愚痴を三人は話していると後ろから、
「先輩達~、どうだった~?」
九美が三人と分かると急いで走ってきた。
「おう、秋は微妙だとよ」
「え、そうなの?」
「だって腕相撲と知恵比べよ~」
「うわ、ダサ~」
「でしょ~」
「アッキー、先生ノ良イトコロモ忘レテル」
「ロボット先生の良いところ言うやつね、それは良かったけどさ、あ~あたしが決めたかったな~」
文句を言ってはいるけれど日が沈む空を見上げた秋の顔は笑顔でふと九美は、
「秋先輩、何か楽しそう」
「え、そお?」
「ウン、アッキー可愛イイ」
「そっ、そうかしら~」
本人は照れながらも満更でもないようだ。それを横目で見る高弘が、
「最近メソメソしてたしなぁ」
「あ、あれはっ」
いま冷静に思うと恥ずかしい姿を皆に見せてしまい顔を赤くする。
「九美さ~ん」「九美っち~」
丁度そこに、
「唯安、千里」
「やっぱり秋先輩達のところだったのね」
唯安のニッコリとしているのを見て秋は、
「九美と一緒に帰りたいのね」
「はい、ですが······」
「ほら、帰ってあげなさいよ九美」
「え~、先輩」
「そんな、いいんですよ!」
「遠慮しないで、ほら、友達は大切よ九美。あたし達が卒業したら一緒に帰ってあげられないんだからね」
「う、うん」渋々納得して九美は、唯安、千里と一緒に帰って行く――。
「良カッタノ?」
「うん!」
自分達は卒業してしまう、だから九美には同級生の友達を大切にしてほしかった。
また三人になり夕日が照らしだすとパールが、
「モウスグ、卒業ダネ」
「うん、そうね」「うん」
「私、アッキート高弘二会エテ、良カッタヨ!」
「何よ急に、私もよ、パール」
黙っている高弘、
「高弘は?」
「オ、オレもだよ!」
頬を赤くし照れていたのだ。
「な~に顔赤くしちゃって~」
「う、うるせぇよっ」
さっきのお返しをする秋、仲の良い二人を見てパールは、
「私イジメラレテタ時、アッキート高弘ガ助ケテクレタ······。日本嫌イッテ思ッタケド、二人ノオカゲデ日本好キ二ナッタ、アリガトウ」
ここ一番の笑顔で秋と高弘に感謝した。
それは二人も同じ気持ち。
「フフッ、でも高弘はビビッてたけどね~」
「うっ······、それは何も言えね~」
「でっ、その中に九美がいて」
「パールさんと九美が友達――かよ」
「何かすごいね、奇跡みたい!」
「キセキ、Miracle!」
「うん、そう――そこにいつも」
「ロボット先生が、か?」
「うん」
三人はこのロボット先生が来た約一年間をそれぞれ振り返る。
それは、気持ちを未来へ歩むための準備だったのかもしれない。
「長話しになっちゃったね、帰ろう」
「そうだな、日も沈んでるしな」
「ウン」
出会えたことに至福を感じながら自宅えと帰っていく······。
そして、卒業式の日がおとずれる······。
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