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プリンセス ―ロング―
2択とは
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――ロベリー、
戦争でいまあなたは傷を負っているの?
でも重症ではないよね、
辛いだろうけど頑張って生きて。
「着きましたチュリン王女」
記事を女性騎士ホワイトに渡し返事をして歩くチュリン、空は今日も晴れている。しかし胸中はロベリーの事と戦争がまた起きるのではないかという2つの心配、それらを少しでも解消すべく演説を終えた昨日にも関わらず彼女はある目的のために緑に囲まれ古風な城ギトス城に足を踏み入れていた。
進んでいくと土色の壁に大きく砦に囲まれた城が隣同士に2つ、前扉から中へと入り、中も土色で噴水と薔薇の花の中庭に付き右へと進むと謁見の間へとたどり着き心を落ち着かせ扉が開く、
「こんにちはチュリン王女」
「こ、こんにちはシリカ王女」
「驚きましたわ、まさか貴女から会いに来るなんて、お若いのに······それで今日はどういった御用でしょうか?」
玉座に座っていたシリカの姿はそこに居るだけで安堵する王女の風格。
「お忙しい中お会いさせていただきありがとうございます」
お辞儀するチュリン、
「いま世界は戦乱の世に戻ろうとしていると感じていまして」
黙って聞くシリカ。
「このままでは戦争を自国の目的のために使い結果、多くの人々に死が迫ってしまいます」
チュリンは息を1度呑み、
「そこでギトス城に連携をお願いしたくまいりました」
連携、どういう事か疑問の顔になるシリカ王女にチュリンは続けていく。
「昨日オメラ王女と会いまして」
「知っているわ、ラバーグの国民に希望の架け橋をかけた慈悲の~王女だったわね、あなた」
笑顔で語られるシリカ王女の言葉に顔を赤らめつい下を向いてしまう。
「い、いえお恥ずかしい、それで、終わったあと少しお話をさせて頂きこのオブスーンに広がる戦争の雰囲気を変えるにはと意見を交換しあいまして」
「それが、連携······というわけですか」
はい、と返事をする。
それは2人が友になった時、
「――ロベリー王女も友だちに」
「はい、絶対なってくれます」
オメラ王女は嬉しさと同時に大きな希望を感じた。
「れん、けい」
「オメラ王女?」
「チュリンさん、私たちで説得してみませんか?」
突如として閃いたのが戦争を反対する国同士の連携、今までの各国歴代の王や王女は自国一国だけでの説得でお亡くなりになっている。
そうであれば戦争に反対する国同士の連合軍で説得するのだという。
「――それがオメラ王女が私との繋がりを手がかりに思いついた事であり、私も参加させて貰うことにしました。どうか御協力のほどお願いします」
目を閉じて考えるシリカとただただ平和への協力を願うチュリン。
「本当に協力は出来るのかしら?」
「え?」
「4年前」その言葉ではっ、と気づく。
それはギトス城とローズ城で宗教間の争いが起き、シリカも関係していた。
「貴女のお父様がクイーン·ザ·セレブレイドはまやかしと答え私が分からないと答えると紛争になった······」
「そう、でした······」
あの時の自身はまだ子どもであり、あまり詳しくは知らないが父が機嫌が悪かったのは覚えている。
「だから······」
「そ、それでも、今のこの世界を救うためなら······お願いします」
過去と割り切り頭を下げるチュリンにシリカは再び目を閉じしばらくの沈黙で、
「ごめんなさい」
「そ、そんなどうして、でしょうか」
シリカ王女は眼を開き哀れむような顔で語る。
「私たちが仮に組んだとします。すると今度は反対の国々がきっと連合を組むでしょう」
「し、しかし、それは私達が」顔と目が下がってしまう。
「もしそうなった場合、戦争による被害は尋常ではありません。まさに大災害とかし人にはどうしようもない絶望と、我々を一生国民は憎むでしょう」
年上であるシリカの助言はチュリンに絶大だった。
何よりも時代を理解しているシリカ王女はしっかりと未来を見通し結局は味方同士が繋がればそれは相手同士も繋がることを意味する。
答えが見つからないチュリンは黙ってしまう。
「でも、希望を捨てないでチュリン王女」
ゆっくりと顔を上げるチュリン、
「焦らなくともまた何かを思い付いたら来てください。待ってますから」
それでも何とかしようとするも具体的な打開策は思い付かず説得しきれない彼女のギトス城への訪問は終わった。
「チュリン王女、お元気がないようですが」
「ホワイト、私は断られて、しまいました」
「そうですか······元気を、出してください」
「ありがとうホワイト。私はめげません、ロベリーも、オメラ王女も頑張ってると思うから」
女性騎士ホワイトの励ましに笑顔で答えるチュリンはギトス城を後にする······。
ふとベッドから目が覚めるロベリー、
上半身を起こすと体調も良くなってきているのが分かり身体も重くない、
だが、
「バーナ······ラドルフ」
ベッドから目が覚める度にあれは夢だったのではないかと思うが2人のいない城内で夢では無いと嫌でも気づいてしまう。
トントンッ、
軽くドアを叩く音がしたが、それすら心の臓が悪い意味でドキドキしてしまう。
またどんな事が起きたのかと。
「ロベリー様」
「は、はい、今度は何があったんですか?」
「そう怖がらないで、今日は何もありませんから」
今日は何もない、その言葉が何故か痛い。ふうっと安心しどんな用かと訊くとそれは騎士バーナの弔いだという。体調も良くなったためロベリーは参加する事にした。
午後に執り行われた葬儀は他の騎士、兵士の眠る海の中、つまりは水葬でありこの短い間で多くの者がランク城の崖の海へと眠っていく。
綺麗な顔のバーナを見たロベリーも涙をこらえ切れずとも我慢をする。思いっきり泣きたくとも失礼極まりないことをしないと思ってのこと。
そして皆で黙想する。
やり終わると王女に声を出すものが、
「王女様っ、どっ、どうか息子のことを忘れないでください。お願いしますっ!」
つらい涙を見せて頭を下げるバーナの母、
「顔をあげてください」
バーナの母はハンカチで涙を吹きながら顔を上げる。
「忘れません、決して」
王女様、と再び涙を流す母、その隣の夫はロベリーの瞳の小さな粒に気づくもお辞儀し、ご夫婦は息子が王女の騎士としての一生に人生をかけた事で貰った王女からの御言葉にただただ感謝を述べるのだった。
このような悲しみはいつまで続くのか······。
王女御一行は城の中に戻どり自分の部屋に向かう途中ロベリーはヤクナに、
「ヤクナ、私は戦争をなくしたい。どう、すれば良いのでしょうか」
いまさらと分かっていても答えを求めた。
「それは······私にも解かりかねます」
下を向き気持ちが沈んでいく、
「いま鬱状態の王も亡きロベリー様の母上もそのことに悩み」
ヤクナは言う、王も王女も1人の人間、戦争をするかしないか、その2択を迫られたとき大小関係なくどちらが正しいのかは誰も知らず決めなくてはいけない。例え1度や2度当たっても3度目を間違えば戦争になるのだ。
「時として争う選択が正しい事だってあったのかも知れません」
「そんな、そんなはずは」
「ですから誰にもなにも解からないんですよ、みんな」
1番の古株で若き頃から王や王女を護ってきたヤクナでさえ、今でも答えは見つからなかった。
誰もが2択を迫られる時は必ずやってくる。
そのとき自身にとってまたは他者にとっての正解は必ずしも一緒とは限らない。
ロベリーはこの世界にとって何が正しいのかベッドで体調に気をつけながらも考える1日だった······。
次の日の朝、ロベリーはベッドから起き上がり日差しを浴びていた。
目をつぶっても光を感じて温かい、部屋の寒さも相まって太陽光と冷気が絶妙な居心地の良さを感じさせる。
ほっこりとした状態で鏡の前に立つとピンクの髪もだいぶ伸びていると思いながらクシで髪を整えていく。こんなことが少し前までは当たり前でなんとも思わなかったけど、今は髪を整えるのも楽しいと思えてしまう。
早く平和だったオブスーンに戻ってほしい······。
いつもの様に桜色のドレスを着て部屋を出た道を歩き玉座へと向かっているとヤクナが、
「おおロベリー王女、身体の具合はよろしいようで」
戦争でいまあなたは傷を負っているの?
でも重症ではないよね、
辛いだろうけど頑張って生きて。
「着きましたチュリン王女」
記事を女性騎士ホワイトに渡し返事をして歩くチュリン、空は今日も晴れている。しかし胸中はロベリーの事と戦争がまた起きるのではないかという2つの心配、それらを少しでも解消すべく演説を終えた昨日にも関わらず彼女はある目的のために緑に囲まれ古風な城ギトス城に足を踏み入れていた。
進んでいくと土色の壁に大きく砦に囲まれた城が隣同士に2つ、前扉から中へと入り、中も土色で噴水と薔薇の花の中庭に付き右へと進むと謁見の間へとたどり着き心を落ち着かせ扉が開く、
「こんにちはチュリン王女」
「こ、こんにちはシリカ王女」
「驚きましたわ、まさか貴女から会いに来るなんて、お若いのに······それで今日はどういった御用でしょうか?」
玉座に座っていたシリカの姿はそこに居るだけで安堵する王女の風格。
「お忙しい中お会いさせていただきありがとうございます」
お辞儀するチュリン、
「いま世界は戦乱の世に戻ろうとしていると感じていまして」
黙って聞くシリカ。
「このままでは戦争を自国の目的のために使い結果、多くの人々に死が迫ってしまいます」
チュリンは息を1度呑み、
「そこでギトス城に連携をお願いしたくまいりました」
連携、どういう事か疑問の顔になるシリカ王女にチュリンは続けていく。
「昨日オメラ王女と会いまして」
「知っているわ、ラバーグの国民に希望の架け橋をかけた慈悲の~王女だったわね、あなた」
笑顔で語られるシリカ王女の言葉に顔を赤らめつい下を向いてしまう。
「い、いえお恥ずかしい、それで、終わったあと少しお話をさせて頂きこのオブスーンに広がる戦争の雰囲気を変えるにはと意見を交換しあいまして」
「それが、連携······というわけですか」
はい、と返事をする。
それは2人が友になった時、
「――ロベリー王女も友だちに」
「はい、絶対なってくれます」
オメラ王女は嬉しさと同時に大きな希望を感じた。
「れん、けい」
「オメラ王女?」
「チュリンさん、私たちで説得してみませんか?」
突如として閃いたのが戦争を反対する国同士の連携、今までの各国歴代の王や王女は自国一国だけでの説得でお亡くなりになっている。
そうであれば戦争に反対する国同士の連合軍で説得するのだという。
「――それがオメラ王女が私との繋がりを手がかりに思いついた事であり、私も参加させて貰うことにしました。どうか御協力のほどお願いします」
目を閉じて考えるシリカとただただ平和への協力を願うチュリン。
「本当に協力は出来るのかしら?」
「え?」
「4年前」その言葉ではっ、と気づく。
それはギトス城とローズ城で宗教間の争いが起き、シリカも関係していた。
「貴女のお父様がクイーン·ザ·セレブレイドはまやかしと答え私が分からないと答えると紛争になった······」
「そう、でした······」
あの時の自身はまだ子どもであり、あまり詳しくは知らないが父が機嫌が悪かったのは覚えている。
「だから······」
「そ、それでも、今のこの世界を救うためなら······お願いします」
過去と割り切り頭を下げるチュリンにシリカは再び目を閉じしばらくの沈黙で、
「ごめんなさい」
「そ、そんなどうして、でしょうか」
シリカ王女は眼を開き哀れむような顔で語る。
「私たちが仮に組んだとします。すると今度は反対の国々がきっと連合を組むでしょう」
「し、しかし、それは私達が」顔と目が下がってしまう。
「もしそうなった場合、戦争による被害は尋常ではありません。まさに大災害とかし人にはどうしようもない絶望と、我々を一生国民は憎むでしょう」
年上であるシリカの助言はチュリンに絶大だった。
何よりも時代を理解しているシリカ王女はしっかりと未来を見通し結局は味方同士が繋がればそれは相手同士も繋がることを意味する。
答えが見つからないチュリンは黙ってしまう。
「でも、希望を捨てないでチュリン王女」
ゆっくりと顔を上げるチュリン、
「焦らなくともまた何かを思い付いたら来てください。待ってますから」
それでも何とかしようとするも具体的な打開策は思い付かず説得しきれない彼女のギトス城への訪問は終わった。
「チュリン王女、お元気がないようですが」
「ホワイト、私は断られて、しまいました」
「そうですか······元気を、出してください」
「ありがとうホワイト。私はめげません、ロベリーも、オメラ王女も頑張ってると思うから」
女性騎士ホワイトの励ましに笑顔で答えるチュリンはギトス城を後にする······。
ふとベッドから目が覚めるロベリー、
上半身を起こすと体調も良くなってきているのが分かり身体も重くない、
だが、
「バーナ······ラドルフ」
ベッドから目が覚める度にあれは夢だったのではないかと思うが2人のいない城内で夢では無いと嫌でも気づいてしまう。
トントンッ、
軽くドアを叩く音がしたが、それすら心の臓が悪い意味でドキドキしてしまう。
またどんな事が起きたのかと。
「ロベリー様」
「は、はい、今度は何があったんですか?」
「そう怖がらないで、今日は何もありませんから」
今日は何もない、その言葉が何故か痛い。ふうっと安心しどんな用かと訊くとそれは騎士バーナの弔いだという。体調も良くなったためロベリーは参加する事にした。
午後に執り行われた葬儀は他の騎士、兵士の眠る海の中、つまりは水葬でありこの短い間で多くの者がランク城の崖の海へと眠っていく。
綺麗な顔のバーナを見たロベリーも涙をこらえ切れずとも我慢をする。思いっきり泣きたくとも失礼極まりないことをしないと思ってのこと。
そして皆で黙想する。
やり終わると王女に声を出すものが、
「王女様っ、どっ、どうか息子のことを忘れないでください。お願いしますっ!」
つらい涙を見せて頭を下げるバーナの母、
「顔をあげてください」
バーナの母はハンカチで涙を吹きながら顔を上げる。
「忘れません、決して」
王女様、と再び涙を流す母、その隣の夫はロベリーの瞳の小さな粒に気づくもお辞儀し、ご夫婦は息子が王女の騎士としての一生に人生をかけた事で貰った王女からの御言葉にただただ感謝を述べるのだった。
このような悲しみはいつまで続くのか······。
王女御一行は城の中に戻どり自分の部屋に向かう途中ロベリーはヤクナに、
「ヤクナ、私は戦争をなくしたい。どう、すれば良いのでしょうか」
いまさらと分かっていても答えを求めた。
「それは······私にも解かりかねます」
下を向き気持ちが沈んでいく、
「いま鬱状態の王も亡きロベリー様の母上もそのことに悩み」
ヤクナは言う、王も王女も1人の人間、戦争をするかしないか、その2択を迫られたとき大小関係なくどちらが正しいのかは誰も知らず決めなくてはいけない。例え1度や2度当たっても3度目を間違えば戦争になるのだ。
「時として争う選択が正しい事だってあったのかも知れません」
「そんな、そんなはずは」
「ですから誰にもなにも解からないんですよ、みんな」
1番の古株で若き頃から王や王女を護ってきたヤクナでさえ、今でも答えは見つからなかった。
誰もが2択を迫られる時は必ずやってくる。
そのとき自身にとってまたは他者にとっての正解は必ずしも一緒とは限らない。
ロベリーはこの世界にとって何が正しいのかベッドで体調に気をつけながらも考える1日だった······。
次の日の朝、ロベリーはベッドから起き上がり日差しを浴びていた。
目をつぶっても光を感じて温かい、部屋の寒さも相まって太陽光と冷気が絶妙な居心地の良さを感じさせる。
ほっこりとした状態で鏡の前に立つとピンクの髪もだいぶ伸びていると思いながらクシで髪を整えていく。こんなことが少し前までは当たり前でなんとも思わなかったけど、今は髪を整えるのも楽しいと思えてしまう。
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