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泣いていいよ
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「――後光先ぱ~いっ、羽嵐先せ~いっ!」
「買ってきました、はいっ」
「ありがとう木下さんに大桃さん」
買ってきたのは大桃さんの大好きな炭酸ジュースにポテトチップス、それと木下さんが微糖コーヒーとバターパンでしたが足りないかもとクリームパンを追加したとのこと。私はもうちょっと身体に良いお弁当とかおにぎりとかと思ったのですが、羽嵐先生はありがとうと三日ぶりの食事を口にしました。
「先生、どうですか」
「おいしい、元気が出るわっ」
「よかったです」
ですが日が沈むと暗くなるのは早く、私たちは食料を持って学校を出ることに。
外には羽嵐先生の停めてあった軽自動車に四人で乗り込み再び残りの食べ始めました。
「――ふう、ごちそうさまでした」
「先生っ!」
「元気になった!?」
「大桃さん、木下さん、ほんっ、とおおぉにありがとう。先生、元気になったよ!」
「やったー」
「彩吹」
「イエイッ」
二人でハイタッチをする大桃さんと木下さんは本当に仲の良い友人同士で見ていて元気をもらいます。
「後光さんも、元気づけてくれてありがとうございました」
「いえいえ……あの、さっきの本質について出来れば教えてくれますか」
何のこととポカンとする二人に軽く説明して羽嵐先生は静かに頷いて話してくれました。
「そうね……先生ね、最初は分かったつもりだったのよ、ただ地球が無くなるという言葉だけが宙に浮いているだけだったの。その事自体がどれほど重大かも考えずに。それでね、学校の教師としての自分が終わりに近づくほど……ふと暗闇を意識するようになったことに気が付いたの」
「暗闇、ですか?」
「そう、地球が無くなるって……自分はどうなるのか、神様のところ、天国や地獄、魂、虚無……それとも真っ暗な暗闇……そう思ったらね、哀しくなっちゃって」
また、思い返したからなのか羽嵐先生の目が潤んできているようでした。
「それで学校が終わって急に教室がシーンとなって……まるでもう死んでしまったかのような感覚を感じたら……やる気が、生きる気を失ってしまった、ぐすっ」
「先生っ、もういいよ」
「辛いなら、もう喋らないで先生!」
心配する大桃さんと慌てる木下さん、その羽嵐先生の瞳が辛さを物語ってる様な気がしました。私はそんな哀しそうな目をする先生を、優しく抱きしめました。
「ちょっ、後光さんっ!?」
「「後光先輩っ!?」」
「いいんです羽嵐先生、気がすむまでこうしてますから、泣いてください先生」
「後光さん……この際だから、そうさせてもらうわ、うえーんっ」
羽嵐先生は10分くらい泣き続けました。ついでに愚痴も。実はこの途中で大桃さんや木下さんももらい泣きして私が二人を抱きしめるという、何だか不思議なことになっていきます。
その後、泣いてスッキリした羽嵐先生は無償に親に会いたくなったのか実家に帰って親孝行すると言ってました。最初に自分を見つけてくれた大桃さんと木下さんにも感謝して、私たちはそれぞれの自宅に帰っていったのです。
「――ただいま」
「おかえり一花……どうしたの?」
「お母さんっ!」
「ちょっ、ちょっとどうしたのよ~、お母さんに抱きつくなんて~、めずらしいわね」
「なんか、今日はこうしたいの」
「フフッ、あらま、しょうがないんだから」
くっついたお母さんのエプロンからは、揚げ物の香りがした。だからきっと今日は唐揚げとかメンチカツかな。私はいつもこのお母さんの安心させてくれる匂いが、お母さんの香りが好き。いや、お母さんの、全部がだ~い好き。なのでした。
「お母さん」
「ん?」
「あたしも、手伝う」
「あ~ら残念なこと、もう終わったわよ」
「じゃあ、食べたあと片付けは私がやるね」
「そっ、じゃあ、お願いしま~す」
あと、22日。まだたくさんの人に出会いたい……。
「――行ってきまーすっ」
今日はいつもと違ってあるところに向かおうと歩いている時でした。
コトコトッ。
「ん?」
何かの足音がして振り向きましたが、きっと人が通ったのでしょうとまた歩くとコトコトとやっぱり何か気になる足音。付けられているのでしょうか。私が速歩きすると、音が私に合わせて早くなると分かって曲がり角を曲がり相手を待つことにしたのです。
コトコトッ。
「あの~」
「うわぁっ!」
こっそり付けていた人は私に驚いて尻もちをつけました。
「痛たた~……」
「あっ、あなたは大桃さん!」
「はははっ……おはようございます、先、輩、はは~……」
「買ってきました、はいっ」
「ありがとう木下さんに大桃さん」
買ってきたのは大桃さんの大好きな炭酸ジュースにポテトチップス、それと木下さんが微糖コーヒーとバターパンでしたが足りないかもとクリームパンを追加したとのこと。私はもうちょっと身体に良いお弁当とかおにぎりとかと思ったのですが、羽嵐先生はありがとうと三日ぶりの食事を口にしました。
「先生、どうですか」
「おいしい、元気が出るわっ」
「よかったです」
ですが日が沈むと暗くなるのは早く、私たちは食料を持って学校を出ることに。
外には羽嵐先生の停めてあった軽自動車に四人で乗り込み再び残りの食べ始めました。
「――ふう、ごちそうさまでした」
「先生っ!」
「元気になった!?」
「大桃さん、木下さん、ほんっ、とおおぉにありがとう。先生、元気になったよ!」
「やったー」
「彩吹」
「イエイッ」
二人でハイタッチをする大桃さんと木下さんは本当に仲の良い友人同士で見ていて元気をもらいます。
「後光さんも、元気づけてくれてありがとうございました」
「いえいえ……あの、さっきの本質について出来れば教えてくれますか」
何のこととポカンとする二人に軽く説明して羽嵐先生は静かに頷いて話してくれました。
「そうね……先生ね、最初は分かったつもりだったのよ、ただ地球が無くなるという言葉だけが宙に浮いているだけだったの。その事自体がどれほど重大かも考えずに。それでね、学校の教師としての自分が終わりに近づくほど……ふと暗闇を意識するようになったことに気が付いたの」
「暗闇、ですか?」
「そう、地球が無くなるって……自分はどうなるのか、神様のところ、天国や地獄、魂、虚無……それとも真っ暗な暗闇……そう思ったらね、哀しくなっちゃって」
また、思い返したからなのか羽嵐先生の目が潤んできているようでした。
「それで学校が終わって急に教室がシーンとなって……まるでもう死んでしまったかのような感覚を感じたら……やる気が、生きる気を失ってしまった、ぐすっ」
「先生っ、もういいよ」
「辛いなら、もう喋らないで先生!」
心配する大桃さんと慌てる木下さん、その羽嵐先生の瞳が辛さを物語ってる様な気がしました。私はそんな哀しそうな目をする先生を、優しく抱きしめました。
「ちょっ、後光さんっ!?」
「「後光先輩っ!?」」
「いいんです羽嵐先生、気がすむまでこうしてますから、泣いてください先生」
「後光さん……この際だから、そうさせてもらうわ、うえーんっ」
羽嵐先生は10分くらい泣き続けました。ついでに愚痴も。実はこの途中で大桃さんや木下さんももらい泣きして私が二人を抱きしめるという、何だか不思議なことになっていきます。
その後、泣いてスッキリした羽嵐先生は無償に親に会いたくなったのか実家に帰って親孝行すると言ってました。最初に自分を見つけてくれた大桃さんと木下さんにも感謝して、私たちはそれぞれの自宅に帰っていったのです。
「――ただいま」
「おかえり一花……どうしたの?」
「お母さんっ!」
「ちょっ、ちょっとどうしたのよ~、お母さんに抱きつくなんて~、めずらしいわね」
「なんか、今日はこうしたいの」
「フフッ、あらま、しょうがないんだから」
くっついたお母さんのエプロンからは、揚げ物の香りがした。だからきっと今日は唐揚げとかメンチカツかな。私はいつもこのお母さんの安心させてくれる匂いが、お母さんの香りが好き。いや、お母さんの、全部がだ~い好き。なのでした。
「お母さん」
「ん?」
「あたしも、手伝う」
「あ~ら残念なこと、もう終わったわよ」
「じゃあ、食べたあと片付けは私がやるね」
「そっ、じゃあ、お願いしま~す」
あと、22日。まだたくさんの人に出会いたい……。
「――行ってきまーすっ」
今日はいつもと違ってあるところに向かおうと歩いている時でした。
コトコトッ。
「ん?」
何かの足音がして振り向きましたが、きっと人が通ったのでしょうとまた歩くとコトコトとやっぱり何か気になる足音。付けられているのでしょうか。私が速歩きすると、音が私に合わせて早くなると分かって曲がり角を曲がり相手を待つことにしたのです。
コトコトッ。
「あの~」
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