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山下り
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天空にいるような山の頂上でブルーシートを挽いて私たちは疲れた下半身を休ませるように座りました。昼食ということでアルミホイールに包まれた物が三つとお弁当が二つ、何だろうと開けてみると各一つのアルミホイールに付きおにぎりが二つ入っていました。
「二人のお母さんが作ったのよ~っ、さあ召し上がれ」
「あとこっちもね」
一つ目のお弁当には野菜に唐揚げ、二つ目のお弁当にはキウイと梨というフルーツセット。
「キウイにはね、ビタミンCとか食物繊維、カリウムとか栄養豊富なのよ」
「へ~、梨はどんな栄養なんでしょう史名さん」
「梨はね、水分が豊富なの。だからむくみや便秘改善に良いのよ。さらに美肌効果もあって栄養の宝庫ね」
「そうなんですね。私もやってみようかな~」
「フフッ、一花ちゃんは若いんだからそんなに気にしなくていいのよ、それよりも食べないと体力つかないわよ」
なるほどと納得しながら早速おにぎりをモグッと一口、すると中から梅干しが出てきました。
「一花さんの、梅干しだったんだ。あたしに当たらなくてよかった」
「梅干し嫌いなんですか?」
「うん、酸っぱくてやだもん」
その言葉に史名さんはため息していました。そんな飛娜ちゃんもおにぎりを恐るおそるモグッと一口。
「あっ、ラッキーッ、シーチキンだ」
中身にシーチキンが入っていて笑顔の飛娜ちゃん、やっぱり食事はみんなの頬が上がりますね。
「一花さん、さっきの話し」
「はい? あっ……」
「あの『この景色やこの場所にいること、それらは私には辿り着けない』って、一花さんだって一人でも山登れるじゃん」
「たしかに、私一人でも山は登れるかもしれません。でも私がもし一人だったら、きっと山には登らないと思います」
「ん?」
「今日ここにいるのは、私がお母さんの娘で、お母さんが史名さんと友人で、飛娜ちゃんが居たから、ここに居るんです」
「うん」
「つまり、そうやって人とヒトとの繋がりが私をこの朱雀山の頂上まで引っ張ってくれたんです。飛娜ちゃんだって史名さんの娘じゃなかったら私にだって会えなかったんです」
「……そっか、なんかわかった気がする!」
「そうですか、良かった」
「さすが一花お姉ちゃん」
「真っ直ぐに褒められると、恥ずかしいですね」
――景色も見て、美味しいお弁当も食べ終わり私は近くにあったベンチに座ったり、滑り台で飛娜ちゃんと遊んだりしました。そうして一時間くらいには裏参道から下山することにしたんです。
「それじゃっ、下山するけど、怪我の原因の木の葉や石には気をつけてね」
「はい」
下山するときは、自分の思ったよりも足が動いてしまうため登るときよりも気を使いました。しかも楽しいとか登る時のようなワクワクすることは少ないですから。それでも途中、飛娜ちゃんが私の裾を軽く握って移動した場所には水が流れています。そこの水は飲むことはできませんでしたが自然の水でした。
「――はぁ、はぁ……ここは」
「地上に着いたわね」
「戻って、来たんですね」
下山して一時間くらいで私たちは元の平地に戻ってきました。やったと思い後ろを振り返ると、本当に登ったのだろうかと思うくらい見上げる山は高く圧倒的です。
「こんなに歩いたのは久しぶりね、おかげで下半身が痛いわ」
「フフッ、美代は仕方ないわね」
私も足の裏に痛みがあります。なのに史名さんや飛娜ちゃんも平気な顔をしていて、やっぱり山に慣れてる人は違うと思いました。
「一花お姉ちゃん、楽しかった」
「私も、飛娜ちゃんと山を登ってお弁当食べたりして楽しかったです」
「また、一緒に登ろう!」
「はい……その……足の痛みが治ったらで良いですか?」
「しかたないなあ、ははっ」
「フフッ」
「美代の娘、ホントに良い子に育ったわね」
「でしょ……これで、地球が亡くなるとか、なければね」
「……そうね、あたしも時々考えるもの」
「史名……あたし、思っちゃうんだ」
「何をよ」
「一花が、あたしに産まれてこなかったら……もっと……」
「あんたねぇ、そんなこと思っても言うんじゃないよ」
「だって一花はまだ18で、飛娜ちゃんなんてまだ12歳でしょ……もっと夢見たって良いのに……」
「……」
「お母さん?」
「っ!! いっ、一花っ、なっ、なにっ!?」
「ん?」
「なっ、何でもないのよっ、なんでもっ」
「私たち、自宅に帰ってゆっくりしたいです」
「あたしも~、ゲームしたい」
「フフッ……フフフッ、アッハッハッハッハッ、そうね、そうよね、山登ったんだからごめんね一花」
「ハッハッハッハッ、飛娜もゴメンッ、帰ろうか自分家にね」
お母さん達は何故か大笑いをしていました。私が飛娜ちゃんと話している時に面白い話でもしたんでしょうか。それならそれで良かったです。お母さんの笑顔が見れて私も嬉しい……。
足の裏の痛みを感じながら、自分の頑張った脚を褒めて今日は寝ましょう。
残りは、あと20日……。
「二人のお母さんが作ったのよ~っ、さあ召し上がれ」
「あとこっちもね」
一つ目のお弁当には野菜に唐揚げ、二つ目のお弁当にはキウイと梨というフルーツセット。
「キウイにはね、ビタミンCとか食物繊維、カリウムとか栄養豊富なのよ」
「へ~、梨はどんな栄養なんでしょう史名さん」
「梨はね、水分が豊富なの。だからむくみや便秘改善に良いのよ。さらに美肌効果もあって栄養の宝庫ね」
「そうなんですね。私もやってみようかな~」
「フフッ、一花ちゃんは若いんだからそんなに気にしなくていいのよ、それよりも食べないと体力つかないわよ」
なるほどと納得しながら早速おにぎりをモグッと一口、すると中から梅干しが出てきました。
「一花さんの、梅干しだったんだ。あたしに当たらなくてよかった」
「梅干し嫌いなんですか?」
「うん、酸っぱくてやだもん」
その言葉に史名さんはため息していました。そんな飛娜ちゃんもおにぎりを恐るおそるモグッと一口。
「あっ、ラッキーッ、シーチキンだ」
中身にシーチキンが入っていて笑顔の飛娜ちゃん、やっぱり食事はみんなの頬が上がりますね。
「一花さん、さっきの話し」
「はい? あっ……」
「あの『この景色やこの場所にいること、それらは私には辿り着けない』って、一花さんだって一人でも山登れるじゃん」
「たしかに、私一人でも山は登れるかもしれません。でも私がもし一人だったら、きっと山には登らないと思います」
「ん?」
「今日ここにいるのは、私がお母さんの娘で、お母さんが史名さんと友人で、飛娜ちゃんが居たから、ここに居るんです」
「うん」
「つまり、そうやって人とヒトとの繋がりが私をこの朱雀山の頂上まで引っ張ってくれたんです。飛娜ちゃんだって史名さんの娘じゃなかったら私にだって会えなかったんです」
「……そっか、なんかわかった気がする!」
「そうですか、良かった」
「さすが一花お姉ちゃん」
「真っ直ぐに褒められると、恥ずかしいですね」
――景色も見て、美味しいお弁当も食べ終わり私は近くにあったベンチに座ったり、滑り台で飛娜ちゃんと遊んだりしました。そうして一時間くらいには裏参道から下山することにしたんです。
「それじゃっ、下山するけど、怪我の原因の木の葉や石には気をつけてね」
「はい」
下山するときは、自分の思ったよりも足が動いてしまうため登るときよりも気を使いました。しかも楽しいとか登る時のようなワクワクすることは少ないですから。それでも途中、飛娜ちゃんが私の裾を軽く握って移動した場所には水が流れています。そこの水は飲むことはできませんでしたが自然の水でした。
「――はぁ、はぁ……ここは」
「地上に着いたわね」
「戻って、来たんですね」
下山して一時間くらいで私たちは元の平地に戻ってきました。やったと思い後ろを振り返ると、本当に登ったのだろうかと思うくらい見上げる山は高く圧倒的です。
「こんなに歩いたのは久しぶりね、おかげで下半身が痛いわ」
「フフッ、美代は仕方ないわね」
私も足の裏に痛みがあります。なのに史名さんや飛娜ちゃんも平気な顔をしていて、やっぱり山に慣れてる人は違うと思いました。
「一花お姉ちゃん、楽しかった」
「私も、飛娜ちゃんと山を登ってお弁当食べたりして楽しかったです」
「また、一緒に登ろう!」
「はい……その……足の痛みが治ったらで良いですか?」
「しかたないなあ、ははっ」
「フフッ」
「美代の娘、ホントに良い子に育ったわね」
「でしょ……これで、地球が亡くなるとか、なければね」
「……そうね、あたしも時々考えるもの」
「史名……あたし、思っちゃうんだ」
「何をよ」
「一花が、あたしに産まれてこなかったら……もっと……」
「あんたねぇ、そんなこと思っても言うんじゃないよ」
「だって一花はまだ18で、飛娜ちゃんなんてまだ12歳でしょ……もっと夢見たって良いのに……」
「……」
「お母さん?」
「っ!! いっ、一花っ、なっ、なにっ!?」
「ん?」
「なっ、何でもないのよっ、なんでもっ」
「私たち、自宅に帰ってゆっくりしたいです」
「あたしも~、ゲームしたい」
「フフッ……フフフッ、アッハッハッハッハッ、そうね、そうよね、山登ったんだからごめんね一花」
「ハッハッハッハッ、飛娜もゴメンッ、帰ろうか自分家にね」
お母さん達は何故か大笑いをしていました。私が飛娜ちゃんと話している時に面白い話でもしたんでしょうか。それならそれで良かったです。お母さんの笑顔が見れて私も嬉しい……。
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残りは、あと20日……。
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