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鶏ノ湖の出会い
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「――失礼します、岩渡総理」
「ああ、秘書か、何用かな?」
「はい、大学院教授、研究科、専門家等の地球の寿命に関する事ですが……」
「話してみなさい」
「予定通りに地球は残り20日間で亡くなるものと思われます」
「そうか、それは良かった」
「しかし……」
「予定通りでなければ思わぬ事態を招きかねないスケジュールも変えては各国に迷惑が掛かってしまう」
「……そうですね、では私はまた」
「ああ……早く地球には亡くなってほしいものだ……」
――今日も晴天、私は一人自転車を漕いでとある場所に向かってました。それは以前に訪れた場所、そこにもう一度いきたかったんです。
「ふう、着いた」
そこは茉莉さんとそのお姉さん黄華さんの車で訪れた湖でした。
「まだお昼前」
やっぱりこの時間も太陽に反射してキラキラ光るこの湖はうっとりしてしまうほど綺麗で、名前とかあるのだろうかと思ってしまいます。
「はぁ~、来てよかったな……この木々に囲まれているのが……」
「おんや、こんな所に人とは珍しいね」
その声の方に振り向くと、おばあちゃんがこちらに歩いてきました。
「おはようございます、おばあさん」
「おはよう……綺麗だろこの湖」
「はい、何か、ずっと見ているとウットリしてしまうような」
「そうだね、あたしはこの近くに住んでいるから毎日散歩して湖を見るけど、いつも違った顔を見せてくれる」
「違った顔、そうですか」
「曇りになれば現実をみるような顔、雨が降れば激しそうで哀しそうな顔、雪が降れば……冷たいながらもこの世とは思えない白い顔。その他にも沢山の顔を見せてくれるよ」
そう言われるまで意識したことはありませんでした。同じ場所なのに違った顔、今はキラキラしていて輝いている湖。空に浮かぶ雲だってモクモクしたものから、絵の具で塗ったような雲に変わる時だってありました。
「何か、すごいですね」
「ん?」
「落ち着いて周りを見てみたら、色んなものに日々違った顔があるんですね」
「そうだね、だからあたしたちは自然を見ても飽きないのかもしれないね」
「はい、きっとそうですね」
「この湖は鶏ノ湖と言うんだよ」
「鶏ノ湖、ですか」
「でもその前は鳳凰ノ湖とか不死鳥ノ湖なんて時もあったんだよ」
「おばあさんは物知りですね」
私とおばあさんはまるで友達のようにこの後も話が弾んで会話を楽しみました。
「面白いお嬢ちゃんだね~、名前は何ていうんだい」
「後光一花です」
「あたしは吉原美命だよ」
――吉原さんのお家は10階以上のマンションで今は一人暮らしだとか。階層があるためエレベーターで吉原さんの住む8階へ。
「着いたよ、お入り」
「お邪魔します」
玄関に入ると壁には沢山の写真が貼ってありました。よく見ると吉原さんらしい人やそのお友だちが写っていてどれも笑顔で楽しそう。
「写真、気になるのかい?」
「あ、はい、たくさんありますね……なんていうか、マラソンですか」
「そう、あたしは市民マラソンが大好きでね昔走ってたのよ」
「はあ、そうですか……」
私はポカンとしました。昔って言っても写真は今の吉原おばあさんとあまり変わらないような。
「あ、あの~、この写真はいつ頃の写真なんでしょう?」
「そうさね~、20年前くらいかね~」
「へ?」
20年前って、今の吉原さんって一体いくつなのでしょうか。
「と言っても、この写真は60くらいの時だね~」
「じゃあ吉原さんは、60歳の時にもマラソンを」
「そうだよ」
なんか吉原さんはとんでもない凄い人なのかもしれないと私は思いました。
「まあまあお座り」
リビングに座ると吉原さんは何を思ったのか冷蔵庫をあさって、なんとショートケーキを出してくれたのです。
「そ、そんなケーキだなんて!?」
「そう言わずお食べ」
「でも~……」
一緒に食べたほうが良いと自分のを食べ始めた吉原さんに、少し食べたかった私はお言葉に甘えて貰うことにしました。
「あ~、一緒に食べると美味しいね~」
「はい、そうですね」
「後光ちゃんは、どんな人生を送ったのかね~」
「え、私ですか……吉原さんのように凄い人生なんて持ってませんが」
「すごくなんかないよ、、それよりもあたしは後光ちゃんを知りたいんだ」
「そうですね、じゃあ……」
これは私が中学一年生のお話しです……。
「ああ、秘書か、何用かな?」
「はい、大学院教授、研究科、専門家等の地球の寿命に関する事ですが……」
「話してみなさい」
「予定通りに地球は残り20日間で亡くなるものと思われます」
「そうか、それは良かった」
「しかし……」
「予定通りでなければ思わぬ事態を招きかねないスケジュールも変えては各国に迷惑が掛かってしまう」
「……そうですね、では私はまた」
「ああ……早く地球には亡くなってほしいものだ……」
――今日も晴天、私は一人自転車を漕いでとある場所に向かってました。それは以前に訪れた場所、そこにもう一度いきたかったんです。
「ふう、着いた」
そこは茉莉さんとそのお姉さん黄華さんの車で訪れた湖でした。
「まだお昼前」
やっぱりこの時間も太陽に反射してキラキラ光るこの湖はうっとりしてしまうほど綺麗で、名前とかあるのだろうかと思ってしまいます。
「はぁ~、来てよかったな……この木々に囲まれているのが……」
「おんや、こんな所に人とは珍しいね」
その声の方に振り向くと、おばあちゃんがこちらに歩いてきました。
「おはようございます、おばあさん」
「おはよう……綺麗だろこの湖」
「はい、何か、ずっと見ているとウットリしてしまうような」
「そうだね、あたしはこの近くに住んでいるから毎日散歩して湖を見るけど、いつも違った顔を見せてくれる」
「違った顔、そうですか」
「曇りになれば現実をみるような顔、雨が降れば激しそうで哀しそうな顔、雪が降れば……冷たいながらもこの世とは思えない白い顔。その他にも沢山の顔を見せてくれるよ」
そう言われるまで意識したことはありませんでした。同じ場所なのに違った顔、今はキラキラしていて輝いている湖。空に浮かぶ雲だってモクモクしたものから、絵の具で塗ったような雲に変わる時だってありました。
「何か、すごいですね」
「ん?」
「落ち着いて周りを見てみたら、色んなものに日々違った顔があるんですね」
「そうだね、だからあたしたちは自然を見ても飽きないのかもしれないね」
「はい、きっとそうですね」
「この湖は鶏ノ湖と言うんだよ」
「鶏ノ湖、ですか」
「でもその前は鳳凰ノ湖とか不死鳥ノ湖なんて時もあったんだよ」
「おばあさんは物知りですね」
私とおばあさんはまるで友達のようにこの後も話が弾んで会話を楽しみました。
「面白いお嬢ちゃんだね~、名前は何ていうんだい」
「後光一花です」
「あたしは吉原美命だよ」
――吉原さんのお家は10階以上のマンションで今は一人暮らしだとか。階層があるためエレベーターで吉原さんの住む8階へ。
「着いたよ、お入り」
「お邪魔します」
玄関に入ると壁には沢山の写真が貼ってありました。よく見ると吉原さんらしい人やそのお友だちが写っていてどれも笑顔で楽しそう。
「写真、気になるのかい?」
「あ、はい、たくさんありますね……なんていうか、マラソンですか」
「そう、あたしは市民マラソンが大好きでね昔走ってたのよ」
「はあ、そうですか……」
私はポカンとしました。昔って言っても写真は今の吉原おばあさんとあまり変わらないような。
「あ、あの~、この写真はいつ頃の写真なんでしょう?」
「そうさね~、20年前くらいかね~」
「へ?」
20年前って、今の吉原さんって一体いくつなのでしょうか。
「と言っても、この写真は60くらいの時だね~」
「じゃあ吉原さんは、60歳の時にもマラソンを」
「そうだよ」
なんか吉原さんはとんでもない凄い人なのかもしれないと私は思いました。
「まあまあお座り」
リビングに座ると吉原さんは何を思ったのか冷蔵庫をあさって、なんとショートケーキを出してくれたのです。
「そ、そんなケーキだなんて!?」
「そう言わずお食べ」
「でも~……」
一緒に食べたほうが良いと自分のを食べ始めた吉原さんに、少し食べたかった私はお言葉に甘えて貰うことにしました。
「あ~、一緒に食べると美味しいね~」
「はい、そうですね」
「後光ちゃんは、どんな人生を送ったのかね~」
「え、私ですか……吉原さんのように凄い人生なんて持ってませんが」
「すごくなんかないよ、、それよりもあたしは後光ちゃんを知りたいんだ」
「そうですね、じゃあ……」
これは私が中学一年生のお話しです……。
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