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おかえし
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「――五月、千暖の誕生日か~」
バレンタインデーから付き合ってもう少しで三ヶ月、千暖の誕生日が近づいていたため上手く親の用事と彼女には嘘を付きプレゼントを買いに行くことにしていた。
「う~ん、まいったな~……」
しかし彼女が出来たことのない秋夜は何を千暖にプレゼントすれば良いのか分からないで頭を抱えていた。
「はぁ~……くっそ~……」
ベッドで悩んでも何を渡していいか分からない。だがかといってもう一つの手段を選択したくはなかった。
「あーっ、出てこねぇ~、どうすればいいーんだ……いやっ、話したくはねぇし」
ブツブツと一人で朝から悩みいつの間に昼ご飯になって、恥を飲むことに決める……。
「ええぇぇっ! 秋夜っ、彼女が出来たのっ!? うっそぉぉっ!」
「ホントだよ」
「キャーッ、お母さん嬉しぃーっ!」
「はぁ~、やっぱこうなったか」
「どんな子っ、どんな子っ!?」
千暖のことを熱心にいた母親の目がキラキラしていたのが秋夜にはわかって、よけいに疲れた気がした。
しばらく母は興奮しいたがご飯が食べ終わる頃には多少落ち着いたので本題を説明する。
「プレゼントかー、そうね~……」
「母さんは、父さんに誕生日プレゼントもらって何が嬉しかったんだよ」
すると母は思い出すようにテーブルに両膝をついて顎に両手を付けて思い出してみた。
「ゲームソフトかな~」
「はあっ!? ゲーム?」
「ホラッ、お母さんゲーム好きだからさ~、ちょうど欲しいゲームお父さんが誕生日に買ってくれてさ~」
「なんか、現実って感じだな~」
「話しは最後まで聞きなさい。それでね、その買ったゲームソフトを~、お父さんと一緒に遊んだのが楽しかったのよ」
「でもオレ、保村が何が好きかわからないんだよな~」
「彼女と一緒に居た時を思い返してみなさい。ちゃんとあるはずよ、彼女にも……」
恥ずかしくも母のアドバイスをもらって色々なお店を覗いては見て周り、プレゼントを購入。意識をするとなぜか、日が経つのが早くあっという間に千暖の誕生日がやってきた。
日が山の天辺に近づいた学校の下校、秋夜は門の前で千暖が来るのを待っていた。彼女の姿が見えると、千暖は頬を上げて秋夜と帰ろうと歩いていく。
今日一日にあった事を話していく千暖だが、秋夜は周りに同級生の奴らが見てないか確認していた。
「どうしたの」
「よし、いないな……あの~、さ」
「え……なに」
「はいよ」
「これっ」
「た、誕生日プレゼントに決まってるだろ」
「うれしい、開けて、いい?」
「そりゃそうだろ」
カバンからプレゼント様に包装された包みを渡されてた保村はなんだろうとリボンを解くとそこには一冊の本。
「これは料理本」
「ああ、ホラッ、チョコくれたとき美味しかったって言ったろ」
「……んでさ、あのあと保村と付き合って」
「うん」
「料理が楽しくなったって言ってたからさ。だけど……」
「だけど?」
「いきなり本格的な料理本だと大変で楽しくなくなると思ったから、その『簡単料理本』にしてみたんだ」
「……そう、なんだ」
初めてたった。友だち付き合いもそう上手くなくプレゼントを貰ったことも無かった自分が、まさか大好きな人が自分のことを考えてプレゼントを買ってくれるなんて、初めてのことだった。
「ありがとう秋夜くん……ぐすっ」
「えっ、保村、泣いてる?」
「なっ!? 泣いてないもん」
見られまいとしたのか眼鏡を取って拭う千暖。格闘技を習っていた時から涙は弱さと思っていて見せたくなかった。
「ねえ秋夜くん」
「ん」
「あたしすごい今うれしくて……しあわせって、あるんだね」
「そうか」
彼女が涙を隠してもすぐ桃のような頬と笑顔を見せて、キラキラした瞳が嬉しそうで、そんな千暖に秋夜も心の底から嬉しかった……。
「――スゲー喜んでたな……あの頃はよ」
机に置いてあるなんでもない本を見ていると思いでと一緒に別の感情が心の底から湧いてくる。
あれから楽しくなかった事があったのか、彼女の悲しい顔にさせたか、いいやそんな事はない。恵まれたカップルなのか今のところケンカだってしたことが無い。それなのになぜ突然の別れを切り出したのか。
そしてこれは意地や強がりでなんかじゃいけないそんな気が直感した秋夜だった……。
バレンタインデーから付き合ってもう少しで三ヶ月、千暖の誕生日が近づいていたため上手く親の用事と彼女には嘘を付きプレゼントを買いに行くことにしていた。
「う~ん、まいったな~……」
しかし彼女が出来たことのない秋夜は何を千暖にプレゼントすれば良いのか分からないで頭を抱えていた。
「はぁ~……くっそ~……」
ベッドで悩んでも何を渡していいか分からない。だがかといってもう一つの手段を選択したくはなかった。
「あーっ、出てこねぇ~、どうすればいいーんだ……いやっ、話したくはねぇし」
ブツブツと一人で朝から悩みいつの間に昼ご飯になって、恥を飲むことに決める……。
「ええぇぇっ! 秋夜っ、彼女が出来たのっ!? うっそぉぉっ!」
「ホントだよ」
「キャーッ、お母さん嬉しぃーっ!」
「はぁ~、やっぱこうなったか」
「どんな子っ、どんな子っ!?」
千暖のことを熱心にいた母親の目がキラキラしていたのが秋夜にはわかって、よけいに疲れた気がした。
しばらく母は興奮しいたがご飯が食べ終わる頃には多少落ち着いたので本題を説明する。
「プレゼントかー、そうね~……」
「母さんは、父さんに誕生日プレゼントもらって何が嬉しかったんだよ」
すると母は思い出すようにテーブルに両膝をついて顎に両手を付けて思い出してみた。
「ゲームソフトかな~」
「はあっ!? ゲーム?」
「ホラッ、お母さんゲーム好きだからさ~、ちょうど欲しいゲームお父さんが誕生日に買ってくれてさ~」
「なんか、現実って感じだな~」
「話しは最後まで聞きなさい。それでね、その買ったゲームソフトを~、お父さんと一緒に遊んだのが楽しかったのよ」
「でもオレ、保村が何が好きかわからないんだよな~」
「彼女と一緒に居た時を思い返してみなさい。ちゃんとあるはずよ、彼女にも……」
恥ずかしくも母のアドバイスをもらって色々なお店を覗いては見て周り、プレゼントを購入。意識をするとなぜか、日が経つのが早くあっという間に千暖の誕生日がやってきた。
日が山の天辺に近づいた学校の下校、秋夜は門の前で千暖が来るのを待っていた。彼女の姿が見えると、千暖は頬を上げて秋夜と帰ろうと歩いていく。
今日一日にあった事を話していく千暖だが、秋夜は周りに同級生の奴らが見てないか確認していた。
「どうしたの」
「よし、いないな……あの~、さ」
「え……なに」
「はいよ」
「これっ」
「た、誕生日プレゼントに決まってるだろ」
「うれしい、開けて、いい?」
「そりゃそうだろ」
カバンからプレゼント様に包装された包みを渡されてた保村はなんだろうとリボンを解くとそこには一冊の本。
「これは料理本」
「ああ、ホラッ、チョコくれたとき美味しかったって言ったろ」
「……んでさ、あのあと保村と付き合って」
「うん」
「料理が楽しくなったって言ってたからさ。だけど……」
「だけど?」
「いきなり本格的な料理本だと大変で楽しくなくなると思ったから、その『簡単料理本』にしてみたんだ」
「……そう、なんだ」
初めてたった。友だち付き合いもそう上手くなくプレゼントを貰ったことも無かった自分が、まさか大好きな人が自分のことを考えてプレゼントを買ってくれるなんて、初めてのことだった。
「ありがとう秋夜くん……ぐすっ」
「えっ、保村、泣いてる?」
「なっ!? 泣いてないもん」
見られまいとしたのか眼鏡を取って拭う千暖。格闘技を習っていた時から涙は弱さと思っていて見せたくなかった。
「ねえ秋夜くん」
「ん」
「あたしすごい今うれしくて……しあわせって、あるんだね」
「そうか」
彼女が涙を隠してもすぐ桃のような頬と笑顔を見せて、キラキラした瞳が嬉しそうで、そんな千暖に秋夜も心の底から嬉しかった……。
「――スゲー喜んでたな……あの頃はよ」
机に置いてあるなんでもない本を見ていると思いでと一緒に別の感情が心の底から湧いてくる。
あれから楽しくなかった事があったのか、彼女の悲しい顔にさせたか、いいやそんな事はない。恵まれたカップルなのか今のところケンカだってしたことが無い。それなのになぜ突然の別れを切り出したのか。
そしてこれは意地や強がりでなんかじゃいけないそんな気が直感した秋夜だった……。
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