62 / 78
第四章 せめぎ合う光と闇
第六十二話 食い違う心
しおりを挟む
風を切る音がする。
その数秒後、何かが割れる音がした。
大鎌を振りかざした茉莉が、その刃を床へと突き立てたのだ。
不協和音と共に、刃を中心としてヒビが四方八方へと入る。
身にまとっている白小袖と緋袴の裾はあちこち避けており、顔や手足もあちこち擦り傷だらけだ。
どうやらルフスの反撃に対し、完全無傷を通せなかったようだ。
艶々と鮮やかな紫光の黒髪は、自分で巻き起こした風でなびいている。
だが、今まで何事も起きてないかのように、無表情のままで一切変わっていない。
「……はあっ……はあっ……はあっ……」
「……」
ルフスは蜘蛛の巣の模様が入った床のすぐ近くへと降り立った。
水晶のように輝く汗が顎を伝って流れ落ちる。
息が荒い。
白いシャツの袖や脇腹、ジーンズの裾の辺りは大鎌の餌食となった為かぼろぼろである。
呼吸を整えた後で大きく一歩踏み出し、床を強く蹴った。
間合いに一気に入り込み、鎌の柄を握る茉莉の右手首を左手でぐっと掴んだ。
「!」
急な接近に、無表情である茉莉の瞳にやや動揺の色がみられた。ルフスは自分の方へとその身体を強引にぐいと引き寄せる。
(茉莉……! 目を覚ませ!! )
彼女が逃げないよう、その小さな顎を右手で掴む。
そしてそのまま瞳の中を覗き込んだ。
長いまつ毛で彩られた光一つない、鈍い榛色をした瞳。
それは底のない沼のようにどんよりとしている。
この瞳に何とかして光を呼び戻さねばならない。
(茉莉……!! )
薔薇色の瞳が燃え上がる業火の色へと変わった。
祈るように力を込める。
榛色の瞳を通して何度も呼び続けた。
死んだエウリディケが蘇ってくるよう、竪琴を弾き続けたオルフェウスのように。
やがて
光一つ映さなかった瞳の色に次第に変化が現れ始める。
瞳の奥底から木漏れ日のような優しい光が溢れ出した。
その瞬間、白小袖に包まれた身体が石のように硬直する。
ぷつりと糸が切れた操り人形のように、茉莉の身体が自分に向かって倒れ込んできた。
ルフスはその身体を両腕でそっと抱き止める。
だが彼女の右腕は大鎌の柄を掴んだままだ。
「茉莉……!!」
血相を変えて駆けつけてきた優美と織田に気がついたルフスは、くたりと動かなくなった身体を二人に預けた。
視線の先で大柄な男がぐったりと横になっているのを目にし、彼女達は一段落ついたのだろうと判断する。
優美は半開きの瞳のままで、意識のない親友の身体を両腕で強く抱き締めると、丸い瞳を潤ませ、ぽろぽろと涙を落とし始めた。
「……心配するな。生きている。俺は彼女にかけられた術を解いただけだ」
「お前は本当に解けたと思っているのか? 彼女にかけた術はそう簡単に解けぬぞ」
優美を気遣って声を掛けるルフスに対し、セフィロスは冷たく言い放った。
「な……に……!?」
ルフスは声の主に向き直った。
射貫くような視線をぶつけても、青玉の瞳は意に介さない様子だ。
「今のお前では力不足だと言っている。……術者の息の根を止めれば完全に解けるだろうがな」
「……お前……っっ!!」
残酷な響きに、ルフスはセフィロスを睨みつける。
「お前は……今のお前は……俺が知っていたセフィロスじゃねぇ……! お前は一体何がしたい!?」
すると、美貌の青年は眩しそうに目元を細めた。
まるで遠くの景色を見ているかのように。
そしてぽつりと言葉をこぼした。
「……何故……」
「……?」
「……何故お前は死んだ? 」
「……」
「何故私を守った? 何故私の目の前から姿を消したのだ? 私がそれを何とも思わないとでも思ったのか? 」
今まで氷点下だった声色に、にじみ出るような悲しみと怒りの色が混じってくる。
じわじわと押し寄せてくる殺気にルフスは思わず身構えてしまった。
「あの時のことを、この私がどれだけ悔いたことか……」
セフィロスの拳は小刻みに震えていた。
形の良い唇から絞り出すかのように押し出された言葉の一つ一つが、氷の杭となってルフスの心臓へと突き刺さる。
銀髪の少年はその痛みに思わず顔をしかめた。
「……では俺も聞く。ならばお前は何故この俺を蘇らせた? どういう経緯であれ一度は戻った闇の中、このまま静かに眠らせてくれれば良かったものを……」
ルビー・レッドの真っ直ぐな視線に対して返事をするかのように、ブルー・サファイアの瞳は視線を合わせてきた。
「お前がいないと……駄目だ」
ぽつりと答えた。
「仲間もいるが、お前も居てこそのランカスター家だ。お前なくして再興だなんて……ありえない」
ルフスの脳裏に、遥か昔の記憶が鮮やかに蘇る。
青空は冴え渡り、花々は色とりどりに咲き乱れ、若葉がきらめいていた。
平和だったテネブラエ。
誰もが笑顔に満ち溢れていた、あの頃。
何もかもが平穏で幸せだった、あの頃。
今はもう存在しない、あの頃――……。
その思いを断ち切るかのように一度静かに目を瞑った。
「だがセフィロス。それは一人……いやそれ以上の人間を犠牲にしてまですることか? 」
「黙れ」
「この肉体も本来俺のものではない。お前が見ての通りあの頃の力だって既に失われているし、俺はもうあの頃の俺ではない」
「お前に一体私の何が分かるというのだ……」
「……」
言葉を詰まらせたルフスに、セフィロスは更に畳み掛けるように言葉を繋げてゆく。彼が何故自分にこだわるのかを理解できないルフスは、言葉を失ったままだ。
表情は何一つ変わらないのに、周囲の温度だけが一気に氷の世界へと逆戻りした。
ルフスは氷の池に落ちたような心地がする。
這い上がろうとしても掴んだ氷がことごとく割れ、いつまでたっても二度の水温から脱出出来ない。
冷たさの為に筋肉は硬くなり、動きが鈍くなりそうな、そんな感じだ。
身体が鉛のように重く感じる。
「お前には分からない。お前がいなくなっても自分は存在してしまう恐ろしさが……」
大切な者の犠牲の上に、自分は永遠の時を生きながらえるだなんて、こんな理不尽なこと……起こって良い筈はない。
「それに」
「?」
「お前はあの時約束しただろう? “一緒に最強の屍者の王になろう”って」
「それは……」
嘗て己が口にした約束のことを持ち出されたルフスは、二の句が継げないまま黙り込んだ。
当時落ち込んでいたセフィロスを励まそうと口にした言葉だった。
決して軽い気持ちで言ったわけではない。
そんな彼にセフィロスは更に追い打ちをかける。
「それなのに今、何故私達ではなく、人間の味方をする?」
「……」
「私達はお前の仲間ではなかったのか……?」
ルフスがセフィロスにどう声を掛けて良いのか迷っていると、ヒールによる甲高い音が耳に入ってきた。
聞き覚えのある足音だ。
すると、キャラメル色の髪をはためかせた一人の美女がセフィロスの傍に現れた。
彼女は彼の右側に立ち、その袖元を軽くひく。
その顔には笑み一つなく、エメラルドグリーンの瞳にはキャッツ・アイのように光が差し込まれていた。
その数秒後、何かが割れる音がした。
大鎌を振りかざした茉莉が、その刃を床へと突き立てたのだ。
不協和音と共に、刃を中心としてヒビが四方八方へと入る。
身にまとっている白小袖と緋袴の裾はあちこち避けており、顔や手足もあちこち擦り傷だらけだ。
どうやらルフスの反撃に対し、完全無傷を通せなかったようだ。
艶々と鮮やかな紫光の黒髪は、自分で巻き起こした風でなびいている。
だが、今まで何事も起きてないかのように、無表情のままで一切変わっていない。
「……はあっ……はあっ……はあっ……」
「……」
ルフスは蜘蛛の巣の模様が入った床のすぐ近くへと降り立った。
水晶のように輝く汗が顎を伝って流れ落ちる。
息が荒い。
白いシャツの袖や脇腹、ジーンズの裾の辺りは大鎌の餌食となった為かぼろぼろである。
呼吸を整えた後で大きく一歩踏み出し、床を強く蹴った。
間合いに一気に入り込み、鎌の柄を握る茉莉の右手首を左手でぐっと掴んだ。
「!」
急な接近に、無表情である茉莉の瞳にやや動揺の色がみられた。ルフスは自分の方へとその身体を強引にぐいと引き寄せる。
(茉莉……! 目を覚ませ!! )
彼女が逃げないよう、その小さな顎を右手で掴む。
そしてそのまま瞳の中を覗き込んだ。
長いまつ毛で彩られた光一つない、鈍い榛色をした瞳。
それは底のない沼のようにどんよりとしている。
この瞳に何とかして光を呼び戻さねばならない。
(茉莉……!! )
薔薇色の瞳が燃え上がる業火の色へと変わった。
祈るように力を込める。
榛色の瞳を通して何度も呼び続けた。
死んだエウリディケが蘇ってくるよう、竪琴を弾き続けたオルフェウスのように。
やがて
光一つ映さなかった瞳の色に次第に変化が現れ始める。
瞳の奥底から木漏れ日のような優しい光が溢れ出した。
その瞬間、白小袖に包まれた身体が石のように硬直する。
ぷつりと糸が切れた操り人形のように、茉莉の身体が自分に向かって倒れ込んできた。
ルフスはその身体を両腕でそっと抱き止める。
だが彼女の右腕は大鎌の柄を掴んだままだ。
「茉莉……!!」
血相を変えて駆けつけてきた優美と織田に気がついたルフスは、くたりと動かなくなった身体を二人に預けた。
視線の先で大柄な男がぐったりと横になっているのを目にし、彼女達は一段落ついたのだろうと判断する。
優美は半開きの瞳のままで、意識のない親友の身体を両腕で強く抱き締めると、丸い瞳を潤ませ、ぽろぽろと涙を落とし始めた。
「……心配するな。生きている。俺は彼女にかけられた術を解いただけだ」
「お前は本当に解けたと思っているのか? 彼女にかけた術はそう簡単に解けぬぞ」
優美を気遣って声を掛けるルフスに対し、セフィロスは冷たく言い放った。
「な……に……!?」
ルフスは声の主に向き直った。
射貫くような視線をぶつけても、青玉の瞳は意に介さない様子だ。
「今のお前では力不足だと言っている。……術者の息の根を止めれば完全に解けるだろうがな」
「……お前……っっ!!」
残酷な響きに、ルフスはセフィロスを睨みつける。
「お前は……今のお前は……俺が知っていたセフィロスじゃねぇ……! お前は一体何がしたい!?」
すると、美貌の青年は眩しそうに目元を細めた。
まるで遠くの景色を見ているかのように。
そしてぽつりと言葉をこぼした。
「……何故……」
「……?」
「……何故お前は死んだ? 」
「……」
「何故私を守った? 何故私の目の前から姿を消したのだ? 私がそれを何とも思わないとでも思ったのか? 」
今まで氷点下だった声色に、にじみ出るような悲しみと怒りの色が混じってくる。
じわじわと押し寄せてくる殺気にルフスは思わず身構えてしまった。
「あの時のことを、この私がどれだけ悔いたことか……」
セフィロスの拳は小刻みに震えていた。
形の良い唇から絞り出すかのように押し出された言葉の一つ一つが、氷の杭となってルフスの心臓へと突き刺さる。
銀髪の少年はその痛みに思わず顔をしかめた。
「……では俺も聞く。ならばお前は何故この俺を蘇らせた? どういう経緯であれ一度は戻った闇の中、このまま静かに眠らせてくれれば良かったものを……」
ルビー・レッドの真っ直ぐな視線に対して返事をするかのように、ブルー・サファイアの瞳は視線を合わせてきた。
「お前がいないと……駄目だ」
ぽつりと答えた。
「仲間もいるが、お前も居てこそのランカスター家だ。お前なくして再興だなんて……ありえない」
ルフスの脳裏に、遥か昔の記憶が鮮やかに蘇る。
青空は冴え渡り、花々は色とりどりに咲き乱れ、若葉がきらめいていた。
平和だったテネブラエ。
誰もが笑顔に満ち溢れていた、あの頃。
何もかもが平穏で幸せだった、あの頃。
今はもう存在しない、あの頃――……。
その思いを断ち切るかのように一度静かに目を瞑った。
「だがセフィロス。それは一人……いやそれ以上の人間を犠牲にしてまですることか? 」
「黙れ」
「この肉体も本来俺のものではない。お前が見ての通りあの頃の力だって既に失われているし、俺はもうあの頃の俺ではない」
「お前に一体私の何が分かるというのだ……」
「……」
言葉を詰まらせたルフスに、セフィロスは更に畳み掛けるように言葉を繋げてゆく。彼が何故自分にこだわるのかを理解できないルフスは、言葉を失ったままだ。
表情は何一つ変わらないのに、周囲の温度だけが一気に氷の世界へと逆戻りした。
ルフスは氷の池に落ちたような心地がする。
這い上がろうとしても掴んだ氷がことごとく割れ、いつまでたっても二度の水温から脱出出来ない。
冷たさの為に筋肉は硬くなり、動きが鈍くなりそうな、そんな感じだ。
身体が鉛のように重く感じる。
「お前には分からない。お前がいなくなっても自分は存在してしまう恐ろしさが……」
大切な者の犠牲の上に、自分は永遠の時を生きながらえるだなんて、こんな理不尽なこと……起こって良い筈はない。
「それに」
「?」
「お前はあの時約束しただろう? “一緒に最強の屍者の王になろう”って」
「それは……」
嘗て己が口にした約束のことを持ち出されたルフスは、二の句が継げないまま黙り込んだ。
当時落ち込んでいたセフィロスを励まそうと口にした言葉だった。
決して軽い気持ちで言ったわけではない。
そんな彼にセフィロスは更に追い打ちをかける。
「それなのに今、何故私達ではなく、人間の味方をする?」
「……」
「私達はお前の仲間ではなかったのか……?」
ルフスがセフィロスにどう声を掛けて良いのか迷っていると、ヒールによる甲高い音が耳に入ってきた。
聞き覚えのある足音だ。
すると、キャラメル色の髪をはためかせた一人の美女がセフィロスの傍に現れた。
彼女は彼の右側に立ち、その袖元を軽くひく。
その顔には笑み一つなく、エメラルドグリーンの瞳にはキャッツ・アイのように光が差し込まれていた。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れた俺が辿り着いたのは、自由度抜群のVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は“料理人”。
だがそれは、戦闘とは無縁の完全な負け組職業だった。
地味な日々の中、レベル上げ中にネームドモンスター「猛き猪」が出現。
勝てないと判断したアタッカーはログアウトし、残されたのは三人だけ。
熊型獣人のタンク、ヒーラー、そして非戦闘職の俺。
絶体絶命の状況で包丁を構えた瞬間――料理スキルが覚醒し、常識外のダメージを叩き出す!
そこから始まる、料理人の大逆転。
ギルド設立、仲間との出会い、意外な秘密、そしてVチューバーとしての活動。
リアルでは無職、ゲームでは負け組。
そんな男が奇跡を起こしていくVRMMO物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる