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第二章 サザンソルト国
第七話 丸太小屋を去る
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建物の外で、馬車の音がたどり着いていた。
ギムネラが立ち上がる。
「迎えが到着したようじゃ」
サユミが外を伺う。
「わあ、なんだか立派な馬車だよ」
皆がそれを見に窓に近づく。
四頭の馬車馬が引く大型の馬車は来賓用で、ここサザンソルト国の象徴である、ゆり科のカサブランカが至る所に施されている。
もう一輌、二頭の馬車馬が引くいかにも王族専用と思しき馬車があった。
「これより居城ナラタスまで参る。さらに、詳しい話はそこで・・・ぐ、グフッグフッ」
ギムネラは、胸を抑え膝をつくと口を手で覆い咳き込んだ。
「お爺様」
駆け寄るタルーシャを手で制止するギムネラ。
「大事はない。それより薬と水を頼めるかの」
「はい」
タルーシャは、台所に行くとコップに水を入れ、戸棚から薬を出すとギムネラの元へ戻ってきた。
それを手に取るとギムネラは、水と一緒に喉に流し込んだ。
「しばらくすれば、落ち着くじゃろ。ありがとう、タル」
「いえ」
タルーシャにとっての身内はギムネラだけであった為、こんな姿を見るのがつらかった。
「さあ、皆の衆。参ろうかの」
馬車に乗り込むギムネラを見て皆も後に続く。
丸太作りの家を後にした。
ギムネラが立ち上がる。
「迎えが到着したようじゃ」
サユミが外を伺う。
「わあ、なんだか立派な馬車だよ」
皆がそれを見に窓に近づく。
四頭の馬車馬が引く大型の馬車は来賓用で、ここサザンソルト国の象徴である、ゆり科のカサブランカが至る所に施されている。
もう一輌、二頭の馬車馬が引くいかにも王族専用と思しき馬車があった。
「これより居城ナラタスまで参る。さらに、詳しい話はそこで・・・ぐ、グフッグフッ」
ギムネラは、胸を抑え膝をつくと口を手で覆い咳き込んだ。
「お爺様」
駆け寄るタルーシャを手で制止するギムネラ。
「大事はない。それより薬と水を頼めるかの」
「はい」
タルーシャは、台所に行くとコップに水を入れ、戸棚から薬を出すとギムネラの元へ戻ってきた。
それを手に取るとギムネラは、水と一緒に喉に流し込んだ。
「しばらくすれば、落ち着くじゃろ。ありがとう、タル」
「いえ」
タルーシャにとっての身内はギムネラだけであった為、こんな姿を見るのがつらかった。
「さあ、皆の衆。参ろうかの」
馬車に乗り込むギムネラを見て皆も後に続く。
丸太作りの家を後にした。
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