141 / 960
6章
冬の竜
しおりを挟む
年末最後の日。
朝から気温が下がっていて、ハァーと、吐く息は真っ白。
寒さにかじかむ手をさすると、後ろから伸びてきた両手に手を握られて、その手の温かさの持ち主を見上げると少し眠そうな目をして微笑んでいる。
「ルーファスおはようございます」
「おはようアカリ。随分手が冷えてるな」
「早く目が覚めちゃって、お布団から手だけだしてハガネに貰ったお料理の本を読んでたから冷えちゃったみたいです」
ルーファスが出したお湯玉に手を入れながら、ジンジンする指先を温めてもらい、温まったところで乾燥魔法でカラッと水分を蒸発させてもらう。
やはり便利な魔法なのです。
「やはり、来年の抱負は『魔法を使える様になる事』にすべきかな?」
「ゆっくりやればいい。アカリが何でも出来る様になったらオレがつまらない」
「何でもは無理だよ。ただ、乾燥魔法は覚えたいのです」
「それこそオレの楽しみの一つなのに」
「なんで楽しみなの?」
「風呂上がりのアカリを見れるからだな」
「なら、絶対覚えなきゃですね。乾燥魔法」
「乾燥魔法は最後に覚えればいい」
そんなやり取りをしながら、おはようのキスをしていると、コツコツと小さな音が窓の外でし始める。
なんだろう?
首をかしげて窓の外を見れば、雪の様な物が窓に当たっては溶けて消えていく。
「雪・・・ですか?」
「いや、これは『氷竜』の『雪氷』だな」
「何なのです?それは」
「アルビーやネルフィームの仲間のドラゴンだ。冬に動き回るドラゴンで年末辺りにはよく雪氷を振りまいていく。雪氷の後は雪になるから、今日は雪になるな」
「なら寒くなっちゃいますね」
「そうだな。明日が正月始めだから風邪を引かないようにアカリはしっかり着込んでおけよ?」
「はい。ルーファスも着込んでくださいね?」
「ああ。正月から寝込みたくは無いからな」
ルーファスと窓の外を一緒に見ていたら、薄い水色のドラゴンが空で首をかしげていた。
大きさはネルフィームくらいの大きさで6メートルか7メートルくらい?
ネルフィームとアルビーと同じ金色の目で片目が怪我をしたのか左目だけが無かった。
「ルーファス、あの水色のドラゴンが『氷竜』でしょうか?」
「珍しいな。氷竜があんなに近くまで飛んできているのは」
氷竜は【刻狼亭】の料亭の上をぐるぐると旋回した後、ゆっくりと料亭のある場所へ降りて行った。
「ヤバいな・・・氷竜に留まられると吹雪になる」
ルーファスがそう言って服を着替え始めると、最近は着物に戻っていたのに、今着こんでいるのは冒険者時代のシャツや服で厚手の物を着ると、私にもルーファスのシャツを着る様に言ってきた。
「このシャツは寒さ熱さは通しにくくなっているから着ておくと良い。その上に色々着込んでおけ。あと、何かあればこの笛を吹け」
「うん。でもこの笛は何なの?」
銀色の笛で、小指くらいの長さの小さな笛だった。
「犬笛だ。犬族や狼族なら聞き分けられる。オレ以外の奴等も巻き込むが、アカリを1人にするから何があっても良い様にしないとな。この部屋から出ないで欲しいが、氷竜が長く留まると寒さで部屋が凍る事もある。いざとなったら部屋を出てて旅館の露天風呂の方へ行けば常に温泉の熱で凍る事は無いからな」
ルーファスはそれだけ言うと急いで部屋を出て行った。
いつもなら「行ってくる」と、言葉を残していくのに、それすらも無い事から、尋常じゃない事が起きているのかもしれない。
ルーファスの出て行ったドアに小さく「いってらっしゃい」と、呟いて、急激に冷え始めた室内に急いで服を着こむ。
「寒い。本当にこれ駄目なやつだ」
着重ねして、お布団の中に入り込むと、まだじんわりとルーファスと私の先程までの体温が残っている。
お布団の中でガタガタ寒さに震えていると、ドアの外から「ナウー」とクロの声がする。
布団から出て部屋のドアを開けるとクロがピュッと部屋の中に入って小さく両手足を一本ずつプルプル振っている。
「クロ寒かったね。お布団の中おいで」
クロを抱き上げて再び布団の中に入ると、クロがブルブル震えながらシャツの間に入り込んでくる。
「ひゃああ。クロ冷たい!冷たい!」
「ナーン!ナウーナー!」
「うんうん。クロはもっと寒かったんだね。わかったよ我慢する」
「ナーウー」
クロの毛の冷たさに鳥肌も立ったけど、猫の体温は高い!
それを信じて湯たんぽにすべくクロをお腹の中で温めてしばらくすると、クロの体温が上がり始め、立派な猫湯たんぽですよ。
「クロ、私はクロを信じてましたよ~」
「ナウン」
ゴロゴロとクロがお腹で喉を鳴らして落ち着くと、私もクロの温かさに暖を取ってお布団の中で過ごしていると、窓ガラスがピシピシと音を立てて凍っていく。
部屋の温度は下がり、お布団の温かさも端の方からどんどん下がっていく。
「さむっ・・・ううっ」
歯がガチガチと鳴り始めると、さっき温めてもらった手は冷たくなって感覚が鈍くなっていっていた。
窓がカシカシと音を立てて崩れる様に割れると、一気に吹雪の様な物が部屋の中に入ってくる。
これはもう露天風呂に移動するしかない。
そう決意してお布団を羽織ながらクロが落ちないようにお腹を押さえて立ち上がった。
「【刻狼亭】の女将、一緒に来てもらうぞ!」
「え?」
割れた窓からヌッと伸びた水色の手に布団ごと掴まれると、気付いた時には外に引きずり出されて空の上。
吹雪いている外の世界に視界は0です。
何で私、捕まってるのー????
朝から気温が下がっていて、ハァーと、吐く息は真っ白。
寒さにかじかむ手をさすると、後ろから伸びてきた両手に手を握られて、その手の温かさの持ち主を見上げると少し眠そうな目をして微笑んでいる。
「ルーファスおはようございます」
「おはようアカリ。随分手が冷えてるな」
「早く目が覚めちゃって、お布団から手だけだしてハガネに貰ったお料理の本を読んでたから冷えちゃったみたいです」
ルーファスが出したお湯玉に手を入れながら、ジンジンする指先を温めてもらい、温まったところで乾燥魔法でカラッと水分を蒸発させてもらう。
やはり便利な魔法なのです。
「やはり、来年の抱負は『魔法を使える様になる事』にすべきかな?」
「ゆっくりやればいい。アカリが何でも出来る様になったらオレがつまらない」
「何でもは無理だよ。ただ、乾燥魔法は覚えたいのです」
「それこそオレの楽しみの一つなのに」
「なんで楽しみなの?」
「風呂上がりのアカリを見れるからだな」
「なら、絶対覚えなきゃですね。乾燥魔法」
「乾燥魔法は最後に覚えればいい」
そんなやり取りをしながら、おはようのキスをしていると、コツコツと小さな音が窓の外でし始める。
なんだろう?
首をかしげて窓の外を見れば、雪の様な物が窓に当たっては溶けて消えていく。
「雪・・・ですか?」
「いや、これは『氷竜』の『雪氷』だな」
「何なのです?それは」
「アルビーやネルフィームの仲間のドラゴンだ。冬に動き回るドラゴンで年末辺りにはよく雪氷を振りまいていく。雪氷の後は雪になるから、今日は雪になるな」
「なら寒くなっちゃいますね」
「そうだな。明日が正月始めだから風邪を引かないようにアカリはしっかり着込んでおけよ?」
「はい。ルーファスも着込んでくださいね?」
「ああ。正月から寝込みたくは無いからな」
ルーファスと窓の外を一緒に見ていたら、薄い水色のドラゴンが空で首をかしげていた。
大きさはネルフィームくらいの大きさで6メートルか7メートルくらい?
ネルフィームとアルビーと同じ金色の目で片目が怪我をしたのか左目だけが無かった。
「ルーファス、あの水色のドラゴンが『氷竜』でしょうか?」
「珍しいな。氷竜があんなに近くまで飛んできているのは」
氷竜は【刻狼亭】の料亭の上をぐるぐると旋回した後、ゆっくりと料亭のある場所へ降りて行った。
「ヤバいな・・・氷竜に留まられると吹雪になる」
ルーファスがそう言って服を着替え始めると、最近は着物に戻っていたのに、今着こんでいるのは冒険者時代のシャツや服で厚手の物を着ると、私にもルーファスのシャツを着る様に言ってきた。
「このシャツは寒さ熱さは通しにくくなっているから着ておくと良い。その上に色々着込んでおけ。あと、何かあればこの笛を吹け」
「うん。でもこの笛は何なの?」
銀色の笛で、小指くらいの長さの小さな笛だった。
「犬笛だ。犬族や狼族なら聞き分けられる。オレ以外の奴等も巻き込むが、アカリを1人にするから何があっても良い様にしないとな。この部屋から出ないで欲しいが、氷竜が長く留まると寒さで部屋が凍る事もある。いざとなったら部屋を出てて旅館の露天風呂の方へ行けば常に温泉の熱で凍る事は無いからな」
ルーファスはそれだけ言うと急いで部屋を出て行った。
いつもなら「行ってくる」と、言葉を残していくのに、それすらも無い事から、尋常じゃない事が起きているのかもしれない。
ルーファスの出て行ったドアに小さく「いってらっしゃい」と、呟いて、急激に冷え始めた室内に急いで服を着こむ。
「寒い。本当にこれ駄目なやつだ」
着重ねして、お布団の中に入り込むと、まだじんわりとルーファスと私の先程までの体温が残っている。
お布団の中でガタガタ寒さに震えていると、ドアの外から「ナウー」とクロの声がする。
布団から出て部屋のドアを開けるとクロがピュッと部屋の中に入って小さく両手足を一本ずつプルプル振っている。
「クロ寒かったね。お布団の中おいで」
クロを抱き上げて再び布団の中に入ると、クロがブルブル震えながらシャツの間に入り込んでくる。
「ひゃああ。クロ冷たい!冷たい!」
「ナーン!ナウーナー!」
「うんうん。クロはもっと寒かったんだね。わかったよ我慢する」
「ナーウー」
クロの毛の冷たさに鳥肌も立ったけど、猫の体温は高い!
それを信じて湯たんぽにすべくクロをお腹の中で温めてしばらくすると、クロの体温が上がり始め、立派な猫湯たんぽですよ。
「クロ、私はクロを信じてましたよ~」
「ナウン」
ゴロゴロとクロがお腹で喉を鳴らして落ち着くと、私もクロの温かさに暖を取ってお布団の中で過ごしていると、窓ガラスがピシピシと音を立てて凍っていく。
部屋の温度は下がり、お布団の温かさも端の方からどんどん下がっていく。
「さむっ・・・ううっ」
歯がガチガチと鳴り始めると、さっき温めてもらった手は冷たくなって感覚が鈍くなっていっていた。
窓がカシカシと音を立てて崩れる様に割れると、一気に吹雪の様な物が部屋の中に入ってくる。
これはもう露天風呂に移動するしかない。
そう決意してお布団を羽織ながらクロが落ちないようにお腹を押さえて立ち上がった。
「【刻狼亭】の女将、一緒に来てもらうぞ!」
「え?」
割れた窓からヌッと伸びた水色の手に布団ごと掴まれると、気付いた時には外に引きずり出されて空の上。
吹雪いている外の世界に視界は0です。
何で私、捕まってるのー????
64
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にノーチェの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、ノーチェのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。