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21章
土竜は眠る④ ※R18
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夜が更けて、夏の虫の声だけが庭先で静かに音を立てていた。
「ルーファス……私、寂しいです」
長い黒髪をゆったりとした三つ編みにして、ナイトガウンを着たアカリが何度目かの溜め息の後で、窓の外の月を見上げて、背中越しに腕を回してくるルーファスに、身を寄せる。
「そうは言っても、ケジメだ。それにあの子達も反省を受け入れると自分達で言ったしな」
「だからって、何も……本当に屋敷から出て行くなんて……」
「まぁ、ギル叔父上の所だから近所ではあるだろう?」
「でも……寂しいです……」
子供達を寂しがらせない様に、時間をちゃんと取ってあげようと思っていたのに……ティルナールもルーシーも家を出て【刻狼亭】に恥じない様になって戻ると、出て行ってしまった。
「アカリが寂しいのも判るが、一番寂しいのは、エルだろうな」
「エルシオン……泣き虫なのに、一人で残されて……あの子、大丈夫かしら?」
首筋にルーファスが唇を這わせて、小さく吸い付いてアカリが小さく身震いして目を閉じる。
「んくっ、ル、ルーファス!」
「寂しいんだろ?」
ファサッとナイトローブが捲られて、月明かりに白い太腿が浮かび上がる。
つぃーっとルーファスがアカリの太腿を撫でて、ピクピクとアカリの足先が動いて恥ずかしそうに身じろぐ。
「ひゃっ、ひゃんっ」
「ん。可愛い反応だな」
「は、激しいのは、駄目だから、ね?」
「分かってる」
首筋にちろちろと舌を動かされ、アカリの頬が朱色に染まって吐息を漏らす。
胸に伸びた手がナイトローブの隙間から忍び込み、たわわな胸を揉みしだく。
「はふ……んふぁ、んっ」
「まだ流石に母乳は出ないか」
「はふっ、まだに決まってます……」
「少しサイズが大きくなっているから、ついな」
恥ずかしそうに眉を下げて、ルーファスが動かす手の動きに合わせて、小さく途切れ途切れに声を上げてルーファスの気分を高揚させ、煽っていく。
「んっ、はぁ、あっ、お腹が、じんじんする……」
「番の匂いが強くなってる。ちゃんと感じてくれている様だな」
「んっ、ルーファスに触られるだけで、はふっ、んっ、感じてるのに、感じないわけない」
チュッと肩に音付きのキスをされて、ふるりとアカリが全身を震わせる。
少し膨らんだ下腹を撫でながら、その手をショーツに掛けて下におろしていく。
ショーツに透明の蜜が糸を引いて、アカリが感じていたことを物語っていた。
「オレの番は可愛い事ばかり言う」
「ルーファスだって、私に感じてくれるでしょ?」
「それは勿論」
アカリが後ろを向きながら顔を上げてルーファスと口づけを交わしながら、ルーファスの手が蜜腔の中に入り、ゆっくりと中に指が入っては蜜をかき混ぜる水音に、体温が上がり心拍を上げていた。
「んっ、ん」
ふはぁ……と、小さく息を吐いてアカリが唇を離すと、後ろから抱きしめながらルーファスの手が蜜腔から出ていき、ぬちっとと音をさせて蜜口に熱くなった肉棒が押し当てられる。
「ゆっくり、だよ……?」
「それは心得ている。アカリも頼むから煽るなよ?」
ゆっくり蜜腔の中を肉棒が入り、アカリが声を出さない様に指で手で口を押える。
「膣内が熱いな」
「はひゅっ……、んっ、ん」
「流石に、全部は挿入れられないな」
「……はぁ、ん、はぁ、んんっ」
「アカリ、腹は大丈夫そうか? 張ったりはしていないか?」
コクコクと頷いて、はぁはぁと吐息を整えながらアカリが小さく笑う。
「動いても、大丈夫です」
「すまないな。付き合わせて……」
「ううん。私も、ルーファスに触れられていたいから、良いの」
ルーファスがゆっくりと腰を動かして、アカリが動かされる度に小さく喘いで息を弾ませ、浅い場所にルーファスの先端の返しが当たり、その刺激で我慢している声を上げそうになっては、目を閉じて快感の波をやり過ごそうと、口を開けたり閉じたりしながら、身を震わせる。
「んっ、はぁ、ふぅっ、ひぅぅっ、はぁ」
「あと少しでイキそうだ……、中から出すぞ」
「あっ、やっ……」
名残惜しそうにアカリが残念そうな声を上げて、ルーファスの男根が膣内から抜き去られると、アカリの白い太腿の上に熱くとろみのある白い液体が放たれる。
「はぁ、ん……、もう少し、したかった、です……」
「悪い。寂しがっているアカリを見るとついムラッとして早く出た」
「なんですか、それ……もぅ、でも、寂しくて、少し泣きそうです……」
「泣かないでくれ。あの子達が『生き死に』について理解して、人にむやみに騙されなくなる様に教えなくてはいけないからな」
「あの子達を騙した犯人を、絶対に許しません……」
ぐすぐすと泣き始めたアカリを抱きしめて慰めながら、ルーファスが捕らえた犯人は明日になれば、テンに口を割らされて内容が分るだろうと眉をしかめる。
ここを温泉大陸と知っていてドラゴンの卵に手を出そうと考える頭の弱い者が居る事自体、ルーファスには少し信じがたい事でもある。
泣き疲れてそのまま眠ったアカリの体を綺麗にしてから、ルーファスはもう一人泣いているであろう家族の元へ訪ねていく。
三つ子の部屋はすでに、ティルナールの物もルーシーの物もベッドと学習机以外はギルの屋敷へ運ばれ、エルシオンの物だけが残されている。
「エルシオン……居ないのか?」
ベッドの中にも部屋の中にもエルシオンの気配がなく、ルーファスが耳をそばだてると、屋敷の外でぐすぐすと泣く様な声が聞こえた。
ルーファスが足音を立てずにその泣き声の場所へ行くと、エルシオンが泣きながら練習用の木剣を振っては、教えている体術の足さばきを繰り返している。
「エルシオン、眠れないのか?」
「……っ、父上……」
ぐすっと鼻をすするエルシオンの頭にルーファスが手を置くと、しっとりと汗で濡れたエルシオンの頭にどれだけの時間この場所で練習していたのか眉を下げる。
好戦的ではない怖がりな四男は、朝の体術以外はあまりこうした鍛える事はしない性質で、ここまで必死になる事は今までなかった。
「お前が体を鍛える練習をするなんて珍しいな」
「ボクが、ボクがちゃんと力づくでも、二人を止めてたら……こんな事にならなかったのに、ボクが怖気ずいたから……だから、ボクは強くならなきゃダメなんだ……」
「そうか、なら。もう少し朝の訓練も厳しくして、夜も訓練をするか」
「はい! 父上、お願いしますっ!」
頭を下げるエルシオンにルーファスも本気で教え込んでいくかと、ゆっくりと尻尾を揺らした。
翌日から、朝と夜、エルシオンを特訓するルーファスの姿があった。
【刻狼亭】の料亭の地下にある座敷牢で、事務員兼事情聴取をしていたテンと肩に乗せていた小鬼は、目の前のトリニア家の子供を騙してドラゴンの卵を奪おうとした男に首を傾げた。
「『聖女』……ですか?」
「ルーファス……私、寂しいです」
長い黒髪をゆったりとした三つ編みにして、ナイトガウンを着たアカリが何度目かの溜め息の後で、窓の外の月を見上げて、背中越しに腕を回してくるルーファスに、身を寄せる。
「そうは言っても、ケジメだ。それにあの子達も反省を受け入れると自分達で言ったしな」
「だからって、何も……本当に屋敷から出て行くなんて……」
「まぁ、ギル叔父上の所だから近所ではあるだろう?」
「でも……寂しいです……」
子供達を寂しがらせない様に、時間をちゃんと取ってあげようと思っていたのに……ティルナールもルーシーも家を出て【刻狼亭】に恥じない様になって戻ると、出て行ってしまった。
「アカリが寂しいのも判るが、一番寂しいのは、エルだろうな」
「エルシオン……泣き虫なのに、一人で残されて……あの子、大丈夫かしら?」
首筋にルーファスが唇を這わせて、小さく吸い付いてアカリが小さく身震いして目を閉じる。
「んくっ、ル、ルーファス!」
「寂しいんだろ?」
ファサッとナイトローブが捲られて、月明かりに白い太腿が浮かび上がる。
つぃーっとルーファスがアカリの太腿を撫でて、ピクピクとアカリの足先が動いて恥ずかしそうに身じろぐ。
「ひゃっ、ひゃんっ」
「ん。可愛い反応だな」
「は、激しいのは、駄目だから、ね?」
「分かってる」
首筋にちろちろと舌を動かされ、アカリの頬が朱色に染まって吐息を漏らす。
胸に伸びた手がナイトローブの隙間から忍び込み、たわわな胸を揉みしだく。
「はふ……んふぁ、んっ」
「まだ流石に母乳は出ないか」
「はふっ、まだに決まってます……」
「少しサイズが大きくなっているから、ついな」
恥ずかしそうに眉を下げて、ルーファスが動かす手の動きに合わせて、小さく途切れ途切れに声を上げてルーファスの気分を高揚させ、煽っていく。
「んっ、はぁ、あっ、お腹が、じんじんする……」
「番の匂いが強くなってる。ちゃんと感じてくれている様だな」
「んっ、ルーファスに触られるだけで、はふっ、んっ、感じてるのに、感じないわけない」
チュッと肩に音付きのキスをされて、ふるりとアカリが全身を震わせる。
少し膨らんだ下腹を撫でながら、その手をショーツに掛けて下におろしていく。
ショーツに透明の蜜が糸を引いて、アカリが感じていたことを物語っていた。
「オレの番は可愛い事ばかり言う」
「ルーファスだって、私に感じてくれるでしょ?」
「それは勿論」
アカリが後ろを向きながら顔を上げてルーファスと口づけを交わしながら、ルーファスの手が蜜腔の中に入り、ゆっくりと中に指が入っては蜜をかき混ぜる水音に、体温が上がり心拍を上げていた。
「んっ、ん」
ふはぁ……と、小さく息を吐いてアカリが唇を離すと、後ろから抱きしめながらルーファスの手が蜜腔から出ていき、ぬちっとと音をさせて蜜口に熱くなった肉棒が押し当てられる。
「ゆっくり、だよ……?」
「それは心得ている。アカリも頼むから煽るなよ?」
ゆっくり蜜腔の中を肉棒が入り、アカリが声を出さない様に指で手で口を押える。
「膣内が熱いな」
「はひゅっ……、んっ、ん」
「流石に、全部は挿入れられないな」
「……はぁ、ん、はぁ、んんっ」
「アカリ、腹は大丈夫そうか? 張ったりはしていないか?」
コクコクと頷いて、はぁはぁと吐息を整えながらアカリが小さく笑う。
「動いても、大丈夫です」
「すまないな。付き合わせて……」
「ううん。私も、ルーファスに触れられていたいから、良いの」
ルーファスがゆっくりと腰を動かして、アカリが動かされる度に小さく喘いで息を弾ませ、浅い場所にルーファスの先端の返しが当たり、その刺激で我慢している声を上げそうになっては、目を閉じて快感の波をやり過ごそうと、口を開けたり閉じたりしながら、身を震わせる。
「んっ、はぁ、ふぅっ、ひぅぅっ、はぁ」
「あと少しでイキそうだ……、中から出すぞ」
「あっ、やっ……」
名残惜しそうにアカリが残念そうな声を上げて、ルーファスの男根が膣内から抜き去られると、アカリの白い太腿の上に熱くとろみのある白い液体が放たれる。
「はぁ、ん……、もう少し、したかった、です……」
「悪い。寂しがっているアカリを見るとついムラッとして早く出た」
「なんですか、それ……もぅ、でも、寂しくて、少し泣きそうです……」
「泣かないでくれ。あの子達が『生き死に』について理解して、人にむやみに騙されなくなる様に教えなくてはいけないからな」
「あの子達を騙した犯人を、絶対に許しません……」
ぐすぐすと泣き始めたアカリを抱きしめて慰めながら、ルーファスが捕らえた犯人は明日になれば、テンに口を割らされて内容が分るだろうと眉をしかめる。
ここを温泉大陸と知っていてドラゴンの卵に手を出そうと考える頭の弱い者が居る事自体、ルーファスには少し信じがたい事でもある。
泣き疲れてそのまま眠ったアカリの体を綺麗にしてから、ルーファスはもう一人泣いているであろう家族の元へ訪ねていく。
三つ子の部屋はすでに、ティルナールの物もルーシーの物もベッドと学習机以外はギルの屋敷へ運ばれ、エルシオンの物だけが残されている。
「エルシオン……居ないのか?」
ベッドの中にも部屋の中にもエルシオンの気配がなく、ルーファスが耳をそばだてると、屋敷の外でぐすぐすと泣く様な声が聞こえた。
ルーファスが足音を立てずにその泣き声の場所へ行くと、エルシオンが泣きながら練習用の木剣を振っては、教えている体術の足さばきを繰り返している。
「エルシオン、眠れないのか?」
「……っ、父上……」
ぐすっと鼻をすするエルシオンの頭にルーファスが手を置くと、しっとりと汗で濡れたエルシオンの頭にどれだけの時間この場所で練習していたのか眉を下げる。
好戦的ではない怖がりな四男は、朝の体術以外はあまりこうした鍛える事はしない性質で、ここまで必死になる事は今までなかった。
「お前が体を鍛える練習をするなんて珍しいな」
「ボクが、ボクがちゃんと力づくでも、二人を止めてたら……こんな事にならなかったのに、ボクが怖気ずいたから……だから、ボクは強くならなきゃダメなんだ……」
「そうか、なら。もう少し朝の訓練も厳しくして、夜も訓練をするか」
「はい! 父上、お願いしますっ!」
頭を下げるエルシオンにルーファスも本気で教え込んでいくかと、ゆっくりと尻尾を揺らした。
翌日から、朝と夜、エルシオンを特訓するルーファスの姿があった。
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「『聖女』……ですか?」
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