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第10話 優しい奴隷
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ひとりじゃどうしようもない。
寂しい気持ちは誰も居てくれないから感じてしまう。だから、奴隷を買うことにします。出来れば可愛い子がいいな。
部屋を出ると、宿の人やお客さんに心配されたけど、少しだけご飯を食べて外に出た。声は聞こえなかったはずなのに、なんで心配されたんだろ?
「ここかな、奴隷商って」
人通りの少ない場所にひっそりと建ついかにもな建物。これが奴隷商じゃないなら、逆にどんな建物なのか気になるくらい。
さっそく入ってみる。
「いらっしゃい……ませ?」
首を傾げられた。
まあ、そうだよね。
女の子な上に子供だし。
「迷子じゃないよ。お金もあるから心配しないで」
とりあえず10万円ほど見せてみる。
最低でも日本の十倍以上はあるはずだから、これで100万円以上するっていう。人を買うにはこれくらい必要なんじゃないかな。
「失礼致しました。ご要望の奴隷は?」
「……女の子。出来るだけ若くて可愛い子。戦えるかどうかは考慮しなくて大丈夫」
「以上でよろしいでしょうか?」
「んと……出来れば獣人で」
「畏まりました」
暫くソファーに座って待つ。
どうして、獣人だなんて言っちゃったのかな。やっぱり、お姉ちゃんのことが忘れられないから? ……それ以外ないよね。
あはは、未練がましいね、わたし。
待つこと五分ちょっと。
「お待たせしました」
そう言って連れてきたのは数十人の女の子。一番小さい子はわたしより小さくて、一番大きい人は20代後半の美人さん。
少なくとも全員顔は整ってる。
獣人以外も数人混ざってるけど、こんなに獣人の女の子が居るとは思ってなかった。
というか、わたしに驚いてる。
やっぱり子供が来るのは珍しいんだろうね。
ちなみに、奴隷商の人は邪魔しないようにと隣の部屋に行った。監視カメラみたいなのはあるみたいだけど。
「どうしようかな……」
小さい子から一人づつ見ていく。
……あ、この子病気じゃん。目も虚ろで可哀想……いやいや、子供のお世話なんて出来ないし。とりあえず撫でながら治癒魔法で治してあげる。いい人に買って貰えたらいいけど。
次の子も、その次の子も、目が虚ろなのは小さい子共通で、話を聞いてみると大人も含めて性奴隷って子がほとんど。
セックス依存になってたり、単純に容姿がいいから奴隷商側で教育されていたり、運がいいと愛人になれたりするから、と色々。
全員に話を聞いた中で驚いたのは、わたし相手でもえっちなことで奉仕しようとしてること。見た目重視だったからそう思われたのか、それしか出来ないからなのか。
でも、それはそれでいいのかもね。
お姉ちゃんの代わりに。
わたしの目には一人の女の子が映っていた。
「えっと……リナ、で合ってたかな?」
「え? は、はい」
「あなたにする」
「わ、私で、いいんですか……?」
「うん、あなたがいい」
セミロングの白髪に、可愛らしい猫耳。
ちょっと猫目っぽくなってるのもいい。
そしてなにより、見た目がお姉ちゃんと近い。髪の色、身長、歳……胸はリナの方がおっきいけど。貫頭衣の横からだとよく分かるね、うん。
……別に巨乳だからじゃないよ?
「よ、よろしくお願いします……お嬢様、とお呼びすればよろしいでしょうかっ?」
「ううん、普通にユーリって呼んで」
「……ユーリ様?」
「様は付けなくてもいいのに」
「い、いえ、私は奴隷ですから」
まあ、様付けで呼ばれるのはありかも。
奴隷商の人に値段を聞くと、8万円だと言われた。結構高いんだなって思ってたら、戦える女の子の方が高いんだって。具体的には40万円くらい。
近年は物騒になってるから、護衛と夜の相手をさせる貴族が多いそう。
あと、リナは処女だから少し高いみたい。非処女だと2万円くらい安くなるとかなんとか。わたしはどっちでも大丈夫だったよ?
今は傍に居てくれる人が欲しいから。
貫頭衣のまま外に出す訳にはいかないので――そのまま出す人が多いらしいけど、お金を渡して服を用意してもらう。費用は1万円。
その間に奴隷契約をする。
わたしの血をインクに数滴垂らすと、奴隷商の人が魔法でリナの首の後ろに刻む。ちょっとかっこよくも見える。リナにとっては消したくてしょうが無いものだろうから言わないけどね。
それと、奴隷だと証明する為に首輪も付けてないといけないって。
この奴隷紋でわたしには逆らえなくなる。わたしが許可してる場合は殴ったりしても平気で、許可してないことをすると激痛が走るらしい。
怖いね。なお、わたしはその効果を打ち消せます。
首輪は魔法がかかってたりはしなかった。
その後、届いた服や靴を着せると物凄く可愛くなった。短いスカートにへそ出しと全体的に露出が多く、恥ずかしがってる姿がいい。これからもこういう系を着せることに決定。
何気にネグリジェとか際どい服、下着を渡されたのは……そういうあれだと思われてるんだね。
まあ、要るか要らないかで言えば要るよ。
魔力格納に入れてっと……よし。
「わぁ……」
「? リナ、どうしたの?」
「えっと、ユーリ様は凄い魔道士様なんですか?」
「あ……ううん、違うよ。わたしはただの魔道士で、凄くもなんともない。凄い人は他にいっぱい居るもん」
「そう、なんですか? 私はユーリ様の魔法も凄いと思いますけど……」
しまった、いつもの癖で不用意に魔力格納を……今のって見られたよね? 大丈夫だといいなぁ……やっぱりダメかな。とりあえずここを出よっと。
「リナ、お腹は空いてる?」
「いえ、大丈夫で――」
遠慮しようとして、鳴った。リナのお腹が。
それも、びっくりするくらい可愛い音が。
「もう一度聞くね。お腹、空いてる?」
「はい……」
凄く恥ずかしそう。
リナを買ったのは正解だったね。
誰かと居るだけで気が紛れるもん。
朝も、昼も、夜も、ずっと居てくれる。
わたしはきっと、リナを手放せない。
◇◇◇
リナの様子から、オシャレなお店よりも沢山食べられるお店の方がいいかと思って食事処褐痔という謎すぎて気になる所に行ってみた。
入る前から美味しそうな匂いがする。
「らっしゃい!」
ちょっと、〝い〟はどこに行ったの? って言いたくなる言い方だった。本当に言ってないかもしれない。と、そんなことを考えていると、巨人……じゃなくてガッチリした男性がこちらに来た。
そして、仁王立ちしながら目を細めて私を見る。
「おひとり様、か?」
「……うん? どう見ても二人でしょ?」
わたしが素でそう返すと、何がよかったのか満足そうに頷き、
「だよな! あっはっはっは――げほ、げほっ」
「むせってるし……」
「だ、大丈夫でしょうか……?」
「あれくらいは大丈夫じゃない?」
優しいね、リナは。
よしよししてあげよう。
「あ、あの……ユーリ様?」
「なーに?」
「ど、どうして私は、顎を撫でられているんですか?」
「いやね、ごろごろ~って言うのかなって」
「言う時も、ありますけど……ここだと、リラックス出来ないので……」
リラックスしてないと出ないんだ?
というか、本当に言うとは思わなかった……
気を取り直してご飯。
さっきは食欲が無かったから少ししか食べなかったけど、昨日の夜も食べてなかったから体は欲しがってたはずなんだよね。
その証拠に今は食欲もある。
わたしだけのリナが居るから落ち着けるのかな。
「……あれ? リナ、どうして床に座ってるの?」
「え? た、立っていた方がいいですか?」
「違うよ? わたしそんなに鬼畜じゃないからね? この椅子に座っていいんだってば」
「い、いいんでしょうか……?」
「むしろ椅子に座らない方がダメ。リナが床で食べてる所なんて見たくないもん」
すっと持ち上げて椅子に座らせる。
おっぱいに触っちゃったのは態とじゃないよ。でも、柔らかくて気持ちよかった。あ、わたしは触ってもいいんだっけ?
「おお……? なんだ今の……魔法?」
違います。ステータスの力です。
というか、火を使ってる時に余所見しない。
「特盛エビピラフの完成だ」
「……特盛? この山みたいなのがエビピラフ……?」
「す、凄いですね……」
大皿で日本昔ばなし風ご飯をやってる感じ。ちょっと食べられる気がしない。リナが手伝ってくれたり?
あ、リナの生姜焼きも普通を頼んだのに多い。
「や、やるしかない……いただきますっ!」
「い、いただきます!」
……………………
……………
………
リナの胃袋がおかしい。
どうしてわたしの分まで食べられるの? わたし、五分の一も食べられなかったんだけど?
「も、もう食べられません……」
「いやぁ、マジで食いやがったな……冗談のつもりで出したんだが」
「ちょっと、冗談で食べ物を粗末にしちゃダメでしょ」
「いいじゃねぇの、食ったんだしよ」
「むぅ、反論出来ない……」
味は美味しかったからまた来たいね。
「リナ、動ける?」
「は、はい。なんとか……」
「帰るのか。またいつでも来いよ」
「うん。でも、なんでそんなにフレンドリー?」
「なんでもいいじゃねぇか」
気になるんだもん。
ま、まさかロリコン……?
さすがにそれは無いと思いたい。
それじゃあ、帰ろう。
「……リナ、ホントに大丈夫?」
「だ、大丈夫、です、よ?」
ちょこちょこ休憩を挟みつつ宿に戻った。
冒険者ギルドに行ってみたかったんだけど、こんな状態で連れていくのも可哀想だからね。ぽっこりお腹になってるし。
「お帰りなさいませ。そちらの方は……お部屋をご用意致しますか? 現在、一人部屋のみとなっておりますが」
リナを見てからそう言う宿屋さんの店主。
別の部屋はちょっと……
「いや、今のままで大丈夫です。……リナ、いいよね?」
「あ、はい。私は床で……」
「――じゃなくて、一緒に寝るけどいいよねってこと」
「い、いいんですか?」
「逆にダメな理由がないもん」
奴隷って言っても、リナは可愛いし汚れてもないから気にする必要なんてないじゃん。むしろ、わたしがいいのかなって感じ。
昨日と同じ部屋に入ると……シーツが乱れてる。頭の中がぐちゃぐちゃだったせいで、結構荒ぶってたから。
さり気なく直しつつ、服を脱ぐ。
「ユーリ様、もう着替えるんですか?」
「うん、リナは動けないみたいだし、どうせなら一緒に寝ちゃおうかなって思って。ほら、着替えよ?」
リナの服を脱がしていく。
恥ずかしそうだけど抵抗はしない。本気で嫌がってる様子もないから全部脱がしてみる。下着は脱がさなくても良かったのにね。
ちょっとだけおっぱいとかもさわさわ。
その上からワイシャツだけ着せます。
なんと、裸ワイシャツの完成!
「ゆ、ユーリ様……恥ずかしいですよぅ……」
「わたしも同じ格好になってあげるから」
有言実行とばかりに全部脱いで、Tシャツを一枚だけ着た。
それから、リナをゆっくり横にする。
「ご迷惑をおかけしてすみません……」
「ううん、全然迷惑なんかじゃないよ」
下から手を入れてお腹をさする。
思いっきり見えている下を尻尾で隠そうとするリナだけど、それはそれであり。逆に、尻尾でなんとか隠れてる感じがいいよね。
「あの、ユーリ様は……」
「ん?」
「やっぱり、その……女性が、お好きなんですよね?」
「……そうだね」
「私を買ったのは、そういうことをする為、ということで合ってますか……?」
「うん、合ってるよ」
「そ、そうですか……」
途端にもじもじし出すリナ。
こんなお腹の状態で何もしないのに。
リナを買ったのはえっちな理由も確かにある。でも、それは理由の一部だから。お姉ちゃんの代わり……っていうとリナがどうでもいいみたいだから嫌なんだけど、心の隙間を埋めて欲しいと思ってリナを買った。
お姉ちゃんのことは、多分ずっと好き。
だけど、お姉ちゃんの幸せを素直に願えるくらいにはなれると思うから。
「リナのこと、大切にするから。どこにも行かないで、わたしの傍にずっと居てね」
「……はい、ユーリ様」
ちゅっと触れるだけのキスをする。
リナはどうしてわたしに従順なの?
どんなチョロインだって惚れるようなエピソードは無かったし、何かしてあげた覚えもない。それなのに、自然な感じでわたしを受け入れてくれる。
「キスって……気持ちいいんですね……」
「もっと、する?」
「はい……」
リナの唇に舌を割り入れ、幾度となく繰り返してきた濃厚なキスを披露する。
猫だから舌もザラザラしてるんだね。
口を離すと、リナが「あっ……」と切な気に声を漏らす。
「イッちゃいそうだったでしょ?」
「う……は、はい」
「ごめんね、今日はこれで終わり。……濡れちゃってるところ悪いんだけど」
「ふぇっ!?」
慌ててリナが自分の下半身を見ると、そこには透明の液体で濡れた秘部。ほとんど閉じたそこに若干生えている毛が逆に生々しい。
「こ、これは、違うんです!」
「へぇ、そうなんだ? どう違うの?」
「そ、それは、その……あ、水! 水です!」
苦しい、苦しいよリナ。
しかも「あ」って言っちゃったし。
まあ、可愛いからいいんだけどね。
「ふぅん? それなら確かめないといけないよね」
「え? ――んっ♡」
指先にぬるっとした愛液の感触。
分かりきっていたことだけど、こうして確かめてしまうとわたしに興奮してくれたことが凄く嬉しくなってくる。
「わぁ、この水ぬるぬるしてるね。あ、水ならこういうことされても恥ずかしくないでしょ?」
「はぅ……その、えっと……」
顔の前で指を開いたり閉じたりして糸引く愛液を見せつけると、熟れたりんごのようにリナが真っ赤になっていく。
今すぐにでもえっちしたいなぁ……
「……うん、美味しい」
「あ、な、舐め……」
「ごめんごめん。リナが可愛いからちょっとからかい過ぎちゃった。興奮してくれて嬉しいよ」
「ユーリ様……ありがとうございます」
また10秒くらいキスをして離す。
「今はゆっくり休もうね」
「はい」
リナのワイシャツのボタンを上から3つくらい開けて、吸い込まれそうな感覚に逆らわずおっぱいの谷間に顔を埋める。
「あ……おっぱい、好きなんですね。いっぱい甘えていいんですよ。全部ユーリ様のものなんですから……」
いい子いい子、と頭を撫でられて心地いい。
息がしやすい角度を探していると、段々蒸れてきてなんとも言えないえっちな匂いがしてきた。……でも寝ないと。
リナが居れば、孤独は感じない。
寂しい気持ちは誰も居てくれないから感じてしまう。だから、奴隷を買うことにします。出来れば可愛い子がいいな。
部屋を出ると、宿の人やお客さんに心配されたけど、少しだけご飯を食べて外に出た。声は聞こえなかったはずなのに、なんで心配されたんだろ?
「ここかな、奴隷商って」
人通りの少ない場所にひっそりと建ついかにもな建物。これが奴隷商じゃないなら、逆にどんな建物なのか気になるくらい。
さっそく入ってみる。
「いらっしゃい……ませ?」
首を傾げられた。
まあ、そうだよね。
女の子な上に子供だし。
「迷子じゃないよ。お金もあるから心配しないで」
とりあえず10万円ほど見せてみる。
最低でも日本の十倍以上はあるはずだから、これで100万円以上するっていう。人を買うにはこれくらい必要なんじゃないかな。
「失礼致しました。ご要望の奴隷は?」
「……女の子。出来るだけ若くて可愛い子。戦えるかどうかは考慮しなくて大丈夫」
「以上でよろしいでしょうか?」
「んと……出来れば獣人で」
「畏まりました」
暫くソファーに座って待つ。
どうして、獣人だなんて言っちゃったのかな。やっぱり、お姉ちゃんのことが忘れられないから? ……それ以外ないよね。
あはは、未練がましいね、わたし。
待つこと五分ちょっと。
「お待たせしました」
そう言って連れてきたのは数十人の女の子。一番小さい子はわたしより小さくて、一番大きい人は20代後半の美人さん。
少なくとも全員顔は整ってる。
獣人以外も数人混ざってるけど、こんなに獣人の女の子が居るとは思ってなかった。
というか、わたしに驚いてる。
やっぱり子供が来るのは珍しいんだろうね。
ちなみに、奴隷商の人は邪魔しないようにと隣の部屋に行った。監視カメラみたいなのはあるみたいだけど。
「どうしようかな……」
小さい子から一人づつ見ていく。
……あ、この子病気じゃん。目も虚ろで可哀想……いやいや、子供のお世話なんて出来ないし。とりあえず撫でながら治癒魔法で治してあげる。いい人に買って貰えたらいいけど。
次の子も、その次の子も、目が虚ろなのは小さい子共通で、話を聞いてみると大人も含めて性奴隷って子がほとんど。
セックス依存になってたり、単純に容姿がいいから奴隷商側で教育されていたり、運がいいと愛人になれたりするから、と色々。
全員に話を聞いた中で驚いたのは、わたし相手でもえっちなことで奉仕しようとしてること。見た目重視だったからそう思われたのか、それしか出来ないからなのか。
でも、それはそれでいいのかもね。
お姉ちゃんの代わりに。
わたしの目には一人の女の子が映っていた。
「えっと……リナ、で合ってたかな?」
「え? は、はい」
「あなたにする」
「わ、私で、いいんですか……?」
「うん、あなたがいい」
セミロングの白髪に、可愛らしい猫耳。
ちょっと猫目っぽくなってるのもいい。
そしてなにより、見た目がお姉ちゃんと近い。髪の色、身長、歳……胸はリナの方がおっきいけど。貫頭衣の横からだとよく分かるね、うん。
……別に巨乳だからじゃないよ?
「よ、よろしくお願いします……お嬢様、とお呼びすればよろしいでしょうかっ?」
「ううん、普通にユーリって呼んで」
「……ユーリ様?」
「様は付けなくてもいいのに」
「い、いえ、私は奴隷ですから」
まあ、様付けで呼ばれるのはありかも。
奴隷商の人に値段を聞くと、8万円だと言われた。結構高いんだなって思ってたら、戦える女の子の方が高いんだって。具体的には40万円くらい。
近年は物騒になってるから、護衛と夜の相手をさせる貴族が多いそう。
あと、リナは処女だから少し高いみたい。非処女だと2万円くらい安くなるとかなんとか。わたしはどっちでも大丈夫だったよ?
今は傍に居てくれる人が欲しいから。
貫頭衣のまま外に出す訳にはいかないので――そのまま出す人が多いらしいけど、お金を渡して服を用意してもらう。費用は1万円。
その間に奴隷契約をする。
わたしの血をインクに数滴垂らすと、奴隷商の人が魔法でリナの首の後ろに刻む。ちょっとかっこよくも見える。リナにとっては消したくてしょうが無いものだろうから言わないけどね。
それと、奴隷だと証明する為に首輪も付けてないといけないって。
この奴隷紋でわたしには逆らえなくなる。わたしが許可してる場合は殴ったりしても平気で、許可してないことをすると激痛が走るらしい。
怖いね。なお、わたしはその効果を打ち消せます。
首輪は魔法がかかってたりはしなかった。
その後、届いた服や靴を着せると物凄く可愛くなった。短いスカートにへそ出しと全体的に露出が多く、恥ずかしがってる姿がいい。これからもこういう系を着せることに決定。
何気にネグリジェとか際どい服、下着を渡されたのは……そういうあれだと思われてるんだね。
まあ、要るか要らないかで言えば要るよ。
魔力格納に入れてっと……よし。
「わぁ……」
「? リナ、どうしたの?」
「えっと、ユーリ様は凄い魔道士様なんですか?」
「あ……ううん、違うよ。わたしはただの魔道士で、凄くもなんともない。凄い人は他にいっぱい居るもん」
「そう、なんですか? 私はユーリ様の魔法も凄いと思いますけど……」
しまった、いつもの癖で不用意に魔力格納を……今のって見られたよね? 大丈夫だといいなぁ……やっぱりダメかな。とりあえずここを出よっと。
「リナ、お腹は空いてる?」
「いえ、大丈夫で――」
遠慮しようとして、鳴った。リナのお腹が。
それも、びっくりするくらい可愛い音が。
「もう一度聞くね。お腹、空いてる?」
「はい……」
凄く恥ずかしそう。
リナを買ったのは正解だったね。
誰かと居るだけで気が紛れるもん。
朝も、昼も、夜も、ずっと居てくれる。
わたしはきっと、リナを手放せない。
◇◇◇
リナの様子から、オシャレなお店よりも沢山食べられるお店の方がいいかと思って食事処褐痔という謎すぎて気になる所に行ってみた。
入る前から美味しそうな匂いがする。
「らっしゃい!」
ちょっと、〝い〟はどこに行ったの? って言いたくなる言い方だった。本当に言ってないかもしれない。と、そんなことを考えていると、巨人……じゃなくてガッチリした男性がこちらに来た。
そして、仁王立ちしながら目を細めて私を見る。
「おひとり様、か?」
「……うん? どう見ても二人でしょ?」
わたしが素でそう返すと、何がよかったのか満足そうに頷き、
「だよな! あっはっはっは――げほ、げほっ」
「むせってるし……」
「だ、大丈夫でしょうか……?」
「あれくらいは大丈夫じゃない?」
優しいね、リナは。
よしよししてあげよう。
「あ、あの……ユーリ様?」
「なーに?」
「ど、どうして私は、顎を撫でられているんですか?」
「いやね、ごろごろ~って言うのかなって」
「言う時も、ありますけど……ここだと、リラックス出来ないので……」
リラックスしてないと出ないんだ?
というか、本当に言うとは思わなかった……
気を取り直してご飯。
さっきは食欲が無かったから少ししか食べなかったけど、昨日の夜も食べてなかったから体は欲しがってたはずなんだよね。
その証拠に今は食欲もある。
わたしだけのリナが居るから落ち着けるのかな。
「……あれ? リナ、どうして床に座ってるの?」
「え? た、立っていた方がいいですか?」
「違うよ? わたしそんなに鬼畜じゃないからね? この椅子に座っていいんだってば」
「い、いいんでしょうか……?」
「むしろ椅子に座らない方がダメ。リナが床で食べてる所なんて見たくないもん」
すっと持ち上げて椅子に座らせる。
おっぱいに触っちゃったのは態とじゃないよ。でも、柔らかくて気持ちよかった。あ、わたしは触ってもいいんだっけ?
「おお……? なんだ今の……魔法?」
違います。ステータスの力です。
というか、火を使ってる時に余所見しない。
「特盛エビピラフの完成だ」
「……特盛? この山みたいなのがエビピラフ……?」
「す、凄いですね……」
大皿で日本昔ばなし風ご飯をやってる感じ。ちょっと食べられる気がしない。リナが手伝ってくれたり?
あ、リナの生姜焼きも普通を頼んだのに多い。
「や、やるしかない……いただきますっ!」
「い、いただきます!」
……………………
……………
………
リナの胃袋がおかしい。
どうしてわたしの分まで食べられるの? わたし、五分の一も食べられなかったんだけど?
「も、もう食べられません……」
「いやぁ、マジで食いやがったな……冗談のつもりで出したんだが」
「ちょっと、冗談で食べ物を粗末にしちゃダメでしょ」
「いいじゃねぇの、食ったんだしよ」
「むぅ、反論出来ない……」
味は美味しかったからまた来たいね。
「リナ、動ける?」
「は、はい。なんとか……」
「帰るのか。またいつでも来いよ」
「うん。でも、なんでそんなにフレンドリー?」
「なんでもいいじゃねぇか」
気になるんだもん。
ま、まさかロリコン……?
さすがにそれは無いと思いたい。
それじゃあ、帰ろう。
「……リナ、ホントに大丈夫?」
「だ、大丈夫、です、よ?」
ちょこちょこ休憩を挟みつつ宿に戻った。
冒険者ギルドに行ってみたかったんだけど、こんな状態で連れていくのも可哀想だからね。ぽっこりお腹になってるし。
「お帰りなさいませ。そちらの方は……お部屋をご用意致しますか? 現在、一人部屋のみとなっておりますが」
リナを見てからそう言う宿屋さんの店主。
別の部屋はちょっと……
「いや、今のままで大丈夫です。……リナ、いいよね?」
「あ、はい。私は床で……」
「――じゃなくて、一緒に寝るけどいいよねってこと」
「い、いいんですか?」
「逆にダメな理由がないもん」
奴隷って言っても、リナは可愛いし汚れてもないから気にする必要なんてないじゃん。むしろ、わたしがいいのかなって感じ。
昨日と同じ部屋に入ると……シーツが乱れてる。頭の中がぐちゃぐちゃだったせいで、結構荒ぶってたから。
さり気なく直しつつ、服を脱ぐ。
「ユーリ様、もう着替えるんですか?」
「うん、リナは動けないみたいだし、どうせなら一緒に寝ちゃおうかなって思って。ほら、着替えよ?」
リナの服を脱がしていく。
恥ずかしそうだけど抵抗はしない。本気で嫌がってる様子もないから全部脱がしてみる。下着は脱がさなくても良かったのにね。
ちょっとだけおっぱいとかもさわさわ。
その上からワイシャツだけ着せます。
なんと、裸ワイシャツの完成!
「ゆ、ユーリ様……恥ずかしいですよぅ……」
「わたしも同じ格好になってあげるから」
有言実行とばかりに全部脱いで、Tシャツを一枚だけ着た。
それから、リナをゆっくり横にする。
「ご迷惑をおかけしてすみません……」
「ううん、全然迷惑なんかじゃないよ」
下から手を入れてお腹をさする。
思いっきり見えている下を尻尾で隠そうとするリナだけど、それはそれであり。逆に、尻尾でなんとか隠れてる感じがいいよね。
「あの、ユーリ様は……」
「ん?」
「やっぱり、その……女性が、お好きなんですよね?」
「……そうだね」
「私を買ったのは、そういうことをする為、ということで合ってますか……?」
「うん、合ってるよ」
「そ、そうですか……」
途端にもじもじし出すリナ。
こんなお腹の状態で何もしないのに。
リナを買ったのはえっちな理由も確かにある。でも、それは理由の一部だから。お姉ちゃんの代わり……っていうとリナがどうでもいいみたいだから嫌なんだけど、心の隙間を埋めて欲しいと思ってリナを買った。
お姉ちゃんのことは、多分ずっと好き。
だけど、お姉ちゃんの幸せを素直に願えるくらいにはなれると思うから。
「リナのこと、大切にするから。どこにも行かないで、わたしの傍にずっと居てね」
「……はい、ユーリ様」
ちゅっと触れるだけのキスをする。
リナはどうしてわたしに従順なの?
どんなチョロインだって惚れるようなエピソードは無かったし、何かしてあげた覚えもない。それなのに、自然な感じでわたしを受け入れてくれる。
「キスって……気持ちいいんですね……」
「もっと、する?」
「はい……」
リナの唇に舌を割り入れ、幾度となく繰り返してきた濃厚なキスを披露する。
猫だから舌もザラザラしてるんだね。
口を離すと、リナが「あっ……」と切な気に声を漏らす。
「イッちゃいそうだったでしょ?」
「う……は、はい」
「ごめんね、今日はこれで終わり。……濡れちゃってるところ悪いんだけど」
「ふぇっ!?」
慌ててリナが自分の下半身を見ると、そこには透明の液体で濡れた秘部。ほとんど閉じたそこに若干生えている毛が逆に生々しい。
「こ、これは、違うんです!」
「へぇ、そうなんだ? どう違うの?」
「そ、それは、その……あ、水! 水です!」
苦しい、苦しいよリナ。
しかも「あ」って言っちゃったし。
まあ、可愛いからいいんだけどね。
「ふぅん? それなら確かめないといけないよね」
「え? ――んっ♡」
指先にぬるっとした愛液の感触。
分かりきっていたことだけど、こうして確かめてしまうとわたしに興奮してくれたことが凄く嬉しくなってくる。
「わぁ、この水ぬるぬるしてるね。あ、水ならこういうことされても恥ずかしくないでしょ?」
「はぅ……その、えっと……」
顔の前で指を開いたり閉じたりして糸引く愛液を見せつけると、熟れたりんごのようにリナが真っ赤になっていく。
今すぐにでもえっちしたいなぁ……
「……うん、美味しい」
「あ、な、舐め……」
「ごめんごめん。リナが可愛いからちょっとからかい過ぎちゃった。興奮してくれて嬉しいよ」
「ユーリ様……ありがとうございます」
また10秒くらいキスをして離す。
「今はゆっくり休もうね」
「はい」
リナのワイシャツのボタンを上から3つくらい開けて、吸い込まれそうな感覚に逆らわずおっぱいの谷間に顔を埋める。
「あ……おっぱい、好きなんですね。いっぱい甘えていいんですよ。全部ユーリ様のものなんですから……」
いい子いい子、と頭を撫でられて心地いい。
息がしやすい角度を探していると、段々蒸れてきてなんとも言えないえっちな匂いがしてきた。……でも寝ないと。
リナが居れば、孤独は感じない。
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