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第37話 離宮の王太子
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「お疲れ、アルフレッド、差し入れを持ってきたよ」
「ローレンスお兄様!」
ぐったりとソファに身を預けていたアルフレッドはピンと背筋を伸ばした。
国王ローレンスが侍従に荷物を持たせて、応接室に入ってきた。
「……前触れもなく訪れるなんて、お姉様が知ったらお怒りになりますよ」
「この離宮の主はベアトリクスかい?」
「……僕です」
「それならば、君の気持ちで沙汰すれば良いのさ」
ローレンスはウィンクをひとつすると、アルフレッドの対面のソファに座り込んだ。
「……僕の気持ちはとても嬉しいです。しかし、歓待の準備もできません。次からはどうぞ連絡をくださいますよう、お願い申し上げます」
「うん、さすがベアトリクスの弟だ。ふたりとも固い!」
そう言って、ローレンスはケラケラと笑って見せた。
王の明るい様子にアルフレッドに付き従っていたサラは困った顔で王を見つめた。
王はサラの視線に気付くとそちらにもウィンクをした。
サラはますます困った顔になった。
「……それで、ご用ですか?」
「ひとつに、輿入れが本格的に決まった。パルウェアとの交渉がまとまった。その報告。ふたつに、今日の午後、君が対面する男が面倒な男だと知っているので、激励に来た。みっつ、ベアトリクスが今日にはサーヴィス領に着くと思うと落ち着いていられなくて遊びに来てしまった」
「ああ、旅程通りに行けば今日でしたか」
「サーヴィス領についたら手紙を送ると言っていたけどね」
ローレンスは遠くを見つめた。
「……今日の相手、アーロビン侯爵は何しろ面倒な男だ。俺のとこに娘を嫁にしようと何年も画策していて……まあ、年が年だから諦めて嫁にやったが。今度は彼女の年の離れた妹君か……ふん、皆大変だな」
「……貴族には王族には分からぬ苦労もありましょう」
「理解をしよう、そういう態度だな、アルフレッド。その態度は美しいが、それはね、いつか砕かれるよ」
「……陛下の元にお世継ぎが産まれれば、自分はただの貴族になりますから」
「まあね」
ローレンスは肩をすくめた。
「まあ、せいぜいがんばることだ。ベアトリクスに旅を頼んだのは彼女が適任だったのはもちろんだが、君が一人でどこまでやれるか見たいという気持ちもあった」
ローレンスがそのような本音を吐露するのは珍しいことだった。
それもまだ子供のアルフレッドに。
「アーロビン侯爵はそれにふさわしい相手だよ。何年も悩まされた俺が保証しよう」
「嫌な保証ですね」
アルフレッドは苦笑いをした。
「じゃあ、これで失礼する。うずうずしている大臣共にパルウェアの姫君との婚約のことを正式に発表して、叱られなければいけないからな」
「……お兄様もがんばって」
「ありがとう」
ローレンスは心底嬉しそうな顔で微笑んだ。
ローレンスが去り、サラが小さくため息をついた。
「……サラはローレンスお兄様が苦手?」
「そう、ですね……失礼ながら。なんというか、あの方の侍女でなくてよかったとすら思っています」
「あはは」
アルフレッドは無邪気に笑った。
「お兄様は好き嫌いが分かれる方ですね。ランドルフ殿も見るからに苦手そうにされていた」
「それは……」
アルフレッドが物をよく見ていることに驚きつつもサラは言い淀む。
サラはローレンスがランドルフにベアトリクスへの愛を告白したことを感づいていた。
ローレンスのやりそうなからかいである。
「まあ、人が誰しも人を好きになれはしないだろうね。さて、お兄様があそこまで言うアーロビン侯爵はどのような方やら……」
アルフレッドは緊張みなぎる顔でそう言った。
アーロビンはとてもにこやかな見た目をしていた。
あまりに笑顔が貼り付いていて、うさんくさいくらいであった。
「それで、アルフレッド殿下はまだ誰とも婚約されていませんね?」
「……ええ」
婚約に向けて動いている最中ではある。
しかし、それはまとまるまでは公にはできない。
「それでしたら、是非我が娘を! 自分で言うのもなんですが、とても賢い子です!」
「……申し訳ありません」
アルフレッドはいつものようにきっぱりと断った。
「まだお会いしたことのない方との婚約は一朝一夕には決められません。それに、まだ僕の立場で婚約だなんてとてもとても……」
「それでは是非、一度会ってみてくださいませ! 近い方が良いな。お暇な時間はございますか? 我が家に是非に招待しますよ!」
是非の多い男だ、とアルフレッドは頭の片隅で思った。
「……いえ、当分の間は面会の予定で埋まっていまして……」
「どうせ木っ端貴族もいるでしょう。その予定をこちらに譲ってはいただけませんか」
アルフレッドは自分の心が強く反発するのを感じた。
「……あなたから見たら木っ端貴族であろうと、仮に相手が身分も何もない庶民であろうと、先約を違えることはしません」
アルフレッドの声に怒気が含まれているのを、サラは視線を送ってたしなめる。
しかしサラはアルフレッドの後方に控えていて、その視線は届かない。
「……おやおや、侍女風情がずいぶんと反抗的な顔をする」
アーロビン侯爵はめざとくサラの顔色を見とがめた。
「サラが何か?」
アルフレッドは必要とあらば謝意を示そうと姿勢を正しながら、訊ねた。
「……サラ? ああ、その女が……」
サラは身をすくめた。
アーロビン侯爵は知っている。あの醜聞を知っている立場で世代だ。
「あなたの異母姉だからと、まるでベアトリクス様の代理のように振る舞うのですね、侍女風情が」
「…………」
アルフレッドは突然の事実に沈黙した。
すーっと息を呑み込み、彼は、姿勢をピンと伸ばし、アーロビン侯爵をじっと見つめた。
「あなたのおっしゃるとおり、サラはベアトリクスお姉様の代わりに私を律し、支えてくれるのです。それにはたとえ国王陛下であろうと異論は挟ませません」
サラは、静かに息を呑んだ。
「……お引き取りいただきましょう、アーロビン侯爵。あなたのように口の軽いお方を義父と仰ぎたくはありません。あなたの令嬢との話も、聞かなかったことにしましょう」
「……失礼致します」
アーロビン侯爵は引き下がっていった。
「ふう……」
アルフレッドは深いため息をついた。
「で、殿下……」
「大丈夫? サラ」
「あの、さっきの、アーロビン侯爵の……わ、私は……」
「驚いたよ」
そう言ってアルフレッドは笑った。
「このことお姉様は知っているの?」
「……王宮でご存知なのは、今となってはローレンス陛下くらいです」
「そう、僕が先に知ってしまったのは、お姉様怒るかもね……でも、君がしたいようにしてくれ、サラ。君の幸せについてはもう聞かせてもらった。あれに偽りがないというのなら、君のしたいようにしてくれ」
サラの幸せは、アルフレッドとベアトリクスの傍にいることだ。
その言葉に偽りはない。どのような形でも、それは変わらない。
たとえ王族の娘だろうと、妾の子供である時点で、離宮にいることすら憚られる身なのだ。
今ここにいられる、それ以上の幸せがサラにあるだろうか?
「……はい。ありがとうございます、アルフレッド殿下」
「……お姉様には話します。僕は嘘がつけないから。だから、それは許して」
「もちろんでございます」
離宮の王太子は抱えた秘密の重さとは裏腹に穏やかに微笑んだ。
「ローレンスお兄様!」
ぐったりとソファに身を預けていたアルフレッドはピンと背筋を伸ばした。
国王ローレンスが侍従に荷物を持たせて、応接室に入ってきた。
「……前触れもなく訪れるなんて、お姉様が知ったらお怒りになりますよ」
「この離宮の主はベアトリクスかい?」
「……僕です」
「それならば、君の気持ちで沙汰すれば良いのさ」
ローレンスはウィンクをひとつすると、アルフレッドの対面のソファに座り込んだ。
「……僕の気持ちはとても嬉しいです。しかし、歓待の準備もできません。次からはどうぞ連絡をくださいますよう、お願い申し上げます」
「うん、さすがベアトリクスの弟だ。ふたりとも固い!」
そう言って、ローレンスはケラケラと笑って見せた。
王の明るい様子にアルフレッドに付き従っていたサラは困った顔で王を見つめた。
王はサラの視線に気付くとそちらにもウィンクをした。
サラはますます困った顔になった。
「……それで、ご用ですか?」
「ひとつに、輿入れが本格的に決まった。パルウェアとの交渉がまとまった。その報告。ふたつに、今日の午後、君が対面する男が面倒な男だと知っているので、激励に来た。みっつ、ベアトリクスが今日にはサーヴィス領に着くと思うと落ち着いていられなくて遊びに来てしまった」
「ああ、旅程通りに行けば今日でしたか」
「サーヴィス領についたら手紙を送ると言っていたけどね」
ローレンスは遠くを見つめた。
「……今日の相手、アーロビン侯爵は何しろ面倒な男だ。俺のとこに娘を嫁にしようと何年も画策していて……まあ、年が年だから諦めて嫁にやったが。今度は彼女の年の離れた妹君か……ふん、皆大変だな」
「……貴族には王族には分からぬ苦労もありましょう」
「理解をしよう、そういう態度だな、アルフレッド。その態度は美しいが、それはね、いつか砕かれるよ」
「……陛下の元にお世継ぎが産まれれば、自分はただの貴族になりますから」
「まあね」
ローレンスは肩をすくめた。
「まあ、せいぜいがんばることだ。ベアトリクスに旅を頼んだのは彼女が適任だったのはもちろんだが、君が一人でどこまでやれるか見たいという気持ちもあった」
ローレンスがそのような本音を吐露するのは珍しいことだった。
それもまだ子供のアルフレッドに。
「アーロビン侯爵はそれにふさわしい相手だよ。何年も悩まされた俺が保証しよう」
「嫌な保証ですね」
アルフレッドは苦笑いをした。
「じゃあ、これで失礼する。うずうずしている大臣共にパルウェアの姫君との婚約のことを正式に発表して、叱られなければいけないからな」
「……お兄様もがんばって」
「ありがとう」
ローレンスは心底嬉しそうな顔で微笑んだ。
ローレンスが去り、サラが小さくため息をついた。
「……サラはローレンスお兄様が苦手?」
「そう、ですね……失礼ながら。なんというか、あの方の侍女でなくてよかったとすら思っています」
「あはは」
アルフレッドは無邪気に笑った。
「お兄様は好き嫌いが分かれる方ですね。ランドルフ殿も見るからに苦手そうにされていた」
「それは……」
アルフレッドが物をよく見ていることに驚きつつもサラは言い淀む。
サラはローレンスがランドルフにベアトリクスへの愛を告白したことを感づいていた。
ローレンスのやりそうなからかいである。
「まあ、人が誰しも人を好きになれはしないだろうね。さて、お兄様があそこまで言うアーロビン侯爵はどのような方やら……」
アルフレッドは緊張みなぎる顔でそう言った。
アーロビンはとてもにこやかな見た目をしていた。
あまりに笑顔が貼り付いていて、うさんくさいくらいであった。
「それで、アルフレッド殿下はまだ誰とも婚約されていませんね?」
「……ええ」
婚約に向けて動いている最中ではある。
しかし、それはまとまるまでは公にはできない。
「それでしたら、是非我が娘を! 自分で言うのもなんですが、とても賢い子です!」
「……申し訳ありません」
アルフレッドはいつものようにきっぱりと断った。
「まだお会いしたことのない方との婚約は一朝一夕には決められません。それに、まだ僕の立場で婚約だなんてとてもとても……」
「それでは是非、一度会ってみてくださいませ! 近い方が良いな。お暇な時間はございますか? 我が家に是非に招待しますよ!」
是非の多い男だ、とアルフレッドは頭の片隅で思った。
「……いえ、当分の間は面会の予定で埋まっていまして……」
「どうせ木っ端貴族もいるでしょう。その予定をこちらに譲ってはいただけませんか」
アルフレッドは自分の心が強く反発するのを感じた。
「……あなたから見たら木っ端貴族であろうと、仮に相手が身分も何もない庶民であろうと、先約を違えることはしません」
アルフレッドの声に怒気が含まれているのを、サラは視線を送ってたしなめる。
しかしサラはアルフレッドの後方に控えていて、その視線は届かない。
「……おやおや、侍女風情がずいぶんと反抗的な顔をする」
アーロビン侯爵はめざとくサラの顔色を見とがめた。
「サラが何か?」
アルフレッドは必要とあらば謝意を示そうと姿勢を正しながら、訊ねた。
「……サラ? ああ、その女が……」
サラは身をすくめた。
アーロビン侯爵は知っている。あの醜聞を知っている立場で世代だ。
「あなたの異母姉だからと、まるでベアトリクス様の代理のように振る舞うのですね、侍女風情が」
「…………」
アルフレッドは突然の事実に沈黙した。
すーっと息を呑み込み、彼は、姿勢をピンと伸ばし、アーロビン侯爵をじっと見つめた。
「あなたのおっしゃるとおり、サラはベアトリクスお姉様の代わりに私を律し、支えてくれるのです。それにはたとえ国王陛下であろうと異論は挟ませません」
サラは、静かに息を呑んだ。
「……お引き取りいただきましょう、アーロビン侯爵。あなたのように口の軽いお方を義父と仰ぎたくはありません。あなたの令嬢との話も、聞かなかったことにしましょう」
「……失礼致します」
アーロビン侯爵は引き下がっていった。
「ふう……」
アルフレッドは深いため息をついた。
「で、殿下……」
「大丈夫? サラ」
「あの、さっきの、アーロビン侯爵の……わ、私は……」
「驚いたよ」
そう言ってアルフレッドは笑った。
「このことお姉様は知っているの?」
「……王宮でご存知なのは、今となってはローレンス陛下くらいです」
「そう、僕が先に知ってしまったのは、お姉様怒るかもね……でも、君がしたいようにしてくれ、サラ。君の幸せについてはもう聞かせてもらった。あれに偽りがないというのなら、君のしたいようにしてくれ」
サラの幸せは、アルフレッドとベアトリクスの傍にいることだ。
その言葉に偽りはない。どのような形でも、それは変わらない。
たとえ王族の娘だろうと、妾の子供である時点で、離宮にいることすら憚られる身なのだ。
今ここにいられる、それ以上の幸せがサラにあるだろうか?
「……はい。ありがとうございます、アルフレッド殿下」
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