シニカル ショート ストーリーズ

直木俊

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大好きな作家の話

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私は村上春樹のファンだ。(何?自慢?)

世界的作家を、あれこれ言うのは、おこがましすぎるのだが、あえて今回は無謀にも言っちゃおうと思います。

私の周りに、彼の読者はいない。昔、新作を持っているという自称読書好きから借りて、じっくり味わいながら読んで2日で返却したのだが、本当に全部読んだのか疑われてしまった。彼にとって分厚い本は敷居が高く村上春樹は難解なのでまだ読み終わってないと言っていた。

新刊はベストセラーになるし、テレビでしょっちゅう話題になっているので、人気があると考えるのが普通だが、本当に好きだという人は少ないのではないだろうか?日本人特有の、周りが良いと言っているから同調して自分も良いと言っておこうというような。。。

ハルキストと言われる方たちは、もっとも苦手だ。村上春樹のような私小説の内容を他人と語り合うのは、小説を読んだ素晴らしい経験を台無しにするように感じる。自分だけの体験として、大切に心の中にしまっておきたいと思うのだ。

私は、洋書を読むのも好きなのだが、村上春樹は英語圏の小説に似ている。余分な表現を極限まで省いたシンプルな文章、ロジックの形式美があり、個人の体験を中心にストーリーが展開するという、ロード・ムービーのようなワクワク感がある。日本語圏の一部の人の感覚では、シンプルさがかえって単調に見えて難解に感じてしまうのではないだろうか?

対して日本語圏の発想は、感覚的で微妙なニュアンスを大切にし、あいまいな表現が多い。これは、英語圏の数量や時間など、どの方向からも一点の矛盾も無い言語の方にとっては、とてつもなく理解しづらく難解な詩のように感じると思う。第二言語を勉強する時の一番の特権は、この2つの発想を同時に楽しめることだ。

話が逸れるが、私の食わず嫌いかもしれないのだが、歴史小説は、あまり好きではない。事実に多少脚色しただけの、味気ない歴史書だと感じる。歴史が苦手だというトラウマが原因というだけかもしれないが。因みに私の妻は歴史書の大ファンだ。(これが本当の原因か?!)

最後に、毎年ノーベル文学賞で騒ぐ事は、止めてもらいたいと切に思う。ノーベル科学賞や、作家だけに与える賞なら良いが、平和の象徴で世界的権威が、多様性が重要な芸術に賞を与え、価値観を世界に示すとは、どこの個人にそんな権利があるのだろうか?画一的な世界を求めているのだろうか?三島由紀夫ほどの偉大な作家でも気分を揺さぶられ、一部では自決の一因ではないかとも言われている。害以外の何物でもない。ボブ・ディランもいい迷惑だったと思う。
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