さまよう綸◆◆若頭からの求愛…迷惑だわ◆◆ 【完結】

まぁ

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 綸の不安そうな声にミスったなと思う。

 出張前に妊娠しているんじゃないかと綸の体調で気づいていたんだが、本人が全然気づいてないので出張から帰ったら一緒に病院へ行くつもりだった。

 どういうわけか今日気づいたってことか。そして誰にも会わないようにここへ帰って来た…なるほどな。

 子どもができてもいいと言いつつ綸が揺れることは想定内だ。思うのと現実になるのは訳が違う。

 ただでさえ妊婦は気分が不安定だと組員が嘆いているのを何度も聞いた。

 綸はその何倍も不安定になる。母親を見たことも感じたこともないのだから。

「綸、こっち…冷えるから入れ」

 布団を上げ俺の腕を広げて見せる。動かない彼女に

「綸と俺の大事な子どもが寒がるぞ」

 出来るだけ穏やかに言うと、綸はみるみる瞳に溢れんばかりの涙を浮かべ

「私と正宗の大事…」

 ひとつ瞬きをすると……大粒の涙をぽろぽろっ…と溢した。

「そうだ、俺と綸の大事。ん、おいで」

 パジャマの袖で涙をそっと拭った綸が俺の腕に戻ってきた。

「俺、いま…綸と子どもを抱きしめてるんだな」

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