さまよう綸◆◆若頭からの求愛…迷惑だわ◆◆ 【完結】

まぁ

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番外編:吉宗&力哉

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 麦茶をおかわりして飲んでいると

「ただいま、腹へった」

 と力哉が帰って来た。

「ん、おかえりりきや」
「吉宗、ただいま。家に帰りたくなってないか?」
「ない」
「明日と明後日の朝は子どもが道場に来るからな。吉宗も行くぞ」
「ん…あんばーぐ」
「吉宗、すごいねぇ。匂いでわかったんだね。そこの子どもの椅子に座れる?いま持って行くよ」
「すわれる」

 俺の隣に力哉が座り、前に国府組長と一美さん。周りにも数人の組員で高須とそうは変わらない。

「食うぞ」

 と言って箸を持った力哉は間違ってる。綸も伊東もダメだと言うから。こうするんだ…手を合わせて大きい声で言うんだ。作ってくれた人に聞こえる声じゃないとダメだから。

「いただきましゅっ」

 張り切って大きい声を出し過ぎて、しゅって言ってしまったが力哉のように間違ってはいない。

「はい、どうぞ吉宗」

 一美さんはにっこり俺に言ったあと般若の顔で力哉を見た。力哉はそっと箸を置き

「いただきます」

 そう言ってから再び箸を持つと、吉宗にやられた…と呟いていた。
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