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5話前半 借金理由と野球布教に向けて
しおりを挟む話がどのくらい掛かるかわからないので、
話が終わったら直ぐ眠りにつける様に夜の
ルーティンを終わらせて2人を待っている
とノック音が響き 2人が入って来た。
ノック音の2回目の途中で扉が開き始めて
3回目を鳴らしながら片足を踏み入れたん
だけどノックの意味ある?
一応形式的にやっとくか的な感じ?
2人を迎え入れて俺は寝床に座っていたから
そのまま、 2人は何故か正面に腰を下ろした。
この部屋には俺の持ち物と箪笥と寝具、
それから昨日ライトが
【殺風景なのもアレだし、 椅子を置いとく
ぜ】
と、置いていった革で作られた1人用ソファ
が3つあるのに如何して地面に座るんだ?
先程部屋に戻ってから椅子を見て、
【なるほど、 昨日突然椅子を持ってきたのは
今日話をする為だっのか】
って腑に落ちたばかりだったから 地面に座
った事が気になる。
ライト・レフト「・・・・・・頼む!!どうかグラブ
を研究させてくれ!!」
突然の土下座!!?
地面に座った事が気になり【椅子に座った
ら?】って言おうとした瞬間だったから意表
を突かれて 吃驚度は2倍増しだ。
穹窿「土下座要らないから説明して欲しい。
それと俺も椅子に座るから2人も座って」
椅子に座り直して話の続きを再開。
レフト「実は・・・俺がバカだから半端ない借
金を抱えていて利子を返すのがやっとの状
況なんだ。
だからあの芸術作品を俺達の手で作り借金生
活から脱却したい」
穹窿「・・・経緯聞いても良いか?」
レフト「話長くなるが良いか?」
穹窿「良いよ」
レフト「先ずは・・・何から話せば良いのか・・・」
ライト「おいおい・・・俺から話す。
俺達は靴紐から冒険者の革装備まで手掛ける
革細工職人だ。
ほんの少し前まではそれなりの数の革細工職
人が居て、 腕さえありゃあ普通に暮らすには
何の問題も無かった。
だが隣国ミッチェリー国がウェルリグーン
って無限に再生する木の根から採れる繊維
を、 薬品と特殊魔法工学で魔力の含んだ糸
に加工する技術を開発しやがった事によっ
て事態は急変した。
魔糸は無駄に色彩豊かでチャラチャラしてや
がる上に並の革製品よりも若干頑丈、 若干な。
それにあのチャラチャラに惑わされる奴等が
多くて季節病みてぇにあっという間に大流行
よ。
誇りある革細工職人は対抗しようとした
が・・・絶滅寸前まで追い込まれちまってる」
便利になる代償に古い物は使われなくなり消
えていく。
それが世の理だけど、 受け入れられるかは別
の話だもんな・・・。
ライト「問題がそれだけじゃねぇのがクソ魔
糸の憎たらしい所でよ?
魔糸ってのはミッチェリー国の特許品で安く
ねぇ関税がかかる。
だってのに人気で売れるからつって後先考
えずドンドン仕入れやがって、 挙げ句の果て
にはルーボスーベ国内に工場の建設まで受け
入れてルーボスーベの経済に大打撃与えやが
った。
しかもミッチェリー国の奴等情報漏洩防止
とか言って、 従業員やらなんなやらをミッチ
ェリー国の奴等ばっか雇い入れやがる」
穹窿「経済的侵略じゃん、 お偉いさんは何や
ってんだよ」
ライト「魔糸の儲けはミッチェリーの方に流
れていく。
国外に金が流れるんだからルーボスーベ内の
金の流れは悪くなるし、 あらゆる繊維質で作
られる物は魔糸で代用されて様々な伝統受け
継いで来た職人達と原材料を作ってた農家は
廃業寸前よ」
新陳代謝の話かと思ったけど、 そんな綺麗
な話じゃなかった。
自国の損失よりも自分の懐を麗す事しか考
えてない人が上に居るって汚れた話だ。
ライト「で、 国は国でどうにかして経済を盛り
上げようと案を出し莫大な金を投下した」
穹窿「いやいや、 根本の原因である魔糸に規
制掛けろよ 」
ライト「原因がわかっていても認められず 違
う場所に原因があるって探して都合の良い
解釈をして別の事を原因にしたんだよ」
穹窿「何の解決策にもならないじゃん。
それで、 その案ってのは?」
ライト「闘技だ」
穹窿「闘技って戦う奴?」
ライト「あぁ、 種類は幾つかあるが選んだのは
魔物との殺し合い。
闘技は各国で収入源になってるからハズレ
ねぇと踏んで闘技場を一気に6つ作った」
穹窿「いきなり6つ!? 闘技場って広い建物
だよな?」
ライト「広いぜ、 1番小さいので収容人数3万
3000人。
軍事施設を除けばルーボスーベで最も収容人
数の多い施設だ」
穹窿「そんな広い建物を作ってダメだったの
か?」
ライト「失敗も失敗、 大失敗よ」
穹窿「何で? 剣闘士が集まらなかったとか?」
ライト「いいや、 国民性」
穹窿「国民性?」
ライト「おぅ、 【誰がそんな戦争みてぇなモ
ン見てぇんだよ】ってな。
それと、 魔物を殺す為だけに態々捕まえてき
て 殺すのを【観て】楽しむのは狂ってるって
国民が反対運動起こしてやむなく閉鎖だ」
穹窿「正論も正論。 先ずは国民性を調査して
把握しておけよ」
ライト「勿論、 国民性を把握していたぜ」
穹窿「大爆死が見えてるのなんで突っ込ん
だ?」
ライト「闘技を始めて暫く文句は出るだろう
が、 不景気で鬱憤が溜まってるし何だかんだ
で客は来るだろうって甘い考えをしていた」
穹窿「そうか、 大爆死したから逆張りにすら
思えるよ。
結果論だけど命を懸けない技術を競い合う
闘技だったら反応も変わっていたたんじゃ
ないか?」
ライト「八百長を嫌って八百長をしない魔物
との殺し合いを選んだ。
まぁさっきから殺し合いつってるが 実際は
剣闘士が有利な条件で剣闘士が死なねえよ
うにしながらの闘技だったがな」
穹窿「強者を打ち破るとか強者同士の命懸
けの戦いによる狂気的な興奮じゃなくて、
如何に派手に仕留めるかって狂気的な興奮
の方だったのか」
ライト「それだそれ。
結局目論見は外れ、 闘技場を更地にし兼ねな
い怒りの反対運動が起きて逆に鬱憤を溜めさ
ちまったってオチだ」
穹窿「なるべくしてなったとしか言いようが
無い。
反対運動が起きたのって闘技場が建ってから
だよな?
闘技場が建つ前に止められなかったのか?」
ライト「何を建設してるのか、 何の為に建設
してるのかを公表されてねぇから動くに動
けなかった」
穹窿「マジかよ、 普通大々的に宣伝するだろ」
ライト「現国王は驚かして喜ばせるのが好き
な性格してるから、 あんまし大々的な宣伝は
打たねぇ」
穹窿「茶目っ気ある王様だな、 結果は思いっ
きり裏目に出たけど・・・。
ここまで聞いてレフトの借金は闘技場関連
だってわかるけど、 繋がってこないな」
ライト「外側視点での話だからな、 もう少し
で終わるから待て。
闘技は開催直前まで公表されず1部のみが
知る極秘計画だったが、 その1部の奴の中に
高い情報料で売っていた奴が居てな。
其奴は単に売るだけじゃなく、買った奴らに
【ここだけの話、 値は張るが良い情報を買え
る】って情報を流せと指示を出していて、 ま
んまと乗せられた奴等が群がった。
ここまでが外側からの視点だ」
穹窿「えっ?まさか?」
ライト「まだ終わってねぇ、 早まるんじゃね
ぇよ」
穹窿「ごめんごめん」
ライト「ここからは俺達視点だ。
その乗せられた奴らの中に革細工職人仲間
だった奴らも居てよ、
其奴らは俺達に【設け話を持ってきた。 他国
でかなりの人気を誇り経済を支える興行で
ハズレねぇから一緒にやろうぜ】って持ち掛
けて来やがった」
穹窿「暗雲が立ち込めてきたな」
ライト「其奴は知っての通り闘技。
【闘技場を買えばこの先ずっと安泰だから】
つって誘って来やがったが、
俺達は【そんなモンで儲けて何が革細工職
人だ】って話を蹴った。
だが彼奴ら何度も来やがってよ?
俺が【しつけぇ!】って一発入れたら作戦
変更して兄貴が1人の時を狙い、
【革細工職人で居続ける為にも蓄えが必
要、 逆転の時まで耐えるのにも金が必要
だろ?】
って口車に乗せて、 兄貴を共同所有者の1
人に加えた」
穹窿「ん?2人もその革細工職人仲間だっ
た人達も一般人だよな?」
ライト「あぁ」
穹窿「闘技をするって公表されてないのに何
で闘技場を買えるんだ?」
ライト「見積もりの甘さで予算を大幅に超え
て金が足りなくなったから、 内密に権利を
細かく分けて売ってた」
穹窿「極秘計画ってなんだっけ・・・?」
ライト「情報漏洩は厳禁にはされていたが、
マジでなんなんだろうなw
そんでそれが あのゲス共が俺達を仲間に
入れようと必至になっていた理由だ。
多額の資金集めをしてる奴らのところに端
金しか持って無ぇ奴が行っても相手にされね
ぇ、 それどころか何かテキトーな理由を付け
られて暫く自由を奪われる可能性すらある。
だから多額の借金をして現金と借用書が必
要で、 その為には強ぇ魔物・魔獣の討伐実績
豊富な俺達の名前が必要だったってわけだ」
穹窿「なるほどな」
お金の工面の為に内密に集めてるのにお金
無い人が情報持ってるのも、
お金に困ってる人が大金持ってくるのも犯罪
臭しかしない。
借金しようにも信頼が無いと金融機関もお
金を況してや大金なんて貸すわけないもん
な。
ライト「それだけでも腹が立つが、
あのゲス共は兄貴の知らねぇ所でも兄貴の
名を使って借金してやがった」
穹窿「は?それ犯罪じゃん!」
ライト「あぁ、 犯罪だ。
あのゲス共は資金集めしてる奴らの口車に
乗せられて1番ヤベェのを買いやがった」
穹窿「どんなの?」
ライト「権利名は忘れたが、 金額に応じて闘
技での報酬取り分も増えるが、転けた時には
赤字の補填額も増えるって権利だ」
穹窿「そこだけ聞くの大儲けか大爆死かの大
博打だけど、 国が殆ど持って行くって前庭だ
ろ?」
ライト「そうなんだよ、 そこを考えずに飛び
付くとかマジで浅はかな奴らだ」
穹窿「営業かけてる人にとって良いカモだ
な」
ライト「あぁ、 他の所有権持ちはそんな危険
な賭には乗らず、 闘技が大爆死すると違約金
を払って所有権を放棄。
だから他の奴らの補填額も上乗せになって
ヤベェ額に膨れ上がった借金がのしかかる
事になったんだが、 あのゲス共揃ってトンズ
ラこきやがって 借金は全て書面上の代表者
である兄貴の元にってわけよ」
穹窿「革細工を利用して革細工を愛する革細
工職人を騙して押し付けて雲隠れとか、 腸が
煮えくりかえる」
レフト「彼奴らも職人業を続けるのに必死だ
った。
許せない事は多いが、 成功する確率が無いと
思い切れなかったのは俺だ」
ライト「こう言って兄貴はキレねぇんだよ。
金貸しも・・・金貸りたのは国相手な?
国の調査機関が調査して不正が行われてた
ってのが証明されて兄貴の強制労働収容所
行きは免れたが、 膨れ上がった借金は一切
減額されなかった」
レフトが利用されたとわかっていても、 莫大
な金を貸したのだから回収しないと大損害
を被る事になる。
それにレフトが書類にサインしたのは事実
だし、 それを見て向こうは返済出来る人材だ
から貸したわけで・・・
俺が学べるのは親しい関係だろうと金が絡
むとろくな事にはならない、 だな。
穹窿「権利購入の影響?」
ライト「あぁ、 失敗したから生かされてる権
利って気がしてならねぇが」
穹窿「抑も内密に売ってる権利を一般人が買
って本当に利益を支払ってくれるのか怪し
いもんな」
ライト「だろ?そう思うよな? 闘技が上手く
行ってたとしても言い掛かり付けられて大
した設けにならなかったと思うぜ」
穹窿「今も闘技場はあるんだよな?」
ライト「そりゃあな、 莫大な資金投じて建
てたモンを早々潰さねえよ」
穹窿「今は何に使ってるんだ?」
ライト「何にも使ってねぇ」
穹窿「莫大な資金を投じたのに第2第3の手
を打たないのか?」
ライト「さぁな、 案を模索中か傷口を広げる
のを嫌ってかだろう」
穹窿「レフトが闘技場を使って何かやりたい
って申告したら使わせて貰える?」
レフト「危険な事で無ければ貰える。
前、 平坦な広い土地があるって言っただろ?
それが闘技場の事だ」
穹窿「そうか、 そうだったのか。
借金の話の衝撃が強すぎて結びつけられ無
かったのが悔しいなぁ」
ライト「一般人がやろうと思っても出来ねぇ
規模の莫大な借金の話だったからなw」
穹窿・ライト・レフト「ははははははっ!!!」
ライト・レフト「はぁーっ・・・・・・」
つまりライトは借金してるわけじゃないの
か。
それだけ莫大な借金あるのに縁切ったり疎
遠にならなず一緒に借金返してるって人情
に厚いな。
ライト「そこまでが借金の経緯だ。
そんで俺達には革細工しかねぇ、 でも革細工
は・・・って所にテメェさんが落ちて来た」
穹窿「うん・・・話はわかった。
俺としてもこの世界で野球がやりたいし野球
の楽しさを知って貰いたい。 その為には野球
の三大神器であるボール・グローブ・バットが
必要で、 作成には金と商売が絡んでくる」
ライト「おぅ、 そこを嫌われたらどうしようか
と心配したぜ・・・」
穹窿「そこまで子どもじゃないよ。
それで俺から約束・・・って言うかお願いがあ
る」
ライト「当然金はテメェさんにも入る様にす
るぜ?」
穹窿「ありがとう、 でも今はそうじゃない。
ライトとレフトは革細工職人で革細工を愛
して命だと思ってるだろ?」
ライト「おぅ! 革細工は俺達の一部だぜ!」
レフト「一言一句その通りだ」
穹窿「野球を野球道具を革細工と同じかそ
の次に好きになって欲しい、 愛して欲しいん
だ。
野球をただの返済の方法や金儲けの道具と
して扱うのだけはしないでくれ」
野球を継続する為 広める為に資金が必要で
そこは綺麗事だけで何とかなる話じゃない。
でも野球への愛が無かったら本末転倒だ。
だからこれだけは伝えておかないとならな
い。
レフト「・・・俺達はまだ野球の基礎練習キャ
ッチボールしか知らず野球がどんなものか
わからない。
だからここでわかったと言うわけにはいかな
い、 言ってしまえば軽い考えになってしまう。
だがグラブ・ミットに俺達はぞっこんだ、 俺
達の手でグラブ・ミットを作りたいと職人の
血が騒いでる! 金儲けの道具として見るなん
て俺達には出来ない!」
ライト「一目見て革製品だと知って製作意欲
が止まる事を忘れちまってる。
野球は革製品を使う素晴らしい競技だ、そん
な野球を金儲けの道具として見るなんざ出来
ねぇ。
そんなもん革細工を金の道具として見てねぇ
のと変わらねぇからよ。
それとだ、 キャッチボール マジで楽しかっ
た!
アレだけでも色んな奴に体験させてやり
てぇって気持ちがキャッチボール後から芽
生えてんだ」
レフト「そうだな、 投げると捕るの簡単な作
業の繰り返しだが言葉に表せない不思議な
楽しさがあった」
2人の革細工職人さんの目には熱い情熱と眩
い探究心が映っている。
2人がどんな人なのかは まだわからないけ
ど、
この家にある革製品の物全てに革細工職人
としての誇りと愛情が刻まれ、 維持されて
いるのは素人目にも明らかだ。
この2人の革細工職人さんならグラブ・ミッ
トを始めとした野球道具に沢山の愛情を注い
でくれるに違いない。
穹窿「うん!熱意伝わった! 是非野球道具製
作をお願いしたい!」
ライト・レフト「ヨッシャ!任せろ!」
〈5話後編へ〉
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