スマートシステムで異世界革命

小川悟

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第5章 公的ギルド

第26話 女性だけの…

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何故かレベッカ夫人はルーナたち女性冒険者と仲良くなり、一緒に食事を始めてしまった。

私はキジェンやダルトと一緒に食事している。

キジェン「なあ、なんでアタルさんはモテるんだろうなぁ?」
ダルト「そうだよなぁ。強そうには見えないし、顔も……」

ああ、そうだよ! 別にハンサムだとは私も思っていないよ!

マルコ「無理やり尻尾を触ったに決まっている!」

そんな事はしていないよぉ~。

エイダス「金や食べ物で誘ったんじゃねえか?」

お前はいつ戻ってきたんだぁ!

何故かみんなから酷い事を言われている気がする。

「アタル、私達は部屋に戻るから適当に寝なさいよ!」

レベッカ夫人は俺に声をかけ、何故か一緒に部屋に上がって行く。

ダルト「なんかレベッカ様とアタルさんは仲が良いよな?」

「遠い親戚なんですよ」

内心で焦ったが、普通に説明できたと思う。

エイダス「でも、似てないよなぁ?」
キジェン「レベッカ様に似ていれば、もっと良い男のはずだよなぁ」
マルコ「俺の方が絶対に良い男だ!」

「お前らぁ! 言いたいこと言ってくれるなぁ!」

エイダス「あっ、怒った? 公爵家の遠縁なら不味かったかなぁ」
ダルト「大丈夫じゃねえか? アタルさんは平民なんだからよぉ」
キジェン「まさか遠縁の権力で威張ったりしないだろぉ」
マルコ「まさか権力を傘に無理やり!」

「はぁ~、好きに言ってくれ……」

まあ、悪気は無さそうだし、普通に喧嘩したら口でも腕力でも勝てそうに思えない……。

「もう寝るよ。なんか今日は疲れた……」

キジェン「体力なさそうだもんなぁ」
ダルト「夜も弱そうだな。ワハハハハ」
エイダス「俺はそっちの方が自信はあるぜ!」
マルコ「フフフフ……」

そっちの話題かよぉ!

地球でボッチだった私には、そんな会話をするスキルはない。

ふふふっ、だが実戦では負けないよ……。

自分の部屋に戻ろうとしたら、何故か3階に上がった所で兵士に止められた。

「ア、 アタル様、少々お待ちください!」

何故か焦った様子で兵士の1人が奥に走って行く。暫くするとブリッサさんの声が聞こえてきた。

「アタル様が来たから扉を閉めなさい。暫くは下着で出てこないでよ!」

え~と、何をしているのかな?

「出てくるんじゃないよ!」

最後にそう怒鳴る声が聞こえて、すぐにブリッサさんがやってきた。

「すみません、もう大丈夫です」

そう言われて階段を上がり切ると廊下には誰の姿はなかった。

何故か部屋の前までブリッサさんが付いて来る。

部屋に入ろうとすると、ブリッサさんに質問される。

「今日は部屋を出る用事はありますか?」

「う~ん、特に用事はないかなぁ。疲れたからすぐに寝るつもりだよ」

「そ、そうですか。実は女性だけの集まりがありまして、部屋を出る時はノックしてもらえますか?」

女性だけの集まり!? 気になるけど聞けない……。

「へ、部屋からは出ないようにします……」

「そうですか!」

そこまで嬉しそうな顔を見ると、余計に気になります。

私が部屋に入るとすぐにブリッサさんが大きな声で叫んだ。

「もう大丈夫だよ! こらぁ、すぐに下着で出てこないのぉ」

気になって仕方がないよぉ~!

間違えたふりして扉を……。

絶対にやってはダメなやつだな!

ベッドまで行くが廊下の音が気になる。生活魔法の消音《サイレント》を使って音を遮断して眠りに就くのであった。


   ◇   ◇   ◇   ◇


地上に戻る為に兵士たちが整列しているのが、朝からの異常な雰囲気がまだ続いていた。

「ルーナさんとイーナさんは地上に戻ったら、アタルの家で一緒に食事しましょうね」

何故、レベッカ夫人がそんな事を勝手に決めてるのですか……。

もちろん、考えても口にはできない。

それに周りの男性冒険者の視線が痛いぐらいだ。

昨晩の女性の集まりは、私の作った下着を女性たちが色々と試していたんだと思う。なぜなら女性たちのスタイルが、夕食の時とは比較できないほど良くなっているからだ。

女性冒険者たちも驚くほど女性らしく綺麗になっていた。

その中でもバニーちゃん、…イーナさんは驚きの変貌をしていた。巨乳だとは思っていたが、どちらかというと恥ずかしがりやの感じで猫背気味だった。
それが下着の影響なのか、真っ直ぐと胸を張る姿勢になったことで、爆乳さんにレベルアップしてしまったのだ。

爆乳バニーちゃん……。

確かに下着には姿勢も矯正するような締め付け方をしている。本人は恥ずかしいのか顔を赤くしているが、それがまた可愛い……。

他の女性冒険者もバニーちゃん程では無くても、綺麗に自信の満ちた表情になっているのだ。

男性冒険者は朝から目を見開いて女性たちに注目していた。今も探索に出ないで我々が出発するのを眺めている始末である。

「それでは慎重に戻りましょう!」

レベッカ夫人の合図で出発する。女性冒険者も見送ってくれるが、何故か私と目が合うと恥ずかしそうに目を逸らす。

何を話したんですかぁ~!

昨晩、レベッカ夫人が何か話したはずである。

まさか、秘め事を話すとは思えないが……。

バニーちゃんは最初から目を合わせてもくれない。

くっ、その方が良いんだぁーーー!

心で泣きながら地上に向かうのだった。


   ◇   ◇   ◇   ◇


その頃、冒険者ギルドでも王都に戻る準備がようやくできていた。

ギルドマスターのレンドは、早めに報告と厄介払いをしたかったのだが、護衛の依頼を受ける冒険者が見つからなかったのだ。

ダンジョンに行った冒険者は中々戻ってこないし、戻ってきてもすぐにダンジョンに行ってしまう。冒険者ギルドへ納品もしないし依頼を受けようともしなかった。
冒険者は依頼の掲示板を見て金額の確認をすると、すぐに立ち去ってしまうのだ。

王都から一緒に来た冒険者たちも、王都に戻る気も無くなっているようだった。しかし、何とか説得して引き受けてくれたが、護衛の数が足りなかった。

「あれじゃあ、冒険者はギルドの仕事は受けないと思うぞ」

アジスも自分でダンジョンの様子を見に行き、帰って来た時にそう話した。

ダンジョンでの活動で問題となる大半が無くなっていると言うのだ。

「荷物をたくさん持ち込まなくても快適に宿泊できて、食事にも困らない。ダンジョン内で買取もしてもらえるから、手に入れた素材は全て換金できる。こんな環境でダンジョン探索できるなら、他のダンジョンに行こうとは思わない。
俺も今の依頼が終わったら、この町でダンジョン探索をするつもりだ」

それを聞いて、自分の考えに間違いがない事を確信するレンドだった。

(なんで冒険者ギルドは不正を続けているんだよ!)

レンドは悔しくて仕方がなかった。これを全世界に広げられたら、冒険者ギルドだけでなくすべての人々の生活も良くなるはずだと考えるのであった。

護衛はこれまでの3倍の依頼料で隣の領までだけ引き受けてもらえた。後は隣の領で新たな護衛を見付けるしかないだろう。

「カヌム、すまないが隣の領まで責任者として頼む」

「お任せ下さい」

カヌムぐらいしか頼める相手が居なかったのだ。
それにゼヘトの事も含めて、隣の領のギルドマスターと話ができそうなのもカヌムだけだった。

レンドは出発する一行を見送りながら、冒険者ギルドの未来は期待できないのでは思い始めていた。

そして自分の未来は絶望的であることも……。

グランドマスターの依頼は何も達成できていない。それどころか金だけ払わされて、冒険者ギルドは縮小する事態になっている。

レンドは最善の選択をしたと今でも信じているが、グランドマスターは間違いなく自分の失態だと思うだろう。
カヌムの報告をどこまで信じてくれるのか分からないが、責任を取らされることになるだろう。そう今から覚悟を決めるのであった。
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