猫カフェは探偵事務所では有りません。〜女子高生店長の奮闘記! 〜もしかして、私が犯人なの?

猫寝 子猫

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その頃、「森猫」では?

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 舞華です!
 
 お久しぶりですか?

 そうですか。




 『バイト希望者が多いんです!』

 悲鳴に近い声で報告する悠佳里さんと、

 『そう言われてもねぇ?』

 其方で上手く処理してね、って含みを込めて笑って返す華ちゃん。


 ココは「猫カフェ 森の猫さま」のスタッフルーム
 …では無く、秘書の悠佳里さんが運転する華ちゃん専用の特殊仕様の送迎車?

 変形や合体はしないよ、多分?

 『ちなみにどのくらい問い合わせが来てるの、悠佳里さん?』

 訳あって「北代 舞華」も同乗させてもらっているよ。

 それと「森猫」の事なら私にも関係あるので聞かないとね!

 『高校生や大学生のグループで20人程です。』

 『…つまり、他のグループも存在するのね?』

 『バイト、パート、社員雇用の「8時間労働+休憩1時間」枠で希望する方も含めて、計50名程ですが、今は正直、人手は足りてます。
 ですが、「譲渡会」や「イベント」の時は若干ですがのスタッフがいると休憩が上手く回りますので、常勤ではなく、あくまで「臨時スタッフ」なら必要を感じるのですか…。』


 『うーん、短期って事だね?
 もう、譲渡会専門のスタッフって事で新しい「」を立ち上げたら?』

 『…舞華さん、ソレアリかもです! どうですか、お嬢様⁈』

 プチ会議室と化した車内では前途洋々な森猫の雇用問題で盛り上がっていたよ。


 『悠佳里さん、運転に集中して! 今、2キロスピードが上がった気がしたけど?』

 『気の所為ですよ、お嬢様。

 あ、羽柴ビルに到着です!』

 
 地下の駐車場に車を停めて、上に行く前に「古本屋お父さんの所」に寄るって、華ちゃんが言い出す?

 このファザコンめっ!

 私より、娘らしく甘えたがりめっ!

 いや、良いんだけどね。


 『お父さん、お忙しい中お邪魔します!』


 『ヒマだ、嫌味か?』

 『あ、「美人の方」の娘さんだね、師匠。』

 『ちぃちゃんさん、「方じゃない方」の娘さんもいるのよ!』

 『舞華ちゃんは「舞華ちゃん」だよ?』

 『上手い事、言って無いからね‼︎』

 古本屋師弟コンビのな出迎えに半ば諦める。



 『なんか用か?』
 
 素っ気ないけど、目は嬉しそうだよ、お父さん?


 『実はお父さんに相談したい事が有って、今良いですか?』

 『家じゃ駄目なのか?』

 『えっ? えっと、家だと…舞斗が…そのぅ…。』
 

 ん?お兄ちゃんがいるとマズいのかな?


 『あっ⁈ そ、その、ソッチの件は後で相談しますっ!』

 
 さては華ちゃんたち、なんか有ったな?

 
 
 『時期早々かとも思ったんだけど、「森猫二号店」のはなし、進めようかなって?』

 ん?んんん?

 『そうか、ソレで?』

 『最初から「譲渡」を考えて「猫カフェ」と言うより「猫活パーティー」みたいな?』

 『何だ、お前らしくないホワっとした提案だな?』

 『お父さん、お知恵をお貸し下さい。』

 『お前の方が賢いだろ? 
 それと出来る事ならお前の「相棒舞華」を頼りな。』

 『うん、頼って!頼って‼︎』

 『…気持ちだけ貰っておくからね、舞華。』


 えっと?何で?

 『え~、酷くないかい?華ちゃん?』

 『最近の舞華は「五道くん」贔屓で忙しそうだから。』

 えっと、気を使われたのかな?


 『舞華ちゃんは「リア充」?華お姉さんに「love」をお裾分けする?』

 『ちぃちゃんさん、良いアイディアです!』

 『ナニ言ってるのかな?君たち悠佳里と千鶴は⁈』

 『二人とも、揶揄わないで!』


 お父さんが苦笑しながら、

 『ちぃちゃんも、ユカちゃんもその辺でやめてあげな?』

 『は~い、かしこまりっす、師匠。』

 『ゆ、ゆかちゃんって…ぽっ。』





 『んで、場所店舗のアテとか、「人手」は有るのか?』


 『実は、隣り町に悲しい事情でやむ無くした「同業店」が有るのと、マリンランド内で暗礁に乗り上げてるスペースが有って、上手く行けば「三号店」も作れそうなので色々考えてはいるの。』


 『つまり、「コンセント」をどうするかだな?』

 『そう、「コンセプト」ね。「保護猫カフェ」でも良いかもって思っていたけど、最近「あざとい」って叩かれてるお店が有って…。』

 ちょいとションボリしてる華ちゃん、ぷち可愛い♡

 ちなみにお父さんのボケは静かにスルーしたよ?

 『悩め、悩め。好きな事だから、そんなに悩んじまうんだ。
 若さの「特権」みたいなモンだ。』

 
 『お父さん、おじさん臭いよ?』

 思わず言ってしまった舞華に、

 『お父さんはなんだよ、お前たちもに成ればわかる!』


 『そうなんですか、ユカちゃん?』

 と、質問するちぃちゃん?
 
 『何故、私に聞かれるのですか、十鐘さん?』
 

 『何と無く?』


 えっと、実はこの間聞いたんだけれども、悠佳里さんとちぃちゃんさん、お二人のお爺様達ってお知り合いらしく、「七神」「十鐘」の名前にお互い聞き覚えが有るから確認した所、子供の頃に会っているらしいって。

 勿論、悠佳里さんが歳上ね。


 『ココ古本屋もネコちゃんがいるんですね?』

 『ゆかちゃんの実家にもいただろう?
 たしか、「夜叉丸」ってが?』


 『…えぇ? 「シャシャ夜叉丸」ってジャコウ猫なんですか?』

 『…って、聞いてるぞ、七神の婆っちゃお婆様から?

 もっとも、ジャコウネコって猫じゃないらしいけどな。

 なんだっけ、ハクビシンみたいな感じだっけ?

 ちゃんとは知らないな?

 だから、「シャシャ」は良い匂いがするだな。』


 『はぁ?』

 お父さんでも知らない事有るのね。
 
 さてと、大して実りの無い話しをして、私たちは古本屋を出て「森猫」にご出勤!




 『華姐さん、引き継ぎ事項ね、問い合わせは「虎丸」と「ココア」と「若様」、件数は5件。』


 私たちと入れ替わりで退社するゆたかから「業務日誌」を受け取る。

 ゆたかってば、面に出さないけど、なんか不機嫌そう?

 ちなみに問い合わせとは「里親希望」の件で、来店したお客様から

 「あの猫は譲ってもらえるの?」

 との質問の事ね。

 

 今、森猫で譲渡希望一番人気は推定生後半年の女の子「ココア」。

 チビッコに大人気のこと「虎丸」、このツートップかな?


 もう流石に「メイ」や「美雪」は里子に出さないとわかって頂けた様でさんからの問い合わせは無くなったよ。


 もう、なんだかんだで「森猫ウチ」から新しい家族の元に渡ったのは20匹ぐらい。

 コレで当初の目的のは成功かな?



 『あと、「裏の話し」が一件あるから、よろしく。』

 『ゆたか、その厨二っぽいからやめない?』

 『だって、同じでもその過程ががあるんだもん!区別したいじゃないか⁈』

 『過程が悪いケースなんだね、今日のは?』



 決して公にはしていないのに、割と問い合わせが多いのが、

 「猫の引き取り」

 捨て猫を拾った子供が家で飼ってもらえずに、困り困ってココに引き取ってもらえないか訪ねてくるケース。

 コレはまだ良いケースで、ナニを勘違いして来たのか?


 『ココで猫、くれてるんだろ?
 雑種だけど幾らになる?』

 などと言ってくる最悪なケースを、ゆたかは「怒り」と「憎しみ」を込めて「裏」って呼んでるのね。


 『ソレでどうしたのかしら?』

 『舞斗に丸投げしたよ、僕だと冷静でいられないから。』

 お兄ちゃんでも冷静でいられないと思うけどなぁ?



 
 『ほれ、ほれ、もっと食べな。』

 どんな猫とでも仲良くなれるのは父親お父さん譲りなのか、父親お父さん直伝なのか、お兄ちゃん舞斗の羨ましい特技チートスキルだけど、

 『ま、舞斗?』

 『お兄ちゃん、猫見せて!』


 猫スタッフルームの一角で引き取った猫に「」を与えている兄の舞斗。


 『ん、静かにな。やっと落ち着いたところなんだ。』

 お兄ちゃんがどんな対応したかは、深く考えないよ。

 だってさ、「お兄ちゃん」だもん、ソレなりに怖い思いはさせてるハズ?

 『後で先生が来るから、ソレとなくに言っといてくれ。』


 あらあら⁈

 若先生って確か悠佳里さんがちょっとどころか、結構本気で推しまくっている獣医さんの事だよね?


 『おそらくやっと一歳ぐらいかな、野良っぽいけどゴハンとかもらって人馴れはしてるけど…、 ん、どうかしたか、二人とも舞華と華?』


 『…お兄ちゃん、猫多くない?』

 『…って、さん、し、ごっと、五匹居るけど?』


 兄の周りに一応高そうな猫たちがとても安心しているのか、しっぽをフリフリ揺らしてくつろいでる。

 『胡散臭いおっさんから引き取ったのは二匹、他はトライアウトの子、灯火姐が連れてきたんだ。』


 「トライアウト」とは?

 ペットショップでされていた子で、長い期間「飼い主」と出会えずに、いくらを下げても「飼い主」が決まらない為、これ以上店側が金銭的な負担をかけられない理由から子の事なんだけど…

 お店によっては「手放し方」が様々なんだ、

 動物愛護の団体にひきわたしたり、業者に引き渡したり…


 『灯火が? 何処で⁈』

 華ちゃんの表情が曇る、何か察したみたい?

 『ショッピングモールに大手ペットショップの「鶴亀店」ってあるだろ、ソコの子だってさ。

 業者が引き取りに来たのを脅して、連れて来たらしいから、…悠佳里さんに「後始末」頼めないかな?』

 大変申し訳無さそうにしているお兄ちゃん、確かに厄介な交渉事は悠佳里さんに頼むのが一番無難なんだけど?
 

 お互い歩いて行けない距離ではない場所だし、変に揉めたく無い。

 『肝心の灯火は?』

 『ん?俺の代わりに店に居ないか?』


 ナハハ、一応は悪いと思ってくれてるのかな?

 ココスタッフルームにいたら、華ちゃんに怒られるからフロアに逃げてるな、灯火ちゃんってば。


 
 あ~ぁ、ナニナニ⁈


 『久しぶりに「ちっさい言うな!無敵のメイド姫 十六夜ちゃん」に変身したのね!』


 『うっせーぞ、店長舞華…一応、反省をに表しているんだよ!

 ってか、そんな名前だっけ、この衣装は?』


 以前して灯火ちゃんに着てもらったアニキャラみたいなメイド服⁈

 またソレを着て、フロア接客している灯火ちゃん、ミニスカのヒラヒラに子猫がじゃれて、とっても可愛い!

 もう二度と着ないみたいな事言っていたのにね~?

 ……もしかして、それだけマズい事したのかな?


 ちなみに実は「メイ」もトライアウト寸前の子なんだ。

 「足長マンチカン」なんて言っているけど、足が長いマンチカンなんてのネコと変わらないからが無いって思われてる様で、ペットショップで相場の値段からものすごく安く販売されていたらしいの。


 あの日、お父さんがメイを見つけていなかったら…

 あ、気持ち悪くなってきた…




 『どうした、舞華?
 顔色が悪いが…「女の子の日」か?』

 『灯火ちゃん、その表現は微妙だし、あと違うから。
 でも心配してくれてありがとうね。


 それと、で華ちゃんが呼んでるからね。』

 『えっ!  えっと、私今接客で忙しいから、ほ、ほら、「撮影したい」ってお客様がいるからさぁ~?』

 なるほど、それでその衣装コスプレか?


 『あのね、ココの主役はネコたちだからね?
 その服だとのお店みたいだから…    

 あんまり待たせるとヤバいと思うよ、灯火ちゃん。』

 『…だな。』

 諦めて奥に引っ込むコスプレ幼女。






 後に悠佳里さんので灯火ちゃんがワゴン車を弁償する事で示談にしたらしく、あっちのお店もこの事が広まるとが悪くなるので穏便に済ませたいと、謝罪を受け入れてくれた。


 野良猫の保護も大切だけど、ペットショップで売れ残った子も場合によっては…

 駄目だ、吐きそうになる…

 

 『コラ、舞華?』

 この後、私は灯火ちゃんに担がれて一緒に奥のスタッフルームに引っ込んだ。

 
 

 
 ちなみに「若様」もトライアウトの子なんだ。

 メイとは色違いの黒虎の長毛、

 「若様って、ノルウェージャンですか?」
 って聞かれたりする事が有るけど、品種って、そんなに重要なの?






 『なのに無理するなよ、店長自ら福利厚生を蔑ろにしないでくらよな!』

 お兄ちゃん、もっとを持って!

 心配してくれるのは嬉しいけど、そういう所は直してくれるかな?


 『そうだぞ、舞華!
 お前はなんだからその辺は気をつけないと、後々大変な事になるからな!

 その、なんだ、五道とはまだ先だろうけど、「赤ちゃん」とか色々気をつけないと…』

 灯火ちゃん、顔赤くしてナニを言っているかな?

 そんなんじゃ無いけど、彼女なりに心配してくれたみたい。

 『灯火、貴女は何を言っているの?
 その心配なら舞華お嬢様では無く、他ならぬしたばかりの貴女灯火の方なんじゃない?』

 悠佳里さんってば、先に結婚が決まった灯火ちゃんの事を羨ましいのね。





 しばしスタッフルームで休んだ舞華はフロアには出ないで、奥で休んである猫たちのブラッシング等して気持ちを落ち着けていた。

 隣りの部屋からは華ちゃんのお説教に耐え忍んである灯火ちゃんの様子に心癒されてしまったよ。



 よひ、ウチ森猫も「ウェルネス休暇」を取り入れよう!

 『既に実行してます、大丈夫ですよ!』


 悠佳里さんに聞いたらもう取り入れているって言われたの。
 
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