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01.
ぼくにおとうとが
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「あ」
「いま……うごいた……?」
小さな手を大きなお腹にぺったりとくっつけた少年が不思議そうな顔で顔を向ける。
「そうだね。今お腹の中でこんにちはって挨拶したのかもね。」
白くて華奢な手が優しく少年の頭を撫でる。
「ぼく、お兄ちゃんになるんだ!」
「ぼくがお兄ちゃんになっていっぱいかっこいいところみせて、弟のことをねまもるんだ!」
「ぼくはお兄ちゃんなんだから!」
満面の笑みで母親に告げる。
「ふふ。そうね。この子が産まれてきたらちゃんと守ってあげてね?お兄ちゃん。」
病室の窓の隙間から入る穏やかな風が頬を撫でる。
最後に覚えている幸せな記憶。
僕の。
僕の。
最後の幸せの日々。
「いま……うごいた……?」
小さな手を大きなお腹にぺったりとくっつけた少年が不思議そうな顔で顔を向ける。
「そうだね。今お腹の中でこんにちはって挨拶したのかもね。」
白くて華奢な手が優しく少年の頭を撫でる。
「ぼく、お兄ちゃんになるんだ!」
「ぼくがお兄ちゃんになっていっぱいかっこいいところみせて、弟のことをねまもるんだ!」
「ぼくはお兄ちゃんなんだから!」
満面の笑みで母親に告げる。
「ふふ。そうね。この子が産まれてきたらちゃんと守ってあげてね?お兄ちゃん。」
病室の窓の隙間から入る穏やかな風が頬を撫でる。
最後に覚えている幸せな記憶。
僕の。
僕の。
最後の幸せの日々。
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