麗奈の京都競馬場の陽だまりで

ミオ

文字の大きさ
上 下
2 / 7
第一章 厩務員になるまでの手続き

Ⅱ 教官との出会い

しおりを挟む
お父さんの昭英厩舎には、
黒服で帽子を被り馬の触れ合っている男がいた。
その人は、こちらに向けて、
笑顔でお辞儀をした。
「初めまして僕の名前は悠、競馬学校厩務員コースにて教官をしている少しお父様に、用があったんだ」
悠という男の人が、
父の昭英に、
用があるというのだ。
私は慌てて、
父を呼びに行ったのだ。
父がやってくると、
悠という男性は、
笑顔でまたお辞儀をしたのだ。父の紹介によると、
この悠さんという方は、
競馬学校の厩務員コースの、
教官で、
今までかなりの数の人を、
指導してきたんだとか。
私の父は、
その悠さんとは、
幼馴染だった。
父と悠さんは、互いに
競馬学校では、
同じクラスで、
進路こそ分かれてしまったが、
今でも仲良くしているみたいだった。
そして、
何と言っても注目すべきは、
そのかっこいい顔なのである。教官の中には、
可愛い人かっこいい人、
それぞれいるわけだが
悠さんは、その中でも、
ダントツの、
トップクラスのイケメンなのである。
私は仕草から、
馬と接する姿に、
キュンとしてしまったのだ。
そして私は、
彼に聞いてみました。
「私もその…競馬学校っというものに入れば馬に接することができたり、教官にも会えますか?」
そして悠さんは、
優しい表情で、
「そうだね、でも、
競馬学校に入るには、
かなりの成績が求められるが、その事をすごく肝に銘じて、
努力していけば、
きっと接することもできるし、
私にも会えるよ」
そう悠さんは、
答えてくれたのだった。
私は、
「はいありがとうございます」
と伝えた友達の裕子も、この質問をしたことは、
驚いたようでぽかんと顔を開けたままだった。
その後、
従兄弟の雄馬は、
父の昭英にこってり絞られたようだった。
そして、
家族会議を、
することになるのである。
家族会議では、お母さんに、
お父さんも、
参加する会議で、私の家では、
かなり恒例行事なのだ。
父が聞いてきたことは、
「麗奈、本当に競馬学校に行きたいのか?今なら、まだ辞められる、父さんは麗奈をこの世界に入れたくないんだ…」
私はそれに対して、
「私は、厩務員を目指したい、確かに雄馬と比べたら、か弱いし、うまくはできないかもしれないだけど…私は厩務員になって、馬を支えたいの」
そう返したのだ。父は、かなり考えてくれていたのだ。本当なら母のように騎手になってほしい…そんな願いがあったのだ。母は、
「麗奈、私は、貴方に騎手に来てもらいたいと、思っているのでも…確かに落馬や馬が故障する…っていうこともよくあるのよ…そうね私は、貴方の夢を応援したいわ」
母は、
自分のように、
なってほしくないと
思っており、実は、
母はG1 8勝もする、
すごい騎手なのだが、
落馬をすることも目の前で、
麗奈が見ており、
トラウマになったのではないかと考えているためだった。
元々、
父と母が付き合った理由は、
父の馬に母が乗り、
そこから何回も起用してくれることから、
ついには交際にまで、
発展していったのだ。
父もこれには、
反論できない様子で、
「麗奈が、もしも、
本当に叶えたいのであれば、
応援する」
と言葉を、
投げかけたのだったのだ。私は泣きながら、
何回も、
「ありがとう…ありがとう…
そしてごめんなさい」
と話したのだった。
           続く
あとがき
皆様今回も麗奈の京都競馬場の陽だまりのお話を読んでくださってありがとうございます!!今回は麗奈が教官と出会い、そして家族会議の結果、泣きながら結局は認めもらえたようです。私も確かにこう泣きながらではないですけどこういった、話し合いしたことはあります。
皆様ももしそんな機会に合われた際は、一旦考えて、相談して決めましょう!!
今回もお話を読んでくれてありがとうございました!!
次のⅢもお楽しみに!!
2月20日
麗奈の京都競馬場の陽だまりで
 筆者 ミオ
登場人物
麗奈・・・一旦馬から離れて、生活をしているが、とある事がきっかけで、馬にまた完全に惚れ、
厩務員を目指すことになる。
芯がしっかりとした女の子。
この小説の主人公である。
裕子・・・競馬に全く興味や馬にも興味なかったが、
とある事が、きっかけで、
馬に触れるようになり、麗奈の夢を応援する友達。
悠・・・競馬学校厩務員コースの教官で、昭英の厩舎には、
よく顔を出している。
実は昭英とは、
競馬学校時代の同じクラスで、親友だった。
競馬学校の教官の中では、
トップクラスのイケメン教官なのである。
雄馬・・・昭英の厩舎にて、
働く厩務員で、
麗奈の従兄弟に、当たる優しいお兄さん。
今回のとある事とは、
雄馬が担当する馬が逃げ出しそれが麗奈のところに、
逃げ出したのがきっかけだった。
その後、きっちり怒られている。
昭英・・・麗奈の父で、
栗東トレーニングセンターにて調教師をしているが、
出張でよく京都に来ている。麗奈には、
実は厩務員になってほしくないが母である真紀子が、
応援するために応援する立場になっている。
真紀子・・・麗奈の母で、
G1を8勝している、
レジェンド騎手であるが、
麗奈の夢を応援しようとしている。自分の落馬事故を、
麗奈に見られているために、
騎手になってほしくないと思っている。
後々登場予定の登場人物
亜紀・・・競馬学校の厩務員コースの一人で、
同級生となる一人、
競馬学校の中でも、
競馬学校トップクラスの脳を持つ一人である。
彼女の趣味は馬を育てることと男装をすることである。
普段はよく男装をしている。
達也・・・競馬学校の厩務員コースの同級生の一人、
熱い心を持つ男の子だが、
いつも麗奈には、
気にかけている。競馬学校に入る麗奈のことを、
気にかけているようだ。
菜月・・・競馬学校厩務員コースの同級生の一人、
生徒をまとめる生徒会タイプの女性だが、
かなりみんなには、
優しい性格の持ち主。
麗奈には、
校内を案内したり、
ルールを教えることにもなる
人物。
実は麗奈のことは、
ライバル視している。
晶子・・・競馬学校厩務員コースの女性教官。
元々、厩務員として、
トップクラスの成績を、
誇っており、その支持も熱く、教官として、
オファーされた一人、
麗奈にとっては、
助けとなる女性教官の一人だ。 
陽翔・・・競馬学校厩務員コースの同級生の一人で、
東京からやってきた情に、
明るい人物の一人。
元々その高校では、イケメンが集まるイベントに、
優勝をしているのだが、
とある事から馬に興味を持ち、
競馬学校に入学する。麗奈のことを、
とても気にしている一人でもある。
しおりを挟む

処理中です...