悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!

月代 雪花菜

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第五章 意外な真実と助っ人

カレーの可能性は無限大!

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「はい、二人共エプロンつけてねぇ」

 兄がいつものようにエプロンを用意して私達に渡してきます。
 モスグリーンのエプロンを手早く身につけた兄は、いつの間にか出現している実家のキッチンのテーブルへ材料を並べているようでした。
 い、いつの間に?

「ハルキにも好きにして良いから、イメージしてくれるよう頼んだのだ」
「……だ、大丈夫……ですか?」
「ハルキならば問題無いだろう。それよりも、これは……」
「あっ!」

 そうですよね、騎士であるベオルフ様がエプロンを着用したことなんてありませんよね。
 ここに腕を通して……と、説明していると、理解力の早い彼はスムーズに着用しそうでしたが、最後に紐を後ろ手で結ぶのが難しかったようです。

「お任せください」

 小さな頃から兄がしてくれたことをベオルフ様に出来たことが、ほんのちょっぴり嬉しいく感じました。
 後ろに回って目の前にある広い背中に何とも言えない安堵感を覚えながらも紐を結い、コレでよしと完了の合図でポンッと軽く結った結び目を叩くと、彼は自らの姿を確認したあとに私の背後へと回り込みスタンバイしている様子です。
 え、えっと……これは、私にもしてくださるということなのでしょうか。
 黒いエプロンを身に着けたベオルフ様とは対象になる白地のエプロンを身に着けた私は、紐を結ってくれるベオルフ様に自然と頬が緩みました。

「ありがとうございます」
「こちらこそ感謝する。互いにおかしなところは無いだろうか」

 そう問われて改めてお互いの姿をチェックして、身につけているエプロンのことを思い出しまします。
 白地に黒いリボンが引き締まった印象を与え、ポピーの花を大きくデフォルメした可愛らしい柄のエプロンは母がプレゼントしてくれたもので、私のお気に入りだった。
 それをわざわざ準備してくれた兄の優しい配慮に、思わず涙が滲みそうになりました。
 最近は涙もろくていけませんね……それに、今はそういう感傷に浸っている場合ではありません。
 気を取り直してベオルフ様の方を見ると、リュート様の時とは違った衝撃を覚えます。
 そう、リュート様は色気全開のカフェスタイルエプロン姿でしたが、こちらは硬派なイケメン降臨ですよ!
 さり気なく腕まくりをしているところがカッコイイと思ってしまった私は悪くありません。
 その姿を見れば殆どの女性がオチますよベオルフ様!

「いいなぁ、ボクも着たーい」
「今度な」

 ノエルの言葉を適当にあしらっているベオルフ様と私のエプロン姿を見ていた兄は満足げに頷いてから、オーディナル様の膝の上にちょこんと座っているノエルに視線を向けて「うーん……エプロン……前掛けになるかなぁ」と呟き考えこんでいる様子です。

「こういうのはどうかな」

 そう言ってノエルの首元にバンダナタイプの前掛けを着用させてみたようで、黒地に白とグレーで織りなす複雑な模様が描かれていて、とてもオシャレな感じで変に浮くこともなく可愛いのにカッコイイ感じにまとまっておりました。
 わぁっ、すっごくカッコイイし可愛い!
 それでテンションが上ったのか、ノエルは目をキラキラ輝かせて私達の方へ駆けてきます。

「ねーねー、ボク、これ似合っているっ?」
「とってもカッコイイし可愛いですねっ」
「とても良いデザインで似合っている。ハルキ、気を遣わせてすまない。感謝する」
「気に入ってもらえてよかったよ。これもベオルフが僕にこういう権限をくれたからだよ」

 爽やかに微笑む兄にベオルフ様は優しいまなざしを向け、その足元ではノエルが「似合う?似合ってる?ボクもイケメン?」と、どこで覚えてきたのですか……という言葉を使っておりました。
 え、えっと……私……ではありません……よね?
 心のなかでは言っておりますが、ノエルの前で口にした覚えは……な、ない……はず……

 はしゃいでいるノエルをヒョイッと抱き上げ「ほらほら、父上の元へ戻ろうね」と言った時空神様が私達の邪魔をしないように移動するのですが、「ボクもしたいのーっ」とジタバタ暴れて駄々をこねているようです。
 つい最近、リュート様の腕の中で駄々をこねていたチェリシュを思い出してしまい、笑いがこみ上げてきました。
 やっぱり、子供が取る行動って似ていますよね。

「今日は粉もので吸い込んだら大変だから、今度一緒にしようね」

 見かねた兄が提案した言葉を聞いたノエルがピタリと動きを止めて、耳をピクピクさせながら期待に満ちた大きな目をこちらへ向けます。

「今度?」
「うん、一緒に作れる物を考えておくよ」
「わかった!約束だよっ」

 わーいわーいっと喜びを体いっぱいに表現しているノエルを抱え込むことに四苦八苦している時空神様を見送り、私はさすが子供をあやすのが得意な兄だと感心しました。
 親戚の子供が一同に介した時も、決して動じることも無く対応していましたものね。
 これなら、いつ綾音ちゃんと結婚して子供が出来ても大丈夫でしょう。

「子供の扱いに慣れているのだな」

 小さく呟いたベオルフ様に兄が苦笑して「親戚の子をよく預かったからね」という説明を聞いた彼は「私は怖がられてしまう」とため息交じりにぼやいておりました。
 ま、まあ……普段から無表情ですからね。
 でも、子供好きなのも知っていますし、怖がられるのは最初だけだということも知っていますよ?

「ベオルフの良さは外見で伝わりづらいからね。でもね、子供はそういうところが鋭いからすぐに馴染んでくれるよ」
「そういうものなのだろうか……」

 もしかして、密かに悩んでいたりしたのでしょうか。
 私に相談してくれても良いのに……

「なにを拗ねてんの。ほら、カレー作りをはじめるよ」

 拗ねていたのか?という表情で振り返るベオルフ様に慌てて首を振って否定しますが、ピクリと動いた眉だけで疑っていることがわかります。
 ち、違いますよっ!?
 私は……いつも私の相談ばかり聞いていただいていて申し訳ないなぁという気持ちからですね……つまり、その……

「ほら、結月。計量してこの小さな器にそれぞれわけておいて」
「あ、はいっ!」
「こっちだったら、カレースパイスセットみたいな物も販売されていたりするし、100均とかで購入できるスパイスで作れたりするけど、二人のところは手に入るスパイスが限られるだろうし、まずは基本からね」

 兄の言う通り、ターメリック20g、クミン14g、コリアンダー12g、ナツメグ2g、チリペッパーは好みに合わせてということだったので適量を準備します。

「ガラムマサラがあるなら、ガラムマサラ、ターメリック、クミン、コリアンダーを同量の大さじ1と1/2でも良いし、その場合はカルダモン2個とシナモン小2個とベイリーフ2枚が欲しいかな」

 スラスラ出てくる言葉を聞いて覚えるだけでも精一杯になりそうですが、ベオルフ様なんて涼しい顔をされておりますね……この方、こういう記憶力が常人よりずば抜けていらっしゃったので余裕なのでしょう。
 リュート様のためにも、頑張って覚えないといけません!

「さて、計量は終わったから、次は食材を刻んでいこうか」

 玉ねぎ中2個、トマト2個、鶏肉400g、にんにく5g、しょうが5g、塩とヨーグルトが適量といったシンプルな具合です。

「お兄ちゃん、ジャガイモも入れたい……かな」
「了解っ!ニンジンとジャガイモをプラスしよう」
「決められた物でなくて良いのか?」
「カレーはいろんな食材を入れて楽しめる料理だね。インド風カレーにゴロゴロ野菜は入れないけれども、アレンジは無限大!だけど、基本を知っていることが前提になるから気をつけてね。最初からわけもわからずアレンジしちゃったら大失敗とかよくある話だし」

 ふむ……と、思考を巡らせている様子のベオルフ様にわかりやすく説明するなら……

「剣……いえ、ベオルフ様の場合は槍ですね。鍛錬で基本の型を覚えていなければ、そこから派生させることなどできないのではありませんか?」
「そうか。なるほどな」
「えーと、料理と武術って一緒なのっ!?……ていうか、結月もよく知っているねぇ」
「前にリュート様が基本の型が大事で、体に覚え込ませないと咄嗟の時に動けないからっておっしゃっておりましたから」
「そうなのか。やはり、彼は良いな。一度手合わせしてもらいたいものだ」

 うわぁ……ベオルフ様の発言を聞いたらリュート様がとても喜びそうですね。
 ベオルフ様とリュート様が一緒に居たら、時間を忘れて鍛錬していそうな予感がします。
 そんなことになったら、私が止めるしかありません!
 あとは、周囲に被害が出ないようにも気をつけなければ……

「ほらほら、手を動かして玉ねぎを細かく刻んで、次は食べごたえのある具にするニンジンとジャガイモは乱切り、あ、こっちのニンジンはすりおろし……って、ベオルフのところは難しいか。細かく刻もうね」

 トトトトンッと軽快に包丁がまな板を叩く音が響きます。
 お兄ちゃん……本当に上達している!
 ベオルフ様も刃物はお手の物と言わんばかりの手さばきですし、あ、あれ?
 もしかして、私が一番不器用ですかっ!?
 兄に教わって、食材の切り方をすぐに学び取ったベオルフ様は、またたく間にニンジンとジャガイモの皮を剥いて乱切りにしてしまいました。

「ニンジンは無理に皮を剥かなくても良いからね。栄養は皮付近にたくさんあるから、そのまま使っても良いね」
「そちらのほうが良さそうだ」

 細かく刻んでいる玉ねぎとニンジンを見ながら、兄は何かを思いついたようにジャガイモも細かく刻み、トマトも湯むきをしてから適当な大きさに切ります。

「これも皮が気にならないなら、そのままでも大丈夫」
「食感を良くするためにしている作業か」
「察しが良いね。ベオルフって本当に頭の回転が速いよね、スゴイなぁ」
「そうなのだろうか……」

 イマイチわかりませんという視線を兄に向けていますが、実際にそうだと私も思いますもの。
 察しが良いですし、機転も利きますし、残念なのは表情筋だけでしょう。
 リュート様も同様に察しが良く機転も利く方ですが……残念なのは『仕事したい病』ですよね。
 アレだけは本当に病の域に入るかもしれません。
 放っておいたら、絶対に仕事を詰め込みすぎて倒れるパターンです。
 今までよくご無事でしたね……と、心から感心しますもの!

「さて、これで下準備は終わったかな。じゃあ、鍋かフライパンに油を少し多めに入れるね」

 にんにくと生姜のみじん切りも終わりフライパンに油を入れてあたためはじめた兄は、基本のスパイス以外に準備したシナモン、とカルダモンとベイリーフを私達に見せます。

「この硬いスパイスを使う場合は、油がある程度あたたまったら入れてね。焦がさないように注意して」

 油の中に入れられたスパイスがしゅわぁぁと音を立てていますが、低温なので焦げる心配は無さそうですね。
 ベオルフ様が「火加減が難しそうだな」と呟いておりますけれども、確かに焚き火などを使って調理する場合、火加減の調整が難しいなんて言葉が生易しい状況となるでしょう。
 慣れていないと大変そうです。

「こうして香りが出てきたら、次に玉ねぎを入れて炒めていくよー」

 飴色になるまで炒めるよーって言うのですが、これはベオルフ様にはわからない例えですよ?
 茶色っぽくなるまで……とコッソリ補足説明をすると、納得したようにこちらを見て目を細めてくださいました。

「これくらいになったら良いかな」
「なるほど、これが『飴色』だな」
「こうなると、玉ねぎが甘みを増すんだよ」
「それは知らなかった。当家の料理人も知っているだろうか……今度聞いてみるのも良いかもしれない」
「玉ねぎの辛味を飛ばして甘味に変化させる物で、決して焦げているわけではないから苦味もないんだ。肉や味の濃いスープに合うかな。ほら、これだけで食べてみると、だいたいわかるよ」

 兄に少しだけ取り分けてもらった飴色玉ねぎを口にしたベオルフ様は驚いたように目をわずかに見開き「これが玉ねぎなのか」と呟きます。

「甘いでしょ?それに香りも出ている。これ単体をスープにしても美味しいよ」
「だろうな……肉に合うというのも頷ける」
「ソースにしても美味しいからね」

 あははっと笑った兄は、生姜とにんにくを細かく刻んだものをフライパンに追加しました。

「生姜とにんにくは焦げやすいから、この段階で入れたほうが良いから覚えておいてね」
「なるほどっ」

 それで一緒にあたためた油へ投入して香りを出さなかったわけですね。
 本当に研究して色々作ったんだろうな……と思える兄の手順を見ながら感心してしまいました。
 こういうことって、レシピではわかりませんものね。
 兄の一つ一つの行動に意味があり、アドバイスがとてもありがたく感じます。
 暫くしてからカットしたトマトも投入して塩を適量加え、馴染ませるように混ぜて炒めていましたが「そろそろかな?」と呟きながら具材の火の通り方を確認した兄は、残りのスパイスを入れていきます。
 すると、一気にスパイシーな香りが広がり始め、懐かしさに目を輝かせている私の隣で、ベオルフ様も「良い香りだな」と柔らかな眼差しを料理に向けました。
 ふふっ、やっぱりカレーは良い香りがしますよね。
 食欲をそそる香りというのでしょうか、暑くて食欲がわかない日でも、不思議とカレーは食べることが苦にならなかったと記憶しております。
 いつもよりちょっぴり辛めにして、「辛いね」と家族で笑いながら食卓を囲んでいた日々が懐かしく感じました。

「チリペッパーだけは注意ね。辛味は好みでつけて欲しいから、少しずつ加えて調整したほうが良いかな」

 真っ赤なパウダーが投入されますが……いつもよりは少なめといった感じです。
 さすがに、本日初カレーで辛すぎて食べられないということを回避したかったようですね。
 チェリシュに食べてもらう時には、リンゴと蜂蜜だけではなく、バナナ……ナナトも用意しましょう。
 そういえば……ベリリを入れたらどうなるのかしら。
 隠し味程度なら問題ない……?
 チェリシュの回復にも一役買ってくれそうですし、考慮してみるのも手でしょうか。
 
「今日は鶏肉を使うけれども、肉なら何でも良いしエビなどの魚介類でも良いよ」
「本当に何でも使えるのだな」
「基本さえ押さえておけば大丈夫」
「ベリリ……いちごを入れてみるのはどうかな」

 思わず零れ落ちた言葉に、兄がギョッとした顔をして私を見るのを感じ、しまったと口を押さえましたが後の祭りです。
 私の言葉を聞いたベオルフ様が「果物までカレーには入るのか」と感心した様子で呟く声を聞きながら呆れたような兄の視線を一身に受け、私は苦笑を浮かべるしかありませんでした。

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