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意中の人に”好きな人を忘却する”魔法をかけるように頼まれました
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「エルカ……もう僕は辛いんです。だから魔法をかけてください。これは貴女にしか頼めない」
君は残酷だ。君の事を愛している私に対して”僕の好きな人を僕の中から消してください”なんて言うのだから。
貴女にしか頼めない。その言葉が嬉しくて悲しい。
だって私は君の役に立てるのだから。だってこんな風に頼まれる私は君の想い人ではないのだから。
「それが君の願いなら――」
私は心が引き裂かれるような思いで唱える。これはちょっとした報復だ。少し彼の望むものとは違う魔法を組み込む。彼の想い人への記憶と一緒に想い人からも彼についての記憶が消える魔法。自分でもズルいと思うが、彼の想い人が憎くて憎くて……羨ましくて仕方がなかった。きっとその人は私には手に入らないものを易々と捨てたのだ。
だから二つを重ねがけする。悲しみと苛立ちから罪悪感はなかった。
全てを白紙に
彼を中心に白球が弾け飛ぶ。これで彼の中の想い人、そして想い人の中の彼の記憶は全て消えた……。
「――ここはどこだ?」
目の前の男性が呆けた様に呟いた。はて、彼は誰だろうか。そして私はここで何をしていたのだろうか。頭が浮いたような感覚……サウナの後の様な感覚に陥り、脳が働かない。
「君、は――――」
その深海の様な蒼に見つめられた瞬間、私は恋に落ちた。
******
どーでもいいけどこの話、『ストーカー騎士に言い寄られていますが、正直迷惑です!!』の元になった話です。設定を盛っていったら何故かああなった……何故だろう。
エルカの名前と魔導士という部分以外はほぼほぼ名残がないw
君は残酷だ。君の事を愛している私に対して”僕の好きな人を僕の中から消してください”なんて言うのだから。
貴女にしか頼めない。その言葉が嬉しくて悲しい。
だって私は君の役に立てるのだから。だってこんな風に頼まれる私は君の想い人ではないのだから。
「それが君の願いなら――」
私は心が引き裂かれるような思いで唱える。これはちょっとした報復だ。少し彼の望むものとは違う魔法を組み込む。彼の想い人への記憶と一緒に想い人からも彼についての記憶が消える魔法。自分でもズルいと思うが、彼の想い人が憎くて憎くて……羨ましくて仕方がなかった。きっとその人は私には手に入らないものを易々と捨てたのだ。
だから二つを重ねがけする。悲しみと苛立ちから罪悪感はなかった。
全てを白紙に
彼を中心に白球が弾け飛ぶ。これで彼の中の想い人、そして想い人の中の彼の記憶は全て消えた……。
「――ここはどこだ?」
目の前の男性が呆けた様に呟いた。はて、彼は誰だろうか。そして私はここで何をしていたのだろうか。頭が浮いたような感覚……サウナの後の様な感覚に陥り、脳が働かない。
「君、は――――」
その深海の様な蒼に見つめられた瞬間、私は恋に落ちた。
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どーでもいいけどこの話、『ストーカー騎士に言い寄られていますが、正直迷惑です!!』の元になった話です。設定を盛っていったら何故かああなった……何故だろう。
エルカの名前と魔導士という部分以外はほぼほぼ名残がないw
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