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第四節 三人+α寄れば
第4話 大好物の大好物
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スエの発言を受けた史歩は、問答無用で食卓を椅子ごと台所に寄せると、ガラス戸の前に陣取った。営業妨害も甚だしいが、現在の芥屋は接客するのがワーズと知れ渡っているためか来客はほとんどなく、閑古鳥が鳴く状態。消費している身分で言うのもなんだが、店として良いのだろうかと思わないでもない。
さておき、据わった刃の眼の持ち主は、楽しそうに狭い室内で素振りを始めた。それだけでも十分危険だというのに、その得物は美しい銀の軌跡で宙を裂く。
すなわち、抜き身で。
「……ヘタに動いたら、すっぱりやられそうな雰囲気ですね」
「いやいや、雰囲気じゃないよ。実際、すっぱり切られて死んじゃうからねぇ。泉嬢、史歩嬢の近くはもちろんだけど、間違っても外へ出て行こうとしないでね?」
「はあ……」
生返事だが、ワーズの注意がなくとも、泉には最初からその選択肢はない。
一度だけ、史歩の半ば強引な勧めもあって、店番モドキをしてみた時がある。
しかしてやって来た最初の客は、何の因果か人狼。
闇間から蛍光灯の淡い白に照らされた店内へ、鼻面がにゅっと入ったのを見た泉は、次の瞬間には逃げ出してしまった。代わりに史歩が応対し、声から女と分かったものの、完全に竦んだ身体は客が去った後もしばらく動けないまま。客殺しの過去があろうと、ワーズよりマシな接客をした史歩は、そんな泉を咎めることも、責めることもなかった。
それが余計、泉の恐怖を倍増させた。
あの夜の、未遂に終わったとはいえ、代償に彼らは命を落としたとはいえ、悪辣な所業がここでの日常だと、暗に示されたゆえに。
だから、泉に動くつもりはない。
用がないのだ。ガラス戸の向こう、芥屋の外には。
「でも……これじゃあ二階にも上がれませんね」
外に用はなくとも、二階の自室には着替えやら寝床やらの用はある。
いつまで素振りを続けるのだろうか。
眠ったままの猫はソファの上だが、泉・ワーズ・スエの三人は、史歩の凶器に追い立てられるようにして食卓の近くで立ちっぱなし。椅子へ座るにしても、殺気立つ史歩の前では行動に移しにくい。その場で床に座るくらいなら問題なさそうだが、スエから落ちた汚れがいい具合に躊躇させていた。
「何事もウォーミングアップは必要でしょう。幽鬼は人間が大好物だからねぇ」
「へ?」
呟くようにさらりと告げられ、目が丸くなる。
「人間が、大好物?」
「ん? まあ腹が減ってれば、奇人街の住人でも構わず食べるけどね」
「住人でも……?」
「でもやっぱり人間がいたなら、そっちを優先するね。人間好きのワーズ・メイク・ワーズにゃ、迷惑な話だよ」
見上げれば、何でもないことのように笑う赤い口。
自らを一応・人間という割に、人食いの話を怖れたりする様子はなかった。
ふと思い出すのは、史歩に種族の簡単な説明を受けた時のこと。
人間は奇人街に昔からいる種ではなく、泉のように訪れるのが大半で、希少種だそうな。そんな人間への扱いは、友好的なものから唾棄すべきものまで多種に渡るが、こと食材として見るならば可もなく不可もなく、どっちつかずの味らしい。
知りたくもないが。
ただ、一様にか弱いため、手に入れやすいというだけの話だと、か弱くない人間の剣士は不敵に笑った。次いで付け加えられたのは、そんな人間であっても、食材として好む奴はどの種であってもいる、という注意。
脅すように、チープな味でもな、と意味深に笑んで評する史歩へ、思わず不審な目を向けたなら、何でもありの奇人街でも同族喰いはないと、慌てて訂正が入った。
ならば最初から味云々は語らねば良いのに、と思ったものだが、そんなやり取りを思い出した頭は、ふと湧き起こった疑問を口に出した。
「幽鬼って……住人とは、違うんですよね?」
今更な話ではあるが、仕方あるまい。蜜の持ち主という話から、当初は植物だと思っていたのだ。それが動物と知り、住人とは別の存在として語られたなら、確認せずにはいられなかった。
人間を食料として好む住人と、何が違うのか、と。
ワーズはしばらく「んー」と唸りとも付かない声を上げると、へらり笑う。
「違うね。幽鬼は生き物であって生き物でない。自己を持たない歪な存在。……似てるかもねぇ」
最後は小さく耳に届く。
泉は何のことか尋ねようと口を開くが、
「ああ、そうだ、泉嬢」
嬉しそうな顔に迎えられてはギクリと強張った。
なんだかとても嫌な予感がした。
「はい?」
それでも聞き返す自分が間抜けに思えてくる。
殊更爽やかに笑んだワーズは、こめかみに右手の銃を突きつけつつ、
「一、二、三」
左手の黒いマニキュアが史歩、スエ、泉の順で無遠慮に指を向けてくる。鼻先に付きそうな指は下ろされないままこちらを差し続け、鬱陶しいとやんわり押し退ければ、不快な表情に怯みもせず、ワーズは銃口をあらぬ方へ向けた。
「幽鬼ってね、鼻が良いんだよ、すっごく。まあ、本当ならあと二人ってところだけど、スエ博士が補ってるんだ、これが」
(何の話?)
言葉には出さず、眉を寄せて先を促す。
「でね、幽鬼は、建物の中にはあんまり入んない」
「?」
脈絡のない情報。
共通点は幽鬼という動物の名のみ。
困惑する泉に対し、二つを繋げる答えは他方から訪れた。
「つまりはネ。人間が集う場所を嗅ぎ付けたなら、建物の中でも入ってくるんだヨ」
スエに視線を向けると油汚れの染み付いた指が上がった。
これを追う泉の鼻腔へ、奇妙なにおいが届く。
鉄錆と、むせかえるほど濃厚な花の甘い――――腐臭。
「あんな風にネ!」
「!?」
「幽鬼!」
嬉々とした史歩の声に合わせ、ソファで寝むりこけていたはずの猫が身震い一つ、虎サイズへ転じた。
そのまま店側へ駆ける史歩と猫、その目標。
夕焼けを受けて染まる、二足歩行の生白い裸体。
地にだらしなく垂れる、伸びきった四肢。
唇を削がれた剥き出しの歯は笑みに歪み、血走った黄色く濁る目玉は顔の左に一つだけ、縦に走る亀裂の中で緩慢に動く。
それがこちらへ合わされた途端、泉の身体は大きく跳ねた。
しかして、一瞬のこと。
一体のみのその姿は史歩の一刀で腕を飛ばされ、残った身体は反撃も出来ず、猫の巨体により地へ叩きつけられた。
店の商品がいくつか地に落ちる音を遠くで聞いていれば、今度は背中を強い力で突き飛ばされた。
「泉嬢!」
鋭く名を呼ばれて見やれば、ワーズがこちらへ腕を突きつける姿。
状況を把握出来ず、よろけた目が捉えたのは、勝手口の戸を突き破った生白い腕。そこから、先程まで泉がいた宙に真っ直ぐ伸ばされた指に気づけば、助けられたと知った。
礼を言わなければ。そう咄嗟に思い、口を開いた泉だが、
「ワ――あああっ!?」
瞬間、後ろから思いっきり手首を引かれては、言葉は意味を成さず、音となって口から漏れるのみ。
さておき、据わった刃の眼の持ち主は、楽しそうに狭い室内で素振りを始めた。それだけでも十分危険だというのに、その得物は美しい銀の軌跡で宙を裂く。
すなわち、抜き身で。
「……ヘタに動いたら、すっぱりやられそうな雰囲気ですね」
「いやいや、雰囲気じゃないよ。実際、すっぱり切られて死んじゃうからねぇ。泉嬢、史歩嬢の近くはもちろんだけど、間違っても外へ出て行こうとしないでね?」
「はあ……」
生返事だが、ワーズの注意がなくとも、泉には最初からその選択肢はない。
一度だけ、史歩の半ば強引な勧めもあって、店番モドキをしてみた時がある。
しかしてやって来た最初の客は、何の因果か人狼。
闇間から蛍光灯の淡い白に照らされた店内へ、鼻面がにゅっと入ったのを見た泉は、次の瞬間には逃げ出してしまった。代わりに史歩が応対し、声から女と分かったものの、完全に竦んだ身体は客が去った後もしばらく動けないまま。客殺しの過去があろうと、ワーズよりマシな接客をした史歩は、そんな泉を咎めることも、責めることもなかった。
それが余計、泉の恐怖を倍増させた。
あの夜の、未遂に終わったとはいえ、代償に彼らは命を落としたとはいえ、悪辣な所業がここでの日常だと、暗に示されたゆえに。
だから、泉に動くつもりはない。
用がないのだ。ガラス戸の向こう、芥屋の外には。
「でも……これじゃあ二階にも上がれませんね」
外に用はなくとも、二階の自室には着替えやら寝床やらの用はある。
いつまで素振りを続けるのだろうか。
眠ったままの猫はソファの上だが、泉・ワーズ・スエの三人は、史歩の凶器に追い立てられるようにして食卓の近くで立ちっぱなし。椅子へ座るにしても、殺気立つ史歩の前では行動に移しにくい。その場で床に座るくらいなら問題なさそうだが、スエから落ちた汚れがいい具合に躊躇させていた。
「何事もウォーミングアップは必要でしょう。幽鬼は人間が大好物だからねぇ」
「へ?」
呟くようにさらりと告げられ、目が丸くなる。
「人間が、大好物?」
「ん? まあ腹が減ってれば、奇人街の住人でも構わず食べるけどね」
「住人でも……?」
「でもやっぱり人間がいたなら、そっちを優先するね。人間好きのワーズ・メイク・ワーズにゃ、迷惑な話だよ」
見上げれば、何でもないことのように笑う赤い口。
自らを一応・人間という割に、人食いの話を怖れたりする様子はなかった。
ふと思い出すのは、史歩に種族の簡単な説明を受けた時のこと。
人間は奇人街に昔からいる種ではなく、泉のように訪れるのが大半で、希少種だそうな。そんな人間への扱いは、友好的なものから唾棄すべきものまで多種に渡るが、こと食材として見るならば可もなく不可もなく、どっちつかずの味らしい。
知りたくもないが。
ただ、一様にか弱いため、手に入れやすいというだけの話だと、か弱くない人間の剣士は不敵に笑った。次いで付け加えられたのは、そんな人間であっても、食材として好む奴はどの種であってもいる、という注意。
脅すように、チープな味でもな、と意味深に笑んで評する史歩へ、思わず不審な目を向けたなら、何でもありの奇人街でも同族喰いはないと、慌てて訂正が入った。
ならば最初から味云々は語らねば良いのに、と思ったものだが、そんなやり取りを思い出した頭は、ふと湧き起こった疑問を口に出した。
「幽鬼って……住人とは、違うんですよね?」
今更な話ではあるが、仕方あるまい。蜜の持ち主という話から、当初は植物だと思っていたのだ。それが動物と知り、住人とは別の存在として語られたなら、確認せずにはいられなかった。
人間を食料として好む住人と、何が違うのか、と。
ワーズはしばらく「んー」と唸りとも付かない声を上げると、へらり笑う。
「違うね。幽鬼は生き物であって生き物でない。自己を持たない歪な存在。……似てるかもねぇ」
最後は小さく耳に届く。
泉は何のことか尋ねようと口を開くが、
「ああ、そうだ、泉嬢」
嬉しそうな顔に迎えられてはギクリと強張った。
なんだかとても嫌な予感がした。
「はい?」
それでも聞き返す自分が間抜けに思えてくる。
殊更爽やかに笑んだワーズは、こめかみに右手の銃を突きつけつつ、
「一、二、三」
左手の黒いマニキュアが史歩、スエ、泉の順で無遠慮に指を向けてくる。鼻先に付きそうな指は下ろされないままこちらを差し続け、鬱陶しいとやんわり押し退ければ、不快な表情に怯みもせず、ワーズは銃口をあらぬ方へ向けた。
「幽鬼ってね、鼻が良いんだよ、すっごく。まあ、本当ならあと二人ってところだけど、スエ博士が補ってるんだ、これが」
(何の話?)
言葉には出さず、眉を寄せて先を促す。
「でね、幽鬼は、建物の中にはあんまり入んない」
「?」
脈絡のない情報。
共通点は幽鬼という動物の名のみ。
困惑する泉に対し、二つを繋げる答えは他方から訪れた。
「つまりはネ。人間が集う場所を嗅ぎ付けたなら、建物の中でも入ってくるんだヨ」
スエに視線を向けると油汚れの染み付いた指が上がった。
これを追う泉の鼻腔へ、奇妙なにおいが届く。
鉄錆と、むせかえるほど濃厚な花の甘い――――腐臭。
「あんな風にネ!」
「!?」
「幽鬼!」
嬉々とした史歩の声に合わせ、ソファで寝むりこけていたはずの猫が身震い一つ、虎サイズへ転じた。
そのまま店側へ駆ける史歩と猫、その目標。
夕焼けを受けて染まる、二足歩行の生白い裸体。
地にだらしなく垂れる、伸びきった四肢。
唇を削がれた剥き出しの歯は笑みに歪み、血走った黄色く濁る目玉は顔の左に一つだけ、縦に走る亀裂の中で緩慢に動く。
それがこちらへ合わされた途端、泉の身体は大きく跳ねた。
しかして、一瞬のこと。
一体のみのその姿は史歩の一刀で腕を飛ばされ、残った身体は反撃も出来ず、猫の巨体により地へ叩きつけられた。
店の商品がいくつか地に落ちる音を遠くで聞いていれば、今度は背中を強い力で突き飛ばされた。
「泉嬢!」
鋭く名を呼ばれて見やれば、ワーズがこちらへ腕を突きつける姿。
状況を把握出来ず、よろけた目が捉えたのは、勝手口の戸を突き破った生白い腕。そこから、先程まで泉がいた宙に真っ直ぐ伸ばされた指に気づけば、助けられたと知った。
礼を言わなければ。そう咄嗟に思い、口を開いた泉だが、
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