12 / 90
1章
第3話
しおりを挟む
大賢者ゼノの禁忌魔法によって魔王エレシュキガルは滅んだ。
しかし、魔王はただ何もせずに消え去ったわけではなかった。
滅びの直前、自身の持てる力のすべてを使って、凶悪な呪いを人族にかけていたのだ。
その呪いによって、魔導師の魔力値は大きく減少し、これまで使えていた魔法が一切使用できなくなってしまう。
また、人魔大戦直後に生まれた者の魔力値は軒並み0となり、以降100年近くは、誰も魔法が使えないという人族の間から完全に魔法が消えてしまった時代が続く。
いわゆる、〝栄華の代償〟と呼ばれる時代だ。
このような結果により、人族の間では、魔法に関する知識がだいぶ失われてしまった。
次第に、魔力値を固定できる者も誕生し始めるのだが、生まれてくる者は皆、人魔大戦以前よりも大幅に低い数値だった。
これが未だに、魔法が13種類しか発見できていない理由となっている。
98%もの魔法が現在でも未発見なままなのは、魔王エレシュキガルの呪いが原因なのだ。
賢神暦4年。
そんな人魔大戦直後の混沌の時代に現れたのが、大聖女マリアだった。
彼女は、これまでの術使いが使えなかった〈回復術〉という7番目の指向性を持つ術式を扱うことができる特異な存在であった。
大賢者ゼノの禁忌魔法によって荒廃した土地を点々とし、傷ついた人々を無償の愛で癒し続けたのである。
それまで人を癒すという行為は、魔法でしか成し得ることができなかったため、魔法が消え去った時代に、大聖女マリアの癒しはとても貴重な存在となった。
彼女の懸命な奉仕活動の甲斐もあって、人々は徐々に復興を果たしていくことになる。
後年、マリアは自らの術式理論を弟子たちに伝え聞かせ、それにより〈回復術〉を使える者が誕生し始める。
死後もマリアは広く崇拝され、やがて彼女の教えを信仰する聖マリア教が生まれた。
元々、人族の間では、アルタイルを祖として崇めるアルタイル正教が存在していたが、聖マリア教の誕生により教会は2つに分裂。
アルタイル正教を信仰する教会は北方教会と呼ばれ、聖マリア教を信仰する教会は南方教会と呼ばれるようになった。
国に歩み寄る北方教会とは対照的に、南方教会はこれまで独自の道を突き進んできた。
南方教会の人間は、多くの人々を犠牲にした大賢者ゼノを英雄視する国に対して懐疑的で、魔法至上主義の考え方を真っ向から否定している。
だが、現代は魔法至上主義の時代だ。
人魔大戦が終結してから100年後。
徐々に各地で魔法が使える魔導師が誕生し始め、彼らは魔法を武器に、魔法至上主義の考え方をメルカディアン大陸に浸透させていく。
特に上級魔法である《支配》の魔法は強力で、術使いの者たちを意のままに操り、屈服させることで、彼らは権力を確実なものにしていった。
やがて、新世代の魔導師たちの革命によって、魔法が全く使えない王族や貴族は国から追放され、代わりに彼らが新たな権力の座に就くことになる。
今では、王族は魔導師によって占められており、君主は魔力値の高い者に貴族の身分を与えるようになった。
魔導師は高貴な身分として生活を送り、厄介事を請け負う冒険者のほとんどは術使いだ。
こうした背景により、術使いが魔導師に対して否定的な感情を持っていることも珍しくはない。
そのため、王族や貴族は術使いに対して常に高い警戒心を持っている。
冒険者ギルドとは、従属関係をはっきりとさせているが、魔法至上主義を真っ向から否定する南方教会とは仲が悪い。
国は上位回復薬であるポーションを大量に生産し、南方教会を頼らなくとも事足りる環境を作り上げたが、やはり民衆にとっては〈回復術〉で治療してくれる南方教会はなくてはならない存在だ。
そのような歴史により、町や村によっては南方教会を置いていない所も存在する。
だが、そういった場合は、こうしてヒーラーが出張で訪ねに来てくれたりしている。
フォーゲラングの村もそんな典型的な、魔法至上主義を掲げる領主が治める村であるようだった。
◆
ゼノは、少女が人々に〈回復術〉を施す姿に目を向けながら、小さい頃を思い出していた。
(ドミナリアに住んでいた頃は、よく南方教会を利用したっけ)
そこに勤める神官やシスターは、自分が領主の息子であっても、差別することなく、毎回笑顔で治療してくれた。
正直、ゼノにとっては、アルタイルの伝承を説くだけの北方教会よりも、南方教会の方がずっと馴染みがあった。
それからもしばらく、ゼノは少女の施しに目を奪われていた。
マイナスイオンを発しながら、人々を慈悲深く癒すその姿は、まさに聖女の名に相応しい。
ちなみに聖女というとおり名は、南方教会に勤めるシスターの中でも、優れた〈回復術〉を施せる者にしか名乗ることが許されていない。
つまり、彼女は非常に優秀なヒーラーであるというわけだ。
(この若さですごいなぁ。俺もこれから頑張らないと)
少女の働きに勇気づけられ、ゼノがそろそろこの場を後にしようとすると……。
「聖女様。少し体を見ていただけないでしょうか?」
ある1人の若い女性が少女の前に現れた。
「もちろんですよ。どうぞ、お見せください♪」
そう言って女性は、背中をまくって少女に見せる。
「実は、数日前に、シャークアントに後ろから襲われまして……」
シャークアントとは、夜になると姿を現す蟻型の幻獣のことだ。
下級幻獣に分類され、そこまで強いわけではないのだが、女性としては恐怖だったに違いない。
どうやら彼女は、畑仕事の帰り道に運悪く襲われてしまったようだ。
その日はたまたま収穫が遅くまでかかってしまい、農婦たちと急いで村まで戻っていると、自分だけが背後から爪で斬りつけられたのだという。
「……それからすぐに、大量のポーションをかけて安静にしてましたが、まったく良くならなくて……。少し動くだけでも、背中がズキズキとして痛むのです。夜も眠れないほどでして……」
「それはお辛いですね。分かりました。すぐに治療しましょう」
「どうかお願いします……」
少女が婦人の背中に手を当てると、その瞬間、暖かな光が放たれる。
「〈ヒーリング〉」
そう唱えると、光の輪が女性の背中に広がっていった。
もちろん、ゼノはこれまでにこの治療を何度か見たことがある。
〈ヒーリング〉の汎用性は高く、日常生活で負傷した傷はこの術式によって治療することができる。
が。
それから少女が何度も〈ヒーリング〉を唱えても、背中の傷は治らない。
「やっぱりダメでしょうか?」
「……はい……。ごめんなさい。残念ですけど、これは治療できない傷のようです」
――治療できない傷。
肉体的な理由ではなく、精神的な理由を伴った傷は、いくら〈回復術〉を使っても治療できないことがあるという話を、以前ハワード家の家庭教師から聞いたことをゼノは思い出した。
「……そうですか。実は、領都のラヴニカまで行って見てもらったんですが、神官様にも同じように言われました。聖女様、わざわざ見ていただきましてありがとうございました」
「いえ。こちらこそ、お力になれなくて申し訳ありません。貴女にマリア様のご加護がありますように」
婦人は少女に献金を渡すと、周りの人たちから励ましの声をかけられながら列を離れていく。
(聖女様でも治せない傷があるんだ……)
そんなことを思うゼノだったが、辛そうに体を引きずりながら、その場を後にする女性の姿を見ていると、どうしても放っておけないという風に思えてくる。
(たしか、さっき《治療》っていう魔石も手に入れたよね?)
人魔大戦以前は、魔法による治療手段もあったという話だが、現在は〈回復術〉以外による治療は、ポーションを使うくらいしかない。
そのため、《治療》の魔法で、どれくらいの傷を癒せるのかはまったく未知数であった。
(聖女様の力でも治せなかったんだ。きっと、俺がこれを使ったところで意味はないだろうな)
無駄だと思いつつも、ゼノは婦人に声をかけることにする。
しかし、魔王はただ何もせずに消え去ったわけではなかった。
滅びの直前、自身の持てる力のすべてを使って、凶悪な呪いを人族にかけていたのだ。
その呪いによって、魔導師の魔力値は大きく減少し、これまで使えていた魔法が一切使用できなくなってしまう。
また、人魔大戦直後に生まれた者の魔力値は軒並み0となり、以降100年近くは、誰も魔法が使えないという人族の間から完全に魔法が消えてしまった時代が続く。
いわゆる、〝栄華の代償〟と呼ばれる時代だ。
このような結果により、人族の間では、魔法に関する知識がだいぶ失われてしまった。
次第に、魔力値を固定できる者も誕生し始めるのだが、生まれてくる者は皆、人魔大戦以前よりも大幅に低い数値だった。
これが未だに、魔法が13種類しか発見できていない理由となっている。
98%もの魔法が現在でも未発見なままなのは、魔王エレシュキガルの呪いが原因なのだ。
賢神暦4年。
そんな人魔大戦直後の混沌の時代に現れたのが、大聖女マリアだった。
彼女は、これまでの術使いが使えなかった〈回復術〉という7番目の指向性を持つ術式を扱うことができる特異な存在であった。
大賢者ゼノの禁忌魔法によって荒廃した土地を点々とし、傷ついた人々を無償の愛で癒し続けたのである。
それまで人を癒すという行為は、魔法でしか成し得ることができなかったため、魔法が消え去った時代に、大聖女マリアの癒しはとても貴重な存在となった。
彼女の懸命な奉仕活動の甲斐もあって、人々は徐々に復興を果たしていくことになる。
後年、マリアは自らの術式理論を弟子たちに伝え聞かせ、それにより〈回復術〉を使える者が誕生し始める。
死後もマリアは広く崇拝され、やがて彼女の教えを信仰する聖マリア教が生まれた。
元々、人族の間では、アルタイルを祖として崇めるアルタイル正教が存在していたが、聖マリア教の誕生により教会は2つに分裂。
アルタイル正教を信仰する教会は北方教会と呼ばれ、聖マリア教を信仰する教会は南方教会と呼ばれるようになった。
国に歩み寄る北方教会とは対照的に、南方教会はこれまで独自の道を突き進んできた。
南方教会の人間は、多くの人々を犠牲にした大賢者ゼノを英雄視する国に対して懐疑的で、魔法至上主義の考え方を真っ向から否定している。
だが、現代は魔法至上主義の時代だ。
人魔大戦が終結してから100年後。
徐々に各地で魔法が使える魔導師が誕生し始め、彼らは魔法を武器に、魔法至上主義の考え方をメルカディアン大陸に浸透させていく。
特に上級魔法である《支配》の魔法は強力で、術使いの者たちを意のままに操り、屈服させることで、彼らは権力を確実なものにしていった。
やがて、新世代の魔導師たちの革命によって、魔法が全く使えない王族や貴族は国から追放され、代わりに彼らが新たな権力の座に就くことになる。
今では、王族は魔導師によって占められており、君主は魔力値の高い者に貴族の身分を与えるようになった。
魔導師は高貴な身分として生活を送り、厄介事を請け負う冒険者のほとんどは術使いだ。
こうした背景により、術使いが魔導師に対して否定的な感情を持っていることも珍しくはない。
そのため、王族や貴族は術使いに対して常に高い警戒心を持っている。
冒険者ギルドとは、従属関係をはっきりとさせているが、魔法至上主義を真っ向から否定する南方教会とは仲が悪い。
国は上位回復薬であるポーションを大量に生産し、南方教会を頼らなくとも事足りる環境を作り上げたが、やはり民衆にとっては〈回復術〉で治療してくれる南方教会はなくてはならない存在だ。
そのような歴史により、町や村によっては南方教会を置いていない所も存在する。
だが、そういった場合は、こうしてヒーラーが出張で訪ねに来てくれたりしている。
フォーゲラングの村もそんな典型的な、魔法至上主義を掲げる領主が治める村であるようだった。
◆
ゼノは、少女が人々に〈回復術〉を施す姿に目を向けながら、小さい頃を思い出していた。
(ドミナリアに住んでいた頃は、よく南方教会を利用したっけ)
そこに勤める神官やシスターは、自分が領主の息子であっても、差別することなく、毎回笑顔で治療してくれた。
正直、ゼノにとっては、アルタイルの伝承を説くだけの北方教会よりも、南方教会の方がずっと馴染みがあった。
それからもしばらく、ゼノは少女の施しに目を奪われていた。
マイナスイオンを発しながら、人々を慈悲深く癒すその姿は、まさに聖女の名に相応しい。
ちなみに聖女というとおり名は、南方教会に勤めるシスターの中でも、優れた〈回復術〉を施せる者にしか名乗ることが許されていない。
つまり、彼女は非常に優秀なヒーラーであるというわけだ。
(この若さですごいなぁ。俺もこれから頑張らないと)
少女の働きに勇気づけられ、ゼノがそろそろこの場を後にしようとすると……。
「聖女様。少し体を見ていただけないでしょうか?」
ある1人の若い女性が少女の前に現れた。
「もちろんですよ。どうぞ、お見せください♪」
そう言って女性は、背中をまくって少女に見せる。
「実は、数日前に、シャークアントに後ろから襲われまして……」
シャークアントとは、夜になると姿を現す蟻型の幻獣のことだ。
下級幻獣に分類され、そこまで強いわけではないのだが、女性としては恐怖だったに違いない。
どうやら彼女は、畑仕事の帰り道に運悪く襲われてしまったようだ。
その日はたまたま収穫が遅くまでかかってしまい、農婦たちと急いで村まで戻っていると、自分だけが背後から爪で斬りつけられたのだという。
「……それからすぐに、大量のポーションをかけて安静にしてましたが、まったく良くならなくて……。少し動くだけでも、背中がズキズキとして痛むのです。夜も眠れないほどでして……」
「それはお辛いですね。分かりました。すぐに治療しましょう」
「どうかお願いします……」
少女が婦人の背中に手を当てると、その瞬間、暖かな光が放たれる。
「〈ヒーリング〉」
そう唱えると、光の輪が女性の背中に広がっていった。
もちろん、ゼノはこれまでにこの治療を何度か見たことがある。
〈ヒーリング〉の汎用性は高く、日常生活で負傷した傷はこの術式によって治療することができる。
が。
それから少女が何度も〈ヒーリング〉を唱えても、背中の傷は治らない。
「やっぱりダメでしょうか?」
「……はい……。ごめんなさい。残念ですけど、これは治療できない傷のようです」
――治療できない傷。
肉体的な理由ではなく、精神的な理由を伴った傷は、いくら〈回復術〉を使っても治療できないことがあるという話を、以前ハワード家の家庭教師から聞いたことをゼノは思い出した。
「……そうですか。実は、領都のラヴニカまで行って見てもらったんですが、神官様にも同じように言われました。聖女様、わざわざ見ていただきましてありがとうございました」
「いえ。こちらこそ、お力になれなくて申し訳ありません。貴女にマリア様のご加護がありますように」
婦人は少女に献金を渡すと、周りの人たちから励ましの声をかけられながら列を離れていく。
(聖女様でも治せない傷があるんだ……)
そんなことを思うゼノだったが、辛そうに体を引きずりながら、その場を後にする女性の姿を見ていると、どうしても放っておけないという風に思えてくる。
(たしか、さっき《治療》っていう魔石も手に入れたよね?)
人魔大戦以前は、魔法による治療手段もあったという話だが、現在は〈回復術〉以外による治療は、ポーションを使うくらいしかない。
そのため、《治療》の魔法で、どれくらいの傷を癒せるのかはまったく未知数であった。
(聖女様の力でも治せなかったんだ。きっと、俺がこれを使ったところで意味はないだろうな)
無駄だと思いつつも、ゼノは婦人に声をかけることにする。
35
あなたにおすすめの小説
無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜
あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。
その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!?
チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双!
※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる