レベル1の最強転生者 ~勇者パーティーを追放された錬金鍛冶師は、スキルで武器が作り放題なので、盾使いの竜姫と最強の無双神器を作ることにした~

サイダーボウイ

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2章

第21話

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 冒険者ギルドに足を踏み入れると、館の中はお祭り騒ぎとなっていた。
 どうやら騒ぎの中心にいるのはディーネのようだ。

「ユリウス大森林のボス魔物を1人で倒しちまったんだって!」
「すっげぇぞ、あの女剣士! 信じられねーぜ!」
「さすが〝葬送の請負人キルアンダーテイカー〟だな」
「これで安心してダンジョンへ入れるわ~」

 ベルセルクオーディンをディーネが倒したっていう噂は瞬く間に広がったようだ。
 館内のあちこちで称賛する声が上がっている。

 ディーネの周りにはかなりの人だかりができていた。
 これじゃ近付くのは難しそうだな。

 冒険者たちは思い思いに感謝の言葉をディーネに伝えているみたいだった。
 そんな彼女の傍には青色の魔術ローブを羽織った少女が立っていた。

 見るからに他の冒険者たちとは違ったオーラを放っている。
 明らかに尋常じゃない雰囲気が少女にはあった。

(ひょっとしてあの子がギルマスか?)
 
 女の子は袖口の広い魔術ローブを着て、両耳に大きな羽飾りを付けていた。
 水色のミディアムヘアを揺らしながらディーネと仲良さそうに話している。

 2人が親密にしているところから見ても、多分あの少女がギルドマスターで間違いないだろう。

(パッと見の印象だと俺やナズナよりも年下に見えるな)

 ディーネと同い年ってことは年上なんだろうが、正直子供にしか見えない。
 あれだけディーネが色気たっぷりに発育しているっていうのに、ギルマスの女の子は背も低く胸はぺったんこだった。

 傍から見るとなんとも不思議な組み合わせの2人に見える。

(けどその若さでこのギルドを治めているんだよな)

 屈強な男たちからも恐れられていたし、相当の実力者であるのは間違いない。
 人を見た目で判断してはダメだ。

「すごい騒ぎです。皆さんディーネさんのことで盛り上がっているようですね」

「そうみたいだな」

「マスター。ベルセルクオーディンはディーネさんが倒したってことにされたのでしょうか?」

「あいつには借りがあったからな。ナズナにとっては理解できないことかもしれんが」

「いえ、そんなことはありません。マスターがそのようにした方がいいと判断されたのでしたらそれは最良の選択のはずです」

「そうか」

 もう何か指摘するつもりはないようだ。
 俺のことを信頼してこう言ってくれているんだろうな。

「それじゃ俺たちも報告しに行くか」

「そうですね」



 ◇◇◇



 それから受付カウンターで試験の結果報告を行うと今朝対応してくれた中年の男職員が出てきた。
 
「まさか、エルハルト様が冒険者試験に不合格となるとは我々も想定しておりませんでして……」

 職員の男は予期せぬ出来事に遭遇したというような表情を浮かべて困惑していた。
 俺が試験を突破できないとは本当に考えていなかったんだろうな。

 巨大水晶をぶっ壊したくせにこの結果じゃ驚かれて当然だ。

「変に期待させて悪かったな。いろいろと余計な手間をかけた」

「いえ……こちらとしても残念な限りです。エルハルト様が今後益々のご活躍をされることを我々は願うばかりです」

 俺は男職員に一礼をすると、ナズナと一緒に受付を後にした。

 すると。
 すぐにヒソヒソとした声が聞えてくる。

「だっせ! アイツ、冒険者試験に落ちたのかよ」
「ほれみろ。劣等職の無能がイキって冒険者なんてやろうとするからだ!」
「クッハハハ! 身の程を知れってんだ! 二度とうちのギルドに足を踏み入れるなよ」
「ざまぁねーぜ、あのクズ。女なんか連れて来るからだよな~」

 今日はギルマスがいるせいか昨日のように大人数で盛り上がるようなことはなかったが、一部の連中は俺を見て笑い声を上げていた。

 どうしても俺が目について仕方ないんだろう。

 ナズナはやはり何か言いたそうにしていたが俺はそれを手で制する。

「さてと。ディーネに挨拶したらここを出るぞ。また明日は別の街へ向かうことになると思うが大丈夫か?」

「もちろんです。マスターの行かれるところに私も同行させていただきます」

「ああ。よろしく頼む」

 俺たちはそのままディーネのもとへと向かった。
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