ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

文字の大きさ
上 下
13 / 297

察してくれたら良いのに

しおりを挟む
なんか、もう結構、スッキリしてきちゃったけど、
やっぱり聞いといた方が良いよね。

「そうね、最後まで振り返りましょ」

「もう、アトランティーナったら!私の心、読み過ぎ!」

「あら、ごめんなさい(笑)
電車を乗り過ごしてしまったのは、
帰るのも辛いくらい疲れていたから、帰りたくないって
思ってしまったことが現実になったってこと、
理解しているわよね?」

「うん。でも、それって【自分で意識することが出来る意識】で
考えていたことだったんだけど、それも現実になるの?」

「ミウが思っている以上に、その思いが深かったってことよ。
望んでいることもそこまで深ければ、
【自分で意識することが出来る意識】で考えたり、
思ったりしたことも現実になるけど、
人は、望んでいることは、叶わないものだと
思い込んでる場合が多くて、深いところには到達しないのよ。

でも、なって欲しくないことに関しては、思いも考えも深いのよね。
だから、なって欲しくないことの方が叶いやすくなるのよ」

「なんか、分かる気がする。
でも、宇宙は、その人が望んでいることが分かるんでしょ?
だったら、察してくれても良いと思うんだけど、それはダメなの?」

「察するという文化は、美しい文化だと思うけど、
そこには客観性がないでしょ?

例えば、ミウとは違う価値観の人が居て、
その人が良かれと思ってしてくれたことが
ミウにとって良いこととは限らないわよね?
そういう人には、ミウが頼んだことだけしてくれれば良いって思わない?」

「確かに・・・」

「言われたことだけをした方が合理的で、間違いがないのよ。
だから、宇宙は、その人が思ったことや思っていること、
考えたことや考えていることを現実にするの。
その思いや考えについて、宇宙が判断することはないのよ」

「そうだね。その方が確かに間違いがないね。
レストランに行って、料理を注文する時と同じだね。

お店のスタッフは、注文されたものを持って来るけど、
その注文が間違っていてもそのまま間違ったものを持って来るもんね。
第一、その注文が間違っているかどうかは、
注文した人にしか分からないし。そういうことだよね?
たまに、お店のスタッフが注文を間違えることもあるけど(笑)」

「まぁ、そういうこともあるわね(笑)
でも、その通りよ!分かりやすい例えだわ。さすがミウ!」

「なんか、ちょっとだけ分かった気がしてる。
でも、すぐに出来るかって言われたら、
まだ失敗しちゃいそうだけど、失敗しても、
その原因は自分で分かるような気がする。
少しずつかもしれないけど、ちゃんと前に進んで行くから安心してね」

「もちろん、ミウのこと信じてるし、安心してるわ。
今夜は、ゆっくり心と身体を休めてね。
そのためにも、今は何も考えずに寝ることに集中して。
おやすみなさい」

<次回へ続く>
しおりを挟む

処理中です...