ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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私に直感力が!?

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アトランティーナに出会ってからずっと、
朝の目覚めが気持ち良い。
もう、やめられないね(笑)

会社に行くのもずっと楽になった。
電車で座れるのは、やっぱり大きいよ。
寝ることが多いけど、アトランティーナの話を思い返したり、
自分と向き合ったり、家でも出来ることなんだけど、
電車の中って不思議と落ち着いて考えられるから好き。

電車の振動と騒音がお母さんのお腹に居る時に
似てるから落ち着くし、よく寝られるっていう話を
聞いたことがあったような・・・。
なんか、納得できるよね。

さて、今日も部長と高梨の電球を確認して、
時間と労力を有意義に使いますか。
朝の挨拶もアトランティーナからヒントもらったし、
今日は昨日よりも一歩前進するはず!

「おはようございま~す!」
今日も大きな声で挨拶♪あれっ、今日は無視する人がいない!
今日はみんな体調も良いし、気分も良いのかな(笑)
やっぱり、朝の挨拶でつまずかないと
一日を気持ち良くスタートできるね。

さぁ、部長と高梨の電球は・・・?
うん、大丈夫!今日も消えてる。
これで、仕事に集中できる!

ちょっと待って。
あれ?部長と高梨の電球を消すことは意識してたけど、
なんか、他の人の電球も消えてるみたい。
そっか!今まで、あの二人のことでイライラが多かったから
気づかなかったけど、私、他の人のことも気にしてたんだ!

だから、悪口とか、噂話も不用意に飛び込んできて、
集中することが出来なかったんだ!
わぁ、なんか一気に色々なことが解決した気がする。
これでやっと、自分のことに集中することが出来そう♪

あっという間にランチの時間になって、
一人でゆっくり、のんびりランチして、気分もリフレッシュ!
さぁ、午後も集中して仕事しよっ!
と、その前に・・・うん、大丈夫。
部長と高梨の電球、ちゃんと消えてた♪

自分のペースで仕事するのって、会社じゃ無理だって思ってたけど、
それは、私次第なんだってことが分かった。
だって、昨日からは、自分のペースで仕事が進んでるもん。
会社でも自由を感じられるのは、めっちゃ気分が良い。

ホント、些細なことで日常って変わるんだね。
大変なことをしなくちゃいけないワケじゃないけど、知らないと出来ない。
知っているって大切で重要なことなんだって、今更だけど気がついた。

今日も安定の定時退勤。今日は、お家でご飯作ろう!
でも、ちょっと寄り道したくなっちゃった。
好きなスイーツのお店♪
ここのローズのマカロン食べるだけで幸せな気分になるんだよね♡
ほら、幸せって、やっぱり簡単に手に入るんだよ。
これも気がつくかどうかが決め手だよね。

ご飯も済ませて、デザートのマカロンも食べて、
お風呂もお湯に浸かって、ゆっくり、のんびり入って、サイコーだよね。
あとは寝るだけ。
寝る前にちょっとだけ本を読もうかな。
でも、今夜も10時前にはベッドに入ろう♪

そうだ!明日、着ていく服を出しておこうっと。
朝、選ぶのって、意外と時間がかかっちゃうこと、あるからね(汗)
明日の天気と気温を確認してっと。

でも、最高気温って参考にならないよね。
だって、外に居る時間って、会社に行く時とランチ、
あとは帰る時間だもんね。
たまに外回りもあるけど、基本、会社の中に居るワケだから。

でもね、この洋服選びも最近は、
サクサク出来るようになったと思うんだ。
今までは、天気予報見て、あ~でもない、こ~でもないって、
めっちゃ時間かかってた気がする。

でも最近は、「これっ!」って洋服が浮かんでくれるから、チョー楽。
しかも、ほとんどハズレなし!
気予報からするとハズレっぽく感じることもあるけど、
浮かんだ服の方が当たってることが多い。

例えば、天気予報では、暑くなるって言ってた時、
浮かんだ服は、ちょっと厚手の服でも、
当日は、天気予報が外れて寒かったってこともあるし、その逆もある。
ま、天気予報はあくまで予報で、
100%正解ってワケでもないからね。
自分を信じて正解ってことだと思う。

あー、もうすぐ10時になっちゃうじゃん!ベッドに入ろうっと♪
今夜はアトランティーナとどんな話をしようかな。
あっ、この天気予報と洋服の話をしてみよう!
何か理由があるかもしれないから。

ベッドに入って、電気を消して。
あとは、深呼吸してリラックス。
「ふぅ~」全身の力が抜けていく感じ、気持ちが良いんだよね。
身体に「これから寝ますよ」ってお知らせしてるみたいで、
身体ともコミュニケーションが取れてるって感じて、ちょっと嬉しい♪

「ふわぁ~」あくびが出てきた。眠くなってきたから、そろそろかな?

「ミウ、私が来るタイミングが掴めてきたみたいね」

「あっ、アトランティーナ、今夜も会えて嬉しい♪」

「私もミウとお話し出来て嬉しいわ」

「あのね、早速だけど良い?」

「はい、どうぞ」

「私ね、毎日、次の日に着る服を天気予報を見ながら
準備するんだけど、最近は、天気予報とは違う服が浮かぶことが増えたの。
前の私は、天気予報を信じて、服を選んでたんだけど、
今は、浮かんだ服の方を信じるようにしてるのね。
そしたら、失敗が少なくなったんだけど、これにも理由があるの?」

「それは、ミウの直感力が高まってきたということね。
あと、ミウが自分のことを信じられるようになってきた
ということでもあるから、とっても良いことだし、素晴らしいと思うわ」

「直感力?」

「そう、直感力。直感って聞いたことがあるでしょ?」

「ヒラメキって感じ?でも、あれってアーティストとか、
クリエーターみたいな職業の人にしか無いものなんじゃないの?」

「違うわよ!誰にでも備わってるものなのよ。
ただ、それを信じるかどうかだけの違いなの。
頭で考えて出した答えより直感の方が正しいことの方が多いのよ!」

「えっ、そうなの!?」

「現にミウだって、天気予報よりも
ミウの頭に浮かんだ服の方が正しかったって経験済みじゃない」

「そうだけど、服が浮かぶのも直感なの?」

「そうね、直感って言って良いと思うわよ」

「ねぇ、直感って何?」

「そうねぇ・・・。ミウは生まれてから今日まで、
色々なことをして、学んで、感じて、考えて、
色々なものを見て、触れて・・・
たくさんの経験を積み重ねてきたでしょ?
たくさんの情報がミウには詰まってるのよ。
そのたくさんある経験の中で、特にミウの目に留まったものが
ミウの中にストックされているの。
そのストックの中から必要な情報がポンって、
トースターからトーストが飛び出すみたいに飛び出すの。
そのトーストが直感ね」

「えっ?ストックされてるって、どこに?」

「【自分では意識することが出来ない意識】の中のより深いところよ。
だから最初に話したでしょ?
【自分で意識することが出来る意識】よりも
【自分では意識することが出来ない意識】が占める割合の方が大きいって」

「そうだけど・・・どんだけ大きいの?って感じだよね(汗)
その中でもより深いって、氷山に例えるなら
海底に近い方ってことだよね?
そんな深いところからポンって飛び出してくるって言われても、
イメージなんて出来ないよ」

「そうねぇ・・・
大きな図書館がミウの中、それもかなり深いところにあるのを想像して。
その図書館では、ジャンルごとに情報がまとめられていて、
スイッチを押すと必要な情報がポンって飛び出してくるの。
その飛び出した情報が瞬時にミウの意識下に上がってくる。
こんな感じでどうかしら?」

「大きな図書館ねぇ・・・。
そんなに知識量があるとは思えないんだけど・・・」

「それはそうでしょ!
だって、【自分では意識することが出来ない意識】の中のより深いところに
ストックされているんだもの。
あとね、自分のことを信じるって決めたんじゃなかった?
ミウの中には、ミウの想像を遥かに超えるほどの知識量もあるのよ。

ミウの【自分で意識することが出来る意識】では、
知らないって思うことでも、
もっと深いところでは知っていることもあるということを覚えておいてね。」

「なるほどねぇ・・・。
そう考えたら、私の中にある情報量とか、知識量もハンパないのかもしれないね。
それにしても・・・
【自分では意識することが出来ない意識】って、ホントに大きいんだね。
それに、重要な役割を担ってるっていう感じがする」

「そうなの!だからね、大事にして欲しいところなのよ。
トラウマってあるでしょ?過去のイヤな経験がいつまでも残っていて、
現在の生活に良くない影響を及ぼすことが多いもの。
そのトラウマがストックされているのも
【自分では意識することが出来ない意識】の中ね」

「うわぁ~、トラウマ。それって、無い方が良いんだよね?」
「そうねぇ・・・。無い方が楽なのかもしれないけど、
トラウマにも使い方があるっていうか・・・。
どんなものでも自分をより良くするために使うことは出来るかしらね」

「でも、その使い方も難しそうだから、捨てちゃいたいなぁ」

「ミウが捨てようと思えば捨てられるけど、
捨てるよりも活かすことを考えて欲しいわね」

「使い方なんてあるの?あるんだったら、知りたいかも!」

「とってもシンプルよ。
トラウマになった経験としっかり向き合うの。
どんな経験でも100%害になるものなんてないから、
何か1つでも自分の役に立ちそうなことを探して、
それを自分の糧にすれば良いだけ。
あとの残りは、捨ててしまえば良いのよ」

「なんだ!結局、捨てるんじゃん!(笑)」

「そうだけど、向き合うことをしないで捨ててしまったら、
その経験をした時間と労力は無駄になってしまうでしょ?
人生に無駄は一つもないの。

それにミウだけじゃなくて、他の誰にとっても、
本当の意味で悪いことは起こらないのが人生だから、
そこを理解して、どんなことに対しても真摯に向き合って、
何かしら得て欲しいと思うのよ。

それにね、ただ単に捨てるだけっていう方が難しいのよ。
イヤなこと、辛かったこと、苦しかったことって、
そう簡単には忘れられないでしょ?

でもね、『大変だったけど、辛かったけど、苦しかったけど、
こんなことを学べた、知ることが出来た、出来るようになった』
っていうプラスのことを見つけられると、
『じゃ、それ以外のものは要らないから捨てよう』って思えるものなの。
だから、トラウマに拒否反応を起こすんじゃなくて、
使い道を考えるようにして欲しいのよね」

「確かに、丸ごと捨てるよりも必要な部分だけを切り取って捨てる方が
捨てやすいかもしれない。物でもそうだもんね。
丸ごと捨てるより、必要な部分と不要な部分に分けた方が
『捨てよう!』って気持ちになるかも!」

「でしょ~!どんなことでも良いとこ取りをするように心がけてみてね。
なんか、お天気の話から随分と広がってしまったわね。
でも、お陰で、ミウに話しておきたいことを話せたから良かったわ」

「こちらこそだよ!また良い話、ためになる話が聞けて、
本当に良かった♪いつもありがとう!」

「こちらこそ、聞いてくれてありがとう」

「そうそう、直感だけどね、
色々な場面で使っていくと良いわよ。
何の脈略もなく、フッと浮かぶことってあるでしょ?
そういう時は、その浮かんだことをやってみてね」

「なんで?」

「直感は、頭で考えて出した答えより正解なことが多いし、
次に導いてくれるから大切にして欲しいの。
『なんで今これなの!?』って、その時は思うかもしれないけど、
続けて行くと『あ~、ここに繋がっていたのね』って分かるから」

「えっ、そういうものなの?
だったら最初から「〇〇に繋がってるよ」って教えてくれたら良いのに・・・」

「自分を信じられるかどうかの試験だと思ったら良いんじゃない?」

「えっ、また宇宙の試験?」

「試験ってほどじゃないけど、まぁ、そんな感じかしらね。
でもね、全部ミウのためになるのよ。
ミウがやってもやらなくても宇宙は損もしないし、得もしない。
でも、ミウにとっては、やった方が得よ」

「だったらやるぅ~(笑)」

「例えば、ランチの時。何を食べるか決める時は、
頭で考えるんじゃなくて、ミウの身体に聞いてみて欲しいの」

「えっ、どうやって?」

「自分の内側に意識を向けて
「何、食べたい?」って聞いてあげれば答えてくれるわよ」

「「パスタが食べたい!」とかって言ってくれるの?」

「そうじゃないけど、幾つか候補が思い浮かぶはずよ。
その浮かんだものをイメージしていってみて。

そうすると、その時の身体に合うものをイメージした時、
身体の内側で何かしらの良い反応っていうか、
「そう、それ!」って身体が言っているような感じがするから、
それを食べて欲しいの。

その時は、『なんで、これなんだろう?』って感じかもしれないけど、
後から『あ~、なるほどね』って分かるから。

例えば、ミウには自覚症状がないけど、
ミウの胃腸が疲れているとするでしょ?
そんな時に天ぷらとか、カツ丼なんて食べちゃったら
、もっと胃腸が疲れてしまって、ミウは体調を崩すことになると思うの。

でも、身体に何が食べたいのかを聞くと、
「お粥」とか「おそば」といった消化の良い食べ物が浮かぶのね。
ミウは『えっ、なんで、お粥なの?おそばなの?』って
思うかもしれないけど、お粥やおそばを食べた後に、
『もしかしたら、私の胃腸、疲れてたのかもしれない』って
気づくことが起こるのよ。
もちろん、体調を崩すことはないし、もっと労わろうとするはずよ。

ね、どっちが良いかしら?どっちが自分を大切にしてる?自分に優しい?」

「身体に聞いて、食べるものを選ぶ方が
圧倒的に自分を大切にしてるし、自分に優しいと思う。
でも、そんなこと、したことないから出来るかなぁ・・・。
あっ、出来るかなぁじゃなくって、やるんだった(汗)」

「よく思い出したわね、ミウ。明日のランチからやってみてね。
もちろん、最初から上手くいくとは限らないけど、
やっていくうちにミウなりのコツを掴めると思うわよ」

「それも直感なんだね。
何かがパッと閃くのが直感だと思ってたけど、
それだけじゃないんだって初めて知った!
ビックリだけど、また一つ理解が増えて良かった。
ありがとう、アトランティーナ」

「いいえ、どういたしまして。
ひと言で直感って言っても色々なバージョンがあるのよ。
ただ、共通して言えることは、頭で考えた理屈ではなくて、
感覚的なもの、それが直感ね。

頭で考えたら、不可能に思えることでも直感は、
ミウにプレゼンしてくると思うの。
その時に一歩を踏み出すかどうかは、ミウ次第。
でも、極力、一歩を踏み出して欲しいとは思うけどね」

「そうだね。その方がワクワクしそうだもんね。直感を優先してみるよ」

「そうね。直感を優先し始めると、どんどん直感力が高まっていって、
ミウの行動範囲が広がるかもしれないわね。
それに、新しい体験も増えていくからワクワクが止まらないわよ(笑)」

「わぁ、なんか楽しそう♪」

「じゃあ、頭で色々考えることを止める必要があるわね」

「えっ、そうなの!?」

「そうよ。だって、頭で色々考えていたら、直感が入る隙間がないでしょ?
リラックスして、ミウが何を求めているのかを
いつも明確にしておく必要があるわね。

それが、現実的であろうとなかろうと、
今、この瞬間にミウが求めているものがハッキリしていればしているほど、
直感が閃いて、先に進むことが出来るのよ」

「えっ、スゴイ、私!」

「そう!スゴイのよ、ミウは!今更、何言ってるのよ(笑)」

「なんか、もうすでにワクワクが始まってるよ♪」

「じゃ、一旦、落ち着いてね。
ワクワクし過ぎると眠れなくなっちゃうから(笑)
でも、楽しい気分のまま、眠りに就いてね。
それで楽しい夢を見て、明日も素晴らしい一日を過ごしてね」

「うん、ありがとう、アトランティーナ!」

「じゃ、今夜はここまでね。おやすみなさい」

「おやすみなさい」

<次回へ続く>
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