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ソウルメイトとの再会
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「ふぅ~」ベッドに入ると落ち着く。
やっぱり、ベッドの中が一番好き♡
深呼吸して、リラックス、リラックス。
今日は、いつもより早くアトランティーナ・モードに入れそう。
「ふわぁ~」もう、あくびが出た。ほらね・・・
「ミウ、大丈夫?」
「あっ、アトランティーナ!ねぇ、ちょっと、どういうこと?」
「いきなりなのね(苦笑)ごめんなさいね。
昨日、話そうと思ってたのに、ミウが全然、
モードに入らなかったから、言いそびれちゃったのよ」
「あっ、そうだった。ごめんなさい」
「もっと早くミウに伝えておけば良かったわね。
私も油断してたわ。ごめんなさい」
「そもそもアトランティーナって精霊で、
肉体を持たない存在だったよね?」
「そうよ。本来の私は、肉体を持たないわ。
だって、アトラン国に居た時も、私は人間じゃなくて
海の精霊だったんだもの。
それをポセイドン王が国を統治するために、
海の精霊だった兄のルシフェールと私に肉体を与えたのよ。
この話、ミウ、覚えてる?」
「なんか、そういう話を聞いたような気がする。
それで、今回はどうして?」
「ポセイドン王にお願いして、肉体を頂いたのよ」
「でも、なんで今頃、アトランティーナに肉体が必要になったの?」
「それはね・・・今夜は、ミウに会わせたい人がいるのよ。
厳密に言うと、いや、厳密じゃなくても、人ではないんだけどね」
「えっ、何?誰?」
「チェリー、来ても良いわよ」
「うわっ、ドラ・・・ゴン?」
「そう、ドラゴンのチェリーよ」
「ミウ、久しぶり」
「えっ、私のこと、知ってるの?」
「まだ思い出せないのね・・・」
「チェリー、ミウはまだ、アトラン国での記憶が蘇っていないのよ」
「そう・・・」
「あっ、帰らないで!あの・・・違ってたら、ごめんなさい。
私のターニングポイントの日から、アトランティーナに会うまでの間、
私に声をかけてくれてたのは、もしかして、あなたなの?」
「そうよ、ミウ。私よ」
「やっぱり!アトランティーナは、自分だって言ってたけど、
なんとなく、アトランティーナじゃないような気がしてたの。
でも、誰なのかまでは分からなくて・・・」
「それに、昨日っていうか、今朝も声をかけてくれたよね?」
「気がついてくれて、嬉しいわ、ミウ」
「ミウ、チェリーはね、ミウと一緒に育ったドラゴンなの。
ミウがまだ3歳の時にご両親を亡くしたの。
それで、私がミウを育てることになったんだけど、ちょうど、その時、
アトラン国に居たドラゴンのリーダーだったシーザーが、ケガをして、
うずくまっている、子供だった小さなチェリーを見つけて、
アトラン国に連れて来たの。
チェリーは、最初、見るもの全てを怖がって、
手当をすることが出来なかったのね。どんどん衰弱してしまうし、
困っていた時、幼いミウがチェリーに近づいて、チェリーを撫でようとしたの。
チェリーは、とても苛立っていたから、みんな、ミウを心配して、
止めようとした時、チェリーは、ミウに撫でさせてくれたの。
みんな、ビックリしたわ。
ドラゴンマスターですら、チェリーの心を開くことが出来なかったのに、
こんな幼い子が、ドラゴンの心を開いた!って。
そこから、ミウは、【ドラゴンレディー】って言われるようになったの。
ドラゴンマスターになったのよ!
チェリーの一件から、ドラゴンのリーダーだったシーザーも
小さなミウの言うことには、耳を貸すようになったしね。
チェリーの手当もミウのお陰で、出来るようになったの。
いつもミウがチェリーの傍に居てくれたからね。
ミウも小さな手で一生懸命、チェリーの手当を手伝ってくれたわ。
それ以来、ミウとチェリーは仲良しになって、
本当の家族のように過ごしていたのよ。
アトラン国が海に沈むまで・・・。
アトラン国が海に沈んだ時、ミウは、セントロ・ソルに
居たという話はしたわよね?
ミウが住んでいたのは、セントロ・ソルの西側にあった
ルナという癒しの島。ドラゴンたちもルナに住んでいて、
人々を守り、癒していたの。だから、アトラン国が海に沈んだ時、
ミウとチェリーは、一緒にいなかったのよ。
アトラン国に大きな津波が迫って来た時、
チェリーは、すぐに飛び立って、セントロ・ソルに向かったのよね?」
「ええ、ミウを必死に探したわ。だけど、見つからなかった。
自然が起こす津波なら予知することが出来たけど、あの時の津波は、
ポセイドン王が引き起こした津波だったから、予知することが出来なかった。
アトラン国が完全に沈んでしまった後もミウが
海面に顔を出すかもしれないと思って、空からずっとミウを探してた。
でも、夜になってもミウを見つけることは出来なかった。
それからもずっと、どこかに流されたのかもしれないと思って、
潮の流れをたどって、色々なところを探したの。
アトラン国が沈んでから、死ぬまでずっと私はミウを探してた。
ミウは、私の命の恩人でもあるし、何より家族だから」
「チェリー、ありがとう。思い出せたワケじゃないけど、
あなたのことを愛おしいと思う私がいる。
私のこと、忘れないでいてくれて、ありがとう」
「忘れるはずないじゃない!
だって、ミウは・・・私にとって、誰よりも・・・
大切な存在なんだから・・・」
「でも、どうして、チェリーが今ここに居るの?」
「それはね、ミウ、チェリーがずっとミウのことを
探していたのをポセイドン王が見ていたの。
チェリーがどんなにミウのことを探しても、
ポセイドン王がミウに死をもたらしたのだから、見つかるはずがないのよ。
そこで、ミウが人として転生した時にチェリーも私と一緒に
ミウをサポートするために、チェリーの命が尽きた時、
ポセイドン王が、チェリーのスピリットを惑星アトランに送ったの。
そこで、私もチェリーと再会することが出来たのよ。
その時に、今回の計画もチェリーに話したの。
それで、チェリーに一緒に来てくれるか、確認をしたの。
もちろん、チェリーのことだから、ミウのサポートを
断るはずはないと思っていたんだけどね。
一応、自由意思に基づかないといけないから(笑)
それで、チェリーも参加することになったの。
でも、完全にアトラン国の記憶を失っているミウの前に
ドラゴンが現れたらビックリするでしょ?
だから、最初は、私だけがミウに会いに行って、
色々なことをレクチャーしてから、時期を見て、
チェリーにも登場してもらおうと思っていたの。
ルシフェールがミウのクンツァイトにエネルギーを入れ込んだ時、
ポセイドン王のところに行ったという話をしたでしょ?
あの時もポセイドン王にミウとチェリーは会ったのかって
聞かれたのよ。ミウとチェリーのことを引き裂いてしまったこと、
ポセイドン王も申し訳なくと思っていたのよ。
私も早くミウとチェリーを会わせたかったわ。
それで、今回、新たな計画を立ち上げることにしました!」
「どんな計画なの?
それは、アトランティーナが決めたことなんでしょ?」
「ま、そういうことね。でも、ポセイドン王にも了承は得ているわよ」
「でしょうね。じゃなければ、
アトランティーナが阿刀田 蘭子なんて名前で、私の目の前、
しかも会社に登場するはずがないもん!」
「だから、ごめんなさいって言ってるじゃない」
「それで、どんな計画?」
「今までは、毎晩のように、ミウの中に私が現れて、色々な話をしてきたでしょ?
それをやめます。もう、誰も夜、ミウのところに来ることはありません。
私は、肉体を持ったので、これからは、三次元の世界で、
ミウと関わっていきます。
一緒にランチしたり、夜ご飯食べたり、週末にお出かけしたりって感じかしらね。
ミウのことを見ていることに変わりはないから、ミウが困ったこと、
分からないことがあった時には、人間の友達に相談する感覚で、
私と接していくという形をとります。
チェリーには、いつもミウの傍に居てもらいます。
エネルギー体になってもチェリーの声はミウに届くから。
それで、ドラゴンの方法をミウに学んでもらおうと思っています。
例えば、ドラゴンがどのように人を守っているのか、癒しているのか、
どうしたら、ドラゴンと仲良くなれるのか、とか、色々ね。
とはいえ、ミウも人としての日常生活があるから、
いつもチェリーとお話しするわけにはいかないでしょ?
ちゃんと会社のお仕事もして欲しいし。
だから、これをミウに渡します。チェリーとお話ししたい時、
これを握りしめてください。そうすれば、すぐにチェリーと
お話しすることが出来ます。以上ですが、何か質問は?」
「やってみなきゃ分からないけど、とりあえず、今はありません。
あっ、ウソ!あります。これは何?石だよね?
めちゃめちゃキレイだし、優しい気持ちになるね。
これを見つけてたら買ってたと思う」
「さすが、ミウね。これは、コバルトカルサイトっていう石。
カルサイトは、浄化に優れている石なの。
これは結構、濃いピンク色をしているけど、
もっと淡いピンク色のカルサイトもあってね、
どちらも心の傷を洗い流して、愛を流し込んでくれる効果があるのよ。
あとね、人生の喜びを与えてくれて、
楽しむことを自分に許可するように促してくれるの。
今でもミウは、人生を楽しんでいると思うけど、
もっと素直に大胆に楽しめるようになるから、
更に役割を果たしやすくなると思うわよ♪
でも、まぁ、この石に惹かれるということは、
ミウの中に愛が溢れているという証でもあるから安心ね。
これからもミウ自身を愛で満たし続けて欲しいし、
疲れた時にホッと一息つかせてくれるから甘えてみても良いと思うわよ。
あっ、コバルトカルサイトやピンクカルサイトは、
別名「アフロディーテ」とも言われてるの。
だから、今後、ミウが恋愛したいと思った時にも
サポートしてくれると思うわよ♪」
「あっ、そうですか(汗)じゃ、この石はチェリーとは直接、
関係があるワケじゃないってことよね?
単に色がチェリーに似てるってだけだよね?」
「まぁ、そうなんだけど、なかなか手に入らない石だし、
ミウの役に立つだろうし、これからチェリーと一緒に
クリアしていくんだから、お守り代わりになったら良いなと思って」
「アトランティーナ、ありがとう。大切にするね。
専用の袋を用意して、持ち歩きます」
「そうしてください。ただ、柔らかい石だから丁寧に扱ってね。
その辺にぶつけたり、落としたりしないように気をつけてね」
「は~い。じゃ、質問は以上です」
「よろしい。では、この形で明日からスタートするわね。
チェリー、良かったわね、ミウに会えて」
「ええ。でも、ミウは私のことを覚えていないのよね。
それは、ちょっと寂しいわ」
「ごめんね、チェリー。
でも、私、子供の頃からずっとドラゴンが好きだったの。
会ったことも見たこともないのに、なんで、こんなに
ドラゴンに惹かれるんだろうって、ずっと分からなかったけど、
その理由が、やっと分かった。
私の中に、ずっとチェリーが居たんだと思う。
だって、今夜初めて会ったのに、初めて会った気がしないんだもん。
それに、チェリーのこと、思い出してないから、
何も知らないはずなのに、私の心は、『チェリー、大好き!』って叫んでるの!
だから、寂しいなんて言わないで。ここからスタートしようよ。
チェリーと私の絆をここから築いていこう!」
「ミウ、ありがとう。そうね、そうしましょう!
私は、昔と変わらず、今もミウのことが大好きよ!」
「じゃ、二人共、OKね。じゃ、明日からまた、新しい1ページの幕開けね。
それと・・・ミウ、お疲れさまでした。
毎晩、私と話をするって大変だったでしょ?
よく続いたと思う。さすが、ドラゴンレディーね」
「なんか、茶化してる?別に、私は全然、大変じゃなかったよ。
だって、毎晩、アトランティーナとお話しするの楽しかったし、
毎日、楽しみにしてたもん!」
「それがスゴイのよ、ミウ。あなたはまだ気づいていないみたいだけど・・・」
「えっ、何が!?そんなことより、アトランティーナ、
私ね、思い出したことがあるの」
「えっ、やっとアトラン国の記憶が蘇ったの?」
「ううん、そうじゃなくて(苦笑)」
「じゃ、何を思い出したの?」
「私の名前のこと」
「何かあるの?」
「私の名前は、父親がつけてくれたんだけど、
漢字で書くと「美しい雨」って書いて「美雨」なのね。
でも、最初は「美しい海」の「美海」にしようと思ってたらしいの。
父親も母親も海が好きだったから。
だけど、私が生まれた日、
まだ梅雨だったってこともあるのかもしれないけど、雨が降ってたんだって。
その雨がね、父親には、とってもキレイに見えたらしいんだよね。
それで、しばらく空を見上げて雨が降ってくるのを見てた時、
ふと、『あ~、雨っていうのは恵みなんだな』って思ったんだって。
その時、ふと、
『この雨みたいにこの子も周りに恵みをもたらす存在になるぞ!』
って思って、「美海」から「美雨」に変えたって
話してくれたのを思い出したの。
これってさ、正に私の役割じゃない?って思ったワケ。
アトランティーナが、私が生まれてくる前に宇宙会議で、
自分の役割に同意したって言ってたけど、
本当にそうだったのかもしれないって思ったの。
そしたら、なんか、鳥肌が立っちゃって、
アトランティーナに報告しとこうって思ったの」
「ほら、やっぱり同意したんじゃない(笑)」
「同意した記憶なんてないもん!
でも、私の中にある【自分では意識することが出来ない意識】の中に
ストックされてるのかなって思って、ちょっと気味が悪かった(笑)」
「あら、失礼ね。気味が悪いってことはないでしょ。
でも、少しずつミウが自分の役割に対して自覚を持つように
なってくれて嬉しいわ。まだ、ミウにはやることが残ってるけど、
焦らなくて良いから、一つずつクリアして行こうね」
「はい!アトランティーナ、チェリー、これからもよろしくお願いします!」
「こちらこそ!チェリーも加わって、心強いわ」
「私もやっとミウに会えて、本当に嬉しい♪
私も全力でミウのサポートするからね!」
「ありがとう、チェリー」
「じゃ、今夜はこの辺にするわね。
ミウ、私が来なくなっても、ちゃんと早く寝るのよ」
「は~い」
「じゃ、ミウ、おやすみなさい」
「おやすみなさい、アトランティーナ、チェリー」
なんか、不思議で、めっちゃ濃い夢を見た気分。
もちろん、ただの夢じゃないことは分かってるよ。
それにしても・・・この石、本当にキレイ☆
「そうだね。アトランティーナ、きっと、すっごく
探したんだと思うよ」
「あっ、チェリー、おはよう♪」
「おはよう、ミウ♪」
「この石って、そんなにレアなの?」
「うん。なかなか手に入らないと思う。
今では珍しい石だと思うよ。ミウにピッタリな石だから
探してくれたんだと思う。たぶん、毎晩、会えなくなるの、
寂しいし、心配なんだと思うよ」
「えっ、そんなことないでしょ?だって、毎日、会社で
会えるじゃん」
「肉体を持つと肉体がバリアになって、深いところまで
繋がるのが、少し難しくなるの。今までみたいな感じとは
違ってくるんだよ」
「そうなんだぁ・・・」
「アトランティーナは、ミウを独り立ちさせるために
肉体を持つって決めたんだと思う。肉体を持たなくちゃ
フォロー出来ないこともあるしね」
「そっかぁ・・・」
「ほら、ミウ、会社に行く準備して!遅刻しちゃうよ!」
「あっ、いけない!じゃ、あとでね、チェリー」
「は~い♪」
わぁ、なんか、今まで以上に楽しくなりそう♪
でも今は、会社に行く準備しなきゃだね(汗)
そうだ!電車の中で、チェリーとお話ししよう♪
今朝も電車、あんまり混んでなくて良かった。
「チェリー、今なら大丈夫だよね?」
「ミウが大丈夫なら」
「うん、今、電車の中だから大丈夫♪」
「ね、ミウ、アトラン国でのこと、まだ思い出せないの?」
「それがね、ドラゴンたちのことは、少し思い出した気がするの」
「ホント!?」
「うん。昨夜、話してたドラゴンのリーダーだったシーザーって、
白っていうか、シルバーのドラゴンだよね?
一番、体が大きかったドラゴンじゃない?」
「そうだよ!思い出したの?」
「うん、なんとなくだけど・・・。
あと、黒い子と青い子もいたよね?」
「うん、いたいた!名前は覚えてる?」
「確か、黒い子はジャックで、青い子はダニエルじゃなかったっけ?」
「そう、その通り!思い出してくれたんだ!」
「で、チェリーは、チェリーピンクのドラゴンだから、
チェリーなんだよね?アトラン国で生まれたドラゴンじゃなかったから、
みんなで名前をつけたんじゃなかったっけ?」
「違うでしょ!」
「チェリーって名前をつけてくれたのはミウ!
みんながつけてくれたんじゃない!寂しいこと言わないで・・・」
「あ、ごめん。そうだったっけ?」
「そうよ。ミウが「チェリーピンクのドラゴンなんて、可愛い。
じゃ、あなたはチェリーね。今日からチェリーって呼ぶね」って、
小さなミウが私の頭を撫でながら言ってくれたの」
「そうだったんだぁ・・・。そこは、あんまり覚えてないや。
ごめんね、チェリー」
「ううん。だから、ミウは、私にとって大切な存在なんだよ」
「そんなふうに言ってくれて、嬉しい。ありがとう。
そういえば・・・みんな、ドラゴンだから、一見、怖そうなんだけど、
実は、みんな優しかったよね」
「それは、ミウだからだよ」
「えっ、なんで私だからなの?」
「そこはまだ思い出せていないのね。
昨夜、アトランティーナが話していたでしょ?
ミウは、ドラゴンマスターだったの。それも小さな頃から。
傷を負った幼い私は、誰にも心を開かなかった。
でも、ミウはまだ、ちっちゃな子供だったのに、ミウの中には、
とても大きな特別な力があったの。その大きな特別な力で、
私の中にあった『怖い』っていう思いを一瞬で、拭い去ってくれたのよ。
それを見ていたドラゴンのリーダーだったシーザーも
ミウの中にあるとても大きな特別な力を感じたのね。
それからは、ミウが小さいからといって、
ミウをないがしろにすることはしなかったのよ。
シーザーもミウをドラゴンマスターとして認めたの。
でも、ミウは女の子だし、まだ小さかったからドラゴンマスターではなく、
【ドラゴンレディー】って呼ばれるようになった。
シーザーが従うんだから、ジャックやダニエルも従うわよね。
でも、ミウは少しも偉そうじゃなくて、いつも私たちドラゴンの傍に居てくれて、
私たちが自分の力を最大限に発揮できるように導いてくれてたのよ」
「えっ、私が!?なんか、信じらんない。
それに、今は、そんな大きな特別な力なんてないんだろうなぁ・・・」
「そんなことない!今はまだ、ミウが気づいていないだけ。
ううん、見つけていないだけなんだと思う。ちゃんとミウが自分の中を探せば、
大きな特別な力を見つけることが出来るはずだよ。
ミウが望めば、の話だけど・・・。
そういえばミウは、毎晩、アトランティーナとお話ししていたんでしょ?」
「うん、そうだけど、なんで?」
「ミウに大きな特別な力がなかったら、それは無理だったと思うよ」
「えっ、なんで!?」
「アトランティーナからも聞いていると思うけど、
肉体を持ったミウとエネルギー体のアトランティーナとでは、
周波数が違うのね。しかも、アトランティーナの周波数は、
とっても高いから、そのアトランティーナと毎晩、
お話しするなんて、体力的に無理なのよ。
だから、昨夜、アトランティーナがミウに
「お疲れさまでした。毎晩、私と話をするって大変だったでしょ?
よく続いたと思う。さすが、ドラゴンレディーね」って言ったの。
ミウは、分かってなかったみたいだけど。
大きな特別な力を持っているからミウは、この計画に必要な存在として、
アトランティーナと一緒に宇宙に行くことが出来なかったの。
また、人間として生まれて来る必要があったから。
ポセイドン王が私をエネルギー体として、惑星アトランに送ったのは、
ドラゴンの中で、ミウと一番波長が合うドラゴンは私だったから。
ミウのサポート役として、必要とされたの。」
「そうなの!?全く自覚ないけど・・・。
でも、ホントにそんな力があったら、
私の役割もしっかり果たせるから良いなぁ・・・」
「これから少しずつ、その力を思い出していこうね。私も協力するから」
「うん、分かった。ありがとう、チェリー。
ね、チェリー、話は変わるけど、よく、チェリーの背中に乗せてもらって、
アトラン国の上を飛び回ったよね?
それで、アトランティーナに見つかるとものすごく怒られるの(笑)」
「そうそう。でも、私は、ミウを下ろして、すぐに飛び立っちゃうから、
怒られるのは、いつもミウで、後からミウに私が怒られるって感じだった」
「そう、そう、そうだよね!チェリーってば、ズルいんだもん(笑)
でも、めっちゃ気持ち良かったなぁ。だけど今は、もう出来ないもんね」
「ううん。出来るよ♪」
「ホントに!?」
「今の私には体がないから、ミウを体ごと乗せてあげることは出来ないけど、
ミウのスピリットだけ背中に乗せて、夜の街を飛び回ることは出来るの。
ただ、アトランティーナに知られると、また怒られちゃうけど・・・」
「じゃ、今度、乗せて!1回くらいならアトランティーナも許してくれるよ」
「じゃ、1回だけね。アトランティーナも肉体を持ってしまったから、
前ほど敏感じゃなくなってるだろうし・・・バレないようにコッソリね」
「うん、二人だけの秘密ね」
「うん、そうしよう」
「でも、なんか不思議。アトランティーナにアトラン国のことは、
色々と教えてもらったんだけど、全然、思い出せないのに、
チェリーとか、ドラゴンのことは、結構、思い出せてる気がするんだよね。
なんでなんだろう?」
「それは、ミウがドラゴンレディーだからだよ!
私は、嬉しいよ。今もミウがドラゴンレディーでいてくれて。
シーザーやジャック、ダニエルもこっちに来られたら良いのになぁ・・・。
きっと、みんなミウに会えたら、大喜びだと思うの。
だって、津波の後、みんなバラバラになっちゃって・・・。
でもね、たぶん、バラバラになっちゃったけど、
みんな、ミウのこと、探してたと思う。
だって、私だけじゃなくて、みんな、ミウのこと大好きだったから」
「うわっ、ダメだよ、そんなこと言っちゃ。涙が出てきちゃうじゃん、もう!」
「あっ、ごめん。別にミウを泣かそうと思ったわけじゃないの。ごめんね、ミウ」
「ううん、そんなこと分かってる。でも、私もみんなに会いたい」
「そうだね・・・私もみんなに会いたい」
「あっ、もう少しで着いちゃう!じゃ、チェリー、またね」
「うん、またね、ミウ」
なんか、人間の友達より良いな。だって、チェリーは、私を裏切らないもんね。
でも、だからといって、人との繋がりを絶ってしまったら、
私の役割を果たせないことになるし、そもそも人は独りでは生きていけないしね。
いくら、チェリーやアトランティーナが傍に居てくれたとしても(苦笑)
でも、チェリーに再会できて本当に良かった。
なんか、強い味方が現れた感じ。鬼に金棒って感じだよね。
会社に行けば、アトランティーナが居て、傍には、いつもチェリーが居てくれる。
これって、奇跡だよね。
こんなステキな奇跡が起こるなんて、少し前の私が見たら、
ひっくり返っちゃうよ(笑)
あんなにイヤだった三橋部長と高梨もいなくなったし、
代わりにアトランティーナが部長になったんだから、私の役割も進むかな?
まずは、私がハッピーになること。
そして、一瞬だけハッピーなんじゃなくて、ずっとハッピーでいること。
そうすれば、私のハッピー・エネルギーに引きずられて、
私の周りにいる人たちもハッピーになっていく。
なんか、引きずられてって言葉は、イヤな感じだよね。
あっ、私のハッピー・タイフーンに巻き込まれての方が良いか。
私がずっとハッピーでい続けていれば、私の周りにいる人たちも、
そのハッピー・タイフーンに巻き込まれて、ハッピーになっていく。
その巻き込まれた人たちもハッピー・タイフーンを起こして、
更に、その周りにいる人たちも巻き込まれてハッピーになる。
この連鎖を作り出した大元にいるのが私。
それで、地球全体にハッピー・タイフーンが広がっていくの。
考えただけでワクワクしてこない?こんなステキなことってないよね?
でも、言うほど簡単なことじゃないことは、分かってるけど、
私は、絶対に叶えてみせるよ!だって、これが私の役割なんだもん。
<第2章へ続く>
*第2章は、6月29日12:00配信予定
やっぱり、ベッドの中が一番好き♡
深呼吸して、リラックス、リラックス。
今日は、いつもより早くアトランティーナ・モードに入れそう。
「ふわぁ~」もう、あくびが出た。ほらね・・・
「ミウ、大丈夫?」
「あっ、アトランティーナ!ねぇ、ちょっと、どういうこと?」
「いきなりなのね(苦笑)ごめんなさいね。
昨日、話そうと思ってたのに、ミウが全然、
モードに入らなかったから、言いそびれちゃったのよ」
「あっ、そうだった。ごめんなさい」
「もっと早くミウに伝えておけば良かったわね。
私も油断してたわ。ごめんなさい」
「そもそもアトランティーナって精霊で、
肉体を持たない存在だったよね?」
「そうよ。本来の私は、肉体を持たないわ。
だって、アトラン国に居た時も、私は人間じゃなくて
海の精霊だったんだもの。
それをポセイドン王が国を統治するために、
海の精霊だった兄のルシフェールと私に肉体を与えたのよ。
この話、ミウ、覚えてる?」
「なんか、そういう話を聞いたような気がする。
それで、今回はどうして?」
「ポセイドン王にお願いして、肉体を頂いたのよ」
「でも、なんで今頃、アトランティーナに肉体が必要になったの?」
「それはね・・・今夜は、ミウに会わせたい人がいるのよ。
厳密に言うと、いや、厳密じゃなくても、人ではないんだけどね」
「えっ、何?誰?」
「チェリー、来ても良いわよ」
「うわっ、ドラ・・・ゴン?」
「そう、ドラゴンのチェリーよ」
「ミウ、久しぶり」
「えっ、私のこと、知ってるの?」
「まだ思い出せないのね・・・」
「チェリー、ミウはまだ、アトラン国での記憶が蘇っていないのよ」
「そう・・・」
「あっ、帰らないで!あの・・・違ってたら、ごめんなさい。
私のターニングポイントの日から、アトランティーナに会うまでの間、
私に声をかけてくれてたのは、もしかして、あなたなの?」
「そうよ、ミウ。私よ」
「やっぱり!アトランティーナは、自分だって言ってたけど、
なんとなく、アトランティーナじゃないような気がしてたの。
でも、誰なのかまでは分からなくて・・・」
「それに、昨日っていうか、今朝も声をかけてくれたよね?」
「気がついてくれて、嬉しいわ、ミウ」
「ミウ、チェリーはね、ミウと一緒に育ったドラゴンなの。
ミウがまだ3歳の時にご両親を亡くしたの。
それで、私がミウを育てることになったんだけど、ちょうど、その時、
アトラン国に居たドラゴンのリーダーだったシーザーが、ケガをして、
うずくまっている、子供だった小さなチェリーを見つけて、
アトラン国に連れて来たの。
チェリーは、最初、見るもの全てを怖がって、
手当をすることが出来なかったのね。どんどん衰弱してしまうし、
困っていた時、幼いミウがチェリーに近づいて、チェリーを撫でようとしたの。
チェリーは、とても苛立っていたから、みんな、ミウを心配して、
止めようとした時、チェリーは、ミウに撫でさせてくれたの。
みんな、ビックリしたわ。
ドラゴンマスターですら、チェリーの心を開くことが出来なかったのに、
こんな幼い子が、ドラゴンの心を開いた!って。
そこから、ミウは、【ドラゴンレディー】って言われるようになったの。
ドラゴンマスターになったのよ!
チェリーの一件から、ドラゴンのリーダーだったシーザーも
小さなミウの言うことには、耳を貸すようになったしね。
チェリーの手当もミウのお陰で、出来るようになったの。
いつもミウがチェリーの傍に居てくれたからね。
ミウも小さな手で一生懸命、チェリーの手当を手伝ってくれたわ。
それ以来、ミウとチェリーは仲良しになって、
本当の家族のように過ごしていたのよ。
アトラン国が海に沈むまで・・・。
アトラン国が海に沈んだ時、ミウは、セントロ・ソルに
居たという話はしたわよね?
ミウが住んでいたのは、セントロ・ソルの西側にあった
ルナという癒しの島。ドラゴンたちもルナに住んでいて、
人々を守り、癒していたの。だから、アトラン国が海に沈んだ時、
ミウとチェリーは、一緒にいなかったのよ。
アトラン国に大きな津波が迫って来た時、
チェリーは、すぐに飛び立って、セントロ・ソルに向かったのよね?」
「ええ、ミウを必死に探したわ。だけど、見つからなかった。
自然が起こす津波なら予知することが出来たけど、あの時の津波は、
ポセイドン王が引き起こした津波だったから、予知することが出来なかった。
アトラン国が完全に沈んでしまった後もミウが
海面に顔を出すかもしれないと思って、空からずっとミウを探してた。
でも、夜になってもミウを見つけることは出来なかった。
それからもずっと、どこかに流されたのかもしれないと思って、
潮の流れをたどって、色々なところを探したの。
アトラン国が沈んでから、死ぬまでずっと私はミウを探してた。
ミウは、私の命の恩人でもあるし、何より家族だから」
「チェリー、ありがとう。思い出せたワケじゃないけど、
あなたのことを愛おしいと思う私がいる。
私のこと、忘れないでいてくれて、ありがとう」
「忘れるはずないじゃない!
だって、ミウは・・・私にとって、誰よりも・・・
大切な存在なんだから・・・」
「でも、どうして、チェリーが今ここに居るの?」
「それはね、ミウ、チェリーがずっとミウのことを
探していたのをポセイドン王が見ていたの。
チェリーがどんなにミウのことを探しても、
ポセイドン王がミウに死をもたらしたのだから、見つかるはずがないのよ。
そこで、ミウが人として転生した時にチェリーも私と一緒に
ミウをサポートするために、チェリーの命が尽きた時、
ポセイドン王が、チェリーのスピリットを惑星アトランに送ったの。
そこで、私もチェリーと再会することが出来たのよ。
その時に、今回の計画もチェリーに話したの。
それで、チェリーに一緒に来てくれるか、確認をしたの。
もちろん、チェリーのことだから、ミウのサポートを
断るはずはないと思っていたんだけどね。
一応、自由意思に基づかないといけないから(笑)
それで、チェリーも参加することになったの。
でも、完全にアトラン国の記憶を失っているミウの前に
ドラゴンが現れたらビックリするでしょ?
だから、最初は、私だけがミウに会いに行って、
色々なことをレクチャーしてから、時期を見て、
チェリーにも登場してもらおうと思っていたの。
ルシフェールがミウのクンツァイトにエネルギーを入れ込んだ時、
ポセイドン王のところに行ったという話をしたでしょ?
あの時もポセイドン王にミウとチェリーは会ったのかって
聞かれたのよ。ミウとチェリーのことを引き裂いてしまったこと、
ポセイドン王も申し訳なくと思っていたのよ。
私も早くミウとチェリーを会わせたかったわ。
それで、今回、新たな計画を立ち上げることにしました!」
「どんな計画なの?
それは、アトランティーナが決めたことなんでしょ?」
「ま、そういうことね。でも、ポセイドン王にも了承は得ているわよ」
「でしょうね。じゃなければ、
アトランティーナが阿刀田 蘭子なんて名前で、私の目の前、
しかも会社に登場するはずがないもん!」
「だから、ごめんなさいって言ってるじゃない」
「それで、どんな計画?」
「今までは、毎晩のように、ミウの中に私が現れて、色々な話をしてきたでしょ?
それをやめます。もう、誰も夜、ミウのところに来ることはありません。
私は、肉体を持ったので、これからは、三次元の世界で、
ミウと関わっていきます。
一緒にランチしたり、夜ご飯食べたり、週末にお出かけしたりって感じかしらね。
ミウのことを見ていることに変わりはないから、ミウが困ったこと、
分からないことがあった時には、人間の友達に相談する感覚で、
私と接していくという形をとります。
チェリーには、いつもミウの傍に居てもらいます。
エネルギー体になってもチェリーの声はミウに届くから。
それで、ドラゴンの方法をミウに学んでもらおうと思っています。
例えば、ドラゴンがどのように人を守っているのか、癒しているのか、
どうしたら、ドラゴンと仲良くなれるのか、とか、色々ね。
とはいえ、ミウも人としての日常生活があるから、
いつもチェリーとお話しするわけにはいかないでしょ?
ちゃんと会社のお仕事もして欲しいし。
だから、これをミウに渡します。チェリーとお話ししたい時、
これを握りしめてください。そうすれば、すぐにチェリーと
お話しすることが出来ます。以上ですが、何か質問は?」
「やってみなきゃ分からないけど、とりあえず、今はありません。
あっ、ウソ!あります。これは何?石だよね?
めちゃめちゃキレイだし、優しい気持ちになるね。
これを見つけてたら買ってたと思う」
「さすが、ミウね。これは、コバルトカルサイトっていう石。
カルサイトは、浄化に優れている石なの。
これは結構、濃いピンク色をしているけど、
もっと淡いピンク色のカルサイトもあってね、
どちらも心の傷を洗い流して、愛を流し込んでくれる効果があるのよ。
あとね、人生の喜びを与えてくれて、
楽しむことを自分に許可するように促してくれるの。
今でもミウは、人生を楽しんでいると思うけど、
もっと素直に大胆に楽しめるようになるから、
更に役割を果たしやすくなると思うわよ♪
でも、まぁ、この石に惹かれるということは、
ミウの中に愛が溢れているという証でもあるから安心ね。
これからもミウ自身を愛で満たし続けて欲しいし、
疲れた時にホッと一息つかせてくれるから甘えてみても良いと思うわよ。
あっ、コバルトカルサイトやピンクカルサイトは、
別名「アフロディーテ」とも言われてるの。
だから、今後、ミウが恋愛したいと思った時にも
サポートしてくれると思うわよ♪」
「あっ、そうですか(汗)じゃ、この石はチェリーとは直接、
関係があるワケじゃないってことよね?
単に色がチェリーに似てるってだけだよね?」
「まぁ、そうなんだけど、なかなか手に入らない石だし、
ミウの役に立つだろうし、これからチェリーと一緒に
クリアしていくんだから、お守り代わりになったら良いなと思って」
「アトランティーナ、ありがとう。大切にするね。
専用の袋を用意して、持ち歩きます」
「そうしてください。ただ、柔らかい石だから丁寧に扱ってね。
その辺にぶつけたり、落としたりしないように気をつけてね」
「は~い。じゃ、質問は以上です」
「よろしい。では、この形で明日からスタートするわね。
チェリー、良かったわね、ミウに会えて」
「ええ。でも、ミウは私のことを覚えていないのよね。
それは、ちょっと寂しいわ」
「ごめんね、チェリー。
でも、私、子供の頃からずっとドラゴンが好きだったの。
会ったことも見たこともないのに、なんで、こんなに
ドラゴンに惹かれるんだろうって、ずっと分からなかったけど、
その理由が、やっと分かった。
私の中に、ずっとチェリーが居たんだと思う。
だって、今夜初めて会ったのに、初めて会った気がしないんだもん。
それに、チェリーのこと、思い出してないから、
何も知らないはずなのに、私の心は、『チェリー、大好き!』って叫んでるの!
だから、寂しいなんて言わないで。ここからスタートしようよ。
チェリーと私の絆をここから築いていこう!」
「ミウ、ありがとう。そうね、そうしましょう!
私は、昔と変わらず、今もミウのことが大好きよ!」
「じゃ、二人共、OKね。じゃ、明日からまた、新しい1ページの幕開けね。
それと・・・ミウ、お疲れさまでした。
毎晩、私と話をするって大変だったでしょ?
よく続いたと思う。さすが、ドラゴンレディーね」
「なんか、茶化してる?別に、私は全然、大変じゃなかったよ。
だって、毎晩、アトランティーナとお話しするの楽しかったし、
毎日、楽しみにしてたもん!」
「それがスゴイのよ、ミウ。あなたはまだ気づいていないみたいだけど・・・」
「えっ、何が!?そんなことより、アトランティーナ、
私ね、思い出したことがあるの」
「えっ、やっとアトラン国の記憶が蘇ったの?」
「ううん、そうじゃなくて(苦笑)」
「じゃ、何を思い出したの?」
「私の名前のこと」
「何かあるの?」
「私の名前は、父親がつけてくれたんだけど、
漢字で書くと「美しい雨」って書いて「美雨」なのね。
でも、最初は「美しい海」の「美海」にしようと思ってたらしいの。
父親も母親も海が好きだったから。
だけど、私が生まれた日、
まだ梅雨だったってこともあるのかもしれないけど、雨が降ってたんだって。
その雨がね、父親には、とってもキレイに見えたらしいんだよね。
それで、しばらく空を見上げて雨が降ってくるのを見てた時、
ふと、『あ~、雨っていうのは恵みなんだな』って思ったんだって。
その時、ふと、
『この雨みたいにこの子も周りに恵みをもたらす存在になるぞ!』
って思って、「美海」から「美雨」に変えたって
話してくれたのを思い出したの。
これってさ、正に私の役割じゃない?って思ったワケ。
アトランティーナが、私が生まれてくる前に宇宙会議で、
自分の役割に同意したって言ってたけど、
本当にそうだったのかもしれないって思ったの。
そしたら、なんか、鳥肌が立っちゃって、
アトランティーナに報告しとこうって思ったの」
「ほら、やっぱり同意したんじゃない(笑)」
「同意した記憶なんてないもん!
でも、私の中にある【自分では意識することが出来ない意識】の中に
ストックされてるのかなって思って、ちょっと気味が悪かった(笑)」
「あら、失礼ね。気味が悪いってことはないでしょ。
でも、少しずつミウが自分の役割に対して自覚を持つように
なってくれて嬉しいわ。まだ、ミウにはやることが残ってるけど、
焦らなくて良いから、一つずつクリアして行こうね」
「はい!アトランティーナ、チェリー、これからもよろしくお願いします!」
「こちらこそ!チェリーも加わって、心強いわ」
「私もやっとミウに会えて、本当に嬉しい♪
私も全力でミウのサポートするからね!」
「ありがとう、チェリー」
「じゃ、今夜はこの辺にするわね。
ミウ、私が来なくなっても、ちゃんと早く寝るのよ」
「は~い」
「じゃ、ミウ、おやすみなさい」
「おやすみなさい、アトランティーナ、チェリー」
なんか、不思議で、めっちゃ濃い夢を見た気分。
もちろん、ただの夢じゃないことは分かってるよ。
それにしても・・・この石、本当にキレイ☆
「そうだね。アトランティーナ、きっと、すっごく
探したんだと思うよ」
「あっ、チェリー、おはよう♪」
「おはよう、ミウ♪」
「この石って、そんなにレアなの?」
「うん。なかなか手に入らないと思う。
今では珍しい石だと思うよ。ミウにピッタリな石だから
探してくれたんだと思う。たぶん、毎晩、会えなくなるの、
寂しいし、心配なんだと思うよ」
「えっ、そんなことないでしょ?だって、毎日、会社で
会えるじゃん」
「肉体を持つと肉体がバリアになって、深いところまで
繋がるのが、少し難しくなるの。今までみたいな感じとは
違ってくるんだよ」
「そうなんだぁ・・・」
「アトランティーナは、ミウを独り立ちさせるために
肉体を持つって決めたんだと思う。肉体を持たなくちゃ
フォロー出来ないこともあるしね」
「そっかぁ・・・」
「ほら、ミウ、会社に行く準備して!遅刻しちゃうよ!」
「あっ、いけない!じゃ、あとでね、チェリー」
「は~い♪」
わぁ、なんか、今まで以上に楽しくなりそう♪
でも今は、会社に行く準備しなきゃだね(汗)
そうだ!電車の中で、チェリーとお話ししよう♪
今朝も電車、あんまり混んでなくて良かった。
「チェリー、今なら大丈夫だよね?」
「ミウが大丈夫なら」
「うん、今、電車の中だから大丈夫♪」
「ね、ミウ、アトラン国でのこと、まだ思い出せないの?」
「それがね、ドラゴンたちのことは、少し思い出した気がするの」
「ホント!?」
「うん。昨夜、話してたドラゴンのリーダーだったシーザーって、
白っていうか、シルバーのドラゴンだよね?
一番、体が大きかったドラゴンじゃない?」
「そうだよ!思い出したの?」
「うん、なんとなくだけど・・・。
あと、黒い子と青い子もいたよね?」
「うん、いたいた!名前は覚えてる?」
「確か、黒い子はジャックで、青い子はダニエルじゃなかったっけ?」
「そう、その通り!思い出してくれたんだ!」
「で、チェリーは、チェリーピンクのドラゴンだから、
チェリーなんだよね?アトラン国で生まれたドラゴンじゃなかったから、
みんなで名前をつけたんじゃなかったっけ?」
「違うでしょ!」
「チェリーって名前をつけてくれたのはミウ!
みんながつけてくれたんじゃない!寂しいこと言わないで・・・」
「あ、ごめん。そうだったっけ?」
「そうよ。ミウが「チェリーピンクのドラゴンなんて、可愛い。
じゃ、あなたはチェリーね。今日からチェリーって呼ぶね」って、
小さなミウが私の頭を撫でながら言ってくれたの」
「そうだったんだぁ・・・。そこは、あんまり覚えてないや。
ごめんね、チェリー」
「ううん。だから、ミウは、私にとって大切な存在なんだよ」
「そんなふうに言ってくれて、嬉しい。ありがとう。
そういえば・・・みんな、ドラゴンだから、一見、怖そうなんだけど、
実は、みんな優しかったよね」
「それは、ミウだからだよ」
「えっ、なんで私だからなの?」
「そこはまだ思い出せていないのね。
昨夜、アトランティーナが話していたでしょ?
ミウは、ドラゴンマスターだったの。それも小さな頃から。
傷を負った幼い私は、誰にも心を開かなかった。
でも、ミウはまだ、ちっちゃな子供だったのに、ミウの中には、
とても大きな特別な力があったの。その大きな特別な力で、
私の中にあった『怖い』っていう思いを一瞬で、拭い去ってくれたのよ。
それを見ていたドラゴンのリーダーだったシーザーも
ミウの中にあるとても大きな特別な力を感じたのね。
それからは、ミウが小さいからといって、
ミウをないがしろにすることはしなかったのよ。
シーザーもミウをドラゴンマスターとして認めたの。
でも、ミウは女の子だし、まだ小さかったからドラゴンマスターではなく、
【ドラゴンレディー】って呼ばれるようになった。
シーザーが従うんだから、ジャックやダニエルも従うわよね。
でも、ミウは少しも偉そうじゃなくて、いつも私たちドラゴンの傍に居てくれて、
私たちが自分の力を最大限に発揮できるように導いてくれてたのよ」
「えっ、私が!?なんか、信じらんない。
それに、今は、そんな大きな特別な力なんてないんだろうなぁ・・・」
「そんなことない!今はまだ、ミウが気づいていないだけ。
ううん、見つけていないだけなんだと思う。ちゃんとミウが自分の中を探せば、
大きな特別な力を見つけることが出来るはずだよ。
ミウが望めば、の話だけど・・・。
そういえばミウは、毎晩、アトランティーナとお話ししていたんでしょ?」
「うん、そうだけど、なんで?」
「ミウに大きな特別な力がなかったら、それは無理だったと思うよ」
「えっ、なんで!?」
「アトランティーナからも聞いていると思うけど、
肉体を持ったミウとエネルギー体のアトランティーナとでは、
周波数が違うのね。しかも、アトランティーナの周波数は、
とっても高いから、そのアトランティーナと毎晩、
お話しするなんて、体力的に無理なのよ。
だから、昨夜、アトランティーナがミウに
「お疲れさまでした。毎晩、私と話をするって大変だったでしょ?
よく続いたと思う。さすが、ドラゴンレディーね」って言ったの。
ミウは、分かってなかったみたいだけど。
大きな特別な力を持っているからミウは、この計画に必要な存在として、
アトランティーナと一緒に宇宙に行くことが出来なかったの。
また、人間として生まれて来る必要があったから。
ポセイドン王が私をエネルギー体として、惑星アトランに送ったのは、
ドラゴンの中で、ミウと一番波長が合うドラゴンは私だったから。
ミウのサポート役として、必要とされたの。」
「そうなの!?全く自覚ないけど・・・。
でも、ホントにそんな力があったら、
私の役割もしっかり果たせるから良いなぁ・・・」
「これから少しずつ、その力を思い出していこうね。私も協力するから」
「うん、分かった。ありがとう、チェリー。
ね、チェリー、話は変わるけど、よく、チェリーの背中に乗せてもらって、
アトラン国の上を飛び回ったよね?
それで、アトランティーナに見つかるとものすごく怒られるの(笑)」
「そうそう。でも、私は、ミウを下ろして、すぐに飛び立っちゃうから、
怒られるのは、いつもミウで、後からミウに私が怒られるって感じだった」
「そう、そう、そうだよね!チェリーってば、ズルいんだもん(笑)
でも、めっちゃ気持ち良かったなぁ。だけど今は、もう出来ないもんね」
「ううん。出来るよ♪」
「ホントに!?」
「今の私には体がないから、ミウを体ごと乗せてあげることは出来ないけど、
ミウのスピリットだけ背中に乗せて、夜の街を飛び回ることは出来るの。
ただ、アトランティーナに知られると、また怒られちゃうけど・・・」
「じゃ、今度、乗せて!1回くらいならアトランティーナも許してくれるよ」
「じゃ、1回だけね。アトランティーナも肉体を持ってしまったから、
前ほど敏感じゃなくなってるだろうし・・・バレないようにコッソリね」
「うん、二人だけの秘密ね」
「うん、そうしよう」
「でも、なんか不思議。アトランティーナにアトラン国のことは、
色々と教えてもらったんだけど、全然、思い出せないのに、
チェリーとか、ドラゴンのことは、結構、思い出せてる気がするんだよね。
なんでなんだろう?」
「それは、ミウがドラゴンレディーだからだよ!
私は、嬉しいよ。今もミウがドラゴンレディーでいてくれて。
シーザーやジャック、ダニエルもこっちに来られたら良いのになぁ・・・。
きっと、みんなミウに会えたら、大喜びだと思うの。
だって、津波の後、みんなバラバラになっちゃって・・・。
でもね、たぶん、バラバラになっちゃったけど、
みんな、ミウのこと、探してたと思う。
だって、私だけじゃなくて、みんな、ミウのこと大好きだったから」
「うわっ、ダメだよ、そんなこと言っちゃ。涙が出てきちゃうじゃん、もう!」
「あっ、ごめん。別にミウを泣かそうと思ったわけじゃないの。ごめんね、ミウ」
「ううん、そんなこと分かってる。でも、私もみんなに会いたい」
「そうだね・・・私もみんなに会いたい」
「あっ、もう少しで着いちゃう!じゃ、チェリー、またね」
「うん、またね、ミウ」
なんか、人間の友達より良いな。だって、チェリーは、私を裏切らないもんね。
でも、だからといって、人との繋がりを絶ってしまったら、
私の役割を果たせないことになるし、そもそも人は独りでは生きていけないしね。
いくら、チェリーやアトランティーナが傍に居てくれたとしても(苦笑)
でも、チェリーに再会できて本当に良かった。
なんか、強い味方が現れた感じ。鬼に金棒って感じだよね。
会社に行けば、アトランティーナが居て、傍には、いつもチェリーが居てくれる。
これって、奇跡だよね。
こんなステキな奇跡が起こるなんて、少し前の私が見たら、
ひっくり返っちゃうよ(笑)
あんなにイヤだった三橋部長と高梨もいなくなったし、
代わりにアトランティーナが部長になったんだから、私の役割も進むかな?
まずは、私がハッピーになること。
そして、一瞬だけハッピーなんじゃなくて、ずっとハッピーでいること。
そうすれば、私のハッピー・エネルギーに引きずられて、
私の周りにいる人たちもハッピーになっていく。
なんか、引きずられてって言葉は、イヤな感じだよね。
あっ、私のハッピー・タイフーンに巻き込まれての方が良いか。
私がずっとハッピーでい続けていれば、私の周りにいる人たちも、
そのハッピー・タイフーンに巻き込まれて、ハッピーになっていく。
その巻き込まれた人たちもハッピー・タイフーンを起こして、
更に、その周りにいる人たちも巻き込まれてハッピーになる。
この連鎖を作り出した大元にいるのが私。
それで、地球全体にハッピー・タイフーンが広がっていくの。
考えただけでワクワクしてこない?こんなステキなことってないよね?
でも、言うほど簡単なことじゃないことは、分かってるけど、
私は、絶対に叶えてみせるよ!だって、これが私の役割なんだもん。
<第2章へ続く>
*第2章は、6月29日12:00配信予定
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