ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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みなぎる力

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過去生から戻って、気づいたことがある。
私の中には、収まりそうにないことで、イマイチまとまらない(汗)

アトランティーナが、私は頭で考えるだけでは、考えをまとめられないけど、
話せば、自然とまとまっていくいくタイプだって言ってたのが分かる気がする。

そうだ!今、私の中で、ちょっとグチャグチャになりかけてる思いっていうか、
考えをアトランティーナに話してみよう!そうしたら、意外と簡単に
まとまるかもしれないもんね。

「ねぇ、アトランティーナ、聞いて欲しいことがあるんだけど良い?」

「良いわよ。まだ、夕飯の支度を始めるには、早いしね」

「そういえば、ずいぶん長く、過去生に行ってたような気がしてるんだけど、
まだ、夕方なんだね。ちょっとビックリだわ(汗)」

「そうね。過去生でもそうだけど、行く前にも色々あったものね(笑)」

「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」

「あら、どうしたの?ずいぶん、殊勝じゃないない。らしくないわよ(笑)」

「だって・・・。迷惑かけちゃったなっていう自覚あるもん」

「別に迷惑だとは思っていないけど・・・。ただ、ちょっと慌てたわね。
でも、結果オーライよ。だから、気にしないで。
ところで、聞いて欲しいことって、な~に?」

「なんかね、過去生に行って、見て、私なりに気づいたことっていうか、
あるんだけど、頭で考えてるだけじゃ、どうにもまとまらないんだよね(苦笑)
それで、前にアトランティーナが、私は、言葉にして話した方が
考えがまとまりやすいって言ってたなぁと思ったから、
グチャグチャのまんまなんだけど、聞いてもらいたいなって思ったの」

「そういうことね。良いわよ。じゃ、話してみて」

「うん。分かった。ありがとう、アトランティーナ!改めて、過去生のことに
思いを馳せてみたの。たぶん、現代では、命懸けで何かを守る
なんていう機会はそうないよね?だから、みんな当然のように
生きているし、命を大事にしないところがあると思うんだ。
命は、あって当たり前だと思ってるから。でも、違うんじゃないかなって。

だって、自分から「生まれたいです!」って主張して生まれてきた人って
いないでしょ?もちろん、天界で、何かを決めて、自分で生まれてくるって
決めたのかもしれないけど、それが、全部叶うとも思えないんだよね。
やっぱり、そこには、神さまなのか、何かは分かんないけど、
人智を超えた力っていうか、そういうものが働いていて、生まれてくる
順番みたいなのがあるような気がするんだ。

そうやって、半ば選ばれたような感じで生まれてきたんだから、
命は大事にしなきゃいけないって思う。人に限ったことじゃなくて、
全ての命が生まれる経緯は同じような気がするから、この世に存在する命、
全てが大切で、大事にしなきゃいけないって思うの。

あとね、現代は、とりあえず平和っていうか、戦いながらってことは
ないじゃない?もちろん、世界中を見れば、毎日、戦いの中で
命を落としてる人もいるんだけど、どこもかしこもってことはないでしょ?
だから、みんな自分が持ってる本当の力を発揮する機会っていうか、
自分の力に無頓着になっちゃったような気がするんだ。

だからね、もっと日常的に自分の可能性について、考えながら
生きてみた方が良いなって思ったの。例えば、何かトラブルが
起こった時とか、思い通りにならなかった時、すぐに、逃げちゃったり、
諦めちゃったりする人が多いような気がするの。
もちろん、今までの私も含めてね。でも、そういう時こそ、
力を発揮する機会なんじゃないかなって。ルナがそうだったように。

エウリコは、他国の侵略なんて、どうやっても抗えないって決めつけて、
他の可能性について考えようともしなかったでしょ?
でも、ルナは、みんなが生き残る術を考えた。その結果、自分でも
知らなかった力があることに気づいて、その力で窮地を乗り越えたじゃない?

たぶんだけど、逃げちゃったり、諦めちゃったりしたら、
そこで、道はストップしちゃうんだよ。逃げないで、諦めないで、
『何か、良い方法があるはず!』って信じれば、きっと応えてくれるんだよね。

神さまが応えてくれるのかなって思ったけど、でも、神さまはヒントを
くれるだけで、実際に答えを見つけるのは、自分なんだよね。

元を辿れば、神さまが与えてくれた力ではあるんだけど、今、ここに、
自分の中に乗り越えるだけの力が、きっとあるってことなんだと思う。

<神さまは、乗り越えられない試練は与えない>っていうの、聞いたことが
あるんだけど、そういうことなんだと思うんだ。だから、どんなに困難で、
『もう、無理!』ってことでも、きっと自分の力で乗り越えることが
出来るんだよ!

大切なのは、どこにフォーカスするか、これに尽きるんじゃないかな。
『もう、無理!』って思い続けたら、それは、解決できなくて、
無理ってことで、終わっちゃうのかもしれないけど、
『何か乗り越える方法があるはず!』って思い続けたら、きっと、その方法を
見つけることが出来ると思うんだ。それが、自分を知ることにも
なるだろうし、自分の中に眠っている宝を目覚めさせることに
なるんじゃないかなって。

せっかく神から授けられた力なのだから。使わなければ授けられた意味がない。
そしてそれは、私が持っている宝とも言える。しかし、宝は、使わなければ、
宝にはならない。役に立つからこそ、宝と言えるのだ。

誰の中にでもある宝。気がつかないまま、眠らせたまま、一生を終えて
しまうことがないよう、誰もが、自分の持つ宝の存在に気づき、
存分に使うよう、神の導きが在らんことを願う。

っていうルナの決意と祈願。これは、永遠のテーマなんだと思う。
だから、私もこれからは、トラブルが起きた時だけじゃなくて、
いつも目を覚ましていようと思うの。どんな些細なことでも良いから、
最適な方法を模索するクセをつけていきたいなって。
そしたら、少しは、自分の力に意識的になれるかもしれないでしょ?
どうかな?こんな感じなんだけど、まとまってるかな?」

「良いじゃない!ちっともグチャグチャじゃないと思うけど。
それに、とっても大切なことに気づいたと思うわ、ミウ」

「ホント!?」

「ええ。思い方や考え方で、物事は変わるのよ。面白い話をしましょうか?」

「うん!聞きたい!」

「ある民族は、成人になった証として、何も持たずに山に入って
一週間を過ごすの。そして、一週間後に戻った時には、
逞しくなっているのね。『自分は、これで成人だ!』という決意が
みなぎるのよね。

でも、同じように山で遭難して一週間後に発見された人はどう?
やつれ果てて、今にも死にそうなくらい弱っているでしょ?

でもね、同じ一週間なのよ。何も持たずに山に入っているから、
条件は遭難した時と同じなの。同じ状態で、同じ期間なのに、
心持ち次第で、こんなにも変わるのよ。

ね、人の思いや考えに、どれだけの力があるか、分かりやすい話じゃない?
だから、常に、なんとなく生きるのではなくて、『自分は、こうなる!』
という強い思いを持ち続けることは、とても大切なことだし、
その思いで、人は創られていると言っても良いくらいなのよ。

だからミウも『私は、こうなる!』という思い、目標でも良いし、
目的でも良いから持ち続けると良いと思うわよ」

「へぇ~、面白いね。遭難した人からしたら、面白いなんて言ったら
怒られちゃいそうだけど(苦笑)人の思いには、それだけの力が
あるってことだよね。ホント、人ってスゴイんだね。
それを創った神さまは、もっとスゴイと思うけど」

「そうねぇ。だから、未だに科学でも医学でも人の身体って
解明できていないことが多いのよね」

「ま、それは一生、無理なような気がするし、それで良いとも思う。
っていうか、医者や科学者じゃなくて、自分の身体なんだから、
自分が一番の理解者になれば良いと思う。

私は、化学製品が苦手だから、病院の薬って、副作用ばかりで効かないのね。
だから、体調を崩した時は、ハーブとか、漢方が頼りになるの。
でも、その分、自分の体調の変化には敏感なんだよね。
それで、この症状の時には、どうしたら良いのか、だいたい分かるから、
ほとんど病院には行かないの。

前にね、自分でも分からなくて、仕方がないから病院に行って、
検査したことがあるの。胃カメラだったかな?その時、お医者さんに
<十二指腸潰瘍になったことが何回かあるね>って言われたの。

でも、私は、病院に行ってないから、治療してもらった覚えが
ないんだよね(苦笑)それで、<えっ、そうなんですか!?>って答えたの。
そしたら、お医者さんが<病院には行かなかった?自分で治しちゃった?>
って言うから、<はい>って言ったの。

お医者さんは、画像を見ながら、っていうか、確認しながら、
<そうなんだぁ・・・。治った後が残ってるからね。自覚はある?>って
聞いてきたの。少し前に、ちょっと高いんだけど、胃腸の薬で、
めっちゃ効くのがあって、それを買って飲んでたから、
『あの時かなぁ』って思って、<はい>って答えたんだよね。
その薬飲んだの1回じゃなくて、前にも何度が飲んでたから、
『あの症状は、十二指腸潰瘍だったんだなぁ』って、それで知ったの(苦笑)

病院に行かなくても自分の身体のことが分かってたら、そういうことも
出来るんだよね。病名は分かんなくても、治れば良いワケじゃない?
って私は思うからさ」

「そうね。ミウは、私と出会う前から素直だったから、
高次元からのメッセージを受け取りやすかったのかもしれないわね。
だから、色々なヒントを受け取って、自分に合う薬と出会えたのかもしれない。
もちろん、誰でも出来ることなんだけど、もしかしたら、他の人にとっては、
難しいことに感じるかもしれないわね」

「それは、病気のことなんて、分からないって、自分で決めつけてるから
なんじゃないの?エウリコと一緒だよ!他国からの侵略から逃れることは
出来ないって決めつけて!でも、実際、逃れることが出来たでしょ?
だから、どんなことでも自分で勝手に決めつけなければ、なんでも出来るし、
どうにでもなるって、私は思うよ」

「確かにその通りね。やけに熱いわね。まだ、ルナが残っているみたいね。
でも、そうやって、一生懸命、自分に寄り添って生きることもまた、
自分を大切にしていることだから、とても良いと思うわ。
ルナに会えて、良かったわね」

「うん、そう思う。だって、やっぱりカッコ良かったしね。
私もルナみたいに強くなりたいなって思った」

「じゃ、鍛錬でもする?」

「そういう強さじゃなくて(笑)」

「分かっているわよ。でもね、ミウは、充分に今でも強いと思うわよ。
だから、胸張ってちょうだい!」

「うん!分かった」

「過去生に行ったら、体力的に弱るかなって思っていたけど、意外と元気ね」

「うん、お陰さまで、めちゃくちゃ元気だよ!」

「じゃ、明日、買い物に行ってみる?」

「あっ、もしかして・・・。化粧品作りの材料調達?」

「よく覚えていたわね!そう!どうかしら?」

「うん!行く行く!やった~!」

「じゃ、今夜も早めに休みましょうね。それで、明日、早めに
帰って来られるように出かけましょう。明後日は、遂に大型プレゼンでしょ?」

「そう!ありがとう、アトランティーナ!
でもね、なんか、全身に力がみなぎってる感じがするから、イケそうな気がする」

「良かったわね。ルナからいっぱいエネルギーもらえたみたいね。
というよりも、ルナとミウのスピリットは、同じだから、思い出したって
言った方が正しいかしらね」

「あのルナと私が同じ魂だなんて、嬉し過ぎるよ!ってことは、
私もルナみたいになれるってことだもんね。明後日は、バッチリ決めて、
アトランティーナに良い報告が出来るように最善を尽くすよ!」

「そうね、その意気ね!楽しみにしてるわ。
じゃ、もう少し休憩したら、ご飯の用意、始めましょうか」

「はい!一緒に作ろうね」

「そうね。休日の楽しみでもあるものね」

「うん!じゃ、コーヒー淹れるね」

「ありがとう、ミウ」


<次回へ続く>
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