ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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家族の愛

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なんか、さっきのレオンくん、ちょっと変だったな。
まぁ、いつも変っちゃ変なんだけど、いつもの変さとは、
ちょっと違うような・・・。

それに、私が、<私の恋人候補ということだけで、この世に命と身体を
与えられたワケじゃないでしょ。ちゃんと、今回の人生で、全うすることが
あるってことなんだよ。それは、テルさんに限ったことじゃなくてね>って、
言ったことについては、何も言わなかったよね。

レオンくんは、真面目だから、私の恋人にならないとミッションを
クリアできないとかって思ってるんじゃないかなぁ。
全然、そんなことないって、私は思うんだけどね。

アトランティーナ、みんなになんて言って集めたんだろう?
そこだよね、きっと。

でも、ちょっと待って。レオンくんだけだよね。私の恋人になることに
こだわってるのって。テルさんなんて、特にコンタクトを取ろうとも
してなかったし、ハヤトくんも結局、レオンくんと出会った頃、
私がグチャグチャになった時に会ったっきりだし・・・。

藤崎さんも食事の約束はしたけど、そんなに前のめり感はないもんね。
なんで、レオンくんだけ、ああなっちゃうんだろう?不思議だぁ~。

今更かもしれないけど、アトランティーナに、事の経緯について、
ちゃんと聞いてみた方が良いかもしれないね。私がスッキリしないから。

そんなこんな、頭の中でグルグルしながら帰ってたら、いつの間にか家に
到着してた。これもスゴイことだよね。だって、勝手に身体が家に向かって
くれてるワケじゃない?勝手に電車に乗って、降りる駅でちゃんと降りて、
家に向かって歩いてるんだよ!スゴくない!?

アトランティーナに出会う前にもこういうこと、あったような気がするけど、
その時は、なんとも思わなかった。当たり前のようにっていうか、
それすらも考えなかったと思う。でも、本当はスゴイことなんだよね。

だって、何も見てないし、何も考えてないのに、ちゃんと家に
辿り着けるんだから。もちろん、駅とか、どの電車とか、見てるのかも
しれないけど、意識して見てはいないでしょ?その証拠に、どうやって、
ここまで辿り着いたのか、覚えてないんだもん(苦笑)
ほとんど無意識のまま、家の前に立ってるって感じだからね(笑)

「ただいまぁ~」

「おかえり、ミウ!どうしたの?なんか、疲れた顔しているけど、何かあった?」

「うん。ちょっとだけ。でも、話すと長くなりそうだから、ご飯食べよう」

「ええ。分かったわ。じゃ、支度するわね」

「ありがとう!手洗って、着替えたら、私も手伝うね」

「疲れているのなら、座って待っててくれても大丈夫よ」

「ううん。大丈夫。手伝うよ」

「そう?じゃ、お願いするわね」

「は~い」

私って、顔に出やすいタイプなのかな?何かあると、すぐに
アトランティーナが気づくよね。私じゃなくて、アトランティーナが
気がつきやすいのかな?

っていうよりも、いつも私のことをちゃんと見てくれてるって
ことだけなのかもしれない。それって、鬱陶しいって思う人も
いるかもしれないけど、私は、有り難いなって思っちゃう。
誰かが自分に関心を持ってくれてるって、結構、貴重なことだと
思うよ。

もし、世の中の人がみんな、アトランティーナみたいに、自分の身近な人に
関心を持って接してたら、たぶん、精神的に病んじゃう人とか、
自らの命を終わりにしちゃう人、減ると思うんだよね。

だって、必ず前触れみたいなものがあると思うもん。
それに気づいて、声を掛けたり、寄り添ったりすることが出来るじゃない。

私もそういう、身近な人の些細な変化に気づける人になろう。
それで、私が救われてるみたいに、誰かの気持ちに寄り添ったり、
心をほぐすことが出来る人になりたいなって思った。

「な~に、ミウ。ニヤニヤして(笑)」

「ん?いや、アトランティーナってスゴイなって思ってたの」

「えっ、何が?ミウを出迎えただけでしょ?私、何かしたかしら?」

「ほら、今日に限ったことじゃないんだけど、私の顔を見て、
疲れてるとか、良いことがあったなとか、アトランティーナは、
すぐに分かるでしょ?それがスゴイなって思ったの」

「そんなに特別なことだとは思わないわね。だって、一緒に暮らして
いるんだから、そのくらいは、ひと目見れば分かることでしょ?」

「それが、そうでもないと思うんだよね(苦笑)
もし、みんながアトランティーナみたいだったら、きっと、精神的に
病んじゃう人とか、自分で自分の命を終わらせる人が激減すると思う。
でも、実際は、そうじゃないから、増えちゃうような気がするんだよね」

「そう?でも、本当に特別なことをしているつもりはないのよ。
私は、ミウのことが大好きで、大切だと思っているから、
ミウのちょっとした変化にも敏感なのかもしれないけど、
それは、至って普通のことだと思うのよね」

「あ~っ!アトランティーナが人間みたいなこと言ってるぅ~(笑)」

「えっ、なによ!」

「<至って普通>って、それは、アトランティーナにとっての普通であって、
世の中にとっては、普通ではないんだよ」

「あっ、ミウの口グセがうつっちゃったかしらね(苦笑)確かに、今のは
人間らしい発言だったわね。たまには、新鮮で良いでしょ?(笑)」

「まあね(笑)」

「でも、そうね・・・そうなのかもしれないわね」

「えっ、何が?」

「家族でも、一緒に暮らしていても、無関心っていうのは、
あるかもしれないなと思って。同じ空間に一緒に居ても、
心まで一緒に居るとは限らないものね。すごく寂しいことだけど」

「うん。そうだと思うよ。それに、そういう家族が多いような気がする。
結婚してる友達とかもダンナさんのこと聞いても、よく分かんない
みたいなこと言ったりするもん。それって、結婚してる意味あるのかな?
それって、家族って言えるのかな?って思っちゃうよね。
だから、結婚したいとか、恋人が欲しいとかって、今まで思わなかったのかも
しれないよね」

「そうね。でも、結婚も恋人関係も10組いたら、10通りの形があるのよ。
だから、ミウがミウのお友達と同じようになるとは限らないのよね。
ミウが、お友達と同じような関係性を望んでいるのなら、
また、話は別だけど、望んでいないんでしょ?だったら、そうは
ならないんじゃない?その理由は、今更、説明するまでもないと思うけど」

「あっ、そうだよね!ここも書き直さないといけないね。
アトランティーナに出会う前に感じてたこととか、決めてたことで、
今なら違う考えを持ってることって、結構あるんだけど、
そのまま放置してるから、私の中で、古い考え方がまだ生きてるだね。

でも、一気に書き換えとか、出来ないから、こうやって見つけた時に
書き換えとかないとだね。そういえば、前にアトランティーナに、
そう言われたことがあるような気がする。見つけた時に書き換えるって話。
そうだったよね?」

「そうだったわね。なんか、ずいぶん前のことのように感じるわね。
でも、こうして、時間が経っても、忘れていても、その都度、思い出して
くれるから、ミウは前に進めるのよね。ミウのそういうところ、大好きよ♡」

「もう、やめてよ(笑)」

「何、私に大好きって言われても照れちゃうの?
ミウって、ホントに可愛いわね」

「そうやって、面白がって!わざと言ってるでしょ!?
もう、そういうのはナシ!」

「じゃ、話を戻すけど、ミウは、家族や恋人にどんなことを
求めているのかしら?」

「う~ん・・・。って、ご飯の用意しながらじゃなくて、
まずは、食べよう!食べ終わってから、続きを話そうよ。
その方が、ゆっくり話せるじゃん」

「そうね。ミウが近くにいると、つい話したくなっちゃうわね。
私の悪いクセね(笑)」

「アトランティーナだけじゃないよ!私もアトランティーナが
近くにいると、つい話したくなっちゃうから、
私たちの悪いクセにしとこう(笑)」

「そうね。私たちって、ホント、仲良しね」

そう言い終わらないうちに、アトランティーナにギュウってされた(笑)
ママが生きてたら、こんなふうにハグしてくれたりしたのかなって思ったら、
ちょっとだけ泣きそうになった(苦笑)

アトランティーナは、私のママで、お姉ちゃんで、先生で、仲良しさんで、
仲間で・・・って、たくさんの役を担ってくれてる。今まで、こんな人と
出会ったことなんてないし、まぁ、出会いたくても、そんなに一人で
たくさんの役をこなせる人もいないだろうとは思うけどね。でも、だからこそ、
アトランティーナとの関係を大切にしたいと思う。

だって、アトランティーナとの時間は、私にとって、究極の癒しだから。
本当に幸せだなってハートが感じるんだもん。誰かに愛されていることの
心地良さ、私は、アトランティーナと出会って初めて知ったと思う。

パパも、もちろん、大事にしてくれたと思うけど、ママがいなくて、
仕事をしながら私を育ててくれたでしょ?たぶん、気持ち的に余裕が
なくなっちゃうこともあったと思うんだよね。それは、仕方のないこと。
それで、パパを責めるつもりはない。

だって、アトランティーナの愛情を素直に受け取ることが出来るのだって、
パパに愛された記憶があるからだと思うから。パパ、ありがとう。
私、今、とっても幸せだよ。って、なんか、結婚したみたいだよね(笑)
パパ、ごめん。まだ、結婚はしてないよ(汗)
あっ、ついでに、彼氏もいないよぉ~(笑)


<次回へ続く>
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