ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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次のステージに進むサイン?

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マジで今日の案件は、しっかり腰を落ち着けて話さなきゃダメなヤツ
だったね(汗)それにしても、私の中にそんな厄介なものが
あったなんて、まだちょっと驚いている。でも、もしかしたら、他にも
色々と抱えてるのかもしれないよね。

はぁ~って感じではあるけど、見つかって良かったんだとも思う。
だって、見つからなかったら、いつまでもず~っと私の中に居座られて、
私を幸せから遠ざけちゃうってことでしょ?それも、他の誰のせいでも
なくて、自分で自分の足引っ張るとか、ちょっとやってらんないでしょ(苦笑)

だってさ、幸せになるために色々なことに取り組んで、前に進もうと
しているのに、幸せから逃げる方向に私を進ませようとする力が
加わるってことだよね?なんか、滑稽じゃない?

自分の中で、全く別方向に向かう力が働いてるなんて。客観的に見たら、
相当面白いと思うよ。でも、自分のことだから、面白いなんて言って
られないんだけどね(苦笑)

ま、これで一つ課題を見つけられたから良かった。これから先、
また幾つもそういう類のものが見つかって行くんだろうなぁ・・・。
マジで面倒だけど、見つからないと解除も解放も出来ないワケだから、
ガンガン見つかって欲しいと思うわ(笑)

なんか、思い出せたこと、良いことばかりじゃなかった割には、
気分が悪くないのも不思議。ってことは、ある程度、私の中で
昇華されてたってことなのかな?ママに嫉妬してたとかって、
あり得ないよね?しかも、パパを振り向かせたいとかって、
マジでヤバイ(苦笑)

でも、女の子にとって最初の異性って父親で、その父親を通して、
恋愛感情を学ぶみたいなことを読んだような気がするから、そう考えると
私も人並みに、健康に育ったってことで良いのかな?

うん!それで良いことにしておこう。深堀はやめといた方が
良さそうだもんね(笑)それに、深掘りする意味もないし。

そんなことより、真面目な話、子供にとっては親が全てだから、その親に
認めてもらいたい、愛されたいっていうのは、動物として当然の欲求なのかも
しれないとも思う。今になって、その思いが表に顔を出してくれたってことは、
私の中で、何かが溶け出したのかもしれないね。

パパが死んでから、私はずっと目に見えない檻の中にいたのかも
しれない。何ものにも心を開くことなく、ただ、じっと静かに
しゃがみ込んでたのかもしれない。自分が檻の中にいるなんてことすら
気づかないままでね(苦笑)

でも、そんな生活の中で、ある時、ふと『このままじゃいけない!』って、
私の中で警報装置みたいなのが鳴って、それで、アトランティーナとの
出会いに辿り着いたんだよね。

私の中で、ここから飛び出さなきゃいけないっていう思いがあって、
でも、どうしたら、飛び出せるのかが分からないし、やっぱり面倒っていう
思いもあって、グズグズしてたタイミングで、これでもか!って
くらいの不運が続いたことで、目を覚まさせてもらったのかもしれない。

やっぱり、アトランティーナとの出会いが私の転機だったんだと思う。
今更、何言ってんだって感じではあるけどね(汗)でも、今、本当に
実感レベルで、そう思うし、そう感じてる。

アトランティーナと出会ってから、色々なことを教わって、トライして、
失敗して、またトライして、ってことを繰り返して今がある。そのお陰で、
アトランティーナと出会う前の私と比べたら、『別人!?』って自分でも
驚いちゃうくらい、変わったんだよね。

だから、そういう時間の中で、日々の中で、私の中にあった呪縛も
薄まっていってたような気がする。それで、藤崎さんから食事に
誘われるくらいにまで変わることが出来たってことなんだと思う。
せっかく巡ってきた、更なる飛躍のチャンスなんだから、無駄にしたく
ないよね。

もちろん、完璧になんてことは無理だと思うし、求めてないけど、
せめて楽しい時間を過ごしたいし、行ってみてからによるけど、
出来れば、このご縁を繋げて行きたいとも思ってる。そのために、今、
見つかった、この呪縛から完全解放を目指して、今日からしっかり
取り組んでいこうと思う。

大丈夫。そんなに気合い入れなくても私なら、あっという間に解除する
ことが出来るから。私は、何よりも私自身を信じる!だって、信じる者は
救われるんだよ(笑)ってことで、今日もお仕事、楽しんで来ますか!

会社に着いた頃には、頭も心もスッキリ爽やかで、何も引きずってない
ことが自分で分かった。だから、今日は湊さんに様子がおかしいって
言われることはないと思う。

「おはようございま~す!」

「おっ、久遠さん、おはようございます!今日も元気で、結構、結構(笑)」

「湊さん、いつもありがとうございます」

「えっ、何が?」

「湊さんは、ずっと私の挨拶につきあってくださってるじゃないですか!
湊さんの返しが私にとっての癒しなんですよ」

「そりゃ、嬉しいこと言ってくれるじゃない!僕もね、久遠さんの
元気な挨拶で元気をもらってるから、お互いさまだね。あはは」

「そうですね(笑)じゃ、今日も一日、よろしくお願いします!」

「はいよ!こちらこそね。チームは違うけど(笑)」

ほらね、湊さんにも何も言われなかった。たぶんだけど、
もう私の中で、7割くらいは解除されてるような気がするんだけど、
甘いかな?(笑)

「みんな、おはよう!」

「チーフ、おはようございます!」

「今日も張り切って、楽しみながら進めて行こうね!」

「は~い!あっ、今日、僕、外で打ち合わせ諸々あるので、
15時頃に会社を出て、そのまま直帰でも良いですか?」

「もちろん!それぞれ、仕事のペースがあると思うから、一応、
今みたいに事前に連絡は入れて欲しいけど、自分のペースで
進めてくれて構わないから」

「ありがとうございます!じゃ、今日も張り切っていきま~す!」

「はいよ!潤也くんは、いっつも元気で良いよね。見てるこっちまで
楽しくなるもん」

「それ、最高の褒め言葉です。あざ~っす!(笑)」

「他のみんなはどう?進展してる?あと、何か困ったこととか、
相談したいこととかはある?」

「とりあえず、今は大丈夫かなって感じです」

「そう、進捗状況も一応、私に共有させてね」

「はい、もちろんです!」

こんな感じで、今日の午前中も滞りなく進んだ。五十嵐智美も
あのランチ以来、何かを言ってくることもないしね。とりあえず、
穏やかな毎日が過ぎてるって感じかな。

レオンくんは、相変わらず、私に寄りつかない(汗)
マジで、藤崎さんと話したのかな?ここまで態度を急変されると、
さすがに気になるよね(苦笑)私の方から声かけてみようかな。

「レオンくん、ちょっと良い?」

「はい、何でしょう?」

「たまには、ランチ行かない?」

「えっ、ミウさんから誘ってくれるなんて、珍しいですね。
何かあったんですか?」

「いや、別に何もないけど。最近、レオンくんに避けられてるのかな
って思ったから」

「別に避けているつもりはありませんでした。でも、少し前に、
しつこいみたいなことを言われたから、遠慮した方が良いのかなと
思っていました」

「あ、そうなんだ。人って勝手なもので、ずっと傍に来られると
面倒になるけど、そうやって、ずっと来ていてくれた人が来なく
なると寂しくなるもんなんだね(苦笑)」

「えっ、じゃ、僕が近寄らなくて寂しいって思ってくれて
いたんですか?」

「う、うん、多少はね(苦笑)」

「嬉しいです。ランチ、一緒に行きましょう!」

「は、はい(汗)よろしくお願いします」

あっれ~?もしかして、誘わない方が良かった感じ?(苦笑)
ヤバイ、なんか私、自分から墓穴掘ったような、しかも自分で掘った穴に
自分から入っちゃったような気分なんですけど(汗)

な~んか、調子に乗って、余計なことしちゃったような気がする。
マジで、ヤバイかも・・・。とは言っても、時既に遅しだよね。
だって、誘っちゃったんだもん(苦笑)

ここは、腹を括るしかないね(笑)それに良い機会だよ!
今まで、見ないようにしてきた私がレオンくんに寄せる気持ちが・・・って、
えっ!?思わず本音!?っていうか私、レオンくんに寄せる気持ちを
見ないようにしてきたの!?

えっ、それ以前に私、レオンくんに気持ちを寄せてたってこと!?
マジで衝撃なんですけど!!つい、ポロッと本音がってこと?
あり得ないでしょ!もうっ!いったい、なんなの!?

でも、ここで混乱してる場合じゃない。それならそれで、やっぱり良い機会
だってことだよ。私がレオンくんに対して、どんな気持ちを寄せているのか、
これから行くランチで、しっかり見極めようじゃないの!

ほらね、やっぱり、やっちゃいけないことはやらないんだよね(笑)だから、
ランチに誘って正解ってこと。つまり、全ては必然ってことだよ。
ただ、ちょっと展開は読めないけどね(苦笑)ま、なるようになるさ!(笑)
それに・・・もしかしたら、こんなに良いチャンスはないかもしれないよ。

明日は、藤崎さんと食事に行く約束をしている日だし、その前日に
確認できるのがベストなんじゃない?やるじゃん、私!
きっと有意義なランチタイムになるよ。私は、私を信じてるからね。
あとは、任せたよ。って誰に?(笑)っていうかさ、私、めっちゃ気持ちの
切り替え早くなったよね(苦笑)

それにしても・・・。1つ出てくると次から次へと出てくるもんだね(汗)
この流れ、どこまで続いて行くんだろう・・・。でも、これは、私が
次のステージに進むっていうサインなのかもしれないよね!今はそう思って、
前に進んで行こう。


<次回へ続く>
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