ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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恋しているの?

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チェリーの事情を初めて知って、ちょっと衝撃だったけど、
自分の思いを大切にすること、教えてもらったような気がした。

本当は、こうしたいけど、周りがこう言うからとか、こっちの方が
受け容れられるからって、自分の思いを曲げたことはない?
私は、自分を曲げてばかりだったなって、ちょっと思っちゃった(苦笑)

それって、自分を大切に出来てないってことだよね。だって、もし、自分が
大好きで、大切な人が、私の思いを尊重してくれなかったら、マジで
悲しいでしょ?

私の中に居る小さな私にとって、私が一番大切で、大好きなワケで、
その大好きな私が、自分の思いを曲げるってことは、私の中に居る
小さな私を裏切るってことになるんだよ!

いつも悲しませてごめんね。私自身を味方につけたら最強になれるって
分かってるのに、出来ていないこと、今更だけど痛感してる。大切なことを
さりげなく気づかせてくれた、チェリーとアトランティーナに感謝。

そして、チェリーの事情から、自分のことを振り返った自分にも感謝。
ありがとう、私。素直に自分にも感謝できるって、なんか、とっても気持ちが
良い。これもまた、新たな発見だね。

チェリーが去ってから、改めて、弦ちゃんが買って来てくれたデザートの確認を
することになった。弦ちゃん、どんなデザートを買って来てくれたんだろう?
なんか、ワクワクしちゃうね(笑)

袋の中を覗くと、2個じゃなくて、もっとたくさん箱が入ってたの。
えっ、弦ちゃん、いったい幾つ、デザートを買って来たの?

「ね、弦夜、箱がいっぱい入っているんだけど、いったい幾つ、買って
来たの?」

「色々あった方が選ぶ楽しみもあって良いかなと思ったので、小さいものを
数多くと思って買って来ました。あと、同じお店のものよりも色々なお店の
ものの方が楽しめるじゃないですか。見ているうちに、あれもこれもって
楽しくなっちゃって、いっぱい買って来ちゃいました。ダメでしたか?」

「いや、ダメではないけど、こんなに食べられるの?」

「大丈夫ですよ。一つずつは、小さいので、余裕で食べられると思います!」

「そ、そうなの?じゃ、1つずつ開けてみるわね」

なるほど、そういうことだったんだ。でも、それって、大成功だと思う。
だって、少しずつ色々なものが食べたいじゃない?あっ、昨日の私が
そうだったからかも!ほら、デザートを選べなくて、少しずつ色々な種類を
3段トレイにしてくれたでしょ?だから、小さなデザートをたくさん買って
来てくれたんだ!

「弦ちゃん、もしかして、昨日の私を思い浮かべて買って来てくれたの?」

「昨日のミウ?」

「そう、アトランティーナにも話したでしょ?食事の後、デザートを頼もうって
ことになったんだけど、私が選べなくて、少しずつ色々な種類を3段トレイに
まとめてもらったって話。だから、今日も小さなデザートをたくさん買って来て
くれたんだよね?」

「もうバレちゃったか(笑)たぶん、見た目も可愛らしくて、キレイで、更に
味も良い小さなデザートを探したんです。昨日、ミウさんが、そういうデザートを
喜んでいたから。ミウさんが好きそうなものを僕なりに選んでみました」

「なるほど、そういうことね。まだ、箱は全部開けてないけど、弦夜、合格よ。
そういう細かいところもミウのことを覚えていてくれて、ありがとう。
最初だけじゃなくて、これからもミウのこと、ちゃんと見て、大切にしてね」

「えっ、こんなにアッサリ合格で良いんですか!?」

「何?拍子抜けした?じゃ、箱を全部開けて、見た目も味も確認してからに
する?」

「いや、一度頂いた合格宣言ですから、後で撤回っていうのは、受け付けません
からね(笑)でも、良かったぁ。実は、少しドキドキしていたんですよ(苦笑)」

「弦夜でも、そういうことがあるんだ(笑)」

「当たり前じゃないですか!アトランティーナは、この世界で例えるなら、
上司も上司、僕にとっては、社長と同じくらい上の地位にいる人なんですから。
それは、ドキドキもするでしょ!」

「そんなに構えなくても良いのに(笑)1個だけ箱を開けてみたけど、キレイで、
可愛らしいデザートよ。これなら、他のも大丈夫でしょう。とりあえず、
全部開けてみて、お昼に食べるのと、夜に食べるので、分けましょうね。
じゃ、ミウ、昼用と夜用に分けてくれる?私は、食事の支度をするから」

「えっ、手伝うよ、アトランティーナ」

「大丈夫よ。ほとんど出来上がっているし、最後の仕上げをするだけだから」

「うん、分かった。じゃ、弦ちゃん、分けるの手伝ってくれる?」

「もちろん!」

たぶん、デザートの仕分け、弦ちゃんと一緒にするのが正解だったんだと思う。
アトランティーナは、少しでも弦ちゃんと私が二人で、何か出来るように
取り計らってくれたんだと思うから。そうやって、小さなことから分かることも
たくさんあるって、今の私なら理解できるしね。アトランティーナ、お気遣い、
ありがとうございます!

弦ちゃんと二人で、デザートを昼用と夜用に分け始めると、キッチンから
良い匂いが漂ってきた。思わず、私のお腹が鳴って、二人で笑ってたら、今度は、
弦ちゃんのお腹も鳴って、二人で大笑いした。

「二人とも、楽しそうで良かったわ。でも、そんなに大笑いするようなことが
あったの?」

「キッチンから良い匂いが漂ってきて、それで私のお腹が鳴っちゃったんだけど、
その後すぐに弦ちゃんのお腹も鳴ったの(笑)」

「そうだったの?じゃ、二人とも、お腹が空いているってことね。空腹は
最高のスパイスって言うし、美味しく食べられるわね。ま、私の料理は、
空腹じゃなくても美味しいけど(笑)ところで、弦夜、今日は、いつもより
早起きだったんじゃないの?」

「ええ、実は・・・そうですね(苦笑)いつもだったら、この時間、
まだベッドの中かもしれないです(汗)」

「そうよね。だって、いつも忙しいんでしょ?芳村にこき使われているんじゃ
ないの?(笑)」

「まぁ、人遣いは荒い方ですね(苦笑)でも、芳村部長は、憎めないっていうか、
愛嬌があるっていうか、いざという時、頼りになる人だし、愛情豊かな人でも
あるから、僕だけじゃなくて、みんな、いやいや、やらされてるっていう感じでも
ないんですよ。ある意味、アトランティーナに似ているんじゃないかな(笑)」

「えっ、アトランティーナ、芳村部長のこと、知ってるの!?っていうか、
アトランティーナって、人遣いっていうか、天使遣いが荒いの?」

「あら、弦夜から聞いていないの?芳村もミウの元守護天使なのよ。それで、
声をかけて協力してくれることになっているのよ。それから弦夜、変なこと
言わないでよ!私は、人遣いも天使遣いも荒くないわよ(笑)」

「あのね、ミウさん、アトランティーナは、この世界の言葉で言うなら、
アイデアマンなんだよ。いつも色々なことを思いついては、周りを上手に
動かして実現してしまう人なの。

例えば、アトラン国が海の底に沈んだ時、アトランティーナと要になる
クリスタル、そして、少数の神官たちがポセイドン王によって、宇宙に
引き上げられて、水の惑星になったでしょ?あのアイデアもアトランティーナの
アイデアだったんだよ」

「えっ、そうだったの!?」

「そう。事前にポセイドン王と話をしていたんだよね?万が一の時には、
そうしてくださいって、ポセイドン王に頼んでいたんでしょ?」

「さすが、弦夜!全部、お見通しなのね。そうよ、ルシフェールの行動に
不審点が幾つもあったから、もしかしたら、クリスタルパワーを暴走させる
ようなことが起こるかもしれないと感じていた。

でも、そんなことが起こったら、アトラン国ごと海の底に沈んでしまう
可能性があったから、そうなってしまったら、ルシフェールの思う壺でしょ?
世の中の均衡が崩れてしまう。天使の一人として、それは避けたいと
思ったのよ」

「アトランティーナらしいよね。誰もそこまでの危機感は覚えていなかったし、
仮に危機感があったとしても、そんなアイデアを思いつく人も天使も居なかった
からね。それにアトランティーナの行動の動機は、いつも愛だということも
分かっているから、どんなにムチャブリされても、みんな従っちゃうんだよね。

きっとこれは、宇宙の平和や均衡を保つために必要な任務なんだろうって、
何も聞かなくても、そう理解するんだよ」

「やっぱり、アトランティーナってスゴイんだね!」

「スゴイかどうかは分からないけど、いつも周りにいる皆様には助けて頂いて
いるという意識はあるわ。弦夜も含めてね。今回もそうだし。本当は、
食事の後に聞こうと思ったんだけど、弦夜は、ミウに恋しているの?」

「食事の後に聞こうと思ったんだったら、それは守ってよ。さっきも言った
けど、ミウさんも僕もお腹が鳴るくらい空いているんだから(笑)」

「あっ、そうだったわね(汗)じゃ、食事の後、じっくり聞かせてもらうわ。
それで、デザートは分け終わった?」

「うん!分け終わったよ。夜用は、冷蔵庫に入れておいた方が良いよね?」

「そうだね、冷蔵庫に入れておいた方が安心だし、食べる時も美味しいと思うよ」

「じゃ、冷蔵庫に入れておきます。それで、アトランティーナ、もうテーブルに
料理を運んでも良い?」

「ええ、お願い出来る?」

「コーヒーは、どうする?食べてからにする?」

「そうねぇ・・・とりあえず、スープも作ったし、コーヒーは食後で
良いんじゃない?弦夜はどう?」

「あっ、僕はお二人にお任せします」

「じゃ、ミウ、食後にお願いね」

「は~い!」

いきなりアトランティーナが、弦ちゃんが私に恋してるのか、なんて
聞くからビックリしちゃった(苦笑)それって、本人を目の前にして
する話なのかな(汗)でも、陰でされるよりもいっか(笑)

なんか、今からドキドキしてきちゃった。ちょっと待って。弦ちゃんが
聞かれた後は、私も聞かれるってことだよね?恋してるかどうかって、
どうやったら分かるんだろう?私、どうなのかな?(汗)


<次回へ続く>
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