ドラゴンレディーの目覚め

莉絵流

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気持ちが楽になる考え方

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弦ちゃんが居ると、ちょっと不便だね(苦笑)だって、化粧落とした顔、
まだ見せたくないじゃん。でも、洗面所からベッドルームまでの間に
弦ちゃんが居るんだもん!

「弦ちゃん、寝ちゃった?」

「ううん、まだ起きてるけど、な~に?」

「私、これから歯磨いて、顔洗うんだけど、絶対に見ないでね」

「えっ、何を?」

「私のすっぴん!」

「あ~、そういうことね。あははは、見ないから安心して行ってきて」

「ありがとう。じゃ、おやすみなさい」

「おやすみ」

ササッと寝る前の歯磨きと洗顔を済ませた。アトランティーナが
クスクス笑ってる声もしっかり聞こえたからね!明日、覚えてたら
抗議しよう(笑)

なんとか、いつもの寝る前のルーティーンを済ませてからベッドの中に
入ったものの、隣の部屋で弦ちゃんが寝てると思うと、なんか落ち着かない。
私、いびきはかかない方だと思うんだけど、歯軋りが結構、激しい
らしいんだよね(汗)前につきあってた彼に指摘されたことがあったっけ。

「そんなに悔しいことがあったの?」

なんて言われて、絶句したことがあった。だって、私に悔しい思いを
させたのは、聞いてきた本人だったから(苦笑)

私以外の女性には、優しくて、よく気がついて、とってもジェントルマン
だった彼。でも、私のことは、<バカになんてしてないよ!>とは
言ってたけど、私からしたら、マジでいつもバカにされてるような気がして、
イライラしてたんだよね。なんか思い出しただけでも、ちょっとイラッと
しちゃうけど。

それで、何度も<別れたい>って言ったのに、その都度、なんだかんだと
言いくるめられて、しまいには私も面倒になって、ズルズルと続けてたって
感じ。そのうち、『別れる時は、徹底的に傷つけてやる!』な~んていう
執念まで生まれちゃったんだよね(苦笑)

彼が、とことん傷つく別れ方ってなんだろう?って真剣に考えたりも
したなぁ・・・。それで、私が出した結論は、他に好きな人が出来たって
いう理由で別れるってことだったんだよね(汗)もう、これ以外の理由なんて
あり得ない!他に好きな人が出来たから別れて、これ一択!(笑)

そんな簡単に他に好きな人なんて出来るの?とも思ったんだけど、人の思いって
いうのは、ホント、凄まじいんだよね。だって、2年くらいかかったと思うけど、
ちゃんと他に好きな人が現れたからビックリじゃない?(笑)

今は、人の思いや考えが現実になるって、アトランティーナに教わったから、
その原理も分かるけど、当時は、私が一番ビックリしたもんね!
『ホントに現れた・・・』って感じ(笑)

それで、ずっと思い描いてた通り、<他に好きな人が出来たから別れて
欲しい>って言ってやった。あの時は、本当にスッキリして気分
良かったわ(笑)って、私、相当性格が悪い女みたいだね(苦笑)

すぐには受け容れてくれなくて、新しく好きになった人とつきあってても良い
から、自分とも別れないでくれ、なんてワケ分かんないこと言い出したりして、
元々、細い人だったんだけど、げっそり痩せて、目の下に隈なんかこしらえて、
周りからは、私が悪者みたいな扱いを受けたけど、それまでに彼が私にしたこと、
言ったことを考えると、全く罪悪感なんて感じなかった。罪悪感どころか、
達成感を感じてたかも(笑)

たぶん、こんな話をすると、<そんなにイヤだったのなら、他に好きな人が
現れるまで待たなければ良いじゃない!>って言う人がほとんどだと思うの。
あとは、<そんなふうに誰かを徹底的に傷つけてやろうだなんて考えたら、
バチが当たるよ>とかね。

でも、実際には、何もバチなんて当たってない。別れてスッキリしただけ。
だって、罪悪感も感じなかったから(笑)だから、世の中で言うところの正義
なんて、ないんだと思う。

前にアトランティーナが言ってたけど、正義なんて、人の数と同じだけ
あるんだよ。法律を破るのは良くないことだし、私も法律を破ろうとは思わない
けど、その法律だって、作ったのは人間でしょ?だから、法律の抜け穴を
見つけて、上手く潜り抜けて悪いことをする人だって居るワケじゃん。

だからといって、そういう人たち全員に、バチが当たってるかって言ったら、
そうではないワケでしょ?

だから、全部自分で決めて良いんだと思う。自分の良心が全てなんだよ。
ただ、蒔いた種を刈り取るのも自分なんだけどね。自分の責任の中で、好きな
ことをしても良いんだと思う。誰かが、あ~言ったから、こ~言ったからとか、
関係ないんだよ。だって、その誰かが責任取ってくれるワケじゃないじゃん?
良くも悪くも最終的に責任を取るのは自分なんだからさ。

でもね、『絶対に傷つけてやる!』っていう執念で別れた彼氏も最初は大好き
だったんだよね(苦笑)そりゃそうでしょ!だって、好きじゃなかったら、
つきあわないワケだから。最初は、本当に大事にしてくれたの。それなのに、
段々彼が変わってしまったのは、私にも責任があったんだって、今なら
分かるんだ。

だって、あの頃の私、自分のこと、今よりもっと大事にしてなかったし、今以上に
自信がなくて、『私はダメなヤツだ』って思ってたんだもん。だから、私の私に
対する評価が、私の身体の周りを覆ってるエネルギー体に影響を与えて、それが
彼に伝わって、『コイツのことは大事にしなくても良いんだ』って誘導
しちゃったんじゃないかなって思うの。

そう考えると、彼も被害者だよね(汗)それでも、ああいう別れ方をしたこと、
後悔してないけどね(笑)いくら、私自身が私を貶めたとしても、言って良い
ことと悪いことはあるし、やって良いことと悪いことはあると思うから。別に
暴力を振るわれたワケではないけど、言葉の暴力はあったような気がする。
もう覚えてないんだけどね。その点は良くて、私、いつまでも悪いことは
覚えてないんだ(笑)

とは言っても、私の深いところに残ってて、それが今でも私の足枷になってる
かもしれないけどね(苦笑)でも、そこは、私次第じゃない?もし、傷が
残ってるのなら、今の私が、その傷を見つけて、癒してあげれば良いだけの
ことだからさ。それは、これから私が取り組んで行くことなのかな。

そう考えるとさ、男女のことって、他人には分かんないってことなんだよ。
いくら外面が良くても、彼女に対してとか、家の中で何をしてるのかなんて、
他の人には分かんないじゃない?

だから、他人が口出しすることじゃないんだって、あの時、痛感した。二人に
しか分からないことが必ずあるんだから。

それ以来、彼氏とか、ダンナのことを相談されたら、話は聞くけど、余計な
ことは言わないようにしてる。たぶん、聞いてもらうだけで満足なんだと
思うしね(苦笑)

でも、私は、誰かに相談するとかってしなかったなぁ・・・。なんかさ、
自分で彼氏のことを言うのは良いんだけど、他の人から悪く言われるのは
イヤだったんだよね(汗)あの心理、何なんだろうね(苦笑)

あっと、こんなふうに考えごとしてたら、いつまで経っても寝れないね(苦笑)
明日は、アトランティーナからまた、教えてもらうこともあるし、今夜は、
このくらいにして、ゆっくり寝とこうかな。

でもさ、『じゃ、ここまでにして寝よう』って思って、すぐにどうしたら
眠れるのかが分かるって、私、スゴくない?(笑)これもアトランティーナの
お陰だよね。あとさ、これも自分をコントロールしてるってことでしょ?
こうやって、自分のことを客観的視点で捉えられるようになったのも
アトランティーナのお陰だし、こういうことが出来る自分のこと、結構好き
だし、スゴイなって思うんだよね。

じゃ、自分を褒めたところで、頭の中と心の中を真っ白にして、あとは、
リラ~ックス。スゥ~、ハァ~、スゥ~、ハァ~、スゥ~、ハァ~。ほら、
だんだん眠くなってきた。あっ、そうだ!大天使メタトロンにお願いしないと
寝坊しちゃう!明日は、8時くらいに起きれば良いかな?ってことで、
大天使メタトロン、明日、私は8時に起きます。どうか、お力添えをお願い
します。よし!これで寝れる(笑)じゃ、おやすみなさい。

ふわぁ~。な~んか、よく寝たって感じなんだけど、寝坊してないよね?
うん、大丈夫。ちょうど8時だ!寝る前に大天使メタトロンにお願いするの、
忘れないで良かった。今朝も目覚まし無しで起きられた♪

でもさ、思うんだけど、大事なことって忘れないよね。だから、何か
しようと思ってたんだけど忘れちゃったっていうことあるでしょ?

例えば、買い物に行く時、買う物をメモして出かけても買い忘れちゃう
ことってあるじゃない?それね、きっと買わなくても良いものだったり
するんだよ。本当に必要なものは忘れないもん。っていうか、
思い出させてくれてるような気がするんだよね。

誰が思い出させてくれてるのか?それは、目に見えない存在だよ。
もしかしたら、自分の深いところにある、自分では意識することが出来ない
領域の意識、潜在意識かもしれないけどね。

そう思うようになってから、買い忘れたりってこともそうだけど、何かを
忘れちゃった時も自分を責めないようになったんだよね。だって、必要ない
から忘れたんだもん。忘れたことも必然なんだよ(笑)そう思うとストレスが
減ると思わない?たったこれだけのことで、私は、気持ち的にめっちゃ楽に
なったよ。

って、こんなことしてたら遅くなっちゃうね(汗)さっさと着替えて、
歯磨いて、顔洗わないとっ!っていうか、弦ちゃん、もう起きてるかな?
すっぴんで洗面所に行くワケでしょ?こっそり、覗いてから行こうかなぁ?
いや、ここはダッシュでしょ!化粧道具一式持って、洗面所まで駆け抜け
よう!って、そんなに広い部屋でもないんだけどね(笑)


<次回へ続く>
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