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二章 〜思惑〜
二十話 『覚悟』
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あれから数日が経った。結局、私はローラの幸せを願うことにした。だって私の気持ちがわからない。それに、ローラの幸せを壊したくないし……。
でも、やっぱりモヤモヤするしイライラする。
でも、ローラと話す時は楽しくて。ローラが笑っているだけで、私も笑っていられる。
これが恋なのか、それとも違う感情なのかは分からないけど……!
「……私、ローラのこと……どう思っているんだろう?」
初めは『恋と魔法とチョコレート』主人公兼メインヒロインなんだー、としか思ってなかったし。でも、今は違う。ローラはただの『恋と魔法とチョコレート』のヒロインじゃなくて、私の大事な友達だ。
「でも、ローラの幸せを願うって決めたんだし……」
レオン様とローラはお互い思い合ってる。だから、私が邪魔するわけにはいかない。
でも――。
「どうしてそこで諦めるんですか!」
そしてリリィにはそんなこと言われた。
彼女は私に向かって、ビシッと指をさしそう言った。まるで、私が諦めることを許さないかのように。
でも、私には無理なのだ。だって、ローラの幸せを邪魔したくないから……
「どうして諦めるんだよ!諦めんなよ!もっと熱くなれよ!」
「……ま、松岡○造?」
リリィはいきなり熱く語り始めた。しかも、懐かしくて聞いたことのある台詞を。
「いいですか、ナタリー様!恋というものはですね、障害があればあるほど燃えるものなんですよ!」
リリィはドヤ顔で、熱弁している。とゆうか、リリィは何処から知ったんだろう。私、言ってないよね?
「ナタリー様は分かりやすいんですよ。ローラ様のことを話すとき、とても楽しそうですし、幸せそうです」
「え?私ってそんなに分かりやすいの?」
そ、そんなに顔に出てたのかな?恥ずかし……!でも、そっかぁ。私ってそんなに分かりやすいんだ……
「ナタリー様!いいですか?このまま諦めるなんて、ナタリー様らしくありません!もっと熱くなりましょう!せっかく!漫画の世界に転生したんですから!」
「リリィ、なんかキャラ変わってない?」
「しょうがないじゃないですか、ナタリー様がうじうじしているからですよ」
「うっ……」
それを言われると何も言えない。でも、仕方ないじゃん!だって、ローラにはレオン様がいるんだもん……私が入る隙間なんてないんだよ……
「いいですか?確かに、漫画ではレオン様とローラ様は結ばれます。ですが!この世界線ではナタリー様はローラ様に恋したんですよ!レオン様に遠慮する必要性あります?」
めっちゃくちゃ語るやん、この子……!
「でも、ローラは……」
「想いを伝えなければ、何も変わりません!」
うう……推しカプだからリリィががめちゃくちゃ語ってくるなー。気持ちは分かるんだけどさー。
でも、私はやっぱりローラの幸せを願うよ……
だって、それが私の願いだから……
「じゃあ、ローラ様が悲しくてもいいんですか?ローラ様めちゃくちゃ悩んでましたよ?」
うっ………それは……
確かに、ローラが悩んでるのは知ってる。でも、私は……
「分かってる。でも、怖いんだよ……」
「怖い、ですか?」
「うん。だって、もし振られたら?拒絶されたら?そう思うと怖くて……私は臆病者だから」
そう、私は弱い人間なのだ。だから、傷つくのが怖くて、逃げてしまう。卑怯な人間なのだ。
でも、リリィはそんな私に向かってこう言った。
「大丈夫ですよ。仮に断れても、ローラ様はナタリー様のことを嫌いになったりしません。だって、ローラ様はナタリー様のことが大好きなんですから」
「リリィ……」
どんっ!と、力強く背中を押してくれたリリィは笑顔でそう言ってくれた。
ああ、そうか……私は逃げてたんだ。傷つくのが怖くて、傷つかないように逃げていただけなんだ。
「……だから告白しましょう!当たって砕けろ!ですよ!」
「いや、砕けちゃだめでしょ」
そんなツッコミをしながらも、私は密かに覚悟を決めていた。
でも、やっぱりモヤモヤするしイライラする。
でも、ローラと話す時は楽しくて。ローラが笑っているだけで、私も笑っていられる。
これが恋なのか、それとも違う感情なのかは分からないけど……!
「……私、ローラのこと……どう思っているんだろう?」
初めは『恋と魔法とチョコレート』主人公兼メインヒロインなんだー、としか思ってなかったし。でも、今は違う。ローラはただの『恋と魔法とチョコレート』のヒロインじゃなくて、私の大事な友達だ。
「でも、ローラの幸せを願うって決めたんだし……」
レオン様とローラはお互い思い合ってる。だから、私が邪魔するわけにはいかない。
でも――。
「どうしてそこで諦めるんですか!」
そしてリリィにはそんなこと言われた。
彼女は私に向かって、ビシッと指をさしそう言った。まるで、私が諦めることを許さないかのように。
でも、私には無理なのだ。だって、ローラの幸せを邪魔したくないから……
「どうして諦めるんだよ!諦めんなよ!もっと熱くなれよ!」
「……ま、松岡○造?」
リリィはいきなり熱く語り始めた。しかも、懐かしくて聞いたことのある台詞を。
「いいですか、ナタリー様!恋というものはですね、障害があればあるほど燃えるものなんですよ!」
リリィはドヤ顔で、熱弁している。とゆうか、リリィは何処から知ったんだろう。私、言ってないよね?
「ナタリー様は分かりやすいんですよ。ローラ様のことを話すとき、とても楽しそうですし、幸せそうです」
「え?私ってそんなに分かりやすいの?」
そ、そんなに顔に出てたのかな?恥ずかし……!でも、そっかぁ。私ってそんなに分かりやすいんだ……
「ナタリー様!いいですか?このまま諦めるなんて、ナタリー様らしくありません!もっと熱くなりましょう!せっかく!漫画の世界に転生したんですから!」
「リリィ、なんかキャラ変わってない?」
「しょうがないじゃないですか、ナタリー様がうじうじしているからですよ」
「うっ……」
それを言われると何も言えない。でも、仕方ないじゃん!だって、ローラにはレオン様がいるんだもん……私が入る隙間なんてないんだよ……
「いいですか?確かに、漫画ではレオン様とローラ様は結ばれます。ですが!この世界線ではナタリー様はローラ様に恋したんですよ!レオン様に遠慮する必要性あります?」
めっちゃくちゃ語るやん、この子……!
「でも、ローラは……」
「想いを伝えなければ、何も変わりません!」
うう……推しカプだからリリィががめちゃくちゃ語ってくるなー。気持ちは分かるんだけどさー。
でも、私はやっぱりローラの幸せを願うよ……
だって、それが私の願いだから……
「じゃあ、ローラ様が悲しくてもいいんですか?ローラ様めちゃくちゃ悩んでましたよ?」
うっ………それは……
確かに、ローラが悩んでるのは知ってる。でも、私は……
「分かってる。でも、怖いんだよ……」
「怖い、ですか?」
「うん。だって、もし振られたら?拒絶されたら?そう思うと怖くて……私は臆病者だから」
そう、私は弱い人間なのだ。だから、傷つくのが怖くて、逃げてしまう。卑怯な人間なのだ。
でも、リリィはそんな私に向かってこう言った。
「大丈夫ですよ。仮に断れても、ローラ様はナタリー様のことを嫌いになったりしません。だって、ローラ様はナタリー様のことが大好きなんですから」
「リリィ……」
どんっ!と、力強く背中を押してくれたリリィは笑顔でそう言ってくれた。
ああ、そうか……私は逃げてたんだ。傷つくのが怖くて、傷つかないように逃げていただけなんだ。
「……だから告白しましょう!当たって砕けろ!ですよ!」
「いや、砕けちゃだめでしょ」
そんなツッコミをしながらも、私は密かに覚悟を決めていた。
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