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4.魔法少女ロガシー
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「魔法少女って…… それは」
サシスは言いました。ここは、戦場です。
正確にいえば、まだ戦場にはなっていませんが、時間の問題で戦場になるでしょう。
そんなところに少女がいることが不思議といえば、不思議です。
多くの人たちは、このあたりから逃げています。
「魔法使いで、ボクは女の子だからね。だから魔法少女なんだ」
「魔法使い?」
サシスは聞きかえしました。
魔法使いについて、話には聞いたことがあります。
風、火、土、水の精霊の力をかりて、不思議な力をだす者だということをうっすらと思いだします。
サシスは魔法使いという者にであったったのは初めてです。
本当にそんな人がいるのかどうか、サシスは分かりません。もしかしたらいるかもしれません。
でも、この目の前のかわいく、きれいな少女が「魔法使い」つまり「魔法少女」であるというのは信じられませんでした。
「あれ、信じられないって顔をしているね。えっと…… 名前は?」
「ボクはサシス・セソというんだ。アイウエ王国のしたっぱの兵隊だよ。今は」
「ふーん。ボクの名前はロガシーってうんだ」
「ロガシー?」
サシスはそのきれいな少女の名を口の中でころがすように言いました。
ロガシーと名乗った、魔法少女は胸をはっています。
ほっそりとした体です。サシスが抱きかかえたら、折れてしまいそうな感じに見えました。
「魔法が使えるのかい? ロガシーは」
「ボクのことを疑っているよね? いいよ。ボクのすごい魔法をみせてあげる」
そう言うとロガシーは「トン」と一歩後ろに下がりました。
そして、くるりとまわりをみると、ごろんと転がっている大きな岩をみました。
「あの大きな岩をボクの魔法で木っ端みじんにするからね」
ロガシーはニッコリ笑ってサシスに言いました。
その岩は、サシスの身の丈ほどもあるような丸い大きな岩なのです。
サシスがどんな道具をつかっても、で木っ端みじんになどできそうにありません。
「魔法で…… そんなことができるのかい?」
「できるさ。ボクの魔法は強力なんだよ」
フンッ! と自信たっぷりにロガシーは言いました。
ロガシーは「見てて」というとすっと細い腕を前に突出し、手のひらを上に向けて構えたのです。
ロガシーの桜色をした唇がすっと動きました。
「にゅる にゅる にゅる ぷりぷる ぬるぬる ぷぷぷ ぬゅるりん ぬゅるりん ぷりぷり にゅるりん」
(これは、魔法の呪文なのか?)
サシスは思います。
「あッ!!」
サシスは思わず声を上げていました。
ロガシーの手のひらから、にゅるにゅると細く茶色のものが出てきたのです。
それは、全部が茶色ではなく、ところどころ黄土色だったり、なにかニンジンのような色をした赤いつぶつぶもまじっているようです。
にゅるにゅるぬるぬると、手のひらから出てきた「それ」はグルグルとヘビのようにとぐろを巻いていきます。
「りゅるりん ぷりっぱぁぁ!」
ロガシーが大きな声でそういうと、ヘビのとぐろを巻いたような茶色の物は、勢いよく飛んでいきました。
とがった方を先にして、岩に向かって一直線です。
空気が割れてしまうかのようなすごい音がしました。
その茶色いとぐろを巻いたものが、岩に命中したのです。
一瞬で岩が木っ端みじんとなり、バラバラと細かい砂のようになった破片が飛んできました。
「ほら、ボクの魔法ってすごいでしょ」
ロガシーは長い黒髪をゆらし言いました。
「す、すごい…… これが魔法なんだ……」
サシスは、おどろきました。
こんな、かわいく、きれいな少女が大きな岩にを木っ端みじんにしたのです。
おどろくなというほうが絶対に無理なのですから。
(土の精霊の魔法なのかな…… ボクは魔法にはくわしくはないけど……)
サシスは、自分の知っている少ない魔法の知識でそう考えました。
そして、サシスはあることを思いつきました。
「ロガシー、その魔法でボクを、いいや、ボクだけじゃない。アイウエ王国を助けてくれないか」
「うんいいよ。ボクの魔法は、そもそも、君のために使うつもりなんだから。サシス」
魔法少女ロガシーはそういってニッコリと笑うのでした。
本当にきれいでかわいい笑顔で、サシスは少しドキドキしてしまいました。
サシスは言いました。ここは、戦場です。
正確にいえば、まだ戦場にはなっていませんが、時間の問題で戦場になるでしょう。
そんなところに少女がいることが不思議といえば、不思議です。
多くの人たちは、このあたりから逃げています。
「魔法使いで、ボクは女の子だからね。だから魔法少女なんだ」
「魔法使い?」
サシスは聞きかえしました。
魔法使いについて、話には聞いたことがあります。
風、火、土、水の精霊の力をかりて、不思議な力をだす者だということをうっすらと思いだします。
サシスは魔法使いという者にであったったのは初めてです。
本当にそんな人がいるのかどうか、サシスは分かりません。もしかしたらいるかもしれません。
でも、この目の前のかわいく、きれいな少女が「魔法使い」つまり「魔法少女」であるというのは信じられませんでした。
「あれ、信じられないって顔をしているね。えっと…… 名前は?」
「ボクはサシス・セソというんだ。アイウエ王国のしたっぱの兵隊だよ。今は」
「ふーん。ボクの名前はロガシーってうんだ」
「ロガシー?」
サシスはそのきれいな少女の名を口の中でころがすように言いました。
ロガシーと名乗った、魔法少女は胸をはっています。
ほっそりとした体です。サシスが抱きかかえたら、折れてしまいそうな感じに見えました。
「魔法が使えるのかい? ロガシーは」
「ボクのことを疑っているよね? いいよ。ボクのすごい魔法をみせてあげる」
そう言うとロガシーは「トン」と一歩後ろに下がりました。
そして、くるりとまわりをみると、ごろんと転がっている大きな岩をみました。
「あの大きな岩をボクの魔法で木っ端みじんにするからね」
ロガシーはニッコリ笑ってサシスに言いました。
その岩は、サシスの身の丈ほどもあるような丸い大きな岩なのです。
サシスがどんな道具をつかっても、で木っ端みじんになどできそうにありません。
「魔法で…… そんなことができるのかい?」
「できるさ。ボクの魔法は強力なんだよ」
フンッ! と自信たっぷりにロガシーは言いました。
ロガシーは「見てて」というとすっと細い腕を前に突出し、手のひらを上に向けて構えたのです。
ロガシーの桜色をした唇がすっと動きました。
「にゅる にゅる にゅる ぷりぷる ぬるぬる ぷぷぷ ぬゅるりん ぬゅるりん ぷりぷり にゅるりん」
(これは、魔法の呪文なのか?)
サシスは思います。
「あッ!!」
サシスは思わず声を上げていました。
ロガシーの手のひらから、にゅるにゅると細く茶色のものが出てきたのです。
それは、全部が茶色ではなく、ところどころ黄土色だったり、なにかニンジンのような色をした赤いつぶつぶもまじっているようです。
にゅるにゅるぬるぬると、手のひらから出てきた「それ」はグルグルとヘビのようにとぐろを巻いていきます。
「りゅるりん ぷりっぱぁぁ!」
ロガシーが大きな声でそういうと、ヘビのとぐろを巻いたような茶色の物は、勢いよく飛んでいきました。
とがった方を先にして、岩に向かって一直線です。
空気が割れてしまうかのようなすごい音がしました。
その茶色いとぐろを巻いたものが、岩に命中したのです。
一瞬で岩が木っ端みじんとなり、バラバラと細かい砂のようになった破片が飛んできました。
「ほら、ボクの魔法ってすごいでしょ」
ロガシーは長い黒髪をゆらし言いました。
「す、すごい…… これが魔法なんだ……」
サシスは、おどろきました。
こんな、かわいく、きれいな少女が大きな岩にを木っ端みじんにしたのです。
おどろくなというほうが絶対に無理なのですから。
(土の精霊の魔法なのかな…… ボクは魔法にはくわしくはないけど……)
サシスは、自分の知っている少ない魔法の知識でそう考えました。
そして、サシスはあることを思いつきました。
「ロガシー、その魔法でボクを、いいや、ボクだけじゃない。アイウエ王国を助けてくれないか」
「うんいいよ。ボクの魔法は、そもそも、君のために使うつもりなんだから。サシス」
魔法少女ロガシーはそういってニッコリと笑うのでした。
本当にきれいでかわいい笑顔で、サシスは少しドキドキしてしまいました。
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