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巻の十八、優しく満たす
「あ、うンっ、ア、ア……」
抱きしめ合い、口づけ合いながら、もつれるようになだれ込んだ、彼の寝台。
帯を解かれ、衣を一枚ずつ丁寧に剥ぎ取られ。簪を抜き取り、靴すら脱がされてしまえば、寝台に仰向けに転がるわたしは、彼の前で、一糸まとわぬ姿になる。
(恥ずかしすぎる……)
そういうことに興味がないわけでも、期待してなかったわけでもないけど。けどっ!
「どうしたの、梨花」
「い、いや、恥ずかしいなって……」
ゴニョゴニョ。
こうして「いざ! そういうことします!」っていうのが身に迫ってくると、その、あの……。
「恥ずかしい?」
「う、うん。ほら、胸とか、あんまり大きくないし……」
物語の挿絵とかだと、下衣を脱がされた時、ムチッとした大きな胸が、たわわに実った胸がボロンッて感じでこぼれ出たのに。
(わたし、ムチッもボロンッもない……)
脱がされかけた衣が、突起した乳首に引っかかって、ちょっと抵抗した後にその姿を晒す――なんてのもあったけど、わたしのは「どうぞ見てください」みたいに、抵抗すらなく、彼の前に躍り出た。
うう。ふくらみがささやかすぎると、たとえツンっと立ち上がってても衣に引っかかるとかないのね。
「別に、胸の大きさとかで、興ざめするとかはないよ」
「うん。そうなんだけど」
そうなんだけど。そうなんだけど。そうなんだけど!
そうであってくれて、うれしいんだけど!
女子としては、そこは豊満な胸を晒したいじゃない? これからわたしを抱こうとしてる明順の勢いが加速するというか、さらに盛っちゃうというか。
それぐらいのそそる演出をしたいじゃないの。
(それでなくても、普段着で来ちゃったし)
外見がダメなら中身だけでも! 脱いじゃったら外見なんて関係ない?
思うのに、中身も貧弱じゃあ……。
(って、今の明順、興奮してくれてる?)
気になって、視線を彼の脚の間に移動させる。
わたしと同じように衣を脱いだけど(わたしが脱がせたわけじゃない)、最後の砦のように、下履きだけは脱いでいない明順。
「わっ……!」
その下履きの下から押し上げて主張しているものの存在に、目が釘付けになる。
裸のわたしを見て、興奮してくれるのはうれしいけど。
「ゴメン。そんなに見ないでくれる?」
「え、ああ、ごっ、ゴメン!」
「誰だって、今のキミを見たら、こうなるよ。とても興奮する」
誰だって? いやいや。
「それはないわ」
ブンブンと首を振る。
「わたしの裸体で、そこまで興奮してくれるのは明順だけよ? きっと他の男なら、シオシオに萎えてるわよ」
顔も十人並み、胸もささやかすぎるわたしなんて。
それまで盛ってギンギンだったとしても、一瞬でシュンっとなっちゃうわよ。
「……他の男って。見せて試すつもり?」
へ?
「んなわけないでしょう! 他の男なら、こうして衣を脱がせにかかったところで、股間を蹴っ飛ばして終わりよ、終わり!」
盛った肉竿へし折って、その下の玉も蹴り潰してやる!
「よかった」
クスッと、笑った明順。
「それなら、こうしてキミのキレイな体を見るのは、僕が初めてなんだね」
「初めてもなにも。最初で最後よ」
次に誰かに見せる――なんて予定もなければ、見せたくもない。
「明順だけよ」
って。あ。
「なに? うれしいこと言ってくれたと思ったけど」
「ううん。わたしの裸、一人だけ見せたことあったな~って」
「誰?」
問う彼の声が、氷のように冷ややかになった。
「玉鈴よ。彼女には、毎日着替えを手伝ってもらってるし」
イタズラ成功。
恐ろしいほど真顔に戻ってた明順の鼻を、グイッと指で押し返す。すると、厳しい目つきになってた彼の目が、パチパチとまばたきをくり返し、キョトンとした感じになる。
「って、まさか、そこまで嫉妬されるとは思わなかったわ~」
クスクス。
「――梨花」
サッと顔を赤らめた彼。
「キミは僕に抱き潰されたいの?」
ほへ?
「そんなふうに僕を嫉妬させて、からかったりして」
からかいはしたけど、抱き潰されは予定外ですけどっ!?
「それでなくても、全然余裕なくて。でも、初めてのキミを怖がらせたくなくて、必死に抑えてるっていうのに」
「そ、そうだったの?」
「そうだったの」
さっきからずっといっぱい口づけをくり返して。胸とかいっぱい触って。……気持ちよくさせられて。
こ、これで「抑えてる」? だったら、抑えてなかったら、どんな感じなの?
「あ、ウッ……」
問いの答えはすぐに来た。
わたしのささやかな双丘。その片方、ガシッと掴むと、指の間から顔を覗かせた乳首を、親指で押しつぶす。
それだけじゃない。
「ン、ンンッ……!」
もう片方の乳首は、彼に吸いつかれ、舌で舐められ、こねられ、押しつぶされて……。
「あ、アアッ、ア……」
胸ってこんなに気持ちいいのっ!?
両方の胸から与えられる刺激に、背が反る。
「もっとしてほしいの?」
背を反らしたせいで、深くしゃぶりつかれる。もっとしてと言ってるみたいだけど。
「わっ、わかんないっ!」
気持ちいいのはわかる。でも、もっとしてほしいのかどうかは、わかんない!
「じゃあ、わかるまでやろうか」
「ヒンッ!」
ジュルジュル。チュパチュパ。
グニグニ。クニュクニュ。
指と舌。どちらの刺激も強すぎて。気持ちよくて。
「アッ、アアッ、ンアッ、アッ……」
気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。
わからないことなんて、全然ない。気持ちいいがドンドン体の中に溢れてくる。
「明順、明ジュ……、アアッ!」
気持ちいいに溺れそう。溺れて、何もかもわからなくなる。
「梨花、気持ちいいの?」
「う、うん! 気持ちい……アッ!」
最後まで言えないまま、また背を反らす。
「うれしいこと、言ってくれるね」
わたしの両胸を掴んだ彼の手。唇は、そのまま胸の下、みぞおち、臍へと伝っていく。
「キミの体、どこも柔らかくて、いい匂いがして。むしゃぶりつきたくて、仕方ないけど……」
「アァンッ!」
グイッと持ち上げられた腰。自然に開いた脚。そのせいで、大切な、誰にも見せたことのない秘めたる部分が、彼の前に晒される。
(恥ずかしいっ……!)
「閉じないで。よく見せてよ」
閉じようともがいた脚は、アッサリと彼の腕で遮られる。
「すごく濡れてるね。赤い花びらのよう。甘い香りも漂って。ホント、花みたいにキレイだ」
「ヤッ……」
花みたいって褒められても、恥ずかしさは軽減されない。わたしも知らない、わたしの大切なところ。そんなにしげしげ見られたら……っ!
「ツンっと上向いた花芽も愛らしいけど。ああ、また蜜が溢れてきた」
「あヴッ……!」
その蜜を、ツツッと指でなぞって掬い上げられる。それだけで、腰がビクンと大きく跳ねた。
「こういう関係になって。興奮してるのは僕だけじゃないってわかって。うれしいよ、梨花」
ジュルッ。
「アッ、アアッ……!」
彼の頭がわたしの脚の間に潜る。胸と同じように、そこを彼がこねたのだろう。吸い上げたのだろう。
「アッ、ハッ……」
一瞬。ほんの一瞬だけど、目の前が真っ白になって、息が止まった。心臓も止まったかもしれない。
胸よりも何倍もすごい衝撃が身を襲った。
けど。
ジュル、ジュル。
チュク、チュク。
彼の責めは終わらなくて。
「アッ、そ、そんなにっ、アアッ、アッ……」
飛びそうになる意識を必死に掴まえながら、身悶え、嬌声を上げる。
嬌声を上げるのって、場を盛り上げるためとか、小説で「スケベなことやってま~っす」ってのを強調するために書かれてるもんだと思ってたけど。
「アッ、いアッ、アッ、アア……」
違う。
これは、気持ち良すぎて、どうにかなりそうなのを抑えるため、少しでも気持ちいいを逃したくて上げる声なんだ。
喘がなきゃ。わたし、気持ちいいでどうにかなりそう!
「アァアアッ……!」
上げてもおかしくなるっ!
抱きしめ合い、口づけ合いながら、もつれるようになだれ込んだ、彼の寝台。
帯を解かれ、衣を一枚ずつ丁寧に剥ぎ取られ。簪を抜き取り、靴すら脱がされてしまえば、寝台に仰向けに転がるわたしは、彼の前で、一糸まとわぬ姿になる。
(恥ずかしすぎる……)
そういうことに興味がないわけでも、期待してなかったわけでもないけど。けどっ!
「どうしたの、梨花」
「い、いや、恥ずかしいなって……」
ゴニョゴニョ。
こうして「いざ! そういうことします!」っていうのが身に迫ってくると、その、あの……。
「恥ずかしい?」
「う、うん。ほら、胸とか、あんまり大きくないし……」
物語の挿絵とかだと、下衣を脱がされた時、ムチッとした大きな胸が、たわわに実った胸がボロンッて感じでこぼれ出たのに。
(わたし、ムチッもボロンッもない……)
脱がされかけた衣が、突起した乳首に引っかかって、ちょっと抵抗した後にその姿を晒す――なんてのもあったけど、わたしのは「どうぞ見てください」みたいに、抵抗すらなく、彼の前に躍り出た。
うう。ふくらみがささやかすぎると、たとえツンっと立ち上がってても衣に引っかかるとかないのね。
「別に、胸の大きさとかで、興ざめするとかはないよ」
「うん。そうなんだけど」
そうなんだけど。そうなんだけど。そうなんだけど!
そうであってくれて、うれしいんだけど!
女子としては、そこは豊満な胸を晒したいじゃない? これからわたしを抱こうとしてる明順の勢いが加速するというか、さらに盛っちゃうというか。
それぐらいのそそる演出をしたいじゃないの。
(それでなくても、普段着で来ちゃったし)
外見がダメなら中身だけでも! 脱いじゃったら外見なんて関係ない?
思うのに、中身も貧弱じゃあ……。
(って、今の明順、興奮してくれてる?)
気になって、視線を彼の脚の間に移動させる。
わたしと同じように衣を脱いだけど(わたしが脱がせたわけじゃない)、最後の砦のように、下履きだけは脱いでいない明順。
「わっ……!」
その下履きの下から押し上げて主張しているものの存在に、目が釘付けになる。
裸のわたしを見て、興奮してくれるのはうれしいけど。
「ゴメン。そんなに見ないでくれる?」
「え、ああ、ごっ、ゴメン!」
「誰だって、今のキミを見たら、こうなるよ。とても興奮する」
誰だって? いやいや。
「それはないわ」
ブンブンと首を振る。
「わたしの裸体で、そこまで興奮してくれるのは明順だけよ? きっと他の男なら、シオシオに萎えてるわよ」
顔も十人並み、胸もささやかすぎるわたしなんて。
それまで盛ってギンギンだったとしても、一瞬でシュンっとなっちゃうわよ。
「……他の男って。見せて試すつもり?」
へ?
「んなわけないでしょう! 他の男なら、こうして衣を脱がせにかかったところで、股間を蹴っ飛ばして終わりよ、終わり!」
盛った肉竿へし折って、その下の玉も蹴り潰してやる!
「よかった」
クスッと、笑った明順。
「それなら、こうしてキミのキレイな体を見るのは、僕が初めてなんだね」
「初めてもなにも。最初で最後よ」
次に誰かに見せる――なんて予定もなければ、見せたくもない。
「明順だけよ」
って。あ。
「なに? うれしいこと言ってくれたと思ったけど」
「ううん。わたしの裸、一人だけ見せたことあったな~って」
「誰?」
問う彼の声が、氷のように冷ややかになった。
「玉鈴よ。彼女には、毎日着替えを手伝ってもらってるし」
イタズラ成功。
恐ろしいほど真顔に戻ってた明順の鼻を、グイッと指で押し返す。すると、厳しい目つきになってた彼の目が、パチパチとまばたきをくり返し、キョトンとした感じになる。
「って、まさか、そこまで嫉妬されるとは思わなかったわ~」
クスクス。
「――梨花」
サッと顔を赤らめた彼。
「キミは僕に抱き潰されたいの?」
ほへ?
「そんなふうに僕を嫉妬させて、からかったりして」
からかいはしたけど、抱き潰されは予定外ですけどっ!?
「それでなくても、全然余裕なくて。でも、初めてのキミを怖がらせたくなくて、必死に抑えてるっていうのに」
「そ、そうだったの?」
「そうだったの」
さっきからずっといっぱい口づけをくり返して。胸とかいっぱい触って。……気持ちよくさせられて。
こ、これで「抑えてる」? だったら、抑えてなかったら、どんな感じなの?
「あ、ウッ……」
問いの答えはすぐに来た。
わたしのささやかな双丘。その片方、ガシッと掴むと、指の間から顔を覗かせた乳首を、親指で押しつぶす。
それだけじゃない。
「ン、ンンッ……!」
もう片方の乳首は、彼に吸いつかれ、舌で舐められ、こねられ、押しつぶされて……。
「あ、アアッ、ア……」
胸ってこんなに気持ちいいのっ!?
両方の胸から与えられる刺激に、背が反る。
「もっとしてほしいの?」
背を反らしたせいで、深くしゃぶりつかれる。もっとしてと言ってるみたいだけど。
「わっ、わかんないっ!」
気持ちいいのはわかる。でも、もっとしてほしいのかどうかは、わかんない!
「じゃあ、わかるまでやろうか」
「ヒンッ!」
ジュルジュル。チュパチュパ。
グニグニ。クニュクニュ。
指と舌。どちらの刺激も強すぎて。気持ちよくて。
「アッ、アアッ、ンアッ、アッ……」
気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。
わからないことなんて、全然ない。気持ちいいがドンドン体の中に溢れてくる。
「明順、明ジュ……、アアッ!」
気持ちいいに溺れそう。溺れて、何もかもわからなくなる。
「梨花、気持ちいいの?」
「う、うん! 気持ちい……アッ!」
最後まで言えないまま、また背を反らす。
「うれしいこと、言ってくれるね」
わたしの両胸を掴んだ彼の手。唇は、そのまま胸の下、みぞおち、臍へと伝っていく。
「キミの体、どこも柔らかくて、いい匂いがして。むしゃぶりつきたくて、仕方ないけど……」
「アァンッ!」
グイッと持ち上げられた腰。自然に開いた脚。そのせいで、大切な、誰にも見せたことのない秘めたる部分が、彼の前に晒される。
(恥ずかしいっ……!)
「閉じないで。よく見せてよ」
閉じようともがいた脚は、アッサリと彼の腕で遮られる。
「すごく濡れてるね。赤い花びらのよう。甘い香りも漂って。ホント、花みたいにキレイだ」
「ヤッ……」
花みたいって褒められても、恥ずかしさは軽減されない。わたしも知らない、わたしの大切なところ。そんなにしげしげ見られたら……っ!
「ツンっと上向いた花芽も愛らしいけど。ああ、また蜜が溢れてきた」
「あヴッ……!」
その蜜を、ツツッと指でなぞって掬い上げられる。それだけで、腰がビクンと大きく跳ねた。
「こういう関係になって。興奮してるのは僕だけじゃないってわかって。うれしいよ、梨花」
ジュルッ。
「アッ、アアッ……!」
彼の頭がわたしの脚の間に潜る。胸と同じように、そこを彼がこねたのだろう。吸い上げたのだろう。
「アッ、ハッ……」
一瞬。ほんの一瞬だけど、目の前が真っ白になって、息が止まった。心臓も止まったかもしれない。
胸よりも何倍もすごい衝撃が身を襲った。
けど。
ジュル、ジュル。
チュク、チュク。
彼の責めは終わらなくて。
「アッ、そ、そんなにっ、アアッ、アッ……」
飛びそうになる意識を必死に掴まえながら、身悶え、嬌声を上げる。
嬌声を上げるのって、場を盛り上げるためとか、小説で「スケベなことやってま~っす」ってのを強調するために書かれてるもんだと思ってたけど。
「アッ、いアッ、アッ、アア……」
違う。
これは、気持ち良すぎて、どうにかなりそうなのを抑えるため、少しでも気持ちいいを逃したくて上げる声なんだ。
喘がなきゃ。わたし、気持ちいいでどうにかなりそう!
「アァアアッ……!」
上げてもおかしくなるっ!
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