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その7 市井にて(1)
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「美味しい!」
私はお忍び中。屋台のお肉は美味しい!!
日頃、マナーとかでお淑やかに食べてるがあまり食べた気にならない。
って食べ歩きが最高ね。
いつもなら一緒に来るルースはジェラルド卿が明日帰国するため、家族揃ってのランチで昼間は出かれられないらしい。
だから今日にしたんだけどね!
内緒ね。いつも一緒なんて肩苦しいわ。
!のびのびするわよ!
街に来るとルースはいつも
僕の側から離れないでと、がっしり手を繋ぐ。
もう15歳だがなんでそう子供扱いするのかしら。
ルースだって同い年じゃない。
まあ、それなりに私よりはしっかりしてると思うけど。
口うるさい母親みたい。
も前世は子供達に対してをそんなふうにしていたかも。
鬱陶しかったわね。
1人と言ってもちゃんと、侍女には付いてきてもらってるから大丈夫。
ドン!あら、だれかとぶつかってしまったわ。
「すみません。」
フードを深く被った男の人だった。
「申し訳ない。あ!えっ??ちょっと、ちょっと来てくれ」
私は腕をグイッて引っ張られてフルーツ屋の屋台の横に連れてこらた。
何この人!人攫い?いやっ~!
サンドラ、ああ侍女の名前ね、は私を見失っていないかしら。
「離してください!いやっ」
「シャーリー、ごめんごめん。落ち着いて私だよ。一人で何やってるんだ?」
彼はすっとフードを脱いで自分の顔を見せた。
フードの中から出てきたのは金髪の爽やかイケメンだ。
殿下~???!!
「いやっ、何って、ちょっと、ねぇ~。」
「ははん、お忍びか。大丈夫、わかるよ。毎日毎日屋敷の中じゃつまらないからね。実は私も同じなんだよ。」
私達は顔を見合ってクスッと笑った。
「殿下は何ですか?フードかぶっていかにも怪しい人じゃないですか?」
「その点君はちゃんと平民の格好だね。三つ編みかわいいよ。似合ってる。」
今日は三つ編みにメイクにはそばかすなんていれて庶民ファッションだ。
「殿下はどうにかならないんですか?いつもなんですか?」
「まあ、そうだが…」
すっと隣に体格のいいグレイの短い髪をした人がやってきた。
「レオンハルト様。」
「ああ、知り合いだ。大丈夫だ。」
ああ、護衛さんね。
「せっかくだから今日は君とご一緒してもいいかな?」
「その格好でですか?」
「あ、いや。この格好が嫌なら何とかしようか?」
「ま、いいですよ。
でも私は少し寄りたいところがあるんです。付き合っていただけるならいいですよ。」
仲間が一人加わった。チャラララーン、って感じね。
「パンヤさん!こんにちは。」
「おや、シャーリー。久しぶりだね。」
「学校が始まったがりなかなか来れないの。あ!カーターも久しぶりね。」
「シャーリーだ!」
小さな男の子が飛びついてきた。
パンヤさんはこの街のパン屋さんだ。
名前を聞いた時は少し笑ってしまった。
カーターはその息子だ。
「今日はまだクロワッサンは残ってる?パンヤさんのクロワッサン大好きなのよ。」
「おや?今日はいつもの子じゃないね?」
殿下はフードを脱いで頭を下げた。
「いつもの子のお兄さんかい?よく似てるね。」
少し殿下の顔色が変わったような気がした。
「でもいつもの子はいつも鋭い目つきをしているけど、彼はいいわね。
とても優しそうだ。シャーリーも結婚するんならこっちの彼にした方がいいよ。
絶対に幸せにしてくれそうだよ。」
「もう!パンヤさんったら何言ってんですか。」
ん?殿下の顔が明るくなった。ニコニコしてるわ。
「腰の調子はどうですか?今日も湿布を持ってきましたよ」
「いつもありがとうね。助かるよ。」
「こんなに美味しいパンを食べさせてもらえるんです。
早く腰治してどんどん作ってもらわないといけないですからね。
あ、この小麦粉はあちらの棚でいいですか?」
「ああ、いつもありがとう。」
「僕も手伝ってるんだよ!」
カーターが嬉しそうに隣にやってくる。
「カーターは良い子ね。
そんなお利口さんには飴を持ってきたから後であげるね。
これを片付けるまで待っててね。」
どこの世界でも子供は飴ちゃんに弱いのだ。
私がいつものように小麦粉を倉庫の棚にしまおうとしたら
「私がやるよ。」
すっと殿下が隣に立って持ってくれた。
さすがです。そんなさりげなく優しくされたら好きになってしまいますよ。
私は隣の砂糖が入っているらしい片手で持てる小さな袋を持ち上げた。
「あんたは王妃にはならないのかい?」
パッ、パンヤさん!何言い出すの!!
王太子殿下がいるのよっ!!
思わず袋を落としそうになってしまった。
隣で殿下も吹き出した。
「今の国王様も王妃様とても良い方で、少しは私達の暮らしも以前より良くなってはいるんだけど、あんたが王妃になったらもっと良くなりそうだ。この街のみんなそう思ってるよ。」
「無理です!無理!そんなの無理です!!
国王様も王妃様、そして周りの方もすごくすごく頑張っているんです。私なんか何も出来ないです。」
「だね。お忍びでばかりでお城には居なさそうだ。そんな跳ねっ返りの王妃なんていらないわね~。」
「でしょう~。私はこの方がいいんです。」
顔が引きつるわ。
はははっ。本当突然何言位出すのか。
焦ったわ。ん?殿下が隣でニヤニヤしてる。
「私はいつでも歓迎するがどうだ?」
「えっ!」
殿下は隣で大笑いしていた。
冗談か・・冗談だよね。
びっくりした。
その後も靴屋のパンキソンさん、食堂のヤードンさん、雑貨屋の…花屋の…まあいろいろ回ったわ。
最後に近くの孤児院にパンヤさんのパンを届けに行って終了だ。
「シャーリー、君はいつもこんなに回ってるのか?」
「あら?殿下。お疲れですか?」
「大丈夫だ。一応これでも鍛えてるからね。」
行く先々でいろいろ手伝わせてしまった。
しかしそれでも笑顔を崩さない殿下は流石だわ。
「さあ!行きましょうか?」
「へっ?今からまだどこか行くのか?」
「はい!近くに美味しいレストランがあるんです。
いろいろ力仕事までさせてしまい申し訳ありません。
疲れたでしょう?冷たい果実水でも飲みながら食事にしませんか?」
「それ、いい提案だね。」
もうお昼の時間はとっくに過ぎている。
私は目的の店に向かって殿下と歩き出した。
私はお忍び中。屋台のお肉は美味しい!!
日頃、マナーとかでお淑やかに食べてるがあまり食べた気にならない。
って食べ歩きが最高ね。
いつもなら一緒に来るルースはジェラルド卿が明日帰国するため、家族揃ってのランチで昼間は出かれられないらしい。
だから今日にしたんだけどね!
内緒ね。いつも一緒なんて肩苦しいわ。
!のびのびするわよ!
街に来るとルースはいつも
僕の側から離れないでと、がっしり手を繋ぐ。
もう15歳だがなんでそう子供扱いするのかしら。
ルースだって同い年じゃない。
まあ、それなりに私よりはしっかりしてると思うけど。
口うるさい母親みたい。
も前世は子供達に対してをそんなふうにしていたかも。
鬱陶しかったわね。
1人と言ってもちゃんと、侍女には付いてきてもらってるから大丈夫。
ドン!あら、だれかとぶつかってしまったわ。
「すみません。」
フードを深く被った男の人だった。
「申し訳ない。あ!えっ??ちょっと、ちょっと来てくれ」
私は腕をグイッて引っ張られてフルーツ屋の屋台の横に連れてこらた。
何この人!人攫い?いやっ~!
サンドラ、ああ侍女の名前ね、は私を見失っていないかしら。
「離してください!いやっ」
「シャーリー、ごめんごめん。落ち着いて私だよ。一人で何やってるんだ?」
彼はすっとフードを脱いで自分の顔を見せた。
フードの中から出てきたのは金髪の爽やかイケメンだ。
殿下~???!!
「いやっ、何って、ちょっと、ねぇ~。」
「ははん、お忍びか。大丈夫、わかるよ。毎日毎日屋敷の中じゃつまらないからね。実は私も同じなんだよ。」
私達は顔を見合ってクスッと笑った。
「殿下は何ですか?フードかぶっていかにも怪しい人じゃないですか?」
「その点君はちゃんと平民の格好だね。三つ編みかわいいよ。似合ってる。」
今日は三つ編みにメイクにはそばかすなんていれて庶民ファッションだ。
「殿下はどうにかならないんですか?いつもなんですか?」
「まあ、そうだが…」
すっと隣に体格のいいグレイの短い髪をした人がやってきた。
「レオンハルト様。」
「ああ、知り合いだ。大丈夫だ。」
ああ、護衛さんね。
「せっかくだから今日は君とご一緒してもいいかな?」
「その格好でですか?」
「あ、いや。この格好が嫌なら何とかしようか?」
「ま、いいですよ。
でも私は少し寄りたいところがあるんです。付き合っていただけるならいいですよ。」
仲間が一人加わった。チャラララーン、って感じね。
「パンヤさん!こんにちは。」
「おや、シャーリー。久しぶりだね。」
「学校が始まったがりなかなか来れないの。あ!カーターも久しぶりね。」
「シャーリーだ!」
小さな男の子が飛びついてきた。
パンヤさんはこの街のパン屋さんだ。
名前を聞いた時は少し笑ってしまった。
カーターはその息子だ。
「今日はまだクロワッサンは残ってる?パンヤさんのクロワッサン大好きなのよ。」
「おや?今日はいつもの子じゃないね?」
殿下はフードを脱いで頭を下げた。
「いつもの子のお兄さんかい?よく似てるね。」
少し殿下の顔色が変わったような気がした。
「でもいつもの子はいつも鋭い目つきをしているけど、彼はいいわね。
とても優しそうだ。シャーリーも結婚するんならこっちの彼にした方がいいよ。
絶対に幸せにしてくれそうだよ。」
「もう!パンヤさんったら何言ってんですか。」
ん?殿下の顔が明るくなった。ニコニコしてるわ。
「腰の調子はどうですか?今日も湿布を持ってきましたよ」
「いつもありがとうね。助かるよ。」
「こんなに美味しいパンを食べさせてもらえるんです。
早く腰治してどんどん作ってもらわないといけないですからね。
あ、この小麦粉はあちらの棚でいいですか?」
「ああ、いつもありがとう。」
「僕も手伝ってるんだよ!」
カーターが嬉しそうに隣にやってくる。
「カーターは良い子ね。
そんなお利口さんには飴を持ってきたから後であげるね。
これを片付けるまで待っててね。」
どこの世界でも子供は飴ちゃんに弱いのだ。
私がいつものように小麦粉を倉庫の棚にしまおうとしたら
「私がやるよ。」
すっと殿下が隣に立って持ってくれた。
さすがです。そんなさりげなく優しくされたら好きになってしまいますよ。
私は隣の砂糖が入っているらしい片手で持てる小さな袋を持ち上げた。
「あんたは王妃にはならないのかい?」
パッ、パンヤさん!何言い出すの!!
王太子殿下がいるのよっ!!
思わず袋を落としそうになってしまった。
隣で殿下も吹き出した。
「今の国王様も王妃様とても良い方で、少しは私達の暮らしも以前より良くなってはいるんだけど、あんたが王妃になったらもっと良くなりそうだ。この街のみんなそう思ってるよ。」
「無理です!無理!そんなの無理です!!
国王様も王妃様、そして周りの方もすごくすごく頑張っているんです。私なんか何も出来ないです。」
「だね。お忍びでばかりでお城には居なさそうだ。そんな跳ねっ返りの王妃なんていらないわね~。」
「でしょう~。私はこの方がいいんです。」
顔が引きつるわ。
はははっ。本当突然何言位出すのか。
焦ったわ。ん?殿下が隣でニヤニヤしてる。
「私はいつでも歓迎するがどうだ?」
「えっ!」
殿下は隣で大笑いしていた。
冗談か・・冗談だよね。
びっくりした。
その後も靴屋のパンキソンさん、食堂のヤードンさん、雑貨屋の…花屋の…まあいろいろ回ったわ。
最後に近くの孤児院にパンヤさんのパンを届けに行って終了だ。
「シャーリー、君はいつもこんなに回ってるのか?」
「あら?殿下。お疲れですか?」
「大丈夫だ。一応これでも鍛えてるからね。」
行く先々でいろいろ手伝わせてしまった。
しかしそれでも笑顔を崩さない殿下は流石だわ。
「さあ!行きましょうか?」
「へっ?今からまだどこか行くのか?」
「はい!近くに美味しいレストランがあるんです。
いろいろ力仕事までさせてしまい申し訳ありません。
疲れたでしょう?冷たい果実水でも飲みながら食事にしませんか?」
「それ、いい提案だね。」
もうお昼の時間はとっくに過ぎている。
私は目的の店に向かって殿下と歩き出した。
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