17 / 49
1章
奈落の底
しおりを挟む
落ちる落ちる、ひたすら落ちる。
私は自分で作った落とし穴をひたすら落ち続けていた。
もうどのくらい落ちたかさっぱりわからない。
四方は穴というか、壁に囲まれているし、風魔法でブレーキをかけながら落ちているので速度もよく分からない。かなりすごいスピードだって言うのはわかるんだけど。
もしかしてダンジョン1階層の床を抜けなかったら困るなあと思って、だいぶ頑張って魔力を注いだんだけど、どうにもやりすぎたっぽい。まいったなあ。
そして、落ちる落ちる。まだまだ落ちる。
もう何m落ちて行ったのか分からない。何百mかもしれない。
これもしかしてやっちまったんじゃないだろうか?
このまままっすぐ行くと奈落の底に行ってそのまま死んでしまうような事が起こらないだろうか?うーん。
悩んでたら突然四方の壁がなくなって外に放り出された。
おおっ!やべえ減速!下に勢いよく風魔法を放ったが、一歩遅かったようで思い切り足を打った。
いっ・・・・ああああああおおおおおお!
「おおおおお…!」
いったあああああ いいいたああああいいい。
本当に痛いときは『いったーい☆ミ』なんてかわいい声は出ない。
『ううう』や『おおお』だ。もしくは何も声が出ないか。
その点で言えば今回は満点だ。すごく痛い。おおお。右足が変な方向向いてる。
骨も見えてる……見なきゃよかった。
でもこの穴からは少し動かないと。上から石でも落とされたら死んじゃう。
ズリズリと這うようにして穴の横に移動。上は天井が見える。ってことは大丈夫だ。
痛ったたた。えらい目に遭った。
でも痛みはなんだかさっきよりマシになってきたような気がする。脂汗も引いた。あれ?
そう思って足を見ると、ひん曲がっていたのが元に戻りながら治ってる。出血も止まってるし。
おげえ、自分の足だけどきもちわるい。見ないようにして治癒魔法かけとこ。
「あ、そうだプリンちゃん?」
プリンちゃんはすぐそこでプルプルしてる。
怪我をしているかと思ったけど平気だ。案外スライムって防御力高いんだね。
自分が落ち着いたから一応プリンちゃんにも治癒魔法を書けながら話しかける。
「いやあ、危ないところだったねえ。大丈夫だった?それにしてもココはどこなんだろ?」
(ぷるぷる)
さっきまでいたユグ裏ダンジョンはむき出しの土に木の根や苔みたいなのがいっぱい見えているダンジョンだった。ところが今は違う。
ここはまるで森の中のようだ。
木は沢山あるが、根っこじゃなくって普通にそこらに生えているような木ばかりだ。
「うーん?ここってもしかして表の方?しかもかなり下層じゃないかなあ?」
(ぷるぷるぷる)
プリンちゃんが話しかけてることは大体分かってるんだよね。
返事もしてくれてるっぽいし。
でもプリンちゃんが何言ってるかは私にはあんまりよく分からない。
相互コミュニケーションをしてみたいもんだ。
さて、ここがユグドラシルダンジョンの表のダンジョンの方だとして、何層でどうすればいいか。
どうやって脱出するか。それが新たな問題だ。一応、一番簡単な方法はどうにかしてさっきの穴を登ることだ。
でも、登っている最中に穴の上から石や槍をポイポイされると詰む。それを弾いたり防御しながら上に上がる、もしくは上にいる奴がどこかに行くまで待つ。いつまで?さっぱり分からない。うーん。
それよりはこっちのダンジョンを探索したいという方が強い。
そもそも今は緊急時なんだから表のダンジョンの方をウロウロしても仕方ないと思うんだ!
そうだ仕方ない、そうしよう。困った困った。いやあ、しょうがないなあ。
探索しようということに私の中で決まったけれど、魔力がかなり減ってる感じがするし、足もまだ治りきってない。勝手に治ってるけどこれはどんどん魔力食ってる感じがするなあ。
レベルアップで変なスキル生えたんじゃないかなあ?
しかし疲れた。緊張したし。
あいつめっちゃ強いじゃん。あんなん無理無理。
緊張して疲れたし魔力もいっぱい使ったし、こんな時は寝るに限るよね。
探索したいけどまずは体力を回復させてからだね。
ってことでアースウォールを使って部屋の隅っこに壁を作る。
元々のダンジョンの壁が一面、それに追加して壁を3面作って私の居たところをぐるっと囲むように、小部屋を作った。上は念のために天井まで届く高い壁にしたよ。
ついでに私が落ちてきた落とし穴もふさいでおこうっと。石ならもう離れてたらなんともないし怖くないけど、おしっことか落とされるとホント気分的に最悪だし。
そう思って上を見ると落とし穴は半分自分でふさがってきていたようだが、とりあえず土魔法で詰めておく。
小部屋を密閉すると真っ暗になってしまったので、指の太さの空気穴を開けて魔力で弱い光を作る。
ズボズボズボっと。ちょっと楽しいな。
あー、これはホントに眠くなってきた。うす暗くてちょうどいい感じだ。
「プリンちゃん見張りよろしく~」
(ぷる!?)
さくっとプリンちゃんに見張りを押し付けて、私は寝る!
私は自分で作った落とし穴をひたすら落ち続けていた。
もうどのくらい落ちたかさっぱりわからない。
四方は穴というか、壁に囲まれているし、風魔法でブレーキをかけながら落ちているので速度もよく分からない。かなりすごいスピードだって言うのはわかるんだけど。
もしかしてダンジョン1階層の床を抜けなかったら困るなあと思って、だいぶ頑張って魔力を注いだんだけど、どうにもやりすぎたっぽい。まいったなあ。
そして、落ちる落ちる。まだまだ落ちる。
もう何m落ちて行ったのか分からない。何百mかもしれない。
これもしかしてやっちまったんじゃないだろうか?
このまままっすぐ行くと奈落の底に行ってそのまま死んでしまうような事が起こらないだろうか?うーん。
悩んでたら突然四方の壁がなくなって外に放り出された。
おおっ!やべえ減速!下に勢いよく風魔法を放ったが、一歩遅かったようで思い切り足を打った。
いっ・・・・ああああああおおおおおお!
「おおおおお…!」
いったあああああ いいいたああああいいい。
本当に痛いときは『いったーい☆ミ』なんてかわいい声は出ない。
『ううう』や『おおお』だ。もしくは何も声が出ないか。
その点で言えば今回は満点だ。すごく痛い。おおお。右足が変な方向向いてる。
骨も見えてる……見なきゃよかった。
でもこの穴からは少し動かないと。上から石でも落とされたら死んじゃう。
ズリズリと這うようにして穴の横に移動。上は天井が見える。ってことは大丈夫だ。
痛ったたた。えらい目に遭った。
でも痛みはなんだかさっきよりマシになってきたような気がする。脂汗も引いた。あれ?
そう思って足を見ると、ひん曲がっていたのが元に戻りながら治ってる。出血も止まってるし。
おげえ、自分の足だけどきもちわるい。見ないようにして治癒魔法かけとこ。
「あ、そうだプリンちゃん?」
プリンちゃんはすぐそこでプルプルしてる。
怪我をしているかと思ったけど平気だ。案外スライムって防御力高いんだね。
自分が落ち着いたから一応プリンちゃんにも治癒魔法を書けながら話しかける。
「いやあ、危ないところだったねえ。大丈夫だった?それにしてもココはどこなんだろ?」
(ぷるぷる)
さっきまでいたユグ裏ダンジョンはむき出しの土に木の根や苔みたいなのがいっぱい見えているダンジョンだった。ところが今は違う。
ここはまるで森の中のようだ。
木は沢山あるが、根っこじゃなくって普通にそこらに生えているような木ばかりだ。
「うーん?ここってもしかして表の方?しかもかなり下層じゃないかなあ?」
(ぷるぷるぷる)
プリンちゃんが話しかけてることは大体分かってるんだよね。
返事もしてくれてるっぽいし。
でもプリンちゃんが何言ってるかは私にはあんまりよく分からない。
相互コミュニケーションをしてみたいもんだ。
さて、ここがユグドラシルダンジョンの表のダンジョンの方だとして、何層でどうすればいいか。
どうやって脱出するか。それが新たな問題だ。一応、一番簡単な方法はどうにかしてさっきの穴を登ることだ。
でも、登っている最中に穴の上から石や槍をポイポイされると詰む。それを弾いたり防御しながら上に上がる、もしくは上にいる奴がどこかに行くまで待つ。いつまで?さっぱり分からない。うーん。
それよりはこっちのダンジョンを探索したいという方が強い。
そもそも今は緊急時なんだから表のダンジョンの方をウロウロしても仕方ないと思うんだ!
そうだ仕方ない、そうしよう。困った困った。いやあ、しょうがないなあ。
探索しようということに私の中で決まったけれど、魔力がかなり減ってる感じがするし、足もまだ治りきってない。勝手に治ってるけどこれはどんどん魔力食ってる感じがするなあ。
レベルアップで変なスキル生えたんじゃないかなあ?
しかし疲れた。緊張したし。
あいつめっちゃ強いじゃん。あんなん無理無理。
緊張して疲れたし魔力もいっぱい使ったし、こんな時は寝るに限るよね。
探索したいけどまずは体力を回復させてからだね。
ってことでアースウォールを使って部屋の隅っこに壁を作る。
元々のダンジョンの壁が一面、それに追加して壁を3面作って私の居たところをぐるっと囲むように、小部屋を作った。上は念のために天井まで届く高い壁にしたよ。
ついでに私が落ちてきた落とし穴もふさいでおこうっと。石ならもう離れてたらなんともないし怖くないけど、おしっことか落とされるとホント気分的に最悪だし。
そう思って上を見ると落とし穴は半分自分でふさがってきていたようだが、とりあえず土魔法で詰めておく。
小部屋を密閉すると真っ暗になってしまったので、指の太さの空気穴を開けて魔力で弱い光を作る。
ズボズボズボっと。ちょっと楽しいな。
あー、これはホントに眠くなってきた。うす暗くてちょうどいい感じだ。
「プリンちゃん見張りよろしく~」
(ぷる!?)
さくっとプリンちゃんに見張りを押し付けて、私は寝る!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
67
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる