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第15話
(18)
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和彦の体の上で、再び鷹津が動き始める。すでに、鷹津に対して従順になっている襞と粘膜は、行き来する逞しいものに絡みつき、吸いつく。体はとっくに、鷹津を受け入れているのだ。それどころか、和彦の気持ちも――。
奥深くを間断なく突き上げられ、波のように肉の悦びが押し寄せてくる。狂おしい快感に乱れながら和彦は、ただ本能的に鷹津の背に両腕を回し、しがみついていた。
「うっ……ぁ、んうっ、うっ、はうっ……、うっ」
刺青のない背を撫で回し、爪を立てる。内奥で、鷹津のものが震えたような気がした。閉じた瞼の裏で鮮やかな閃光が走り、その光に酔ってしまいそうで目を開けると、思いがけず間近に鷹津の顔があった。
吸い寄せられるように見つめ合っていたが、自然な流れで唇が重なり、そのまま夢中で吸い合う。
余裕のない口づけの最中、鷹津は内奥深くにたっぷりの精を放った。
和彦は鷹津の下で身を震わせ、男を受け入れ、精を受け止めた悦びに浸る。相手が誰であろうが、このときに得る悦びの深さは変わらない。
「――お前のオトコも、こうして感じさせてくれたか?」
唐突に鷹津に問いかけられ、和彦はぼんやりとしながらも応じる。
「ああ」
「俺相手にも、感じたな?」
「……ああ」
「性質が悪いオンナだな。ヤクザと刑事を手玉に取って、こうも平然としていられるなんて」
和彦は鷹津を見据えると、低い声で告げた。
「ぼくは、あんたのオンナじゃない。それに三田村は、ぼくの〈オトコ〉だ。あんたは、〈番犬〉。立場の違いははっきりさせておいてくれ」
「そういうことを、この状況で言えるってのが、やっぱり性質が悪いんだ。――なあ、俺のご主人」
嫌な男だと思いながらも、鷹津に緩く腰を動かされると、感じてしまう。
小さく悦びの声を上げた和彦は、求められるまま鷹津と舌を絡める。まだひくついている内奥は、新たな快感の訪れに歓喜するように、逞しい欲望をきつく締め上げ、鷹津を呻かせた。
鷹津は、貪り尽くそうとするかのように、和彦を抱いてくる。欲望に歯止めがかからなくなり、ただひたすら、求めてくるのだ。
時間の制限というものがなければ、賢吾より先に、鷹津に抱き殺されるかもしれない。
自分の上で動く鷹津を見上げながら、和彦はそんなことを考える。すると、和彦の視線に気づいたのか、鷹津に手荒く頬を撫でられ、唇を吸われた。同時に、内奥深くをゆっくりと突かれ、快感が背筋を這い上がってくる。
「あっ……、はあぁっ」
「もっと感じたいなら、また裸にひん剥いてやろうか? それこそ、全身を舐め回してやるぜ。好きだろ、舐められるの」
そんなことを言いながら、鷹津の片手がワイシャツの下に入り込もうとする。和彦は懸命にその手を押し返した。
「時間が、ないんだっ……。もう、ロビーに下りないと――」
「組員なんて、待たせておけばいいだろ」
「あんたと違って、こっちは予定がある」
「……組長のオンナは、忙しいことだな」
和彦が睨みつけると、鷹津は鼻先で笑う。上体を起こして和彦の両足を抱え直すと、衰えることのない力強い律動を内奥で刻み始めた。和彦は甲高い声を上げ、仰け反りながら頭上のクッションを握り締める。
鷹津と体がドロドロになるほど求め合ったあと、和彦はシャワーを浴びる時間も惜しくて、手早く後始末だけを済ませてスーツを着込んだのだが、その姿が鷹津の何かを刺激したらしい。再びベッドに引っ張り込まれて下肢だけを剥かれ、貫かれた。
内奥で、興奮した鷹津のものが脈打っている。その逞しいもので突き上げられるたびに、和彦の体は悦びに震える。
「あっ、あっ、いっ、い、ぃ……」
「本当に、ムカつくぐらい、快感に脆い体だな。ここなんて、涎を垂らしっぱなしだ」
身を起こして震える和彦のものに鷹津の手がかかり、先端をヌルヌルと撫でられる。鋭い快感に息を詰めると、鷹津が乱暴に腰を突き上げた。
「あうっ」
先端に爪を立てて弄られ、和彦は身をしならせながら嬌声を上げ、再び内奥を突き上げられて、精を噴き上げた。
鷹津が楽しげに目を細めてから、ゆっくりと腰を動かし始める。その動きはすぐに余裕のないものとなり、察するものがあった和彦は、なんとか声を上げる。
「中は、嫌だっ……」
「いまさら何言ってる。さっき出しただろ」
「すぐに部屋を出ないと行けないんだ」
聞く気があるのかないのか、鷹津は返事をしない。和彦は熱い体の下から抜け出そうとしたが、もちろんそれは不可能だ。もう抗議の声も上げられず、ただ鷹津を睨みつける。そんな和彦をおもしろがるように見下ろしていた鷹津だが、ふいに顔を寄せてきた。
奥深くを間断なく突き上げられ、波のように肉の悦びが押し寄せてくる。狂おしい快感に乱れながら和彦は、ただ本能的に鷹津の背に両腕を回し、しがみついていた。
「うっ……ぁ、んうっ、うっ、はうっ……、うっ」
刺青のない背を撫で回し、爪を立てる。内奥で、鷹津のものが震えたような気がした。閉じた瞼の裏で鮮やかな閃光が走り、その光に酔ってしまいそうで目を開けると、思いがけず間近に鷹津の顔があった。
吸い寄せられるように見つめ合っていたが、自然な流れで唇が重なり、そのまま夢中で吸い合う。
余裕のない口づけの最中、鷹津は内奥深くにたっぷりの精を放った。
和彦は鷹津の下で身を震わせ、男を受け入れ、精を受け止めた悦びに浸る。相手が誰であろうが、このときに得る悦びの深さは変わらない。
「――お前のオトコも、こうして感じさせてくれたか?」
唐突に鷹津に問いかけられ、和彦はぼんやりとしながらも応じる。
「ああ」
「俺相手にも、感じたな?」
「……ああ」
「性質が悪いオンナだな。ヤクザと刑事を手玉に取って、こうも平然としていられるなんて」
和彦は鷹津を見据えると、低い声で告げた。
「ぼくは、あんたのオンナじゃない。それに三田村は、ぼくの〈オトコ〉だ。あんたは、〈番犬〉。立場の違いははっきりさせておいてくれ」
「そういうことを、この状況で言えるってのが、やっぱり性質が悪いんだ。――なあ、俺のご主人」
嫌な男だと思いながらも、鷹津に緩く腰を動かされると、感じてしまう。
小さく悦びの声を上げた和彦は、求められるまま鷹津と舌を絡める。まだひくついている内奥は、新たな快感の訪れに歓喜するように、逞しい欲望をきつく締め上げ、鷹津を呻かせた。
鷹津は、貪り尽くそうとするかのように、和彦を抱いてくる。欲望に歯止めがかからなくなり、ただひたすら、求めてくるのだ。
時間の制限というものがなければ、賢吾より先に、鷹津に抱き殺されるかもしれない。
自分の上で動く鷹津を見上げながら、和彦はそんなことを考える。すると、和彦の視線に気づいたのか、鷹津に手荒く頬を撫でられ、唇を吸われた。同時に、内奥深くをゆっくりと突かれ、快感が背筋を這い上がってくる。
「あっ……、はあぁっ」
「もっと感じたいなら、また裸にひん剥いてやろうか? それこそ、全身を舐め回してやるぜ。好きだろ、舐められるの」
そんなことを言いながら、鷹津の片手がワイシャツの下に入り込もうとする。和彦は懸命にその手を押し返した。
「時間が、ないんだっ……。もう、ロビーに下りないと――」
「組員なんて、待たせておけばいいだろ」
「あんたと違って、こっちは予定がある」
「……組長のオンナは、忙しいことだな」
和彦が睨みつけると、鷹津は鼻先で笑う。上体を起こして和彦の両足を抱え直すと、衰えることのない力強い律動を内奥で刻み始めた。和彦は甲高い声を上げ、仰け反りながら頭上のクッションを握り締める。
鷹津と体がドロドロになるほど求め合ったあと、和彦はシャワーを浴びる時間も惜しくて、手早く後始末だけを済ませてスーツを着込んだのだが、その姿が鷹津の何かを刺激したらしい。再びベッドに引っ張り込まれて下肢だけを剥かれ、貫かれた。
内奥で、興奮した鷹津のものが脈打っている。その逞しいもので突き上げられるたびに、和彦の体は悦びに震える。
「あっ、あっ、いっ、い、ぃ……」
「本当に、ムカつくぐらい、快感に脆い体だな。ここなんて、涎を垂らしっぱなしだ」
身を起こして震える和彦のものに鷹津の手がかかり、先端をヌルヌルと撫でられる。鋭い快感に息を詰めると、鷹津が乱暴に腰を突き上げた。
「あうっ」
先端に爪を立てて弄られ、和彦は身をしならせながら嬌声を上げ、再び内奥を突き上げられて、精を噴き上げた。
鷹津が楽しげに目を細めてから、ゆっくりと腰を動かし始める。その動きはすぐに余裕のないものとなり、察するものがあった和彦は、なんとか声を上げる。
「中は、嫌だっ……」
「いまさら何言ってる。さっき出しただろ」
「すぐに部屋を出ないと行けないんだ」
聞く気があるのかないのか、鷹津は返事をしない。和彦は熱い体の下から抜け出そうとしたが、もちろんそれは不可能だ。もう抗議の声も上げられず、ただ鷹津を睨みつける。そんな和彦をおもしろがるように見下ろしていた鷹津だが、ふいに顔を寄せてきた。
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