モブ以下転生者のゲーム世界無双〜序盤で死ぬモブの女の子を守るために最強になったら、物語に巻き込まれました〜

あおぞら

文字の大きさ
74 / 150
第3章 種族進化

第72話 覚醒ソラVS霊神鹿エイクスュルニル

しおりを挟む
 俺とエイクスュルニルはお互いに向き合い戦闘態勢に入る。

 この戦闘は勝ち負けが重要ではないが、どうせなら勝ちたい。

 だが、エイクスュルニルのlevel downは既に効果が切れており、levelでは圧倒的に俺が負けているため勝ち目はないと言ってもいいだろう。

 しかし今は全く負ける気がしないし、物凄く調子がいい。

 体も軽いし頭がスッキリしており、いつもよりも頭の回転が速く感じる。

 更に相手の呼吸音や心音、筋肉の音までもが耳に入ってきて相手の次の行動が手にとるように分かってしまう。

「エレノア、始まりの合図を頼めるか? エイクスュルニルもそれでいいか?」

「え!? 私ですか!? いやたしかに私しか居ないですね。わかりました、お引き受けします」

『私もそれでいいですよ。それと私のことはエイクで結構』

「そうか、ならエイクと呼ばせてもらおう。それと手加減などはなさらない方が良いかと。多分今の俺は手加減して勝てる相手ではないだろう?」

 自分で言っておいて不遜だと思うが、紛れもない事実だ。

 流石に肉体だけだと手加減されても負けるだろうが、俺には《聖剣白夜》と《魔剣闇夜》がある。

 今もしっかりと腰に装着しているため、ステータスも上がっているはずだ。

『……確かに手加減して勝てる相手ではないでしょう。ならば私も———全力で行かせてもらいます!!』

 その瞬間エイクから膨大な神気が発生する。

 なぜ神気とわかるかと言うと、どう言う原理かは分からないが、俺の神気が共鳴しているのだ。

 そしてエイクの神気は俺よりも遥かに濃密で力強い。

 ヤバいな……これは8割くらいにしてもらった方がよかったかもしれない。

 しかし男に二言はない。

 俺は予めどちらの刀も抜刀しておく。

 どうせ居合などしている暇はない。

 それと同時に《聖剣気》と《魔剣気》も纏う。

「準備完了だ。俺はいつでも大丈夫だ」

『私も同じく』

 2人が同意したのを確認したエレノアが合図を出す。

「そ、それでは———始めッッ!!」

 先に動き出したのはエイクだった。

 神速の速さで俺の後ろに回り、角を器用に振り回して俺に攻撃しようとしてきた。

 俺は即座にバックステップで避ける。

 見える……ッ! 全然見えなかった速度にもついて行けている!!

 俺は確実に強くなっていることを実感して思わず笑みが漏れる。

『流石ですね……私の本気の速度についていけるものは中々居ないというのに。これなら本気でも大丈夫そうですね』

 どうやら今の一回で俺の実力を確認しようとしたみたいだ。

 そしてエイクのお眼鏡にかなったようだ。

「次は俺から行かせてもらおう」

 俺は本気で地面を踏み込み、一気にエイクの懐に入る。

「疾ッッ!!」

『はっ!!』

 そしてエイクの胴体めがけて神速の斬撃を放つ。

 しかし『ガキンッ!!』と言う音とともに角では弾かれてしまったが、すぐにもう片方の刀で再び斬りかかる。

 しかしこれは空振りに終わった。

 一旦離れて体勢を立て直す。

 チッ、流石にそんなに簡単には当たってくれないか。

 なら———

「———奥義【白夜を切り裂く一閃】」

 一瞬で納刀し居合の構えを取り、エイクの懐に飛び込むようにして抜刀。

 この世で最も暗い斬撃がエイクを食い殺そうと襲いかかる。

 あと少しで当たると言うこと所で、突如エイクの角に神気が集まり太陽の如く輝き出す。

『【神技:擬似太陽神ラー】ッッ!!』

 そう言った瞬間、エイクに迫っていた【白夜を切り裂く一閃】が突如燃え出し、一瞬にして灰になって消えてしまった。

「な———ッッ!?」

 俺は突然のことで一瞬で動きが鈍る。

 エイクはその隙を逃さず、俺に先ほどと同じ技を繰り出してきた。

 その攻撃は物凄いスピードで迫ってくるが、俺にはゆっくりに見える。

 その理由は、先ほどエイクがやったように神気を目に集めてみたのだ。

 そうだな、名付けるなら———

「———【神技:神眼】かな?」

 俺は必要最低限の動きで攻撃を躱す。

『なっ!? 嘘っ!?』

 今度はエイクが驚く番だった。

 そしてエイクと同じく俺も隙を決して見逃さない。

 一気に接近し刀を振り下ろす。

 しかしエイクは器用に体勢を変えて攻撃をいなしてくるが……

「想定内ッッ!!」

『な———ッッ!?』

 もう片方の刀を水平に振り抜く。

 すると流石に避けれないと判断したのか、神気を集めて防御をしていた。

 なるほどな……ああ言う使い方もあるのか。

 俺はいつもよりも優れた五感と六感でエイクがどうやっていたのか即座に分析。

 その間にも連撃を続ける。

 俺の強みは二刀流の手数が多いことだ。

 なので正確に無駄な動きはせず、感覚に従って相手の次の攻撃を阻むように攻撃を繰り出し続ける。

 するとそろそろキツくなってきたのか、一瞬動きが止まったかと思った瞬間、気付けば後ろに回られており、モロに蹴りを食らった。

「グハッ———!? ガハッ、ゴホッ!!」

 強烈な振動と共に痛みが俺を襲ってくるが、気にせずに攻撃に転じる。
 
 そうでもしないとまた攻撃を食らってしまうからだ。

 しかしそれでは俺の勝ちは絶対にないんだよな……。

 俺はこの少しの間に実力差がものすごく離れている事に気がついていた。

 エイクは本気でやると言いながらも多分まだ8割程の力しか出していないだろう。

 此方は見よう見まねだが神技まで使っているのに押されている。

 これがlevelもそうだが、経験の差というやつだろう。

 しかし歴戦の猛者に一度でいいから一泡吹かせたい。

 ……よし、これが使えるか分からないが、やってみるだけやってみよう。

 俺は物凄い数の攻撃を捌きながらタイミングを伺う。

 すると突然俺の神眼がある光景を映す。

 それはエイクが中々ミスをしない俺にイラッと来たのか、強めの攻撃を放ってきて、俺がなす術なく吹き飛ばされている光景だった。

 普通ならここで絶望するだろうが、今の俺には絶好のチャンスだった。

 俺はなんとか必死に攻撃を躱したりいなしたり、たまに反撃しながら時間を稼いでいると、遂にその時が来た。

 エイクが神眼で見た光景と同じモーションに入る。

 俺はその瞬間に叫びながらある魔法を発動させる。

「【闇魔法:フォース・スロウ】ッッ!!」

 この魔法は1度に3度までしか重ねがけできないスロウを一気に4回重ねがけできる高位魔法だ。

 それでもエイクにはほとんど効かないが、それで十分。

 証拠にエイクが突然自身が遅くなって戸惑っている。

 俺はその一瞬のうちに2つの刀を納刀、抜刀の間に神速でエイクの懐に入る。

 そして2つの刀の専用スキルを発動させる。

「奥義【闇夜を切り裂く一閃】【白夜を切り裂く一閃】ッッ!!」

 白と黒の2つの斬撃は吸い込まれるようにしてエイクに直撃した。


-----------------------------
 面白い! まぁまぁかな? ソラがんばれ!などと思っていただければ、お気に入り登録、感想などお願いします!
 また、誤字脱字や改善点をご指摘して頂けるとありがたいです!
 ではではまた次話で。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。 ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。 そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。 問題は一つ。 兄様との関係が、どうしようもなく悪い。 僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。 このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない! 追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。 それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!! それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります! 5/9から小説になろうでも掲載中

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...