モブ以下転生者のゲーム世界無双〜序盤で死ぬモブの女の子を守るために最強になったら、物語に巻き込まれました〜

あおぞら

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第3章 種族進化

第77話 2人で寮を抜け出そう

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 俺達は少しの間抱き合った後俺は床のクッションの上に、サラはベットの上に座って適当に話をしていた。

「サラは俺がいない間何もなかった?」

 サラに何かあったら俺は生きていけない。

 それに俺の知らない死亡フラグもあるかもしれないし……。

「ん、大丈夫。あったと言えばナンパくらい」

「……………………そのはどんな奴だった?」

 俺がそいつの所に行って一生ナンパどころか彼女もできないような見た目にしてやるよ。

 いやそれだけじゃ足りないか?

 どうせならこの国に居られなくしてやるくらいじゃないとサラをナンパした罪と釣り合わないかな?

「ソラ、物騒なこと考えすぎ」

「———えっ? 何でそう思ったの?」

「だって顔が険しかった」

 俺は顔に触れてみるが、普段と何が違うのかよく分からなかった。

「……でも私の為に怒ってくれるのは嬉しい」

「そ、そりゃあサラは大切な人だし……」

「た、大切な人———……なら、ソラも私にとって大切」

 照れているようで、顔を上気させながら喜びに染まった瞳で俺を見つめるサラ。

 いつの間にかベッドから俺の横まで移動してきており、俺の手の上に手を重ねている。

 はぐわっ!?

 か、か、かわっ、いやっ、もう、天使、女神、と、尊い……。

 も、もう死んでもいいかもしれん……いや俺はサラを守り抜くと決めたんだ!

 まだここで死ぬわけにはいかない!

 ……でもサラが俺のことを大切な人って……。

 今の俺は天にも昇るような気持ちだった。

 こんなにも強烈な感動と可愛いを受けて奇声を発しなかった俺を誰か褒めて欲しい。

「あ、あ、ありがとう、めちゃくちゃ嬉しいよ」

「ふふっ見たらわかる。涙出すぎ」

「えっ? 涙?」

 俺はそっと目尻に手をやると、ちょっとどころではなくめちゃくちゃ号泣していた。

 あれぇ? いつの間に俺泣いていたんだ?

 やばい。ちょっと今の俺ポンコツになりすぎじゃないか?

 俺は急いで涙を止めて気を引き締める。

 そして俺は今日の目的をサラに言うことにした。

「サラ」

「ん?」

 サラの方を向くと、俺の方がサラよりも身長が高いので上目遣いでずっと俺を見上げていた。

 先程号泣してしまった俺としてはめちゃくちゃ恥ずかしい。

 でもサラが見てくれているとなると『見ないで』とは言えなくなる。

 ふっ、これが惚れた弱みってやつか———

「ソラ?」

「ん? ああごめんごめん。少し考え事をね」

「それで何?」

 首を傾げて聞いてくるサラ。

 めちゃくちゃ緊張するけど、よし、言うぞ!

「サラ、今からデートに行かないか?」

「…………へっ?」

 俺がニヤリと笑いながらそう誘うと、サラらしからぬ虚をつかたような声を上げていだが、すぐに俺と同じくニヤリと笑い(毎度のことながらソラにしか分からない)、

「勿論行く」

 そう言ってお互いに笑い合った。





☆☆☆





 
 サラの住んでいるところは女子寮で、男子寮もそうなのだが、勿論規則というものがある。

 例えばお互いに異性を寮に入れることはできないと言うものがある。

 まぁ俺とサラはめちゃくちゃ入っているが。

 バレたら寮の怖い管理人にめちゃくちゃ説教される。

 あれは本当に怖い。

 ホラーなどあらゆる怖さを克服している俺からしても怖いと感じるほどだ。

 そして今の俺たちに立ちはだかる1番の規則は、『午後11時からは外出禁止』と言うものだ。

 毎日11時になると管理人が廊下を徘徊しており、窓から出ようにも外には警備員が立っている。

 正直男子寮は割と簡単に出れるのだが、女子寮はこのように警備が厳重なのだ。

 だがその程度で俺たちを止められると思ったら大間違いだ!

 俺とサラは2人とも《隠密のマント》と《透明化の指輪》をはめる。

 《暗殺者の短剣》は戦闘用なので、今回は指輪にした。

 効果は一緒なのだが、一度使用すると10分間は効果を消すことができないというデメリットがあるのだが、それは別に気にすることはない。

 俺達は堂々と廊下に出て歩き出す。

 2つも強力な魔道具を使っているのでバレることはないだろう。

「サラ」

 俺はサラに向かって手を出す。

 普段なら絶対にできないことだが、この時は深夜ということもあって大胆になっていたような気がする。

 しかしそれはサラも同じだったようで、

「ん」

 何の躊躇いもなく俺の手を握った。

 サラの手は俺よりも小さくてすべすべしていた。

 俺はそんな手を優しく傷つけないように握る。

「ふふっ」

 サラが急に笑い出す。

「サラ? どうしたんだ?」

 俺はサラの事は大抵わかると思っているが、今回は意図が全く分からない。

 ちょっと悔しいがサラに聞いてみる。

「……ソラの手ゴツゴツしてて男の子って感じがする」

「まぁ男だからね。それにサラの為に強くなっていたからね」

「ん、知ってる。ソラの手、私好き。握られるのも好き。偶に頭を撫でてくれるのも好き」

「なら今度沢山撫でてあげよう」

「……今度なの?」

 サラが物欲しそうに俺の手を見ながらそんなことを言ってくる。

 ここでやらないのは男じゃない!

 俺は覚悟を決めて手を繋いでいない方の手で頭を優しく撫でる。

「……んっ……」

 サラが気持ち良さげに目を細め、蠱惑的な声を出しながら俺の腕に腕を回してきた。

 その姿はあまりにも綺麗で魅惑的だったため、思わず俺の顔に更に熱が集まる。

 暗闇で色は分からないがきっと今頃サラも顔を真っ赤になっているだろう。

 その証拠にサラは俺と目を合わせることができなくなっていた。

 しかしお互いにやめようとは思わない。

 折角久しぶりに会えたのし、周りに俺達を邪魔するものも居ないのだ。

 どうやら夜と言うだけでなく、会えていなかったことも大胆になった原因かも知れない。

 そんなことを考えながら、俺達はゆっくり歩きながら寮を出るまでこの状態でいた。

 
 


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