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第1章
北の塔攻略戦3
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ムクロは罠を張っていた。
実は彼の実体は塔の最上階にはいなかった。
勇者が最上階にたどり着き、そこに配置した彼の側近の一人を倒された場合、王子の魂とともに最上階ごと吹き飛ばすつもりだったのだ。
彼はその最上階から最も離れた場所にいた。
一人安全を確保するために。
しかしそんな彼の目論見は無惨に勇者の反則とも言える超魔法で消し飛んだ。
文字通り長い時間をかけて、彼の築き上げた塔ごと弾け飛んだのだ。
「わ、わしの傑作が…命よりも大事な作品が…おのれぇ!勇者め~!」
と魔法が放たれた瞬間は愚痴をこぼす程の余裕があった。
しかし彼の想定を超え、その魔法は彼の待機していた地下にまで及んだ。
バラバラ
と天井が不気味な音を立てて崩れ落ちてくる。
「ひぃ~~っ!ば、バカなぁ!!」
地下室が崩れ、大量の瓦礫の下敷きにまさになろうかという、間一髪のところで外に出ることに成功する。
「キシシシ、まだこちらに勝機がありそうじゃわい」
ムクロは埃を払って、無言かつ無表情でこちらを見つめる勇者に対峙した。
王子の魂とともに…
◇◇
「…運が悪かったな」
俺はムクロに向かってため息をつくように漏らした。
「キシシシ、それはこちらのセリフですよ。運が悪かったのはあなたでしょう?さっきの魔法でわしを葬ることが出来なかったのだから」
俺は眉一つ動かさない。
「…考える間も無く、死ねなかった…」
「キシシシ、それもこちらのセリフじゃ。
大人しく塔の中で一人で果てればよかったものを」
「…後悔しながら果てるがいい」
「お前がなぁ!!」
ムクロが手のひらを前方に向けて呪術を唱える。
「死せる骸よ、わしの命に従い息吹を取り戻せ!禁呪魔法『アンデッドソウル』」
ボンッ!
俺の後ろの茂みから音が聞こえる。
振り返ると地中から二体のスケルトンが現れた。
「キャァァァ!!」
レイナの悲鳴がこだます。
レイナとサヤはスケルトンたちに後ろから羽交い絞めにされてしまった。
レイナは必至にほどこうともがいているが、サヤはじっとしている。
「キシシシ!さあ、勇者よ!どうする?二人を無事に返して欲しくば、武器を捨てるのだ!」
「…下衆が…」
「なんとでも言うがいい!勝者こそが正義なのじゃ!!」
「…悪魔が正義を語るとは…笑止千万」
「おしゃべりはそこまでだ!どうする?勇者よ!」
「ジェ、ジェイ…そんなヤツの言うことなんか聞いちゃだめ…ぐあぁぁ」
レイナの苦しそうな声が聞こえる。
サヤはじっと耐えているようで、無言だ。
しかしその瞳は俺をじっと見ている。
「わたしには構うな…」
と。
俺は観念したかのように鉄の剣と短剣の二つを地面においた。
「キシシシ!!それでこそ勇者よ!!すでにあの超魔法で魔力は尽きているはず!
さぁ、嬲(なぶ)り殺されるがいい!わが眷族に!!」
ムクロが両手を大きく掲げると、一斉にスケルトンが地面から姿を現した。
その数、約100体。
「…伏兵か…」
「さぁ!行け!勇者を切り刻め!」
どうやら俺が追い詰められて殺される様をレイナとサヤに見せつけるつもりらしい。
二人は殺されずにスケルトンに捕まったままである。
この辺があの女との違いか…
あの女なら、俺が武器を捨てた瞬間に二人の首を掻いていたであろう。
確かに今の俺には約100体のスケルトンを一掃するような強烈な魔法は詠唱できない。
かと言って素手でスケルトンを相手するのは分が悪すぎだ。
なぜなら相手は完全に粉砕しない限り、何度でも復活してくるのだから…
ギシ、ギシ、ギシ
骨のこすれる気味悪い音を立てて、スケルトンたちは持っていた剣を大きく振りかぶって一斉に襲いかかってくる。
さすがの俺でも全部はかわしきれない…とっさに手のひらでスケルトンの剣を受けた。
「…ちっ」
俺の鮮血があたりに散った。
「ジェ、ジェイ…」
心配そうに見つめるレイナ。
サヤは相変わらず俺を信じきったような瞳だ。表情を変えない。
やはり全部をかわすのは不可能だ。
俺は手から血をながしたまま、フィールドを大きく使って逃げるようにスケルトンたちを引きつけた。
「キシシシシ!逃げるだけか!?無様じゃのう!!勇者よ!!」
しばらく俺はフィールド内を逃げ回る。
時折挟み撃ちにされた時は相手の攻撃をかわし、決してこちらから一撃を加える事はなかった。
なぜなら一撃を加える事で隙が生まれ、たちまちスケルトンたちの剣の餌食になってしまうからである。
そして何度か逃亡を繰り返した後、俺は観念したかのようにムクロの前に立った。
後ろからはスケルトンたちが今にでも襲おうとしている。
「キシシシ、往生際が悪い男じゃのう。お主も…」
俺は息を乱さず、無表情でムクロを見ていた。
「その目!その目がわしには気に入らぬ!今からその目を絶望に変えてから、殺してやる!
殺れ!その女どもの首を掻っ切ってやれ!」
ムクロはそうレイナとサヤを羽交い絞めにしているスケルトンたちに指示を出した。
レイナとサヤは観念したように目をつむる。
俺は…
ニヤリと笑った。
スケルトンは…
動かない…
それどころか、レイナとサヤを放した。
「な、なにをしているのだ…?わしの言うことが聞けんのか!?」
ムクロが叫ぶ。
「…ギャンギャンとうるさい」
「な、何をした!?お前は何をしたんだ!?もう詠唱する程の魔力はないはず!!」
「…詠唱する魔力は…な」
そこまで言うとムクロがハッとした表情を浮かべた。
「ば、バカな…まさか…魔方陣か!!?」
そう…魔法の発生は2種類のやり方がある。
詠唱と魔方陣だ。
詠唱は即効性があるが、強い魔力を必要とする。
一方の魔方陣はその場に書く手間が必要だが、少ない魔力で大きな威力の魔法を使う事が可能なのだ。
俺は、スケルトンたちから逃げると見せかけて、自分の血で魔方陣を書いていた。
そしてとある魔法を唱えたのだ。
「まさか…禁呪返し…か!?」
禁呪返しとは、唱える事を禁止されている禁呪魔法に対抗する為に生み出された魔法だ。
数種類しか存在しない禁呪魔法に一対で存在している。
死体を意のままにあやつる魔法である『アンデッドソウル』に対する魔法も、もちろん存在していた。
「…『リベレイト・アンデッド』だ」
俺の後ろを追いかけていたスケルトンたちは逆に俺の前に整列した。
ムクロに敵対するように…
「ば、バカな!!?その魔法は『聖女』にしか使えないはず!!」
俺は『聖女』という単語を耳にした瞬間、何かがキレた。
そして鬼のような形相で地面をけり出していた。
ドゴンッ!!
鈍い音とともに何かが折れた音がする。
「ガハァァ!!!」
俺の拳がムクロの顎をくだいた。
派手に仰向けに倒れたムクロは口から血を流してよろめきながら立ちあがった。
俺はその様子を自分でも驚くほど冷ややかな目で見ながら、ムクロに吐き捨てた。
「…その単語…二度と口にするな」
「き、きさまぁ…」
ムクロはうめくのが精いっぱいのようだ。
顎を砕かれているのだから仕方ない。
俺は表情を薄笑いに変えると、ムクロに向かって言い放った。
「…踊れ…貴様の死のダンスを特等席で堪能してやる」
意外と長いセリフを言えた事に、自分でも驚いていた…
実は彼の実体は塔の最上階にはいなかった。
勇者が最上階にたどり着き、そこに配置した彼の側近の一人を倒された場合、王子の魂とともに最上階ごと吹き飛ばすつもりだったのだ。
彼はその最上階から最も離れた場所にいた。
一人安全を確保するために。
しかしそんな彼の目論見は無惨に勇者の反則とも言える超魔法で消し飛んだ。
文字通り長い時間をかけて、彼の築き上げた塔ごと弾け飛んだのだ。
「わ、わしの傑作が…命よりも大事な作品が…おのれぇ!勇者め~!」
と魔法が放たれた瞬間は愚痴をこぼす程の余裕があった。
しかし彼の想定を超え、その魔法は彼の待機していた地下にまで及んだ。
バラバラ
と天井が不気味な音を立てて崩れ落ちてくる。
「ひぃ~~っ!ば、バカなぁ!!」
地下室が崩れ、大量の瓦礫の下敷きにまさになろうかという、間一髪のところで外に出ることに成功する。
「キシシシ、まだこちらに勝機がありそうじゃわい」
ムクロは埃を払って、無言かつ無表情でこちらを見つめる勇者に対峙した。
王子の魂とともに…
◇◇
「…運が悪かったな」
俺はムクロに向かってため息をつくように漏らした。
「キシシシ、それはこちらのセリフですよ。運が悪かったのはあなたでしょう?さっきの魔法でわしを葬ることが出来なかったのだから」
俺は眉一つ動かさない。
「…考える間も無く、死ねなかった…」
「キシシシ、それもこちらのセリフじゃ。
大人しく塔の中で一人で果てればよかったものを」
「…後悔しながら果てるがいい」
「お前がなぁ!!」
ムクロが手のひらを前方に向けて呪術を唱える。
「死せる骸よ、わしの命に従い息吹を取り戻せ!禁呪魔法『アンデッドソウル』」
ボンッ!
俺の後ろの茂みから音が聞こえる。
振り返ると地中から二体のスケルトンが現れた。
「キャァァァ!!」
レイナの悲鳴がこだます。
レイナとサヤはスケルトンたちに後ろから羽交い絞めにされてしまった。
レイナは必至にほどこうともがいているが、サヤはじっとしている。
「キシシシ!さあ、勇者よ!どうする?二人を無事に返して欲しくば、武器を捨てるのだ!」
「…下衆が…」
「なんとでも言うがいい!勝者こそが正義なのじゃ!!」
「…悪魔が正義を語るとは…笑止千万」
「おしゃべりはそこまでだ!どうする?勇者よ!」
「ジェ、ジェイ…そんなヤツの言うことなんか聞いちゃだめ…ぐあぁぁ」
レイナの苦しそうな声が聞こえる。
サヤはじっと耐えているようで、無言だ。
しかしその瞳は俺をじっと見ている。
「わたしには構うな…」
と。
俺は観念したかのように鉄の剣と短剣の二つを地面においた。
「キシシシ!!それでこそ勇者よ!!すでにあの超魔法で魔力は尽きているはず!
さぁ、嬲(なぶ)り殺されるがいい!わが眷族に!!」
ムクロが両手を大きく掲げると、一斉にスケルトンが地面から姿を現した。
その数、約100体。
「…伏兵か…」
「さぁ!行け!勇者を切り刻め!」
どうやら俺が追い詰められて殺される様をレイナとサヤに見せつけるつもりらしい。
二人は殺されずにスケルトンに捕まったままである。
この辺があの女との違いか…
あの女なら、俺が武器を捨てた瞬間に二人の首を掻いていたであろう。
確かに今の俺には約100体のスケルトンを一掃するような強烈な魔法は詠唱できない。
かと言って素手でスケルトンを相手するのは分が悪すぎだ。
なぜなら相手は完全に粉砕しない限り、何度でも復活してくるのだから…
ギシ、ギシ、ギシ
骨のこすれる気味悪い音を立てて、スケルトンたちは持っていた剣を大きく振りかぶって一斉に襲いかかってくる。
さすがの俺でも全部はかわしきれない…とっさに手のひらでスケルトンの剣を受けた。
「…ちっ」
俺の鮮血があたりに散った。
「ジェ、ジェイ…」
心配そうに見つめるレイナ。
サヤは相変わらず俺を信じきったような瞳だ。表情を変えない。
やはり全部をかわすのは不可能だ。
俺は手から血をながしたまま、フィールドを大きく使って逃げるようにスケルトンたちを引きつけた。
「キシシシシ!逃げるだけか!?無様じゃのう!!勇者よ!!」
しばらく俺はフィールド内を逃げ回る。
時折挟み撃ちにされた時は相手の攻撃をかわし、決してこちらから一撃を加える事はなかった。
なぜなら一撃を加える事で隙が生まれ、たちまちスケルトンたちの剣の餌食になってしまうからである。
そして何度か逃亡を繰り返した後、俺は観念したかのようにムクロの前に立った。
後ろからはスケルトンたちが今にでも襲おうとしている。
「キシシシ、往生際が悪い男じゃのう。お主も…」
俺は息を乱さず、無表情でムクロを見ていた。
「その目!その目がわしには気に入らぬ!今からその目を絶望に変えてから、殺してやる!
殺れ!その女どもの首を掻っ切ってやれ!」
ムクロはそうレイナとサヤを羽交い絞めにしているスケルトンたちに指示を出した。
レイナとサヤは観念したように目をつむる。
俺は…
ニヤリと笑った。
スケルトンは…
動かない…
それどころか、レイナとサヤを放した。
「な、なにをしているのだ…?わしの言うことが聞けんのか!?」
ムクロが叫ぶ。
「…ギャンギャンとうるさい」
「な、何をした!?お前は何をしたんだ!?もう詠唱する程の魔力はないはず!!」
「…詠唱する魔力は…な」
そこまで言うとムクロがハッとした表情を浮かべた。
「ば、バカな…まさか…魔方陣か!!?」
そう…魔法の発生は2種類のやり方がある。
詠唱と魔方陣だ。
詠唱は即効性があるが、強い魔力を必要とする。
一方の魔方陣はその場に書く手間が必要だが、少ない魔力で大きな威力の魔法を使う事が可能なのだ。
俺は、スケルトンたちから逃げると見せかけて、自分の血で魔方陣を書いていた。
そしてとある魔法を唱えたのだ。
「まさか…禁呪返し…か!?」
禁呪返しとは、唱える事を禁止されている禁呪魔法に対抗する為に生み出された魔法だ。
数種類しか存在しない禁呪魔法に一対で存在している。
死体を意のままにあやつる魔法である『アンデッドソウル』に対する魔法も、もちろん存在していた。
「…『リベレイト・アンデッド』だ」
俺の後ろを追いかけていたスケルトンたちは逆に俺の前に整列した。
ムクロに敵対するように…
「ば、バカな!!?その魔法は『聖女』にしか使えないはず!!」
俺は『聖女』という単語を耳にした瞬間、何かがキレた。
そして鬼のような形相で地面をけり出していた。
ドゴンッ!!
鈍い音とともに何かが折れた音がする。
「ガハァァ!!!」
俺の拳がムクロの顎をくだいた。
派手に仰向けに倒れたムクロは口から血を流してよろめきながら立ちあがった。
俺はその様子を自分でも驚くほど冷ややかな目で見ながら、ムクロに吐き捨てた。
「…その単語…二度と口にするな」
「き、きさまぁ…」
ムクロはうめくのが精いっぱいのようだ。
顎を砕かれているのだから仕方ない。
俺は表情を薄笑いに変えると、ムクロに向かって言い放った。
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