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第1章
北の塔攻略戦4
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「キシシシ、仕方ありませんね」
ムクロは応急処置で顎を少し回復させると、不気味な笑みを崩さずに、水晶を一つ取り出した。
彼は諦めるつもりはないようだ。
まぁせいぜい足掻くがいいさ、俺はそんな風に軽く思っていた。
「さぁ、わしを守るのだ!スケルトンキングよ!」
悪魔というは、種の中で一番強い者に『キング』とつけたがるのだな…
と、どうでもいいことを考えていた。
水晶から召喚されるように現れたスケルトンキングは、腕が八本あり、全ての腕に鋭い剣を握っている。
しかしそのスケルトンキングの様子がおかしい。
「ぐぬぬ…俺は、俺は…」
こいつは王子か…?
俺にいかにも下衆なムクロが打ってきそうな、反吐の出る考えが、疑問となって浮かぶ。
するとレイナから決定的な叫びが聞こえる。
「お兄様!?お兄様なのですか!?」
「レ、レイナ…!?目が…目が見えんのだ…そこにいるのか!?」
「お兄様!!」
レイナが駆け出す。
「レイナ!!」
スケルトンキングが手を広げてレイナを受け入れようとした。
その時、
「キシシシ!やってしまえ!!」
とムクロが叫んだ。
「ぐわぁぁ!」
スケルトンキングが咆哮すると、近づくレイナに剣を振りかざした。
驚く表情のレイナ。
いかにもありがちな展開にうんざりする俺。
「キャァァァ!!」
もう何度目だろうか、レイナの叫び声…
俺は仕方ないので目にも留まらぬ速さで、その場を蹴り出した。
途中一体のスケルトンの剣を奪う。
ガキンッ!
スケルトンキングの振り降ろした剣と俺の剣が交差する。
「ガァァ!!」
スケルトンキングは立て続けに残りの腕で剣を振るってきた。
力任せの剣だ、少し距離を取ればかわすのはたやすい。
俺はレイナを抱えると距離を取った。
その俺を守る様にスケルトンが何体か俺の背中の前に立った。
なかなか忠義心のあふれる奴らだ。
おそらくどこかの兵士だろう…
どこの兵士かは、レイナを守ろうとする態度で一目瞭然だが…
スケルトンキングが俺たちを追ってスケルトンたちに襲いかかる。
「ドケェー!!」
あっという間にスケルトンたちは粉々にされていった。さすがの不死の軍団もここまで粉々にされると復活は出来ないであろうという程にだ。
俺がレイナをサヤの隣まで連れていった頃には、スケルトンたちは壊滅に近い状態で残りは数体というところであった。
俺はスケルトンキングと対峙する。
スケルトンキングがわずかに残された理性を持って俺に聞いてきた。
「オマエハナンダ?レイナノ…ナンナノダ?」
俺は答えに困る。
「レイナヲ…レイナヲ…マモルモノカ?アダナスモノカ?」
なんと言う尊い質問なのだろう。
俺は素直に感動していた。
彼は悪魔に完全に精神を支配されていても、それでもなお愛する妹を守ろうと必死なのだ。
それはもはや、精神を超越した家族を守るオスとしての本能のようなものであった。
そして俺は決めていた。
この男には人間としての尊厳を取り戻してあげよう。
例え憎きあの女の力を借りようとも…
「ナンナノダ?」
なおも俺に問いかける王子…
「…今は答えられぬ」
と俺は剣を彼に向けた。
「ジェイ!辞めて!お兄様は…お兄様は…」
最後までは言葉に出来ずに、泣き崩れるレイナ。
それをサヤがそっと優しく抱きしめていた。
「ご主人さま…お願いします。楽にしてあげて」
「いやぁぁぁ!!」
俺はこくりと頷くと、スケルトンキングに向けてスキルを放った。
「千剣の舞」
俺はスケルトンキングの周りを軽やかに舞う。
そして、剣が線となってスケルトンキングの周りを踊る。
次の瞬間…
バラバラバラ…
とスケルトンキングの全ての腕と両脚が粉々になって崩れた。
「レイナ…レイナ!」
手足をもがれても、なお冷めぬ闘志。
それこそ、深き家族愛の証。
俺は涙を流すスケルトンキングに魔法を唱えた。
「慈悲深き女神よ、この者の真実を映し出したまえ!『ジャッジメントミラー』」
俺の魔法を目の当たりにしたムクロが
「そ、それも『聖女』だけが使える…!お主…まさか!?」
と腰を抜かした。
『ジャッジメントミラー』によってスケルトンキングの真実の姿が空中に映し出される。
そこには愛する妹を優しく見つめる、若々しい青年の姿があった。
「お兄様!」
「おお!レイナよ!今はそなたの顔がよく見える!」
「お兄様!お母様のように私を置いていかないで!」
どうやらレイナの母も今はこの世にないようだ。
兄である王子は優しい口調でレイナを諭す。
「レイナよ、それはいかに兄といえども聞き入れられぬ相談だ。
しかし安心しなさい。この魂は常にお前と父上とともにある」
「そんなの気休めよ!本当はこの世から消え去ってしまうんだわ!」
「気休めではない、その証拠にそこの骸にあるペンダントをいつも身に付けていなさい。
お前の危機にはいつでも私が力になるから」
ふとスケルトンキングの側にある宝石が光出す。
俺はそれを拾い上げると、レイナの方に放った。
レイナがいとおしいようにそれをキャッチする。
「あたたかい…お兄様のようだわ…」
レイナの頬は優しい涙で溢れている。
そして…
時間が来た…
『ジャッジメントミラー』は呪われた魂の真実の姿を映し出すとともに、その魂を最後は浄化する効力がある。
つまり王子の魂が浄化され、天に旅立つ時間が来たのだ。
「レイナよ…兄はもう行かねばならない。ああ!願わくばお前の嫁入り姿をこの目で見たかった!」
今まで穏やかであった王子が苦悶の表情を浮かべる。
レイナはそんな兄を安心させようと言い放つ。
「お兄様!安心してください!私にはもう心に決めた御方がいます!だから何の憂いもございません!心安らかに旅立ってください!」
レイナが俺の方をちらりと見る。
おいおい…勘弁してくれ。
「ああ、そうであったか…それなら兄は安心して旅立とう…」
王子の姿が消えかかる。
最後に王子は俺の方を見て問いかけた。
「心優しき青年よ…最後に聞かせておくれ。君はレイナの何なのだ?」
俺は…
「…騎士(ナイト)だ」
と答えた。
王子は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに穏やかな表情に戻り、姿を消した。
静寂が辺りを覆う。
見るとスケルトンたちも全員涙を流していた。
いや、スケルトンというには失礼だ。
アステリア王国正規軍の兵士たちに。
空気を読まないムクロの声がする。
「キシシシ、つまらぬ茶番を見せられていたおかげで、その間にわしは全快したわい」
俺はムクロに向き直す。
今までにない殺気をともなって。
「ひ、ひぃ!!お、脅しおって!」
「…お前は二つの罪を犯した」
「な、なにを!?」
「…一つ。純真なる家族の愛をもてあそんだ」
「キシシシ!それがわしのやり方だ!弱い方が悪い!」
「…二つ。『二度と口にするな』と忠告した単語を口にした」
「はて?なんのことやら…キシシシ」
「…本気で俺を怒らせるとどうなるか…」
「キシシシ!ハッタリなどに屈しはせんわ!」
「…その身をもってとくと味わうがよい!」
ムクロは応急処置で顎を少し回復させると、不気味な笑みを崩さずに、水晶を一つ取り出した。
彼は諦めるつもりはないようだ。
まぁせいぜい足掻くがいいさ、俺はそんな風に軽く思っていた。
「さぁ、わしを守るのだ!スケルトンキングよ!」
悪魔というは、種の中で一番強い者に『キング』とつけたがるのだな…
と、どうでもいいことを考えていた。
水晶から召喚されるように現れたスケルトンキングは、腕が八本あり、全ての腕に鋭い剣を握っている。
しかしそのスケルトンキングの様子がおかしい。
「ぐぬぬ…俺は、俺は…」
こいつは王子か…?
俺にいかにも下衆なムクロが打ってきそうな、反吐の出る考えが、疑問となって浮かぶ。
するとレイナから決定的な叫びが聞こえる。
「お兄様!?お兄様なのですか!?」
「レ、レイナ…!?目が…目が見えんのだ…そこにいるのか!?」
「お兄様!!」
レイナが駆け出す。
「レイナ!!」
スケルトンキングが手を広げてレイナを受け入れようとした。
その時、
「キシシシ!やってしまえ!!」
とムクロが叫んだ。
「ぐわぁぁ!」
スケルトンキングが咆哮すると、近づくレイナに剣を振りかざした。
驚く表情のレイナ。
いかにもありがちな展開にうんざりする俺。
「キャァァァ!!」
もう何度目だろうか、レイナの叫び声…
俺は仕方ないので目にも留まらぬ速さで、その場を蹴り出した。
途中一体のスケルトンの剣を奪う。
ガキンッ!
スケルトンキングの振り降ろした剣と俺の剣が交差する。
「ガァァ!!」
スケルトンキングは立て続けに残りの腕で剣を振るってきた。
力任せの剣だ、少し距離を取ればかわすのはたやすい。
俺はレイナを抱えると距離を取った。
その俺を守る様にスケルトンが何体か俺の背中の前に立った。
なかなか忠義心のあふれる奴らだ。
おそらくどこかの兵士だろう…
どこの兵士かは、レイナを守ろうとする態度で一目瞭然だが…
スケルトンキングが俺たちを追ってスケルトンたちに襲いかかる。
「ドケェー!!」
あっという間にスケルトンたちは粉々にされていった。さすがの不死の軍団もここまで粉々にされると復活は出来ないであろうという程にだ。
俺がレイナをサヤの隣まで連れていった頃には、スケルトンたちは壊滅に近い状態で残りは数体というところであった。
俺はスケルトンキングと対峙する。
スケルトンキングがわずかに残された理性を持って俺に聞いてきた。
「オマエハナンダ?レイナノ…ナンナノダ?」
俺は答えに困る。
「レイナヲ…レイナヲ…マモルモノカ?アダナスモノカ?」
なんと言う尊い質問なのだろう。
俺は素直に感動していた。
彼は悪魔に完全に精神を支配されていても、それでもなお愛する妹を守ろうと必死なのだ。
それはもはや、精神を超越した家族を守るオスとしての本能のようなものであった。
そして俺は決めていた。
この男には人間としての尊厳を取り戻してあげよう。
例え憎きあの女の力を借りようとも…
「ナンナノダ?」
なおも俺に問いかける王子…
「…今は答えられぬ」
と俺は剣を彼に向けた。
「ジェイ!辞めて!お兄様は…お兄様は…」
最後までは言葉に出来ずに、泣き崩れるレイナ。
それをサヤがそっと優しく抱きしめていた。
「ご主人さま…お願いします。楽にしてあげて」
「いやぁぁぁ!!」
俺はこくりと頷くと、スケルトンキングに向けてスキルを放った。
「千剣の舞」
俺はスケルトンキングの周りを軽やかに舞う。
そして、剣が線となってスケルトンキングの周りを踊る。
次の瞬間…
バラバラバラ…
とスケルトンキングの全ての腕と両脚が粉々になって崩れた。
「レイナ…レイナ!」
手足をもがれても、なお冷めぬ闘志。
それこそ、深き家族愛の証。
俺は涙を流すスケルトンキングに魔法を唱えた。
「慈悲深き女神よ、この者の真実を映し出したまえ!『ジャッジメントミラー』」
俺の魔法を目の当たりにしたムクロが
「そ、それも『聖女』だけが使える…!お主…まさか!?」
と腰を抜かした。
『ジャッジメントミラー』によってスケルトンキングの真実の姿が空中に映し出される。
そこには愛する妹を優しく見つめる、若々しい青年の姿があった。
「お兄様!」
「おお!レイナよ!今はそなたの顔がよく見える!」
「お兄様!お母様のように私を置いていかないで!」
どうやらレイナの母も今はこの世にないようだ。
兄である王子は優しい口調でレイナを諭す。
「レイナよ、それはいかに兄といえども聞き入れられぬ相談だ。
しかし安心しなさい。この魂は常にお前と父上とともにある」
「そんなの気休めよ!本当はこの世から消え去ってしまうんだわ!」
「気休めではない、その証拠にそこの骸にあるペンダントをいつも身に付けていなさい。
お前の危機にはいつでも私が力になるから」
ふとスケルトンキングの側にある宝石が光出す。
俺はそれを拾い上げると、レイナの方に放った。
レイナがいとおしいようにそれをキャッチする。
「あたたかい…お兄様のようだわ…」
レイナの頬は優しい涙で溢れている。
そして…
時間が来た…
『ジャッジメントミラー』は呪われた魂の真実の姿を映し出すとともに、その魂を最後は浄化する効力がある。
つまり王子の魂が浄化され、天に旅立つ時間が来たのだ。
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今まで穏やかであった王子が苦悶の表情を浮かべる。
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レイナが俺の方をちらりと見る。
おいおい…勘弁してくれ。
「ああ、そうであったか…それなら兄は安心して旅立とう…」
王子の姿が消えかかる。
最後に王子は俺の方を見て問いかけた。
「心優しき青年よ…最後に聞かせておくれ。君はレイナの何なのだ?」
俺は…
「…騎士(ナイト)だ」
と答えた。
王子は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに穏やかな表情に戻り、姿を消した。
静寂が辺りを覆う。
見るとスケルトンたちも全員涙を流していた。
いや、スケルトンというには失礼だ。
アステリア王国正規軍の兵士たちに。
空気を読まないムクロの声がする。
「キシシシ、つまらぬ茶番を見せられていたおかげで、その間にわしは全快したわい」
俺はムクロに向き直す。
今までにない殺気をともなって。
「ひ、ひぃ!!お、脅しおって!」
「…お前は二つの罪を犯した」
「な、なにを!?」
「…一つ。純真なる家族の愛をもてあそんだ」
「キシシシ!それがわしのやり方だ!弱い方が悪い!」
「…二つ。『二度と口にするな』と忠告した単語を口にした」
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