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第39話 そ、そんな趣味なんて、絶対にないんだからっ!※BL注意報
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フレッドの前ではウソはつけない――。
そう腹をくくったら、逆にすごく楽になった。
俺はこれまでの出来事を事細かに説明したよ。
いつも以上に口が回ったのは、モンスターハウスで囮にされた挙句に眠らされたことに、今更ながら相当怒っていたんだと思う。
「これで全部だ」
「そうですか……」
けど話し終えた後の沈黙は怖かったな。
特にフレッドの目ね。
眼鏡の奥から細い目でじーーっと見つめていくるんだもん。
ダニエルのおっさんは「大丈夫だぁ」とか豪語してたけど、完全に信じることはできなかった。
心臓がバクバクと音を立て、荒れた呼吸がなかなか整わない。
だがフレッドの口から出たのは意外な言葉だった。
「事情はよく分かりました。大変な目にあっておきながら、よくぞ無事に戻っていただきましたね。国を代表して君の帰還に感謝を述べさせていただきます。ありがとう」
「へっ? あ、あの俺は、その……罪には問われないんですか?」
フレッドが細い目を大きくしてぱちくりとまばたきする。
あれ?
俺、何か変なこと言ったかな?
「おいおい、ピート! なんでおまえさんを罪に問わねばならんのか?」
フレッドの代わりにとばかりにダニエルが耳元で大声をあげる。
「え? いや、魔王を復活させてしまった責任は俺にもあるのかと……」
「ふふふ。そういう考え方もあるかもしれません。ですが、私たち査問委員会は、魔王復活の責任はニック君にあると結論付けたのですよ」
「そ、そうなんですか?」
「はい。君は途中でイライザ君を見なかったかい? 彼女が無罪なら、君が無罪でなければ道理が通らないだろう? もっとも君の話を聞いたからには、イライザ君にはパーティーメンバーの殺人未遂で、もう一度話を聞く必要はありそうだがね」
フレッドがニコリと微笑んだ。
イケメンの微笑って破壊力抜群だな。
男の俺でもくらっときそうになったぞ。
もちろんそんな趣味は持ち合わせていないが。
だからサンよ。
「ピートさん。顔がニヤついてますよ」
笑いながら怖い顔しないでくれ。
「では本題に入りましょう。今日、私がここに呼ばれてきたのは、査問委員会の議長としてではなく、宮廷の研究員としてです」
「宮廷の研究員?」
「ガハハハッ! ピートは知らなくて当たり前だぞ! 宮廷では何人もの優秀な賢者がおってな。こういった非常事態が起きた時の対処方法を、秘密裏に研究しているんじゃ!」
なるほど……。
まさに国家機密ってやつだな。
しかしそんな大事なことを俺にしゃべってしまっていいものなのか?
……もっとも俺の話し相手なんか、サンたちモンスターくらいしかいないけどな!
「魔王アルゼオンがあらわれたのは数百年前。その頃の文献は古くて信憑性のないものばかりなのですが、それでも興味深い事実がいくつか分かってきたのですよ」
「それが俺と何の関係があるのですか?」
フレッドが意味ありげに笑顔になる。
意味が分からない俺は隣にいるサンと顔を合わせた。
……が、距離が近い。鼻と鼻がくっつきそうだ。
顔を真っ赤にしたサンが慌てて顔をそむける。
俺の頬も彼女と同じ色をしてたに違いない。
そんな俺たちの様子を見ていたダニエルが「青春だのう~」としみじみした声で言った。
……って、このくだり今必要か?
そうしてフレッドがゴホンと咳払いをした後、声を低くして告げた。
「君には資質があるんだよ」
「資質?」
「ああ。次の英雄になる資質だよ! ピート君!!」
フレッドさん。
なんだかよく分からないけど、やめてほしい。
俺の両手をぎゅっと握りしめるのは。
ドキドキ胸がときめいちゃ……違った。
サンが怖いから。
そう腹をくくったら、逆にすごく楽になった。
俺はこれまでの出来事を事細かに説明したよ。
いつも以上に口が回ったのは、モンスターハウスで囮にされた挙句に眠らされたことに、今更ながら相当怒っていたんだと思う。
「これで全部だ」
「そうですか……」
けど話し終えた後の沈黙は怖かったな。
特にフレッドの目ね。
眼鏡の奥から細い目でじーーっと見つめていくるんだもん。
ダニエルのおっさんは「大丈夫だぁ」とか豪語してたけど、完全に信じることはできなかった。
心臓がバクバクと音を立て、荒れた呼吸がなかなか整わない。
だがフレッドの口から出たのは意外な言葉だった。
「事情はよく分かりました。大変な目にあっておきながら、よくぞ無事に戻っていただきましたね。国を代表して君の帰還に感謝を述べさせていただきます。ありがとう」
「へっ? あ、あの俺は、その……罪には問われないんですか?」
フレッドが細い目を大きくしてぱちくりとまばたきする。
あれ?
俺、何か変なこと言ったかな?
「おいおい、ピート! なんでおまえさんを罪に問わねばならんのか?」
フレッドの代わりにとばかりにダニエルが耳元で大声をあげる。
「え? いや、魔王を復活させてしまった責任は俺にもあるのかと……」
「ふふふ。そういう考え方もあるかもしれません。ですが、私たち査問委員会は、魔王復活の責任はニック君にあると結論付けたのですよ」
「そ、そうなんですか?」
「はい。君は途中でイライザ君を見なかったかい? 彼女が無罪なら、君が無罪でなければ道理が通らないだろう? もっとも君の話を聞いたからには、イライザ君にはパーティーメンバーの殺人未遂で、もう一度話を聞く必要はありそうだがね」
フレッドがニコリと微笑んだ。
イケメンの微笑って破壊力抜群だな。
男の俺でもくらっときそうになったぞ。
もちろんそんな趣味は持ち合わせていないが。
だからサンよ。
「ピートさん。顔がニヤついてますよ」
笑いながら怖い顔しないでくれ。
「では本題に入りましょう。今日、私がここに呼ばれてきたのは、査問委員会の議長としてではなく、宮廷の研究員としてです」
「宮廷の研究員?」
「ガハハハッ! ピートは知らなくて当たり前だぞ! 宮廷では何人もの優秀な賢者がおってな。こういった非常事態が起きた時の対処方法を、秘密裏に研究しているんじゃ!」
なるほど……。
まさに国家機密ってやつだな。
しかしそんな大事なことを俺にしゃべってしまっていいものなのか?
……もっとも俺の話し相手なんか、サンたちモンスターくらいしかいないけどな!
「魔王アルゼオンがあらわれたのは数百年前。その頃の文献は古くて信憑性のないものばかりなのですが、それでも興味深い事実がいくつか分かってきたのですよ」
「それが俺と何の関係があるのですか?」
フレッドが意味ありげに笑顔になる。
意味が分からない俺は隣にいるサンと顔を合わせた。
……が、距離が近い。鼻と鼻がくっつきそうだ。
顔を真っ赤にしたサンが慌てて顔をそむける。
俺の頬も彼女と同じ色をしてたに違いない。
そんな俺たちの様子を見ていたダニエルが「青春だのう~」としみじみした声で言った。
……って、このくだり今必要か?
そうしてフレッドがゴホンと咳払いをした後、声を低くして告げた。
「君には資質があるんだよ」
「資質?」
「ああ。次の英雄になる資質だよ! ピート君!!」
フレッドさん。
なんだかよく分からないけど、やめてほしい。
俺の両手をぎゅっと握りしめるのは。
ドキドキ胸がときめいちゃ……違った。
サンが怖いから。
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