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不快1
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翌日、ミアローズ・エモンドから読み始めたのが間違いだったのか、さすがに食欲がなかったので、軽い朝食しか食べていないはずのに、脂っぽい物を食べ過ぎたような胸やけがする。リール殿下もクリコットも腹部を擦りながら、読み進めている。
ミアローズに関しては、腐ってもというよりは腐りきっている公爵令嬢ではあるが、爵位は上なので、サリーも我慢するしかなかっただろう。
『今日も華やかさに欠けるのではなくて?まあ、私と違って、元々ないものは出せないものね。お可哀想だこと』
『私は女性の最高峰なの、あなたでは誰も付いて来ないわ』
『女性は愛されて美しくなるって言うけど、私は愛されてもっと美しくなるの』
『リールに求められるのも時間の問題ね、私って美しいでしょう?まるで物語のお姫様じゃない?あなたもそう思うでしょう?』
期待を裏切らない自分がどれだけ美しく、男性にどれだけ求められているかという傲慢な発言に、サリーを見下し、しかもルアンナ以上に同じようなことしか言っていない。語尾が違うだけで、全く同じ発言だったくらいだ。
なぜ自身ではなく、サリーが王太子妃なのかと、リールへ好意があるわけではなく、王太子妃への執着からの発言が多いが、興奮剤を盛って、現実を知った後は分かり易く一切なくなっている。ゆえに王太子妃になったサリーへの発言はない。
「クソローズ・エモンドに改名させるか」
「良いですね!クソローズ・エロモンドは公爵邸所有の邸で、色狂いに励んでいるそうですよ」
「エロモンド…」
「真実を流させますか」
「ああ、離縁したのだから、もういいよな?そうしてくれるか」
ミアローズが色狂いであることを知ったのは、リカス・マーラ侯爵と結婚した後であった。巧妙に隠していたが、事件後に公爵邸には監視も込めて、息の掛かった者を潜り込ませており、そこから別の邸での証言を得ていた。
「はい。使用人の安全の対策を取って、流させます」
「後は出て来るまでは、話にならないから、放って置くのがいいな」
マリーズ・ヒルダは、見た目も性格も、何か特別目立つような質ではなかった。ただあまり裕福ではない男爵家の令嬢ということもあり、自立心の強い、向上心の高い女性なのだと思っていた。
ただ、いずれ別れが来るのだから、恋人のように過ごしたいと言い出したことがあり、いかに想い合っているという発言ばかりだ。
『殿下は毎回、会う度に好きだ、可愛い、愛していると恥ずかしげもなくおっしゃるのよ、こちらが照れてしまうのよ』
『殿下には愛を持って出会った私が、相応しいと思うの。そうでしょう?今ね、養女にしてくれる高位貴族を探してくれているのよ』
『殿下は私を壊れ易いもののように優しく触れるの。私のことが大事なんだなって実感するのよ』
『愛しあっているのに一緒にはなれないって、一番の不幸かもしれないわね』
「マリーズは嘘ばかりじゃないか!好きだ、愛しているなどと言ったこともない。甦らせて、罰したいくらいだ」
「…悲劇の恋人気分ですね」
「しかも、詐欺師になっていたとは」
「ええ、留学が出来なくなったと言って、お金を巻き上げていたようですね。そして支払いのために、娼婦に身を落とした、自業自得です」
「私にも国を離れると言っていた、お金は渡していないぞ」
楽しいや嬉しい、もしかしたら可愛いくらいは言ったことはあったかもしれないが、『好きだ』『愛してる』などと、一度も言った憶えはない。養女の件も初めて聞いた、既に詐欺師の虚言癖があったのだろう。
しかも『一緒になるには死を選ぶしかないのかしら』とまで言っており、ミアローズのように自身の自慢の方がまだ良かったかもしれない。サリーがどんな気持ちだったかと思うと、精神的に参る。
マリーズの束に男性たちに詐欺で訴えられた記事もあり、親にも縁を切られ、自身で返すしかなく、返済できないまま亡くなったようだ。
王太子妃となったサリーとはおそらく会ってもおらず、発言は学園のみであった。
ミアローズに関しては、腐ってもというよりは腐りきっている公爵令嬢ではあるが、爵位は上なので、サリーも我慢するしかなかっただろう。
『今日も華やかさに欠けるのではなくて?まあ、私と違って、元々ないものは出せないものね。お可哀想だこと』
『私は女性の最高峰なの、あなたでは誰も付いて来ないわ』
『女性は愛されて美しくなるって言うけど、私は愛されてもっと美しくなるの』
『リールに求められるのも時間の問題ね、私って美しいでしょう?まるで物語のお姫様じゃない?あなたもそう思うでしょう?』
期待を裏切らない自分がどれだけ美しく、男性にどれだけ求められているかという傲慢な発言に、サリーを見下し、しかもルアンナ以上に同じようなことしか言っていない。語尾が違うだけで、全く同じ発言だったくらいだ。
なぜ自身ではなく、サリーが王太子妃なのかと、リールへ好意があるわけではなく、王太子妃への執着からの発言が多いが、興奮剤を盛って、現実を知った後は分かり易く一切なくなっている。ゆえに王太子妃になったサリーへの発言はない。
「クソローズ・エモンドに改名させるか」
「良いですね!クソローズ・エロモンドは公爵邸所有の邸で、色狂いに励んでいるそうですよ」
「エロモンド…」
「真実を流させますか」
「ああ、離縁したのだから、もういいよな?そうしてくれるか」
ミアローズが色狂いであることを知ったのは、リカス・マーラ侯爵と結婚した後であった。巧妙に隠していたが、事件後に公爵邸には監視も込めて、息の掛かった者を潜り込ませており、そこから別の邸での証言を得ていた。
「はい。使用人の安全の対策を取って、流させます」
「後は出て来るまでは、話にならないから、放って置くのがいいな」
マリーズ・ヒルダは、見た目も性格も、何か特別目立つような質ではなかった。ただあまり裕福ではない男爵家の令嬢ということもあり、自立心の強い、向上心の高い女性なのだと思っていた。
ただ、いずれ別れが来るのだから、恋人のように過ごしたいと言い出したことがあり、いかに想い合っているという発言ばかりだ。
『殿下は毎回、会う度に好きだ、可愛い、愛していると恥ずかしげもなくおっしゃるのよ、こちらが照れてしまうのよ』
『殿下には愛を持って出会った私が、相応しいと思うの。そうでしょう?今ね、養女にしてくれる高位貴族を探してくれているのよ』
『殿下は私を壊れ易いもののように優しく触れるの。私のことが大事なんだなって実感するのよ』
『愛しあっているのに一緒にはなれないって、一番の不幸かもしれないわね』
「マリーズは嘘ばかりじゃないか!好きだ、愛しているなどと言ったこともない。甦らせて、罰したいくらいだ」
「…悲劇の恋人気分ですね」
「しかも、詐欺師になっていたとは」
「ええ、留学が出来なくなったと言って、お金を巻き上げていたようですね。そして支払いのために、娼婦に身を落とした、自業自得です」
「私にも国を離れると言っていた、お金は渡していないぞ」
楽しいや嬉しい、もしかしたら可愛いくらいは言ったことはあったかもしれないが、『好きだ』『愛してる』などと、一度も言った憶えはない。養女の件も初めて聞いた、既に詐欺師の虚言癖があったのだろう。
しかも『一緒になるには死を選ぶしかないのかしら』とまで言っており、ミアローズのように自身の自慢の方がまだ良かったかもしれない。サリーがどんな気持ちだったかと思うと、精神的に参る。
マリーズの束に男性たちに詐欺で訴えられた記事もあり、親にも縁を切られ、自身で返すしかなく、返済できないまま亡くなったようだ。
王太子妃となったサリーとはおそらく会ってもおらず、発言は学園のみであった。
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