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私の恋、あなたの愛
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「番を探しているってこと?」
「そういうことでしょう?参加しているんだから」
「興味ないって言ってたよ?」
「私もそうだろうと思っていたわよ、でも彼の場合、恋人でも婚約者でもないわけじゃない?だから参加は出来るのよね」
「ああ…そうね、確かにそうだわ」
恋人や婚約者がいるのに参加をしていたら、不誠実極まりなく、婚約破棄が出来るほどのこととなる。
「番が見付かるまで自由でいたいってことじゃないの?」
「そういうことね。何だかスッキリした、聞いて良かったわ」
「本当?なら良かったわ。まさか番信者だったとは…」
ルノーにも事情があるのだが、シエルとマイニーの中ではすっかり番信者になってしまった。
「言ってくれてもいいのにね」
「恥ずかしいんじゃない?求めてます!ってアピールするのは、ちょっと恥ずかしいみたいになってるじゃない?」
「そうなの?」
「そうよ、いや、おめでたいことではあるのよ!でもアピールするのはね」
「ああ、そういうことね」
昔は番こそが素晴らしいという時代もあったが、薄れてきた中で、番以外要らないというのは、なかなか勇気のあることになっている。
「でも、番を待ち続ける人も沢山いるんでしょう?」
「いるわよ、やっぱり優生者は求めてしまうものらしいから」
「じゃあ、待ち続けている方がいいわよ。番を探しながら、散々遊んで、君だけだよって言われるより、その方が誠実じゃない」
「確かに、番だから好きなんでしょう?ってなるだけだものね」
そう言っていたマイニーが番に選ばれることになることは、まだ知らない。
そして、シエルに会うこともなくなったルノー。友人として一緒にいることに、とても心地よかったおかげで、シエルの考えとは違い、物足りなさを感じていた。
でも相変わらずの割り切った相手との関係は続いているので、シエルの分がぽっかり空いただけである。
「冴えない顔してるね」
ルノーに話し掛けたのは、リリオン・ロット。従兄弟である。
「そうかな?変わりないよ」
「最近、あの子といないじゃん。ピンクの美人さん」
「科が違うからね」
「ふーん、いい相手なのかと思ったけど、やっぱり違ったか」
「彼女が目立つからだろう?」
シエルは髪色もあるが、とにかく目を惹く存在だった。僕とは関わらない相手だと思っていたが、話してみるとさっぱりした、清々しい人だった。
私が割り切った相手と関係を持っていると聞いたのか、面倒だと話すと、ショックな顔をしたのが印象的だった。好意を持ってくれていたのなら、申し訳なかったと思ったが、彼女は何も言わなかった。
でも学年が上がる少し前に、ついに言われてしまった。言われてしまったからには、断らなくてはならない。
どうして僕なんか好きになるんだろう。勿体ない。
科が変わって、会わなくなっても、最初は何とも思わなかった。でも前はここで話したのにと思うことはあった。彼女とは体の関係なく、一緒にいるのが心地よかったのだと、その時に気付いた。
「まあそれもあるけど、それで行くの?いつもの」
「ああ、それだけは自由にさせて貰っている、条件だからね。リリオンは?」
ルノーが番探しのパーティーに行くことが、家族から女性関係を黙認して、自由にさせて貰っている条件となっている。
「私は今回は行けないんだ、ちゃんと許可を取ってだからな」
「そうか」
「残念だよ、私の番がもしかしたらいるかもしれないのに」
「じゃあ、遊ぶのは止めたらどうだ?」
「お前に言われたくないよ」
リリオンも同じように自由にさせて貰っている。一つ違うのはリリオンは番を求めていること、僕は求めていないということだ。
「そういうことでしょう?参加しているんだから」
「興味ないって言ってたよ?」
「私もそうだろうと思っていたわよ、でも彼の場合、恋人でも婚約者でもないわけじゃない?だから参加は出来るのよね」
「ああ…そうね、確かにそうだわ」
恋人や婚約者がいるのに参加をしていたら、不誠実極まりなく、婚約破棄が出来るほどのこととなる。
「番が見付かるまで自由でいたいってことじゃないの?」
「そういうことね。何だかスッキリした、聞いて良かったわ」
「本当?なら良かったわ。まさか番信者だったとは…」
ルノーにも事情があるのだが、シエルとマイニーの中ではすっかり番信者になってしまった。
「言ってくれてもいいのにね」
「恥ずかしいんじゃない?求めてます!ってアピールするのは、ちょっと恥ずかしいみたいになってるじゃない?」
「そうなの?」
「そうよ、いや、おめでたいことではあるのよ!でもアピールするのはね」
「ああ、そういうことね」
昔は番こそが素晴らしいという時代もあったが、薄れてきた中で、番以外要らないというのは、なかなか勇気のあることになっている。
「でも、番を待ち続ける人も沢山いるんでしょう?」
「いるわよ、やっぱり優生者は求めてしまうものらしいから」
「じゃあ、待ち続けている方がいいわよ。番を探しながら、散々遊んで、君だけだよって言われるより、その方が誠実じゃない」
「確かに、番だから好きなんでしょう?ってなるだけだものね」
そう言っていたマイニーが番に選ばれることになることは、まだ知らない。
そして、シエルに会うこともなくなったルノー。友人として一緒にいることに、とても心地よかったおかげで、シエルの考えとは違い、物足りなさを感じていた。
でも相変わらずの割り切った相手との関係は続いているので、シエルの分がぽっかり空いただけである。
「冴えない顔してるね」
ルノーに話し掛けたのは、リリオン・ロット。従兄弟である。
「そうかな?変わりないよ」
「最近、あの子といないじゃん。ピンクの美人さん」
「科が違うからね」
「ふーん、いい相手なのかと思ったけど、やっぱり違ったか」
「彼女が目立つからだろう?」
シエルは髪色もあるが、とにかく目を惹く存在だった。僕とは関わらない相手だと思っていたが、話してみるとさっぱりした、清々しい人だった。
私が割り切った相手と関係を持っていると聞いたのか、面倒だと話すと、ショックな顔をしたのが印象的だった。好意を持ってくれていたのなら、申し訳なかったと思ったが、彼女は何も言わなかった。
でも学年が上がる少し前に、ついに言われてしまった。言われてしまったからには、断らなくてはならない。
どうして僕なんか好きになるんだろう。勿体ない。
科が変わって、会わなくなっても、最初は何とも思わなかった。でも前はここで話したのにと思うことはあった。彼女とは体の関係なく、一緒にいるのが心地よかったのだと、その時に気付いた。
「まあそれもあるけど、それで行くの?いつもの」
「ああ、それだけは自由にさせて貰っている、条件だからね。リリオンは?」
ルノーが番探しのパーティーに行くことが、家族から女性関係を黙認して、自由にさせて貰っている条件となっている。
「私は今回は行けないんだ、ちゃんと許可を取ってだからな」
「そうか」
「残念だよ、私の番がもしかしたらいるかもしれないのに」
「じゃあ、遊ぶのは止めたらどうだ?」
「お前に言われたくないよ」
リリオンも同じように自由にさせて貰っている。一つ違うのはリリオンは番を求めていること、僕は求めていないということだ。
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