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申し込み1
「大公家は空いたのではありませんか?」
「そうだな、知らないのかもしれないな。いや、それでも王家がいいと思っているのかもしれないがな」
「そちらまで考えてられないわ」
「そうだな。それで、レルスはモリーに婚約を申し込みたいのだな?」
「はい」
まだ婚約などの話は聞いていないが、モリーの場合はそれどころではないというのが、理由ではないだろうか。
「ならば、まずはオブレオサジュール公爵に話をしておこう。話はそれからだろう」
「はい、よろしくお願いいたします」
「分かった、ケリーもいいな?」
「ええ」
レルスは緊張したが、エリーのドレスのおかげか、ケリーが好意的であることに感謝した。次はオブレオサジュール公爵がどう反応するか、気になるところであった。
ファリスは予定通りに翌日、オルトにどうするのか訊ねた。
「縁談はどうする?乗り気ではないだろう?」
「13歳……ですよ?」
オルトは13歳と言えば、エリーと同い年であるために幼いと感じていた。
「分かった、断っておこう」
「良いんですか?」
「別に構わない」
結局、レルスも纏まっても、すぐに婚約ではないために、ナリルミ王女殿下の縁談はまだ王太子を白紙にして、時間が経っていないためにまだ婚約は考えていないという理由で、断ることにした。
そして、ファリスとケリーは内密に話をするために、ブレフォス・オブレオサジュールを呼び出した。
「すぐにではないのだが、レルスがモリー嬢に婚約を申し込みたいと言っている」
「……モリーに、ですか?」
淡々としているブレフォスは珍しく、表情を厳しく変えた。
モリーと頻繁に会話をするわけではないが、レルスとは今、学園で同じであるために、関わりがあったのだろうかと頭を悩ませた。
「ああ、どうだろうか。勿論、白紙になったばかりだから、しばらくは仮の状態になると思う」
「ですが」
「王太子などはまだ考えなくていい」
「王太子の白紙に、モリーが関係しているわけではないのですよね?」
「それはない」
「そうですか。ですが、あの子は、あまり勉強が……」
モリーの成績は常に確認しているが、同じ場所で安定している。
「それは知っているが、成績がすべてではないだろう?」
「それは、はい」
「成績は良くても、頭でっかちになる者もいる。公爵だってモリー嬢を成績だけで判断しているわけではないだろう?」
「はい……」
「当然だが、モリー嬢の意思を確認してでいい」
「はい」
婚約者のことはそろそろ考えなくてはいけないと思ってはいたが、王太子の白紙もあって、混乱している部分もあって、まだ動いてはいなかった。
「後継者は決めているのか?」
「いいえ、まだです」
「モリーということもありえるのか?」
「はい」
ロレインはカリーナがべったり抱え込んでいるために、来年中等部に入って、成績や素行、様子を見てからと思っていた。
オーリンともモリーは成績が良くないだけで、その他のことは問題はないのではないと話をしていた。後継者教育はあるが、向いているのかもしれない。
むしろ、あれだけのドレスを効率よく作るのだから、集中力と忍耐力があると考えていた。
「それもいいだろう」
「よろしいのですか?」
「ああ」
レルスはオブレオサジュール公爵家に婿入りすることも了承しており、ファリスとケリーもそれもいいかと考えていた。
「分かりました、モリーに聞いてみましょう」
「ああ、無理強いはしなくていい。まずはレルスと話をしたいと言うのなら、話をしてからでもいい。だか、この話は洩れると面倒なことになるだろう。だからそれだけは気を付けて欲しい」
「はい、会うと言った場合は」
「私に連絡をして頂戴」
「承知しました」
ブレフォスは帰りながら、まさかの申し込みに驚くしかなかった。
「そうだな、知らないのかもしれないな。いや、それでも王家がいいと思っているのかもしれないがな」
「そちらまで考えてられないわ」
「そうだな。それで、レルスはモリーに婚約を申し込みたいのだな?」
「はい」
まだ婚約などの話は聞いていないが、モリーの場合はそれどころではないというのが、理由ではないだろうか。
「ならば、まずはオブレオサジュール公爵に話をしておこう。話はそれからだろう」
「はい、よろしくお願いいたします」
「分かった、ケリーもいいな?」
「ええ」
レルスは緊張したが、エリーのドレスのおかげか、ケリーが好意的であることに感謝した。次はオブレオサジュール公爵がどう反応するか、気になるところであった。
ファリスは予定通りに翌日、オルトにどうするのか訊ねた。
「縁談はどうする?乗り気ではないだろう?」
「13歳……ですよ?」
オルトは13歳と言えば、エリーと同い年であるために幼いと感じていた。
「分かった、断っておこう」
「良いんですか?」
「別に構わない」
結局、レルスも纏まっても、すぐに婚約ではないために、ナリルミ王女殿下の縁談はまだ王太子を白紙にして、時間が経っていないためにまだ婚約は考えていないという理由で、断ることにした。
そして、ファリスとケリーは内密に話をするために、ブレフォス・オブレオサジュールを呼び出した。
「すぐにではないのだが、レルスがモリー嬢に婚約を申し込みたいと言っている」
「……モリーに、ですか?」
淡々としているブレフォスは珍しく、表情を厳しく変えた。
モリーと頻繁に会話をするわけではないが、レルスとは今、学園で同じであるために、関わりがあったのだろうかと頭を悩ませた。
「ああ、どうだろうか。勿論、白紙になったばかりだから、しばらくは仮の状態になると思う」
「ですが」
「王太子などはまだ考えなくていい」
「王太子の白紙に、モリーが関係しているわけではないのですよね?」
「それはない」
「そうですか。ですが、あの子は、あまり勉強が……」
モリーの成績は常に確認しているが、同じ場所で安定している。
「それは知っているが、成績がすべてではないだろう?」
「それは、はい」
「成績は良くても、頭でっかちになる者もいる。公爵だってモリー嬢を成績だけで判断しているわけではないだろう?」
「はい……」
「当然だが、モリー嬢の意思を確認してでいい」
「はい」
婚約者のことはそろそろ考えなくてはいけないと思ってはいたが、王太子の白紙もあって、混乱している部分もあって、まだ動いてはいなかった。
「後継者は決めているのか?」
「いいえ、まだです」
「モリーということもありえるのか?」
「はい」
ロレインはカリーナがべったり抱え込んでいるために、来年中等部に入って、成績や素行、様子を見てからと思っていた。
オーリンともモリーは成績が良くないだけで、その他のことは問題はないのではないと話をしていた。後継者教育はあるが、向いているのかもしれない。
むしろ、あれだけのドレスを効率よく作るのだから、集中力と忍耐力があると考えていた。
「それもいいだろう」
「よろしいのですか?」
「ああ」
レルスはオブレオサジュール公爵家に婿入りすることも了承しており、ファリスとケリーもそれもいいかと考えていた。
「分かりました、モリーに聞いてみましょう」
「ああ、無理強いはしなくていい。まずはレルスと話をしたいと言うのなら、話をしてからでもいい。だか、この話は洩れると面倒なことになるだろう。だからそれだけは気を付けて欲しい」
「はい、会うと言った場合は」
「私に連絡をして頂戴」
「承知しました」
ブレフォスは帰りながら、まさかの申し込みに驚くしかなかった。
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