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七回
「本当って何かしら?」
マリリアはまた馬鹿にするように問い掛けて、会わせる気はない様子にマーラスもきちんと伝えなければならないと口を開いた。
「私は家を出るつもりだ」
「そう。あなたのしたことは不貞行為だったわ、慰謝料も請求していないのよ」
「それは……」
「あなたにはそんな自覚もなかったのでしょう?」
「すまない、支払う」
マーラスもバレてはいけないとは思っていたが、不貞行為をしている感覚はなかった。どこかで仕方ないことだからという気持ちがあったのだろう。
「もういいわ。でも家を出るから契約のことを覚えているわよね?」
「っ、それは、面倒は看るつもりだ」
面倒は看ても、後継者になることを放棄することになり、リラのことを明かす契約になっていた。
「それでも契約違反よ」
「だが……」
「選んだらいいわ、事実を話すか、後継者になるか」
「それは……」
「好きにしたらいい。でも私があの家に戻ることは二度とない。酷い言い方をすれば、子どもが無事に生まれていたら、望まなかったでしょう?」
「そんなことはない!会いたいはずだ」
マーラスに子どもが生まれていても、マリリアの子どもにもゼイルとサマーは会いたいに決まっていると考えていた。
だが、マリリアは子どもが生まれなかったからだとしか思えなかった。
「都合がいいと思っているのではないの。それよりも私が苦労したことも知らないくせに、血が繋がっている孫だからと言われても、説得力がないわ」
「治療を……?」
「それも含めてね。探して欲しいわけでも、聞いて欲しいわけでもないの。複雑でしょう?でも、あの人たちが興味がないように私も興味がなくなったの」
マリリアは自分を探してくれたらと考えたことはなかった。会わせる気はないが、もし孫を会わせるとして、ただただ可愛がられても、不愉快でしかない。
「そんな……」
「理由を私なりに出したの。あなたにも二度と会うことはないわ」
「どこにいるかだけでも」
「それはできないわ、私は他人。それは譲れないわ」
決めたのはマリリアであり、ゼイルであるが、マーラスも関与したせいであることは痛いほど分かっていた。
「だったら、一つだけ聞きたい」
「何?」
「お子さんは、二人いるのか?」
「三人いるわ」
「……そうか」
マリリアは慰謝料の代わりにご馳走してねと言って、そのまま喫茶店から出て行き、その姿をただボーっと見つめていた。
マリリアを連れて、あわよくば孫も一緒に話をしたいと思っていたが、彼女が言ったように二度と会うことはない気がしていた。
ゆえにゼイルとサマーには話をしなくてはいけないと思った。
ゼイルとサマーは養子を探しており、だが実子を蔑ろにして養子を可愛がる家ではあるが、だからといって養子になりたい者はいない。母親がマナーのなっていない平民となれば貴族は特に嫌がる。
それでもゼイルとサマーはマーラスとサマーのためにもと、頭を下げていた。
喫茶店から帰ったマーラスはサマーはまだ帰っていなかったために、ゼイルに話をすることにした。
「子どもはもう気負わなくていい。マーラスが継いで、その後は親戚に譲るようにするから心配するな。マリリアがいても、継がせることはできなかったのだから」
子どもを養子にということは難しくても、親戚にいずれ継いで欲しいと言えば考えてくれることになった。
「私にこの家を継ぐ資格はありません」
「そんなことはない」
マーラスは下級文官を続けていたが、後継者教育は行われており、男爵家で領地がないために焦ることはなかった。
「あの!マリリアに偶然会いました」
「マリリアに?」
「はい、どこにいるかも、結婚しているかも教えてはもらえませんでしたが……娘がいました」
「娘!?」
マリリアはまた馬鹿にするように問い掛けて、会わせる気はない様子にマーラスもきちんと伝えなければならないと口を開いた。
「私は家を出るつもりだ」
「そう。あなたのしたことは不貞行為だったわ、慰謝料も請求していないのよ」
「それは……」
「あなたにはそんな自覚もなかったのでしょう?」
「すまない、支払う」
マーラスもバレてはいけないとは思っていたが、不貞行為をしている感覚はなかった。どこかで仕方ないことだからという気持ちがあったのだろう。
「もういいわ。でも家を出るから契約のことを覚えているわよね?」
「っ、それは、面倒は看るつもりだ」
面倒は看ても、後継者になることを放棄することになり、リラのことを明かす契約になっていた。
「それでも契約違反よ」
「だが……」
「選んだらいいわ、事実を話すか、後継者になるか」
「それは……」
「好きにしたらいい。でも私があの家に戻ることは二度とない。酷い言い方をすれば、子どもが無事に生まれていたら、望まなかったでしょう?」
「そんなことはない!会いたいはずだ」
マーラスに子どもが生まれていても、マリリアの子どもにもゼイルとサマーは会いたいに決まっていると考えていた。
だが、マリリアは子どもが生まれなかったからだとしか思えなかった。
「都合がいいと思っているのではないの。それよりも私が苦労したことも知らないくせに、血が繋がっている孫だからと言われても、説得力がないわ」
「治療を……?」
「それも含めてね。探して欲しいわけでも、聞いて欲しいわけでもないの。複雑でしょう?でも、あの人たちが興味がないように私も興味がなくなったの」
マリリアは自分を探してくれたらと考えたことはなかった。会わせる気はないが、もし孫を会わせるとして、ただただ可愛がられても、不愉快でしかない。
「そんな……」
「理由を私なりに出したの。あなたにも二度と会うことはないわ」
「どこにいるかだけでも」
「それはできないわ、私は他人。それは譲れないわ」
決めたのはマリリアであり、ゼイルであるが、マーラスも関与したせいであることは痛いほど分かっていた。
「だったら、一つだけ聞きたい」
「何?」
「お子さんは、二人いるのか?」
「三人いるわ」
「……そうか」
マリリアは慰謝料の代わりにご馳走してねと言って、そのまま喫茶店から出て行き、その姿をただボーっと見つめていた。
マリリアを連れて、あわよくば孫も一緒に話をしたいと思っていたが、彼女が言ったように二度と会うことはない気がしていた。
ゆえにゼイルとサマーには話をしなくてはいけないと思った。
ゼイルとサマーは養子を探しており、だが実子を蔑ろにして養子を可愛がる家ではあるが、だからといって養子になりたい者はいない。母親がマナーのなっていない平民となれば貴族は特に嫌がる。
それでもゼイルとサマーはマーラスとサマーのためにもと、頭を下げていた。
喫茶店から帰ったマーラスはサマーはまだ帰っていなかったために、ゼイルに話をすることにした。
「子どもはもう気負わなくていい。マーラスが継いで、その後は親戚に譲るようにするから心配するな。マリリアがいても、継がせることはできなかったのだから」
子どもを養子にということは難しくても、親戚にいずれ継いで欲しいと言えば考えてくれることになった。
「私にこの家を継ぐ資格はありません」
「そんなことはない」
マーラスは下級文官を続けていたが、後継者教育は行われており、男爵家で領地がないために焦ることはなかった。
「あの!マリリアに偶然会いました」
「マリリアに?」
「はい、どこにいるかも、結婚しているかも教えてはもらえませんでしたが……娘がいました」
「娘!?」
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